20.11.16
国際オリンピック委員会・バッハ会長来日
いま知っておくべき注目のトレンドをネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します!!
今日は、報道ベンチャーの株式会社「JX通信社」代表取締役・米重克洋さんにお話を伺いました。米重さんが注目したネットの話題はこちらです。
国際オリンピック委員会・バッハ会長来日
このニュースのあらましは…
国際オリンピック委員会のトーマス・バッハ会長が昨日、羽田空港着のチャーター機で来日。16日午前には菅総理と会談する、との事です。
鈴村:米重さん、こちらネットの反応はいかがでしたか。
米重さん:今日、管総理や小池東京都知事と会談を行うということで、「何を話し合うんだろう?」といった疑問や、あとは「東京オリンピック自体を中止すべきではないか?」という意見が結構書き込まれていましたね。世論全体とは少し違うと思いますが、SNSでこの話題について言及している人に関しては、ネガティブな反応をしている方が多いように感じます。
鈴村:今回の来日の目的は何でしょう?
米重さん:本当のところ、何をしに来たのかまだちょっと分からないんですね。というのも、きょうは管総理や小池都知事と会談するんですが、こちらは東京オリンピックの準備状況について話し合うということで、あまり突っ込んだ内容は明らかになっていないんですね。一方で、大会の中止について話し合うことはないと明言しています。
それ以外の予定として、安部前総理に「オリンピック・オーダー」という功労賞を授与するための贈呈式も行われるようですが、こちらは今どうしてもやらなければならないことでもないと思いますので、実際は非常に重要なことを話し合うために来たのではないか、という憶測もあります。
鈴村:IOC側が考える「オリンピック開催のために必要な条件」といったものはあるのでしょうか。
米重さん:“これ”と明示されているわけではないのですが、まずは、開催都市である日本で感染爆発をしない、ということや、あるいは(感染爆発を)していたとしても、それが収束傾向にある、ということが最低限必要な条件なのではないかと思われます。そうでないと、観客はおろか、選手やスタッフの来日までもが危ぶまれる状況になってしまいますよね。で、同時に世界の感染状況ももちろん重要なんですけれど、ヨーロッパやアメリカで再び感染者数が増えている状態の中で、ワクチンの開発といった希望も少しずつではありますが見えてきていますので、そことの天秤で、IOCとしては基本的に開催したい方向なのではないかと思います。
鈴村:スポンサー企業はどう考えているでしょう?
米重さん:スポンサー企業もコロナの影響で経営が苦しくなっていますので、メリットを探しあぐねている状況なのではないかと思われますね。というのも、スポンサーの契約の多くは年内で切れてしまうんです。なので、来年に延期となった場合は、追加の協賛金や契約の延長を求められる立場になりますので、スポンサーはお金を払って契約を延ばすのか?という判断を迫られている訳です。
NHKがスポンサー企業にとったアンケートがあるんですけれど、3分の2くらいは「メリットがあるか分からない」と回答し、1割は「メリットがない」と回答しているんですね。上場企業で株主の監視もある中、メリットを感じられないのにまとまったお金を出す、という判断は難しいので、こういうところをIOCがきちんとケアしていく必要があると思いますね。
鈴村:そうですよね。やっぱりオリンピックを開催する意味としては、日本の経済が上がるかもしれない、というところにも僕らの希望がありますからね。
米重さん:そうですね。日本に来る人が減ってしまうのは確実なので、経済効果は薄れてしまいますよね。
そして、今日の #スズコメ はこちら。
#スズコメ ② #ワンモ
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) November 16, 2020
やっぱり投資し辛くなっていくわけですよね。経済成長の為にオリンピックをやらないといけない、と言っているんですが、そうなると各企業が萎縮する可能性が出てくると思います。色んな事を加味して、中止にすべきなのかどうなのか考えなくてはいけないと改めて思いました。