三協フロンテア presents The Starters(ザ スターターズ)

パーソナリティ ユージ・吉田明世20代~30代の若手起業家をゲストに迎え、
彼らがどんな発想や未来への展望を持ってブレイクスルーを起こそうとしているのかお話を伺います。
高い意識とモチベーションで社会に風穴を開けようと取り組む彼らの話が、
「あなたも、世の中を変えられる!」という、
朝、仕事へ向かうビジネスパーソンのやる気のカンフル剤になることを目指してゆきます。

Guest ゲスト

2018.05.22

日本の工芸を元気に!

中川政七
株式会社中川政七商店
代表取締役会長
中川政七
会社の成長と共に芽生えた思い

今週スタジオにお越し頂いたのは、
株式会社中川政七商店 代表取締役会長、中川政七さん。
中川政七商店は、1716年(享保元年)創業!
本社は奈良県で手織りの麻織物から始まった、300年の歴史を持つ老舗企業です。
中川さんは一般企業を経て、ご実家の家業である中川政七商店に入社し、
2008年に十三代社長に就任、2018年より会長を務めています。
創業時からの麻織物、時代の変化に応じた麻生地などの雑貨の
製造・販売、工芸メーカーのコンサルティングなど、
既存の枠を超えたビジネスで注目されています。

まずは、一般企業を経て、実家の家業を継ぐことになった経緯について伺いました。
      
「一切、家を継げという話はなかったので、最初司法試験の勉強をして、
 ダメで富士通に拾ってもらって、楽しかったんですが、
 大企業じゃスピード感がないと思って転職活動を始めて、
 転職活動の条件が、中小企業でIT以外で、
 できれば勢いのあるところということで探したんですが、
 中々なくて、その時のパッと自分の家だど思い浮かんで、転職つもりで帰りました。」

転職という形で家業を継ぐことになった中川さん。
そんな中川政七商店の看板商品は、手績み(てうみ)の麻織物。
これは一体どういうものなのでしょうか?

「綿とかは紡ぐっていうんですが、朝は積(う)むって言うんです。
 麻ってすごく繊維質が強いので、爪で細い繊維を取り出して、繋いでいくんです。
 それを手積みという作業で、うちの主力商品の麻生地はいまだに手積みです。
 機械では出せない風合いがあります。朝は繊維が長いので、
 ガラスとかに毛羽が残らないというので、ふきんなどに向いています。」

元々は、元々はメーカーで卸売だけだったんですが、
時代に合わせてシフトチェンジ。今ではGINZA SIXなどにも出店し、
その店舗数は、なんと51店舗に。
しかし、そこにはあるハードルがあったといいます。

「僕が入社した時は、僕の部署は7人とかだったんですが、今数百人いて、
 増えていく中で、求心力というか、人をまとめていく難しさはすごく感じました。
 創業300年なのに、社是も家訓も何もなかったので、
 ちゃんと働けということしかなかったんですが、いわゆるビジョン、
 旗印になるようなものがないとみんな頑張れないんだろうなと思って、
 その旗印は何なんだと3年位モヤモヤと悩んで、
 出てきたいのが日本の工芸を元気にするということだったんですね。
 工芸の世界って、ピークのバブル時から売上が5分の1になっていて、
 どんどん潰れてく。それをなんとかしたいという思いから、
 このビジョンを掲げるようになりました。」

日本の工芸を元気に!そんなビジョンを掲げる中川さんが取り組んでいることとは?
来週も引き続き、株式会社中川政七商店 代表取締役会長、
中川政七さんにお話を伺います。お楽しみに!
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