ON AIR REPORT オンエアレポート

クリスマスにちなんで「アヴェマリア」特集

16/12/26


HAPPY CHRISTMAS!
今夜もお聴きいただきありがとうございます。

フランスのクリスマスは、シャンゼリゼ通りの美しいイルミネーションと寒さが思い出に残っていると横山さん。

クリスマスは、イエス・キリストの誕生をお祝いする日で、家族と過ごし、プレゼントを贈りあいます。 クリスマスには、教会で「ミサ曲」や「モテット」なども演奏されますが、静かな雰囲気やお祝いにふさわしい小品もこの時期は多く演奏されています。
よく知られているものに、「アヴェ・マリア」(ラテン語で「敬愛するマリア様」)という聖母マリアに祝福をささげ、人々への恵みと加護を乞う、という作品があります。今夜はいろいろな「アヴェ・マリア」を集めました。

<プレイリスト>
M1 横山幸雄 《アヴェ・マリア(バッハ=グノーの主題による即興)》 
横山幸雄(作曲、CELVIANO Grand Hybrid 演奏、2016年12月)

M2 シューベルト=リスト 《アヴェ・マリア》  
横山幸雄(ピアノ)、2011年「横山幸雄デビュー20周年記念リサイタル」ライブ録音

M3 マスカーニ《アヴェ・マリア》
森麻季(ソプラノ)、大勝秀也(指揮)、新日本フィルハーモニー交響楽団

M4 (バビロフ)カッチーニ《アヴェ・マリア》
森麻季(ソプラノ)、大竹くみ(オルガン)

1曲目はフランスの作曲家グノーとJ.S.バッハの「平均率クラヴィーア曲集」のコラボレーションで有名な主題を用いた横山さんの作品。この番組のエンディング・テーマとしてもおなじみですね。

シューベルトは、イギリスの詩人、ウォルター・スコットの長編詩「湖上の美人」の一節を歌詞として「アヴェ・マリア」を作曲しました。
リストが編曲したこのピアノ・バージョンは、伴奏とメロディにいろいろなパッセージが加わり、まるで連弾か2台ピアノで弾いているような複雑さ。いろいろな音が聴こえます。演奏するのはとてもややこしく難しい作品です。

マスカーニの「アヴェ・マリア」は、歌劇『カヴァレリア・ルスティカーナ』の間奏曲にマッツォーニが作詞。

そして、カッチーニは、ルネサンス音楽末期からバロック音楽初期のイタリアの作曲家。「カッチーニのアヴェ・マリア」として有名なこの曲ですが、現在では、この作品は、1970年頃ウラディミール・ヴァヴィロフによって作曲されたことが明らかになっています。

いかがでしたか?
「いずれも美しい作品、すがすがしい気持ちになりましたね」、と横山さん。

ほかにもサン=サーンス、メンデルスゾーン、ブラームス、ヴェルディ、ロッシーニ、ドヴォルザーク、フォーレなどたくさんの「アヴェ・マリア」があります。聴き比べてみてください。

それでは、次回は1月1日の深夜にお会いしましょう!今年一年ありがとうございました。よいお年を!