三協フロンテア presents The Starters(ザ スターターズ)

パーソナリティ ユージ・吉田明世20代~30代の若手起業家をゲストに迎え、
彼らがどんな発想や未来への展望を持ってブレイクスルーを起こそうとしているのかお話を伺います。
高い意識とモチベーションで社会に風穴を開けようと取り組む彼らの話が、
「あなたも、世の中を変えられる!」という、
朝、仕事へ向かうビジネスパーソンのやる気のカンフル剤になることを目指してゆきます。

Guest ゲスト

2018.01.09

ライフスタイルに野菜づくりの時間を!

西辻一真
株式会社マイファーム
代表
西辻一真
消費者のマインドを農業に近づける

今週も先週に引き続き、
株式会社マイファーム 代表 西辻一真さんにお越しいただきました。
西辻さんは、1982年福井県生まれ。幼いころから自宅菜園で野菜作りに親しみ、
学生時代に日本の農業が抱える問題を知り、京都大学の農学部に進学。
そこでの経験を経て、農業人口を増やすためのビジネスのアイデアを固め、
2007年に株式会社マイファーム設立。
その後、2010年にはアグリイノベーション大学校を開校、
農林水産省の政策審議委員も務めるなど、
日本の農業再生のキーパーソンとして注目を集めています。

マイファームでは、「体験農園マイファーム」という、
実際に野菜作りを体験できるレンタルの農園を全国100か所に展開・・・
元々、福井県ご出身で、周りの農地が荒れていく様をみて、何とかしたいというのが
西辻さんの原点だと前回お伺いしましたが、この体験農園以外にも、
やっていることがあると言います。

「高校生の時に使ってない農地を見てもったいないと思ったのが
 僕の原点なんですけれども、今ではその耕作放棄地と呼ばれる場所は
 体験農園以外にも、ニワトリの飼育、後はミツバチがたくさん来る場所、
 牛の繁殖をするための場所、お野菜をつくるところ、
 色んな形で耕作放棄地を直しています。
 体験会をやるのもそうですし、先程のニワトリとかミツバチもそうなんですけれども、
 色んなことをやってるので、そのノウハウが溜まってるんですね。
 その中でうちで専門学校つくってまして、そこで僕のお話ししたようなことを
 学ぶような場所だったりだとか、あと、農業界に入りたいという人が
 増えているんですけれども、何も学ばずに知らずに行っちゃうと
 失敗しちゃうことが多いので、そうならないように学校で学んでから
 農業界に入りましょうと、こういうふうな学校をやっています。
 これがアグリイノベーション大学校です。」

農業界に入りたいという人が増えていると西辻さん。
農業への意識の変化を特に若者に感じているといいます。
 
「やっぱり震災の時に一番大きな変化があったと思っていまして。
 あの時、国民のみなさんは、100%の安心と100%の安全は
 もう難しいってことに気づいたと思うんですよ。
 例えば、地震の時に都内にいる方は、食料がなくなっちゃうよと。
 安全とか安心を買えないってことにその時気づいたはずなんですよね。
 また一方で原発の事故があった時に、100%安全ってつくれないんだなぁとか。
 津波やってきた時も、どんなに防波堤作っても津波が来るときは
 来ると覚悟したと思いますし、その中で安心と安全は自分で作らないといけないと
 思う人たちが増えてきたと思っています。
 そういう意味で野菜づくりも自分でやってみたりだとか、
 何かあった時にも自分で何か動けるようにと、
 こういう人達が若者の中でも増えてきたと思っています。」

そんな若者たちに西辻さんも期待を寄せています。

「農業界って今までイノベーションが一切起こってなかったんです。
 皆さんお野菜つくって一番に売るとか、こういう形だけだったので、
 その中で例えば機械化が起こる、IT化が進むとか、効率化が進む、
 そんなことなかったんですよ。それが今、若者が入ってきて、
 こんな面倒くさいことやってらんないよとか、
 こんな風にしたらもっと面白いのになというような形で、
 イノベーションを起こす人たちが増えています。
 例えば、ドローンで種まいたらいいのにって思いません?
 法律だけ変わればなんとかなるんですよね。
 あと、草刈りで大変じゃないですか?ルンバみたいなので
 バーっと刈ってくれたらよくないですか?
 野菜と雑草を判別さえできれば自動で刈ってくれるのにみたいな。」

明るい兆しが見える農業界。
最後に、これから先の、マイファームのビジョンについて伺いました。

「自産自消ができる社会が広がるっていうのは、
 一つライフスタイルに野菜づくりの時間が挟まってくることだと思っていて、
 例えば、週末にディズニーランド行ったりだとか旅行行くのもいいですけれども、
 たまには野菜づくりしてみましょうとかですね、あとは普段、自分の家の中で、
 これからの室内で栽培できる野菜栽培キットも増えてくると思うので、
 それでお野菜を観葉植物のように育てましょうとか。
 こういう社会がくると農業に対する理解が深まってくると思うんです。
 一方で農業は産業化してきますから先ほど話したルンバとか、
 ドローンが出てきてカッコイイの農業で産業化していきますと。
 野菜づくりの方も進化していく、消費者のマインドもどんどん農業に近づいていく、
 それがが僕の目指す世の中、ビジョンになっています。」

株式会社マイファーム代表 西辻一真さんに伺いました。
西辻さん、ありがとうございました。
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