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このコーナーでは、暮らし、仕事、社会、私たちの身近な
ところにあるデジタル化の動きを紹介していきます。
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2021 12.13
宅配業界で注目される新たなビジネスモデル「ダークストア」

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このコーナーでは「暮らし、仕事、社会」、私達の身近なところにあるデジタル化の動きをご紹介しています。

コロナの感染拡大の影響もあって、フードデリバリーの市場は世界的に伸び続けています。日本でも高齢化やコロナ禍を背景に宅配のニースが高まっています。
そんななか、宅配業界で最近注目されているのが「ダークストア」というビジネスモデルなんです。
スーパーマーケットなんですが、注文はアプリからだけ、実店舗はあるものの、お客さんは来ないという業態です。

そこで今朝は、今年6月に創業、8月に東京都目黒区に1号店をオープン。
「ダークストア」の国内展開に挑んでいるOniGO(オニゴー)株式会社の代表取締役CEO 梅下直也さんに、詳しくお話を伺いました。

梅下さんによると、このダークストアという業態、海外では、コロナ禍もあってヨーロッパやアメリカを中心に急速に伸びているようで、
日本では今年がダークストア元年と言われているそうで、日本でもこれからどんどん広がっていくのではないかというお話でした。

梅下さんの会社が展開する宅配専業スーパー「Oni GO(オニゴー)」のシステムについて伺いました。
「弊社のサービスはアプリを通じてのご注文いただく形となっておりまして Android または iOS 両方のアプリをご準備しております。
端末に従ってアプリをダウンロードして頂き、電話番号を登録して買い物して頂くという形になっています。
ユーザーさんは我々の配達エリアにないと買い物できませんが、配達エリアにいるお客様であればクレジットカードを登録して、どなたでも購入ができるという形になっています。
アプリの中で欲しい商品をそれぞれ選んで頂いてカートに入れて、そこで商品の注文を確定して頂いて決済が完了すると10分後にピンポンとなりまして商品が届いている、そういうサービスになっています」

オニゴーの1番の売りは“10分”というスピード。オニゴーは配達範囲2kmくらいに限定することで、スピード配達を可能にしているとのこと。
オニゴーという社名の由来も、鬼のように速いという意味からきているそうです。
配達料は一律300円。扱う商品は肉や果物などの生鮮食品のほか、トイレットペーパーや洗剤などの日用品、お酒などおよそ1000品目以上。
商品の価格は一般的なスーパーとほとんど変わらないそうです。扱う商品は今もどんどん増えていて、来年3月ぐらいには2000品目くらいにまで増やしていく計画だそうです。

10分配送について、さらに梅下さんに伺いました。
「1つはシステムでの工夫。弊社でお客さんのアプリから我々の業務システムのピッカーさんが使うピッカーアプリ、
ライダーさんが使うライダーアプリが一気通貫でデータが繋がっていますので、お客さんの注文の処理というのがシームレスに迅速に出来るというのがひとつ。
もう一つは配送員も自社で抱えているということ。自社のお店の中でピッキングが完了するということで、ピッキング時間が2、3分。配達時間が7分ぐらいで完了できるというオペレーションの仕組みが構築できているので10分配達が可能になっています」

オニゴーでは、配送員の方を自社で抱えているという話がありましたが、通常だと配送に対していくらみたいな出来高性が、ギグワーカー(インターネット経由で単発の仕事を請け負う人たち)の場合には多いのですが、オニゴーでは注文の多い少ないにかかわらず、時給として1500円が支払われるそうです。安定性を確保して安心して働けますという環境を確保しているとのことでした。

ターゲットは小さい子どもがいるファミリー層や忙しい方、なかなか夕方に時間が取れないという方、QOL(生活の質)を大切にする働き盛りの若年層だそうです。
妊娠中の方とか小さいお子さんがいるお宅では、家の外に出るのが難しいという声も多く、そういった方々からは非常に助かるという声をたくさんもらっているそうです。

梅下さんによると、サービスを始めてみてわかったこともたくさんあるそうです。
「1つはやはり重い物っていう需要は想像以上大きいなと。値段ももちろんあるんですけど重いものをまとめ買いしたというニーズはやはり以降宅配デリバリーのサービスなのでは結構あるなぁというのがひとつあります。
もう1つは冷凍のものって結構売れるなっていうのがあります。冷凍のものって配送料が高いんですよね、どんなに近くても700円くらいかかってしまうことからすると、
我々は宅配で300円なので、「圧倒的に配送料が安い」ってお客様から言われまして。我々は10分で届くので冷凍車で運ばなくてもいいわけで、ちゃんと保冷ラップで保冷対応しておけば、冷凍のものでも冷蔵のものでもちゃんとした品質でお客様をお届けできるというビジネスモデルになっていますので、その辺もやってみて気づいたところかなと思います」

最後に、今後について伺ったところ梅下さんはこんなお話をされていました。
「最後にものを運んでくれるのが、まだロボットやドローンではなくて人が運ぶというところが今後数年間では現実的な解決だと思っています。
その時に、運ぶ人たちが誇りを持って働けるとか、誰かの役に立っているんだという風に、また自分が成長できるなというような、
そういう職場になることがより多くの人を引きつけて、このサービスを広げていく上での礎みたいなってくるのではないかなと思っています」

便利になることはいいことだと思いますか、そればかりが優先されて、働く側の働きがいやモチベーションがおざなりにならないよう、そういった対策も大切ですよね。 

梅下さん、貴重なお話、ありがとうございました。

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