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このコーナーでは、暮らし、仕事、社会、私たちの身近な
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2021 08.09
メルカリが本格的にスタートさせたAIを使った与信審査

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このコーナーでは「暮らし、仕事、社会」、私達の身近なところにあるデジタル化の動きをご紹介しています。
今日は、メルカリが本格的にスタートさせたAIを使った与信審査についてご紹介しました。

先日、メルカリアプリを使った決済サービスを提供しているメルペイが新たに少額融資サービス“スマートマネー”を開始したというニュースがありましたが、
メルカリは、この夏からAIを使った独自の与信審査を本格的にスタートさせています。

アプリの利用実態をAIが分析、買い手の信用度を評価して、与信枠、つまり一括払い・分割払い分割払いの限度額を決めるとのことで、
これによって、収入が不安定なフリーランスや学生など、従来の属性情報を元にした金融システムでは与信を受けにくかった、不利になりがちな人たちでも、代金の支払い状況や商品の発送作業など、メルカリやメルペイの取引状況によって与信枠が広がる可能性があるということなんです。

今回は、メルカリアプリを使った決済サービスを提供している株式会社メルペイのPRチームマネージャーの宮本祐一さんにお話を伺いました。

まずは、AIを使った独自の与信審査とは一体どういうモノなのか?お聞きしました。
「これまでは、だいたいクレジットカードとかを作る時は、年収とかお勤め先とか、あとは家が持ち家なのか賃貸かとか、そういうものを聞いて、(属性の情報と呼んでいますが)
そういう情報をもとに、「クレジットカード、いくら使えますよ」とか決めると思いますが、
我々のメルペイスマート払いは、それは使わずにメルカリとかメルペイをいかに丁寧に使って頂いているかっていうことをもとに、
その方にどれ位の利用金額の上限を付与するかっていうことを決めています。
で今回、制度が変わって、AI与信というものを利用させて頂くっていうとこなんです。
これができるようになると、クレジットカードでは属性の情報を使わないといけないと法令で決まっているんですが、
ここが実は4月にルールが変わっているので、今までは属性情報とAIを両方使わないといけなかったんですけども、
AIでその行動をベースに、どのようにサービスを使っているかっていうところだけをもって、
その利用の上限金額を決められるようになるので、より広いお客様に我々のメルペイスマート払いを使って頂きたいと思っています」

宮本さんのお話の中で、4月にルールが変わったというお話がありましたが、これは改正割賦(かっぷ)販売法のことで、
AIやビッグデータを駆使した与信審査が全面的に解禁されたんです。ちなみに、割賦販売とは、代金を2カ月以上にわたり3回以上に分割して回収する仕組みで、
AIの本格活用は今回のメルカリが初ではないかと言われています。

AI与信のメリットについて、宮本さんは、このようにお話されていました。
「これまでの属性で与信をするっていうことになると、相対的にまだお勤めされてない学生の方とか、旧来の属性を元にした与信の仕方だと、
どうしてもその与信されにくい方っていうのが、それはクレジットカードがブラックだとかそういうことではなくて、
そもそもその与信をされにくい方っていうのは多分いらっしゃると思います。
そういう方は今、クレジットカードとかだと、おそらく一定の上限金額が他のお勤めの方にと比べると少なかったりする方もいらっしゃると思います。
それは今まで正しいと思うんですが、我々のAIで与信をしていくということになると、
例えば先ほど挙げさせていただいた学生さんとかであっても、メルカリとメルペイをいかに丁寧に使って頂いているかっていうことを我々は見ているので、
例えば、何十年勤めている方と学生の方であっても、我々にとっては同じ1人のお客様で、メルカリとメルペイをいかに丁寧に使って頂いているかっていう判断をするので、(逆に言うとメルカリとメルペイを丁寧に使ってさえいただければ、我々は与信することができるので、)
旧来のシステムだとなかなか恩恵を受けにくかった方にとっては、メルカリ・メルペイを丁寧に使って頂いていれば、
メルペイスマート払いだったら、実はあの結構生活で使えるぐらいの与信枠がつくよねっていうふうに、便利に使っていただける可能性はあるかなと思います」

実は、グローバルに目を向けると、AIなどのテクノロジーを使った与信はミレニアル世代を意識した金融サービスなど、特に若者を中心に今、広がっていているようなんです。
宮本さんは、A Iを使った与信の未来について、こんなお話もされていました。
「一番このAI与信ができることで、もともとあるのって、データが取りやすくなったりとか全部デジタルになってきたことで、
それができるようになってきたのはすごく大きいと思うんですよね。属性でやっていたものは駄目なわけではなくて、
過去においてはそれしか判断材料がなかったっていうのが正しくて、どこに勤めているか、スーツ着ているとかでしか判断できなかったわけですよね、過去は。
それがデジタルになっていて、データで判断できるようになっていくということなのでこれは何か金融だけではなくて、
他の業界においてもおそらくたくさん起こってくることかなと思うので、何かそういうものが、いろんな与信という軸においても、
属性もあれば、メルカリみたいなものもあれば、何かそういうモビリティもあれば小売もあるかもしれないですし、
あとはもしかしたらエコみたいなものも、我々もメルカリで物を売るということはゴミを減らしていくことだよねとか思っているので、
そういう行いをすること自体が、いいことだよねっていうふうになるようなゾーンというかそういうスコアみたいなものもあると思います。
そういうものが何かもっと多様に生まれていって、むしろそういうものを包括してその多様なものが、それぞれのサービスにおいて起こっていった方がいいのかなとは思います」

金融だけでなく、いろんな業種や活動にAIを使った与信が取り入れられるようになると、かなり大きな変化が出てきそう。
普段の我々の生活にも影響が出てきそうですよね。とても興味深いお話でした。

宮本さん、貴重なお話、ありがとうございました。

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