森永乳業 presents 平原綾香のヒーリング・ヴィーナス

平原綾香

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ON AIR REPORT 毎週ゲストをお招きして、その方ならではのパーソナルな“音楽の世界”を辿ります。

05/17三浦一馬さんが語る「バンドネオン」の不思議

2015/5/17 update
平原綾香さん

5月13日リリースしたばかりの平原綾香さんニューアルバム『Prayer』もう聴いていただけましたか?すごくいい曲ばかり集まって、平原さん自身もお気に入りの1枚です。アップテンポの曲も、バラードも、泣ける曲も、笑顔になれる曲もいろいろ入っています。まだ聴いてない方はぜひチェックしてくださいね。もう聴いているよ〜っていう皆さんは、アルバムの感想を番組までお寄せくださいね。お待ちしています!

ヴィーナスラウンジのゲスト バンドネオン奏者 三浦一馬さん
今月のヴィーナスラウンジのゲストはバンドネオン奏者 三浦一馬さんです。今週も、バンドネオンを弾きながら、自己紹介してくださいました。バンドネオンってビブラートもかかるんですね。腕を揺らしたり、足をガタガタさせたりすることでビブラートをかけているんですって。今週は、バンドネオンという楽器について、じっくり教えていただきました。

古い楽器ですよね?ヴィンテージですか?
「ある意味そうですね。この楽器は僕のアルゼンチンの師匠から譲っていただいた貴重な楽器です。」

サックスも新しい物より古い方が音の鳴りがよかったりするんですよ。
「バンドネオンも全く同じです。」

新品を弾くことってほとんどないんですか?
「バンドネオンは新しい楽器ってほとんど作られていないんです。古いものを探すしかないような楽器なんですね。今弾いている楽器も第二次世界大戦より前に作られた、ドイツ製の楽器です。そこが面白いところで、発明されたのはドイツなんですが、その後、アルゼンチンに渡って、いつのまにかタンゴの楽器となったんです。それまで、ドイツではパイプオルガンの代わりの楽器として弾かれていたんです。パイプオルガンのない教会とか野外の儀式で弾かれていたみたいですね。それがアルゼンチンに渡ったら、ライブハウスやナイトクラブで弾かれるようになって、全く真逆の音楽、真逆の場所で弾かれているところが、また面白いですよね。」

先週もお話くださいましたが、アコーディオンに似ているけれど、鍵盤ではなく、右手が38個、左手が33個の白いボタンが付いています。
「このボタンは実は、象牙でできているんです。今ではワシントン条約で使えなくなっているので、それができる前の本当に古い楽器なんですね。」

右手が38個のボタンはどんな風に散りばめられているんですか?
「音を出すと普通に聴こえると思うんですが、実は飛びながらいろいろなところへ行っているんです。飛びながら飛びながら、実は弾いています。神経衰弱やっているんじゃないかという感覚になります。同じボタンを押しているんですけど、楽器を開いた時と、閉じた時とで、違う音になります。本当になんで?って感じなんですけど。」

演奏することが本当に難しいということから、悪魔が発明した楽器と言われているそうですね。
「最初はたいへんでした。ものすごくたいへんで、手元を見ないでボタンを押すだとか、何の音が何に変わるって全部暗記しないといけないので。たとえば、右手は引っ張りの時が”ド”で、押すと”レ”ですよね?左手は”シ”になるんです。低い”ド”は”ファ”になるんです。表にして、丸暗記しました。今ではもっと感覚的にわかるんですが、最初は丸暗記しかなかったです。」

楽譜はピアノと同じですか?
「そうです。右手、左手があって、ト音記号、ヘ音記号です。個人的に初見はちょっと苦手なんですけど、慣れていけばある程度できるようになります。」

形も宝箱のようで、美術館に飾ってあっても、おかしくないような素敵な楽器ですね。
アコーディオンよりも小ぶりで、正方形に近い形をしています。真ん中に蛇腹と呼ばれる、空気を起こすものが付いているんです。1m30cmぐらいかな?結構伸びるんですよね。
蛇腹の汚れはあえて取っていません。綺麗にしようと思えばできますが、空気が漏れてしまうのは、致命傷なので。あえて、汚いままにしています。」

蛇腹のというだけあって、人間が肺を使って、歌うを歌うような感覚に近いそうです。「弾き語りはしないんですか?」という平原さんからの質問に対して、三浦さんは「歌はあまり自信がないので、よかったら伴奏するので、いつか歌ってください」なんて話もしてました。
近いうちに実現するといいですね!

ニューアルバム『ス・ワンダフル〜三浦一馬プレイズ ガーシュウィン』について、また、
イベントやコンサート情報などは三浦一馬さんのオフィシャルサイトをご覧ください。
来週は、三浦さんとゆかりのある国とその国の音楽について、詳しくお伺いします。お楽しみに。

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