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このコーナーでは、暮らし、仕事、社会、私たちの身近な
ところにあるデジタル化の動きを紹介していきます。
2021 05.17
飲食店で導入が進んでいる“配膳ロボット”

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このコーナーでは「暮らし、仕事、社会」、私達の身近なところにあるデジタル化の動きをご紹介していきます。
今日は、飲食店で導入が進んでいる配膳ロボットについてご紹介しました。

新型コロナウイルスの感染拡大は、様々な業界に影響を及ぼしていますが、なかでも大きな影響を受けているのが飲食業界です。
人手不足の上、どのようにして密を避け、クラスターの発生を防ぐのか?
深刻な課題を抱えていますが、その解決策として今、導入が進んでいるのが、「配膳ロボット」なんです。

そこで今回は、「焼肉の和民」などの飲食店に配膳ロボットを提供している株式会社日本システムプロジェクトの専務取締役、毛受義明さんにお話を伺いました。

毛受さんの会社が販売している配膳ロボット「P E A N U T」は人や障害物を避けながら、最短ルートを自律的に走行、その動作の誤差は±10cm以下なんだそうです。
さらに、こんなこともできるそうです。

「P E A N U Tは、配膳の際にはおしゃべりします。『料理をお持ちしました。取り終わったら私の頭をなでてください』。頭をなでると、『料理を取ってくれてありがとう!』とニコニコします。通せんぼすると『通ります!邪魔しないでください』と困った顔をします。
また、お誕生日のお祝いソングをかけながらケーキを運んだり、各テーブルを回って焼きたてパンをおすすめしたりもします。
そして、電池が少なくなると『疲れちゃった』と、ステーションへ戻り自分で充電をしてくれます」

毛受さんの会社は、外食業界向けにPOSレジやオーダーシステムの開発販売を行っている会社なんですが、
たまたま、上海の飲食店で「配膳ロボット」見かけたのが、販売のきっかけだったんだそうです。コロナの影響で販売を決めたわけではないんです。
ただ、このコロナ禍において、外食産業は大きな影響を受けていて、来店客と従業員の安全を守るための取り組みの一つとして、配膳ロボットによる接触機会の削減を期待しての導入も多く見受けられるそうです。
毛受さんは、飲食店での導入の理由について、こんなお話もされていました。

「人手不足の解消が大きな理由です。1日に150回以上の配膳をこなし、忙しい時間帯の立派な戦力になっているだけでなく、
逆に忙しくない時間帯の配膳をロボットが一手に引き受けることでシフトが組みやすくなったとのお声もいただきました。
また集客効果を期待しての導入もあります。実際に導入店舗のファミリー層の来客が大幅に増加し、売上も週末には通常の150%になったとの報告もありました」

P E A N U Tの本体価格は250万円。現金かリースとなり、別途、導入費用・保守費用が掛かります。
それでもリースで月6〜7万円となり、お店の方からは「時給300円でよく働いてくれます」と言われているそうです。
また、お客さんやお店の人からはこんな声もあるそうです。

「単に食事を運んでくる機械ではなく少し人間ぽいものを求めていると思います。
当初、声優さんの流暢な日本語で設定していましたが、あまり評判が良くなかったんです。
逆に、ロボットの音声合成ソフトで、ロボットが一生懸命喋るような声にすると、お客さんから可愛いとか、ありがとうねとか、コミュニケーションとって頂けるようになりました。
お店の人も新しいスタッフということで、ロボットにマスクをつけたり、初心者マークをつけたり、
あとはお店でそれぞれのピーナッツに対して名前をつけてもらったりして、非常に可愛がってもらっています。
ロボットではなく、お店のスタッフが料理を運ぶと、子どもに泣かれてしまい、『もう一回、ロボットで配膳してもらってもいいですか? 』と親から頼まれることもあったそうです」

最後に毛受さんに、ロボットの活用で飲食店はどのように変わっていくと思いますかと、伺ったところ、「ロボットにできることはロボットへ、人はより“おもてなし”に注力できるようになる。人とロボットが協働する時代になると思います」と、おっしゃっていました。

飲食店のスタイルも、これから変化していきそうですね。
毛受さん、貴重なお話、ありがとうございました。

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