三協フロンテア presents The Starters(ザ スターターズ)

パーソナリティ ユージ・吉田明世20代~30代の若手起業家をゲストに迎え、
彼らがどんな発想や未来への展望を持ってブレイクスルーを起こそうとしているのかお話を伺います。
高い意識とモチベーションで社会に風穴を開けようと取り組む彼らの話が、
「あなたも、世の中を変えられる!」という、
朝、仕事へ向かうビジネスパーソンのやる気のカンフル剤になることを目指してゆきます。

Guest ゲスト

2025.11.11

好きの気持ちをサポートしたい

株式会社andUS代表取締役社長
廣岡伸那さん
目元コスメの販売や美容サロン向けのコンサル


ONE MORNING「 The Starters 」
火曜日のこの時間は社会に風穴を開けようと取り組む若き起業家をお迎えして
そのアイデアの根っこにあるものや未来へ向けたビジョンを伺います。

今週と来週のゲストは、株式会社andUS代表取締役社長の廣岡伸那さんです。廣岡伸那さんは1984年、富山県のお生まれ。大学卒業後、大手化粧品メーカー勤務を経て、地元で美容関連のコンサルタントとして2012年6月にandUS(アンダス)を創業されています。創業から10年以上経っていますが、現在従業員の方は何名ぐらいいらっしゃるんですか?

「正社員で30人くらいになります。8割が富山以外出身で、北は北海道、南は沖縄までいます。」

しかも、2025年度「働きがいのある会社ランキング」ベスト20にも選出されていて、従業員は若い方が多いと聞きました。どんなところがこのランキングに入った要因だと思いますか?

「しかるべき人間が上に行っている、すごく大事にされていると感じられる、そういったところが評価されていると思っています。」

大事にされている実感って必要ですもんね。そんな、富山に拠点を構えるandUSですが、『美容で地域に灯美を』をミッションに掲げ、美容サロン向け化粧品ブランドの展開や全国の美容サロンへのコンサルティング、会計サービスを行っているということで、それぞれ詳しくうかがっていきます。
まず、美容サロンへのコンサルティングですが、これは具体的にどんなことをされているんでしょうか?

「コンサルという言葉だけ聞くとかっこいいですが、そんなことはないんです。美容サロンのオーナーさんって9割5分ぐらいが個人事業なんです。 誰にもつらい本音の部分を相談できないので、まずそういったことを聞き取って、やるべきことは明確なんですが、なかなか行動が起こせない方が多いので、実行の支援を主にしています。」

相談しに来られる皆さんはどういった課題を持っているんでしょうか?

「最近だと、人口が減って特に労働人口が減っているんですよね。 お金を使う方が全国で減っている中で店舗の数が増え続けている。そういった状況の中で、2点やっぱ大きな課題があって、一つは集客、もう一つが採用・人材。この二つが大きな問題ですね。」

賃金の問題や、人材を育ててもすぐにやめて転職や独立してしまうといったこともあったりと難しいですよね。そういった時にはどういったアドバイスをされているんですか?

「なぜ辞めてしまうか、ということもすごく研究テーマとして大事なんです。今化粧品メーカーなんかやっているんですが、実は元々は富山のエリアでまつエクサロンを3店舗ほど経営していたんです。今は1店舗のみなのですが、今は3〜40人ぐらいの会社になっていますけど、過去40人ぐらい店舗で辞めているんです。その経験を掘り起こして、なぜ辞めたのかっていう研究をしましょう、という話はしていますね。」

これに関連して、実際に美容サロンの経営学習コミュニティ「サロスタ」というものを展開されていると聞いたのですが、これは何でしょうか?

「サロスタ」は、先生が生徒に答えを与えるというよりは、5%ぐらいの原理・原則をヒントとしてお伝えして、自分で考えて今日のサロンワークをどうしようかというふうにジムのように使ってもらうオンライン学習サービスです。どちらかというと考えるトレーニングですね。」

セミナーもあるんですか?

「毎月一回、1時間半ぐらいのセミナーをやらせていただいています。動画コンテンツも300本近くあって、頻繁にアップしています。」

サロンに入った方同士のつながりもできたりするんでしょうか?

「できますね。皆さんで富山に訪問していただくこともあります。」

それはいいですね!廣岡さんは富山県の出身ということで富山で事業をやることに対して何か思い入れはあるんでしょうか?

「たまたま震災前後で家族の病気で富山に帰らなきゃいけなくなったんですが、今となっては地方でやっていることにものすごく価値を感じています。サロスタを受けている方は全国各地にいて、ベトナムから受けている人もいます。」

今の時代、拠点は関係ないのかもしれないですね。
利用されている方の中にはこれから美容室などを開きたい方もいらっしゃるんですか?

「すでに経営されている方が多いですが、これから始めたいという方も結構いらっしゃいます。」

確かに経営を始めた後にいろいろ困るより、経営する前に学んでおいた方が安心するというところもありますよね。
美容室って皆さん技術の面ではしっかりと学んで手に職をつけるわけですが、技術をつけても、経営ってまた別物ですよね。人の髪の毛をうまく切れたとしても、経営となると数字も見なきゃいけない。スタッフも雇わなきゃいけないという、また別の知識が必要なってきますが、そういったところのアドバイスももらえるというサービスなんですね。

「そうですね。あとはやはり、美容業界の方は”好き”を仕事にしている人が多いと思うのですが、技術や接客といった好きなものに直接関係することはみんな当然高めようとするじゃないですか。でも逆に、”好き”以外のところをやらなきゃいけないのは経営なので、数字も含めて見られるようにならないと、今かなり生き残りが厳しいですね。」

美容サロンの経営、やはり大変だと思うんですが、そんな経営に特化した教育コンテンツと会計・財務支援サービスもあるというふうに伺いました。こちらについても詳しく教えてください。

「サロスタで学んでいただくと、売上が上がってくるんです。 そうすると売り上げが上がっても、手残りするお金が増えるわけじゃないじゃないですか。やはりどれだけ手残りするかっていうことがやっぱり大事なので、美容サロンの方に学んでいただいて売上が上がったら、次は会計をやっていくという流れです。ファイナンスって言葉があると思うんですが、ファイナンスのナンを「難」という漢字に変えまして、Financeのnan(難)を取って、「Fice(ファイス)」というサービスを展開しています。こちらは、会計ソフトfreeeと公式提携していて自分で会計ができるようになるというサービスですね。」

なるほど、会計ソフトをうまく活用するわけですね。これも月額制なんですか?

「これは月額、1950円でやっております。今ちょっと安すぎて内部が手が回らないということで、今サービスを改善中でございます(笑)。」

会計って難しそうですが、個人事業主の方でも簡単にできちゃうんですか?

「そこは粘り強く、膝を突き合わせてやります。最初の4回ぐらいの面談でしっかりやり方を構築して、あとは自走してもらい、それを追いかける形で進めていきます。」

会計ソフトfreeeと公式提携している、会計のパーソナルトレーニングサービスとのことですが、Ficeならではのポイントは何でしょうか?

「freeeさんの課題として、個人事業主の方が登録はしたものの使いこなせない、という課題があり、これは間に入ってサポートする必要があると思い、Ficeのサービスを始めました。Ficeの方で利益もらわなくても、化粧品を仕入れていただくことで利益をいただいているので、化粧品を仕入れていただき、サロスタで学んでいただければ、Ficeは低価格で運営できるんです。」

それで月額1950円という低価格でサービスを提供できるんですね。
やはり、会計をあまり知らずに個人経営を始めてしまう方って多いんですか?

「9割5分くらいはそうですね。」

とりあえずやってみよう、やりながら学ぼうというスタンスも大事だとは思いますが、その勢いを無駄にしないためにも、こういったサービスは必要ですよね。
廣岡さんご自身も会社を始めた頃は、会計で苦労された経験はおありなんですか?

「酷かったですね。最初はやっぱり何がなんだかわからないですよね。学校で教わることもないですからね。」

難しいですよね。経営が上手くいかないという課題もありますが、仮に上手くいったとしても、入ってきたお金を次にどれだけ回せるか、どうコントロールするかの術も必要ですからね。
2012年から事業を始められて、多くの悩みに触れられていると思うのですが、美容室などの経営や集客に関する悩みって変化はありますか?

「大きく変化があって、集客で悩むというのはもちろんそうなんですが、どこの業界もそうですけど、現場で手を動かす仕事に関しては、人手不足倒産で悩む方が多く、それに伴うM&Aの動きもかなり活発という印象ですね。人手不足はどの業界でも言われていますが、本当に美容室や美容サロンなどの、美容業界も同様ですね。」

今後、サービスを通じて活動で伝えたいことは何でしょうか?

「仕事的に、飲食や美容となると「頭打ちがあるから儲からない」と思っていらっしゃる方も多いと思うんですが、ただその気持ちのみで入っていくと必ず失敗します。そういうことよりも、美容の力で目の前の人を綺麗にして、外見だけじゃなくてここに通うことで一ヶ月元気になれる、といった” プラスの思い”をがむしゃらに持ってらっしゃる方を僕たちはサポートして、結果的に頭打ち以上の売上とか利益を出させてあげたいという気持ちはあります。」

稼げる、稼げないではなく、根本の「誰かを喜ばせよう」という気持ちでやっていき、気づいた時には思っていたゴールを超えている、というのが理想ですよね。
最後にこれまで乗り越えてきたハードルを教えてください。

「やはり人の離職ですかね。これは実は乗り越えたからこそ、今会社の武器になっています。」

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