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25.12.26

ゴルフ界のレジェンド、ジャンボ尾崎さんの生涯を振り返る。

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金曜日の「トレンドネット」は、「スポーツ」をキーワードにお届けします。
今朝のテーマはこちら!


「ゴルフ界のレジェンド、ジャンボ尾崎さんの生涯を振り返る。」

吉田:男子ゴルフの国内ツアーで最多となる94勝を挙げるなど数々の記録を樹立し「ジャンボ尾崎」の愛称で人気を集めたプロゴルファーの尾崎将司さんが、12月23日、S状結腸がんのため亡くなりました。78歳でした。徳島県出身で、高校時代には野球部のエースとして1964年、春の選抜高校野球大会で優勝。翌年、プロ野球の西鉄ライオンズに入団しましたが、1968年に引退してゴルフに転向。1998年までに史上最多となる12回もの賞金王のタイトルを獲得。ライバルの青木功さん、中嶋常幸さんとともに「AON」と呼ばれ、男子ゴルフの隆盛期をもたらしました。2011年には世界ゴルフ殿堂入りも果たしました。


ユージ:日本のゴルフ界の発展に多大な影響を与えた尾崎将司さんについて、生前、尾崎さんへの密着取材などを重ねられてきた、ゴルフジャーナリストの三田村昌鳳さんにお話を伺いました。


三田村さん:尾崎将司選手がデビューしたころ、それまでのプロゴルファーというのはそこらへんのおっちゃんがやるような恰好をしていました(笑)。ところがジャンボがプロ野球から転向してプロゴルファーになった時には、本人も言ってましたが「これからのプロゴルフの世界というのは、プロスポーツ選手がアスリートとして頑張っていかなきゃいけない」っていう風な気持ちを非常に強く持っていて、まさに尾崎の出現というのは、身長が182cmあったのでものすごいアスリートなプロゴルファーが現れた。しかもドライバー=クラブで一番飛ぶクラブの飛距離というのがとんでもなく、他のプロゴルファーをはるかに超えていくような飛距離を出したという事で一躍有名になったというのが一点だと思います。それまでは海外に行くなんてことは、許可の問題とかいろいろあってチャンスがなかったですが、尾崎が1973年にマスターズに招待されて8位になりました。これが東洋人初のベスト10入りということで、もの凄く脚光を浴びました。そういうことでいわゆる日本の高度成長の中で、プロスポーツをテレビで中継するというルールが一気にのし上がってきて、正確に言えば尾崎が出現しなければ「日本のゴルフのTVトーナメントの中継というのが、これほど大きくはならなかったのかな」というくらい違いました。


ユージ:日本のゴルフ界を背負うスター選手として、その成績のみならず、派手なファッション、奇抜なヘアスタイル、豪快なキャラクターでもファンを魅了して人気を博した尾崎さん。スポーツ界のアイコンとして立ち振る舞っていた裏で、三田村さんは意外な一面を見たことがあるそうです。


三田村さん:自宅に戻っていろいろトレーニングしたり、練習したりの1人でいる時と真逆で、非常にストイックで繊細で、ある時、夜に僕が家に行ったら部屋に誰もいなくて、当時の奥さんに「あれジャンボはどこ行ったんですか?」って聞いたら「そこら辺にいるんじゃない」って言って庭の方に歩いていくと、真っ暗な場所にベンチがあって、そこに尾崎がドライバーを抱えるように座っていました。「ジャンボ、どうしたんですか?」っていう話をして、そしたら「三田村、練習すればするほど課題が増える。悩みが多くなる。だから、俺はクラブを抱えてないと眠れないんだよ」という表現をしました。それを見た時に「あーやっぱり凄い人だな」と思いました。その眠れないって言った時の尾崎の成績というのが本当に一番絶好調の時ですから、スランプの時はまったくそういう素振りは見せずに、一番絶好調で一生懸命自分が勝とうとして頑張っていた時期にそういう風な光景を見たというのが印象的です。


ユージ:栄光の影で、トップアスリートとしての孤独を味わい、人知れず苦労を重ねてきた。ゴルフに対するそんなひたむきな姿が、沢山のファンに愛されてきた理由なのかもしれません。


吉田:近年は女子のトップ選手を育てるなど、若手の指導にもあたっていた尾崎さん。その支えもあって、現在、日本のトップのゴルファー達は海外のメジャー大会で優勝するレベルにまで発展しています。


三田村さん:尾崎が一番意識していたのがプロ意識です。プロフェッショナルとして自分がどういう者なのか、プロ意識というものがもの凄く強い訳です。今の若い選手が優等生がたくさんいて、当然技術が非常に上手です。ジャンボの時代よりもはるかに良くなっています。でも、本当にスケールの大きなスーパースターとしてのプロ意識というものを、もっともってこれると魅力的な選手が登場するんじゃないかなと思います。


ユージ:尾崎将司さん、長きに渡るご活躍、お疲れ様でした。

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