WELLNET presents 旅めし

日曜 12:00-12:25 TOKYO FM/JFN38局ネット

日曜日のランチタイム。北海道から沖縄まで、日本海から瀬戸内海まで、岩木山から阿蘇山まで……。日本各地の「食、地産地消、名産・特産品、民芸や工芸、伝統、人々の営み」を伝えていく、日本全国をたっぷり味わう旅番組です。 さぁ、今日も、その土地ならではの味わい、ローカルフードを求めて、一緒に、旅に出かけましょう!

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綿引さやか

オンエアレポート

香川県corner

「ダモンテ商会」。瀬戸内の小さな島で、“世界の味”を楽しめる!

#男木島 #高松
香川県、高松の、高松港から、定期船「めおん2」に乗ります。
高松港を出航後、まず女木島の女木港へ、その後、男木島の男木港に到着します。女木島までがおよそ30分、そこから10分で男木島です。船に乗るのは旅行者ばかりではありません。男木島にはコンビニエンスストアもスーパーも、商店の類いはまったくないので、島民は高松へ日常雑貨や食料品の買い出しに出かけます。定期船は基本2時間に1本あるので、朝行って、午後には帰ってこられます。12時に高松港を出る「めおん2」には、そんな「高松で必要なものを買って帰るところ」という風情の島民が、幾人もいます。瀬戸内国際芸術祭がスタートして、定期船の便数も増え、臨時便も出ています。連休中、船は激混みのはず。
高松港を後にして、穏やかな瀬戸内の海を滑るように進む、定期船。島と島を結ぶ定期船や、渡船は、島々に暮らす人たちにとって「海上のバス」のようなものです。
男木島です。おにぎりのような、山のような形の島で、集落が、その山肌にへばりつくようにして密集しています。島民およそ160人ですが、猫の数は200匹以上なんだとか。「人より猫の多い島」と島の人たちは言います。
ダモンテ商会は、男木港から徒歩1分ほど。山の上にある神社の、港の鳥居をくぐって、細く急な坂道を上がれば、そこにあります。ダモンテ海笑さんと、奥さんの祐子さんが営む、ベイカリーカフェ。海笑さんいわく「メシのうまいパン屋」。パン作り職人の海笑さんが小麦作りからこだわって作っているパンは最高の美味しさで、時に猟師としてイノシシをとらえてその肉で作る料理も至福の味。
海笑さん定番の、カンパーニュ。焼きたてです。美味しくて、エンドレスに食べてしまいます……
そして、本日の「旅めし!」はこちら。
「ダモンテ商会」のToday's Lunch Plate。島でとれた野菜、島で猟をしたイノシシ肉、島で育てた小麦から作られたパンなど、オーガニックと地産地消にこだわったランチプレート。とても、とても、美味なのです。世界中を旅してきた2人が作る料理には、国境や国籍がありません。行者ニンニクをオリーブオイルでさっと炒めたり、島のキノコや野菜にイタリアのバルサミコ酢をふりかけたり。中近東料理の定番であるフムスやファラフェルが、瀬戸内の小さな島にぴったり寄り添っています。瀬戸内の離島に、「世界」があります。
「ダモンテ商会」2階からの眺め。青い瀬戸内海と島々、男木港が見渡せます。ただここに居るだけで、満ち足りた気分になる場所です。
祐子さん、海笑さん夫婦が、島の人たちの助けを借りながら(時に、宅配便のお兄さんのお手伝いもありながら)ほぼセルフビルドで作り上げた島の食堂、「ダモンテ商会」。旅行者にとっては美味しい嬉しいランチスポット、カフェ休憩の場所ですが、島のおばあちゃんやおじいちゃんのくつろぎの場所にもなっています。店に居ると、おばあちゃんが突然入ってきて、島の最新ニュース話が始まります。
瀬戸内海、屋島を背後に。祐子さん、海笑さん、ごちそうさまでした。
2人の背後にあるのは、2人が育てる小麦畑。美味しいパンが、ここから生まれます。
港には、猫たちが大勢集まって、いつも井戸端会議状態です。
高松へ帰る船が、入ってきました。
ダモンテ商会 香川県高松市男木町1916(男木島)
不定休(ホームページやinstagram、facebookで確認してください)