2022.06.21
2011年からリモートワーク
ONE MORNING「 The Starters 」。
火曜日のこの時間は社会に風穴を開けようと取り組む若き起業家をお迎えして そのアイデアの根っこにあるものや未来へ向けたビジョンを伺います。
今週のゲストは先週に引き続き、株式会社ソニックガーデン代表取締役社長の倉貫 義人さんです。おはようございます。
今週のゲストは先週に引き続き株式会社ソニックガーデン代表取締役社長の倉貫 義人さんです。
倉貫 義人さんは1974年まで、京都のご出身です大手でシステム開発周りの仕事で経験を積んだ後、
社内ベンチャーを立ち上げ、2011年に株式会社ソニックガーデンを設立。
顧問サービスを提供する納品のない受託開発を展開されています。
また全社員リモートワーク、オフィスの撤廃、管理のない会社経営など、新しい取り組みにも挑戦されています。
先週は主な事業内容を伺いました。
納品のない受託開発というのは会社にとって大事なソフトウェアの完成品っていうのを、
納品するんじゃなくて、月額定額で契約してその都度、ソフトウェアの機能を進化させたりとか変化させたりしてある意味一緒にを育てていくというソフトウェア開発の新しい形だというお話でしたね。
今週は創業される前後のお話から伺っていきたいと思います。倉貫さんご自身プログラマーだったんですか。
「私も学生時代からずっとプログラマーで、社会人になっても10年ぐらいはずっとプログラマーの仕事やってましたね。」
そうなんですね。大学院を卒業されてるというふうに伺ったんですが、その後研究者になろうとかそういう気持ちはなかったんですか。
「大学院に進んだのはただゲームが作りたくて、自分でプログラミングしてゲーム作ってってのが楽しすぎて学生時代をちょっと延長したというのが実態なので、研究者になるために行ったわけじゃないんですね。」
でも結局卒業されてゲームの会社とか、ゲームエンジニアになるっていう気持ちはないんですか?
「作ってる中で、自分自身はゲームそのものよりも、作ること自身がやっぱり好きなんだなっていうことに気づいて、
作ることができる会社っていうことでシステム開発の会社に就職しました。」
起業されようと思ったのは、そこから後の話ですか?それとも実は大学時代にも企業っていう気持ちがちょっとあったのか。
「学生時代にはやっぱり起業したいなと一瞬思ったこともあったんですけど、
やっぱり作ることが好きで就職してからは、起業しようとは自分で思ったことはなかったんですよね。」
意外と起業しちゃうと、エンジニアというよりは社長業の方が忙しくなっちゃって、
経営とかに意識が行きがちになるので、僕も1人でエンジニアの友人がいて、社長になったんですけど、
結局社長を辞めて会社を売却してその会社で雇ってもらうことにして今エンジニアとしてやりたいことをやっているっていう友人が1人いるんですけど、
ちょっとそういうところにも近いのかなと思いました。
最初は社内ベンチャーだったということですね。そこからソニックガーデンを創業される経緯ぜひ教えてください。
「最初は大手の会社さんの中で、新規事業をやる社内ベンチャーを担当させていただいて、
それが3年間猶予というか期間いただいて、事業開発をしたんですけれども、事業自体がうまくいったこともあって、
その次のステージをどうしようかあったときにやってる事業よりもやってる仲間とか、そのチーム自体がすごく大事になってきて、
このチーム自体を長続きさせるにはどうすればいいかなっていうのを考えたら、もう起業するしかないかなっていうことで、
自分たちで会社を立ち上げたという形です。」
その社内ベンチャーのチームで、ソニックガーデンみんなで創業されたのですか?
「そうです。そのメンバーみんなで独立をして会社を作ったという形ですね。」
最初特に苦労されたことありおましたか?
「納品のない受託開発というのが新しい考え方でもあって、なかなか理解されないっていうところは、
やっぱり苦労したところなのかなというふうには思います。」
相当な能力というかエンジニアとしては、凄腕の人を集める必要があると思うんですけど、そこは苦労しなかったですか。
「そこは苦労しましたね。僕らと同じようにシステム開発を、お客様と一緒になって考えて作っていく、
もしくは最初の段階から相談して、最後まで自分でやり切るみたいな仕事の仕方をしたいと思ってくれるエンジニアの方は日本中にはやっぱりいて、
そこの皆さんに共感していただいて、応募いただいて、仲間になっていただいたという形ですね。」
ソニックガーデンとして求める人材っていうのはどういう人なんですか?
「もちろん若い方ももちろんいらっしゃいますし、ベテランの方もちろんいらっしゃいますけど、
一番はプログラミングが好きなことですね。僕自身もそうですしそれ自身がもうある意味趣味であり仕事でありみたいな方が多いですね。」
ソニックガーデン、全社員リモートワークを実践されているってことなんですけど、これいつからですか。
「リモートワーク自体は、もう創業当時なので2011年からで、全員がリモートワークになったのは2016年ですね。」
全然前ですね。珍しかったんじゃないすか。きっかけなんだったんですか。
「創業当時のメンバーの1人が海外短期留学というか、その短期で海外に移住しながら日本の仕事をするっていうスタイルで一緒に起業したんですね。
なので、創業当時からもう1人、リモートワークがいたっていうところで、
その後採用するっていったときに先ほど採用やっぱり東京だけど大変だなっていうことで、
場所を不問にして日本全国から応募できますよというふうにしたら、やっぱり全国から応募していただいて、
これリモートワークの会社にするしかないなという形になった。」
なかなか社員の方に会う機会っていうのは少ないんですね。
「少ないですね、特にこの1年2年はもう一度も会ってない方いますね。」
それぞれリモートワークといってもメリットデメリットあると思うんですけれどもいかがですか。
「それこそ打ち合わせするにも、会議室いらなくてその場ですぐテレビ会議できるっていうことであったり、
やっぱり集中して仕事ができるってことだったり自分の生活に合わせて仕事のスタイル変えれるっていうことがやっぱり生産性には影響するので、
仕事上の効率はいいなというふうには感じてますね。」
オフィスっていうのは必要なくなるんですか。
「だんだんと僕らもオフィスいらないなっていうことになって、2016年までは渋谷に大きなオフィス借りていたんですけど、
もうこれみんな来なくなってきたので解約しようっていうことで2016年から本社オフィスはないというか、場所としてはない会社になりました。」
いやらしい話になりますけど、渋谷の広いオフィスって結構いい値段するじゃないですか、一等地ですからあそこでオフィスを構える会社ってのは多いですけど、それがなくなった分、優秀なエンジニアがまたうんね仲間として増やせたりとか、そうですね、ねはいこれは大きなメリットあります。
逆にでもどうですか、難しかったこととかもあるんですか。
「オフィスなくしたことによって、やっぱり何気ないコミュニケーションというかちょっとした雑談をしてみたりだとか、
ロビーでこうすれ違って話をするみたいな帰りに一緒に飲みに行くとかもできないですし、そこがデメリットとしてはデメリットかなという感じですね。」
でもうまくやれてるんですよね。
「コミュニケーションの機会として、半年に1回とか年に1回とか、合宿っていう形で、
チーム単位で旅行地だとか、観光地に行って、一緒にコミュニケーションしながら仕事をするみたいなことやって、そこで関係性を作ってますね。」
あえて会う日を作るっていう、いいですね楽しそうです。毎日会うのももちろんね良さがわかる瞬間あるけど、
たまに会うからこそ、その人と会うコミュニケーションの大事さがわかったりするそうですねありますもんね。
最後に、これからの夢ってなんでしょうか?
「納品のない受託開発というシステム開発の新しい考え方をもっと広めていきたいですし、
それによって、システム開発に関わるお客様もそうですし、エンジニアも幸せになるということが、目指していることなので、
それができる仲間を増やしていきたいなというふうには思ってますね。」
ありがとうございました。
株式会社ソニックガーデン代表取締役社長の倉貫 義人さんでした。