三協フロンテア presents The Starters(ザ スターターズ)

パーソナリティ ユージ・吉田明世20代~30代の若手起業家をゲストに迎え、
彼らがどんな発想や未来への展望を持ってブレイクスルーを起こそうとしているのかお話を伺います。
高い意識とモチベーションで社会に風穴を開けようと取り組む彼らの話が、
「あなたも、世の中を変えられる!」という、
朝、仕事へ向かうビジネスパーソンのやる気のカンフル剤になることを目指してゆきます。

Guest ゲスト

2020.07.07

人手不足を"農業に興味を持つ"というプラスに

株式会社おてつたび 代表取締役 CEO
永岡里菜
知らない地域に入り込むことを日常にしてほしい


ゲストは、先週に引き続き、株式会社おてつたび 代表取締役CEOの永岡里菜さん。
先週「おてつたび」を考え出すきっかけの1つは、
生まれ故郷の三重県の尾鷲市の影響というお話がありました。
どんなところなのか、詳しく教えて下さい。

「尾鷲市は三重の津市からも2時間以上かかるような和歌山よりの
 紀伊半島にあります。漁業と林業の町なので皆さんあっけらかんとしている
 と言いますか、人当たりのいい人の多い地域となっています。」

起業するきっかけになったのは
その街を何とか盛り上げたいという思いがあったのですか?

「そうですね。そういった気持ちもありますし、
 単純に何でこんな素敵な地域があるのに知らないのかなとか、
 もっと知るきっかけをというところスタートとしてありました。」

若者とマッチングさせてみたいと思うようになった理由は何だったのですか?

「たくさんの人にヒアリングしながら
 一定数日本全国のいろんな地域に行ってみたいとか、
 観光地ではない知られざる地域にも行ってみたいという子たちは
 結構いるなと思いました。
 そういう人たちが、何があるか分からないからとか
 金銭的なものが勝ってついつい京都に行ってしまったとか
 そういったハードルが邪魔しているだけだなと思いましたね。」

旅先で住宅街を歩いてみたりするのが楽しいような。

「そうですね!ユーザーに暮らすように旅をするのが楽しいと言ってくれます。」

起業にあたって色々とリサーチもされたんですよね。

「ちょうど3年前にサラリーマンをやめたんですけど
 半年は東京の家を解約して、覚悟を持って色々な地域に入らせていただき
 地域の方達が何を本当に困っていて、何を求められていて
 どうしたら尾鷲市のような”どこそこ?”と言われるような地域でも
 キラッと光るものが見えるようになるのかなとひたすら探していました。」

自分が「おてつたび」をしてきたということですね!
実体験があるからこそ内容にリアリティがありますよね。
短期のお手伝いというコンセプトは
最初は農家の方や旅館の方に理解してもらうのは難しかったのではないですか?

「長く来てくれるのであれば、そのほうが嬉しいという方も多いですが
 それってすごくもったいないなと思ったんですよね。
 例えば2週間働く人が3人くらいいたとして
 1日、2日くらい被るようにして、地域の方が教えるコストが
 かからないようにすることが多いんです。
 3ヶ月東京を離れて来てくれとなると、行く側にハードルが高いことが多いのですが
 10日間なら行きたいと思うことがたくさんいるなと思ったのと
 東京でも人手不足の中で、地域はそういった戦い方のほうが
 価値がわかるんじゃないかなというような形になります。」

まさに今にマッチしているサービスと言える「おてつたび」
JAとのコラボもスタートされています。

「去年の夏くらいから始まり、今は6つくらいの農協さんとご一緒していまして
 一次産業の人手不足は笑えないですね。
 ずっと夏の間は休みも1日もなく収穫している農家さんも多いのですが、
 うちのユーザーはかなり農業に興味のある子たちもいまして
 人手不足を農業に興味を持つというプラスに変えられないかという
 ところからスタートしています。」

そんな中で新型コロナウイルスの影響が出ています。
「おてつたび」への影響はいかがでしょうか?

「移動が伴うサービスでもありますので
 いろんな方の安心安全を考えたときに自粛せざるを得なかった部分はあります。
 今は夏に向けて、様々なおてつたび先が増えている状況でして
 私たちのサービスは観光ではなくて、人手不足で困っている地域の方が
 いらっしゃるというのもありますので、徹底的に予防した上で
 今マッチングを進めているような状況です。」

人手が足りていないのも大きな問題ですよね。
対策をとりながら続けて欲しいサービスだなと思います。
そして「おてつたび」では、新たな動きも始まっています。

「最近リリースしたものなのですが、今一次産業の人手不足が加速しているんですね。
 外国人実習生が来られなくなったり。
 かつ、私たちおてつたび先は観光業や旅館がいらっしゃいますので
 ここは業界を超えて、”おてつたび+”というサービスを5月から
 スタートしている状態ですね。」

農業と旅館以外の仕事を繋ぐ可能性はあるのでしょうか?

「今地域のおてつだい先を広げていきたいと思っておりまして
 地域の方のお子さんに大学生が勉強を教えに来て欲しいなど
 地域での居場所や、地域の方との関係を作っていきたいなと思っています。」

日本全体の活気を取り戻せるサービスなのではないでしょうか。
最後に、これからの夢を教えて下さい。

「おてつたびという言葉が一般化してほしいなと思っておりまして、
 著名な観光名所を回るのを旅行というのであれば
 卒業旅行はおてつたびに行く?というように
 知らない地域に入り込むことを日常にしてほしいなと思います。」

2 週にわたってありがとうございました!
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