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25.02.20

脱炭素加速に原発利用、エネルギー基本計画
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ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルがニュースを読み解きます。
本日は、情報社会学がご専門の城西大学助教、塚越健司さんです。
今朝、取り上げるテーマはこちら!


「脱炭素加速に原発利用、エネルギー基本計画」

吉田:政府は、日本の電力政策の骨格となる「エネルギー基本計画」を18日の閣議で決定しました。太陽光や風力などの再生可能エネルギーを将来、最大の電源とする一方で原子力も最大限活用していくことが盛り込まれました。そこで、改定された「エネルギー基本計画」を塚越さんと深掘りしていきます。


ユージ:塚越さん、まず【エネルギー基本計画】どこが改定されたのでしょうか?


塚越さん:大きなところでは、原発を積極的に使うことを明言したことにあります。まず「エネルギー基本計画」について、あまり聞いたことがない方がいるかと思いますが、2021年10月に改定されて、それから約3年ぶりに改定されました。今回の改定だと、2040年度時点の15年後の発電量全体に占める電源の割合について書いています。今の日本は火力が多いのですが、2040年には「再生可能エネルギーは4割から5割程度」、「火力は『3割から4割』程度」そして「原子力は『2割程度』」としました。発電の中のパーセンテージをこのようにしましょうとなりました。前回の改定に比べて、再エネの比率がやや増えましたが、それでも欧米の先進各国と比べると、再エネ比率の予定が少ないのが現状です。これに加えて、どれもまんべんなく使う全方位の方向性を打ち出しつつ、脱炭素電源(つまり再エネと原発)を最大限活用する、と説明しています。どういうことかというと、東日本大震災以降はこれまで「可能な限り原発依存度を低減する」と書いてきたのですが、今回これが削除されています。そうすると、岸田政権の頃から「原発を利用する」との発言がありましたが、今回はそれを活用すると書いたということです。原発に関しては、とにかく賛否が分かれるところでみなさん色々考えていると思います。一方で、近年は世界的に原子力発電が脱炭素の手段として再評価されています。アメリカでも老朽化した原子炉の再稼働だったり、新たな小型のモジュール炉の開発など、いろんな取り組みが進められているのは事実です。実はGoogleやMicrosoftといったアメリカのIT企業も、生成AIの開発に膨大な電気を必要とするので、再エネだけでなく原発に目をつけて色々投資をしているというところもあります。日本もある種、こういう流れに乗った、というところもないわけではないかなと思います。


ユージ:今回の【エネルギー基本計画】の改定、脱炭素政策を加速させるためといった面がありそうですね。


塚越さん:そうですね。今回、政府は同時に「地球温暖化対策計画」というものを、3年ぶりに改定して閣議決定しています。温室効果ガスの排出を2035年度には、2013年度と比べて60%減らすといった目標が書かれています。2050年までには、この温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする戦略も閣議決定しています。なので、再エネも大事だけど目標達成には原発もクリーンエネルギーといわれているのでやりましょうということです。AIの普及で、電気を使うデータセンターが増えるので、人口が日本は減っていますが電力需要は、今より最大で2割は増えるという予測もあります。とにかく早く電力を増やしたいという意味もあります。


吉田:目標の実現に向けて、どんな動きがあるのでしょうか?


塚越さん:色々あるのですが、再エネの分野で注目すべきは、「ペロブスカイト太陽電池」という次世代の太陽電池があります。聞いたことないですよね。この「ペロブスカイト太陽電池」は日本の研究開発で生まれた技術で、製造工程が少なくて大量生産ができるもので、折り曲げやゆがみにも強く軽量化も可能ということです。さらに、主な原料のヨウ素は日本の生産量が世界シェアおよそ3割を占めて、チリに次いで世界第2位ということです。ここは希望を持てます。この「ペロブスカイト太陽電池」。ちょっと難しい名前ですが、覚えていただいて国内でどんどんつくっていけるんじゃないかなというのが希望です。


ユージ:めちゃくちゃ興味ありますね。塚越さんは、今回の【エネルギー基本計画】の改定、どう見ていますか?


塚越さん:いろんな課題はありますが、欧米に比べて再エネの比率がやっぱり低い点と、原発への国民の懸念をどこまで払拭できるかが問われます。もう1つ気になっているのが、トランプ政権との関係です。石破氏は、この前「液化天然ガスを買う」と言いましたよね?これって化石燃料なんですよ。効率は非常にいいですが、この液化天然ガスは火力発電に入ります。トランプ氏は、“パリ協定から離脱する”、“石油もどんどん使っていく”と発言しています。ここと関係しようとしていくと、そういった石油や石炭の燃料を利用することになりますよね?でも、世界全体の動きとしては「再エネを増やしましょう」と言っているわけです。トランプ氏が、どう発言してくるのか予測したとき「やっぱり変更する」となった後、目標達成できないわけです。世界のバランスもトランプ氏が発言したことによって世界のバランスが崩れて動きがあるところがあります。こうしてみると、色々なことが目まぐるしく変わってくるので考えなくてはいけません。日本は「ペロブスカイト太陽電池」を頑張っていただきたいと思います。


そして、今日の #ユジコメ はこちら。






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