イメージ
イメージ
キヤノンマーケティングジャパン presents Solution in my life
カラー
カラー
カラー
Every Monday 8:38 〜8:48
Every Monday 8:38 〜8:48
「ITの浸透により、人々の生活をより良い方向に向かわせる」
そんな概念である“デジタルトランスフォーメーション”と
いう言葉が広がり、
私たちの暮らしは、より豊かに、より便利に、
日々ポジティブに変化しています。
このコーナーでは、暮らし、仕事、社会、私たちの身近な
ところにあるデジタル化の動きを紹介していきます。
2024年度以降はこちら
2021 08.23
秋から本格スタートする世界初の瞬間移動サービス「avatarin」

null
このコーナーでは「暮らし、仕事、社会」、私達の身近なところにあるデジタル化の動きをご紹介しています。
今日は、この秋から本格的にスタートする世界初の瞬間移動サービス「avatarin(アバターイン)」をご紹介しました。

新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからないなか、大きなダメージを受けているのが航空業界です。
国際線、国内線ともに減便が続き、ANAの2021年3月期の最終損益は過去最大の赤字となっています。
そんな苦境を打破するため、航空業界はデジタルを活用した業務革新や中長期的な航空産業の変化を意識した新規事業など、デジタルトランスフォーメーションに力を入れています。

今回はそんな取り組みの一つ、ANAホールディングスの子会社 avatarin(アバターイン)が、この秋から本格的にスタートさせる、
世界初の瞬間移動サービス「avatarin」をご紹介します。お話を伺ったのは、avatarin株式会社のCEO、深堀昂さんです。

一体どんなサービスなのか、深堀さんに伺いました。
「一言で言うと、瞬間移動できる新しいサービス。瞬間移動と聞くと体をどこか世界中にテレポートさせるイメージがあると思うんですが、
我々は意識と存在感だけを瞬間移動させて、ご自宅のパソコンから好きな場所(瞬間移動先)を選んで、現地にアバターと呼ばれる遠隔操作ロボットを置いていまして、
そのアバターに接続して動き回ったり、会話をしたり、話しかけたり、ショッピングをしたり、そんな新しい移動サービスです。
存在感を伝送するためには、動き回ることがとても重要だということがわかっていて、水族館とかも瞬間移動先になっていますが、
生き物が追いかけてきたりとか、潜って近づいてきたりっていうのもあったりして、
今流行っているオンライン会議システムみたいなものとは違って“動き”もあるので生き物が追いかけてきたりとか、
周りにいる人が『あなたはどこから瞬間移動しているんですか?』とか話しかけてきたり、そんなツールになっています。

病院や学校、大学、大手企業、さらに、今リアル訪問がなかなか難しい美術館や水族館、博物館は海外からも含め問い合わせが、たくさんきているそうです。
深堀さんは、このサービスの一番の魅力は、30分あったら、ふらりと水族館に行ったり、
そこで飼育員さんの話を聞いたり、気楽に移動できること、“気楽な移動”だとお話されていました。
今までの観光地の訪れ方って、毎日行けるわけではないので、一番ホットなところを見るのが定番ですが、
アバターの移動は気軽なので、今日も行った、明日も行く、明後日も、1週間、毎晩、ひとつずつ飼育員さんから話を聞きながら見ていこう。そんな楽しみ方ができるんです。
例えば、ルーブル美術館にいくと、モナリザの絵のところには、行くと思うんですが、その隣にあるダ・ヴィンチを観に行こうとか。
気軽にいろんな所に移動できることで、もっと世界中のその美しさとか、そのワクワクとかをいろんな人が体験できるんじゃないかと、お話されていました。
ちなみに、秋からのサービス本格スタートを前に、この夏、期間限定でavatarinのトライアルキャンペーンを実施していますが、ほぼ全ての枠が予約で埋まっているそうです。

とても魅力的なサービスなんですが、気になるのが、“そこまで楽しいと、実際に旅行する人が減ってしまうのでは?”、“航空事業にマイナスではないの?”」という点です。
この点について、深堀さんはこのようにお話されていました。
「よくいただく質問ですね。ANA社内にいた時も社内のメンバーからよくされた質問で、『エアラインを破壊するのか』と言われていましたが、結果的には逆ですね。
本当は訪問するきっかけが全くなかった場所でアバターの体験でふらっと入ってみたけど、実際、中の芸術作品とかスタッフの方と話すと、やっぱり今度はそこが目的地になるんです。気軽にいろんなとこに行けるようになるので、思っていなかったような場所が本当の旅行先になるっていうのが、これからの時代だと思いますね。
気軽に話せたり、出会ったりできるようになると、本当のビジネスとか、訪問する理由もできるようになるのでインターネットと一緒ですよね。
知らない世界を見られることになって、じゃあ、今度そこ行ってみようというふうに思えるようになるので、
それが今まで以上に2次元の世界からの3次元の信頼関係とかまでできてしまうので、多分、旅行は観光地に行くっていうより、アバターで偶然出会った人に会いに行くとか、なついた生き物に会いに行くとか、そういったふうになるんじゃないかなと思います」

深堀さんは、最後にアバターの持っているテクノロジーの可能性について、こんなお話もしてくださいました。
「人間の体自体がアバターの仕組みに非常に近いんですよね。脳から信号を送って筋肉を動かして、そのフィードバックをまた脳に戻すっていうのは人間の体ですけども、
アバターの場合は、脳からそのキーボードとか何かデバイスを通してインターネットで信号を送って、ロボットのモーターとかを動かして動いて、
そのフィードバックを戻すっていうだけなので、この遅延は光の速度でどんどんやっていくと、もうそれが遠隔地にある自分の体なのか、
自分についている体なのかというのは、あまり大差ないような時代になってくると思います。
将来目指しているのはジェームズキャメロン監督が言っていたアバターの世界ですよね。通常ロボットだと人の作業を置き換えるっていう使い方が非常に多いと思うんですよね。
なので、人が活躍するところはどんどん少なくなるっていうふうに懸念される方も多いと思うんですが、アバターはみなさんが主役ですね」

分身ロボットでの瞬間移動、仮想旅行が浸透すると、旅行する人が減るのではなく、逆に旅行需要を掘り起こすというのはとても興味深いお話でした。
新しいエンターテイメントとして楽しいのはもちろん、このサービスによって、不登校など様々な社会課題の解決にも繋がりそうだなと感じました。

深堀さん、貴重なお話、ありがとうございました。

ツイッター Facebook
Top