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今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

25.12.29

2025年、今年の注目ニュース

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ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルがニュースを読み解きます。
コメンテーターはダイヤモンド・ライフ編集長の神庭亮介さんです。
今朝、取り上げるテーマはこちら!


【2025年、今年の注目ニュース】

吉田:振り返ってみるとあっという間の1年。2025年も、いろんな出来事がありました。そして、神庭さんには、今年もたくさんのニュースを解説していただきました。そこで今朝は、神庭さんと一緒に今年のニュースを振り返っていきたいと思います。まず、1つ目のニュースは何でしょうか?


神庭さん:1つ目は「日米関税交渉」。今年の前半はこの話題で持ちきりでした。アメリカのトランプ大統領が関税の引き上げをブチ上げ、世界中が振り回されました。アメリカは日本からの輸出品に25%の相互関税をかけると主張していましたが、最終的に10%ディスカウントして15%にすることで合意しました。基幹産業である自動車の関税も27.5%から15%に引き下げられました。そもそもがめちゃくちゃイチャモンなので決して「めでたし、めでたし」とは言えませんが、赤沢大臣は日米を何回も往復して、「ピストン赤沢」と揶揄されながらも粘りの交渉でよく頑張ってくださいました。懸念点は日本からアメリカに対して5500億ドル(86兆円)もの巨額投資を約束させられたことです。しかも利益配分は日米で1対9。投資というと聞こえがいいですがほとんどカツアゲみたいな話ではないかという気もします。


吉田:続いて2つ目のニュースは何でしょうか?


神庭さん:2つ目は「与党過半数割れ」。7月の参院選では「現役世代から豊かになろう」と訴えた国民民主党や、「日本人ファースト」を打ち出した参政党が大きく躍進。自公は過半数割れの大敗を喫しました。昨年の衆院選、6月の都議選に続く3連敗で石破政権も退陣か……と思われてから延々と辞任せず、ずーーーっと引っ張り続けました。関税交渉の詰めもあったとはいえ、映画の本編に対してエンドロールが長すぎました。そのうえ9月には総裁選。国民は延々と続く政治空白と、自民党の党内政局に付き合わされることになりました。


吉田:3つ目は何ですか?


神庭さん:3つ目は、「女性初の総理大臣誕生」。総裁就任の段階で、立憲民主党の辻元清美さんはXで「自民党では初の女性総裁、高市さん、ガラスの天井をひとつ破りましたね。対極の私からも、祝意をお伝えします」とエールを送りました。思想の右左や政治信条を問わず、女性が総理大臣になり、ガラスの天井を突き破った意義は大きいと思います。日本中の女性を勇気づけましたし、「私も将来、総理になりたい」と思う女の子もきっと生まれたのではないかと思います。


ユージ:総裁選で語った「働いて働いて働いて働いて働いてまいります」の言葉も流行語大賞にもなりましたね。


神庭さん:過労死遺族の反発もありましたが、自分自身を鼓舞し、議場で居眠りしている議員に喝を入れる意味だったのかなと思います。高市さんも「決して多くの国民の皆様に、働きすぎを奨励するような意図はございません」と否定しているので、全国の経営者の皆さんは悪用して会社に貼り紙をしたりしないようにご注意を。貼り出すなら社長室、役員室だけにしていただきたいなと思います。高市さんが午前3時に勉強会をやっているという報道もありました。最近、少し疲れているようにも見えて心配です。重たい政治判断をするには心と体の健康が大切。年末年始くらいは少し休んでほしいなと思います。東日本大震災の時の「枝野寝ろ」ではありませんが、「高市寝ろ」と思いますね。


吉田:次のニュースは何ですか?


神庭さん:4つ目、「コメの価格高騰」。昨年に引き続き、今年もコメ価格が高騰しました。全国のスーパーで12月21日までの1週間に売られたコメの平均価格は5キロ4337円。10キロではなくて5キロでこの数字。つい2年前は2022円だったので、2倍以上に値上がりしています。石破政権時代は小泉農水大臣がドラスティックに改革を進め、備蓄米の放出などスピーディーに手を打っていましたが、高市政権で鈴木農水大臣になってから改革姿勢が後退しています。挙句の果てに出てきたのが、おこめ券を配るという明後日の政策だったりするんですよね。


ユージ:おこめ券、話題になってますよね。


神庭さん:ここ最近、コメの民間在庫が積み上がって、将来的に価格が下がるのではないかという先安観が出ていたのに、おこめ券を投入して需要を喚起したら、かえって値上がりを促進してしまいます。経費率が高く、利益誘導にもつながるとして全国の自治体が「おこめ券を配らない」と次々に反旗を翻しています。このままだと、コメ離れが進んでパスタやパンなど別の主食に流れかねない状況です。コメ価格を下げるために、事実上の減反政策や過度な保護政策を改め、輸入米を増やしていくべきではないかと思います。


吉田:他にはありますか?


神庭さん:最後、今年注目した5つ目のニュースです。「日中関係の悪化」も大きなニュースですが、先週取り上げたばかりなので、今回は今年の漢字にも選ばれた「熊」を挙げておきたいです。環境省によると4月〜11月のクマの人身被害は速報値で230人と過去最多。13人の方が亡くなられています。市街地に出没するアーバンベアが脅威になっています。ハンターの方々に適切な報酬を払うのは当然として、対症療法ではなく、そもそもクマが街に降りて来る根本原因に目を向けないといけないと思います。山でシカが増えすぎて、クマのエサであるドングリなどの木の実を食い荒らしている、とも言われています。クマだけでなく、シカの駆除にももっと力を入れるべきではないかと思いました。共通して言えることですが、対症療法ではなく根本に目を向けることが今年のニュースで大切なことだったかなと思います。

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