三協フロンテア presents The Starters(ザ スターターズ)

パーソナリティ ユージ・吉田明世20代~30代の若手起業家をゲストに迎え、
彼らがどんな発想や未来への展望を持ってブレイクスルーを起こそうとしているのかお話を伺います。
高い意識とモチベーションで社会に風穴を開けようと取り組む彼らの話が、
「あなたも、世の中を変えられる!」という、
朝、仕事へ向かうビジネスパーソンのやる気のカンフル剤になることを目指してゆきます。

Guest ゲスト

2025.09.23

「あそび」の楽しさを世界に

株式会社 IKUSA
代表取締役
赤坂大樹
「あそび」をビジネスソリューションとして
提案・運営


ONE MORNING「 The Starters 」
火曜日のこの時間は社会に風穴を開けようと取り組む若き起業家をお迎えして
そのアイデアの根っこにあるものや未来へ向けたビジョンを伺います。

今週のゲストは先週に引き続き、株式会社IKUSA代表取締役の赤坂大樹さんです。
赤坂大樹さんは、2005年にキーエンスに入社。2012年に独立後、2018年から現在に至るまで株式会社IKUSAとして「あそび」をビジネスソリューションに提案・運営されています。先週はイクサが提供している「あそび」イベントをいくつか具体的に紹介していただきました。企業に合ったオリジナリティあふれるプランを考えてくれて、面白いだけでなく、離職率が低下するなど、実際に効果も発揮しているということで、ラジオ局でもやったらいいのになと思いました。
今回は赤坂さんのこれまでをうかがいます。赤坂さんはキーエンス出身ということですが、なぜ起業をされたんですか?

「キーエンスについてご存じの方もいるかと思うんですが、かなりゴリゴリ営業するという会社でして、そこで6年半ほどいろいろやらせていただき、職業としてのつかみを得たというところもあったので、今度は売る商材を選びたいといいますか、売ること以外にもチャレンジしたいなということで独立させていただいたという感じですね。」

勝手なイメージで申し訳ないのですが、キーエンスさんと言ったらそれなりに稼げるというのがイメージとしてあるんですが、独立するということは、稼ぎの面は捨てなきゃいけないわけじゃないですか。そこに対する恐怖心というのはなかったですか?

「ダメだったら戻ればいい、くらいの考えでした。それがたとえキーエンスに戻れなかったとしても、そこで得た経験は身に付いていて、できることがある程度自分の中であったので、他の企業に行っても何とかなるという気持ちはありました。そういう意味では、割と楽観的に考えていましたね。」

ずっと起業しようという思いはあったんですか?

「最初は起業というよりは別の道があるかなと思って他の会社さんをお受けしたりもしたんですが、キーエンスの営業も別に嫌ではなかったので、そう考えるとせっかくなら自分でやろうと決めました。離れたのに同じ「売る」ことをしても仕方ないかなということで、どうせやるならと自分で独立すると決めたので、あ る意味消去法的な形でした。そうするとキーエンスではできなかった、時間や、住む場所、商材を自分で選べるようになった分、自由度は上がりました。」

そして、選んだ商材が「あそび」だったということですが、最初から「あそび」に注目していたわけではなかったんですか?

「そうですね。一番初めは独立しやすい商材としてデジタルマーケティングという領域で独立したんですが、それと同時並行で、任意団体で「大阪城を元気にしたい」という目標のもと、チャンバラ合戦をやっていた団体がありまして、そこのメンバーと共同創業したという形です。」

大阪城でのキャンバラ合戦は、ビジネスモデル的にうまくいきそうだなと思い共同創業したんですか?

「全然そんなことはなく、むしろ手出しで材料費を出しているみたいな状態で、成り立っていなかったんです。だったらなんとかしようということで、まずNPO化しました。自治体さんからお仕事いただけないかなということで、僕は営業しまして、一番初めに取ったイベントが、3万円で300人のお祭りのチャンバラやらせてもらうという形でした。」

トータルで3万円ですか。安いと言ったら失礼かもしれませんがかなり破格ですよね。
「それでも、とりあえずプロモーションで一回やることが大事だということで、そこでの実績をもとに、他の自治体さんのお仕事を取っていったんです。そうしていくとお客さんの中で企業の方から、「これうちで使いたいな」といった声がけをいただきまして、そこにビジネスチャンスを見出したという感じですね。」

すごいですね。でも、これをビジネスとしてやっていけるのかなと不安にならなかったですか?

「そうですね。同時並行でデジタルマーケティングの事業もうまくいきつつありましたし、楽観的に考えていましたね。でもここまでになるとは思っていなかったです。ただ、ニーズを聞いていくと、企業さんにチームビルディングしたいという気持ちがあるということや、みんなでやるような体験型のイベントに飢えてるんだなというのもわかったので、そこに値付けをすることでビジネスモデルとして確立できると確信できたという感じです。」

企画したイベントの中で、うまくいかないものもあったんですか?

「やっぱり中にはチームビルディングしようにも、社内の体制がガチガチすぎてなかなか打ち解けられないといったケースも過去にはやっぱありました。プライベートの雰囲気を出して、そこだったらみんながやったことないことや、失敗もしていいよねという雰囲気を作るのが「あそび」の魅力なんですが、プライベートもガチガチに緊張してしまうという企業さんも中にはありましたね。」

今でも、そういった会社から頼まれることもあると思うんですが、それに対する違ったアプローチ法は見つかりましたか?

「現在、商品バラエティーが100種類以上ございますので、例えば、テレビバラエティ風な格付けバトル的なものや、オール社員感謝祭といった形でクイズ番組にするといった、どちらかというと少しオフィシャル寄りなイベントならば、研修チックに感じられるので参加率が上がるんです。」

なるほど、面白いですね。そんな株式会社IKUSA、採用方針もユニークなんだそうで、芸人・アイドル・ボードゲーム好き大歓迎だそうですね。

「弊社は何が好きかをかなり重視しています。というのも、「人前でしゃべりたいけど、営業職やってました」といった人や、本当にマーダーミステリーという推理ゲームがめちゃくちゃ好きです」といった人がいるんですが、そういった「まさかこれが仕事にできるとは嬉しいです!」みたいなタイプの人ってめちゃめちゃ頑張ってくれるんです。」

なるほど。ちょっとオタク気質があって、自分の好きなことに一生懸命になっている人が欲しいということですね。

「そうですね。そういう人ってお客さんに話す熱も高いんです。お客さんも結局やらないで発注するわけですから、そういう意味だと、その目の前にいる人が、「私もこれ、150回ぐらいやってます」みたいな人だったら熱が伝わり、アリかなと思いますよね。」

それが好きな人から言われると、その人の目の輝きや話し方で伝わってきますよね。
先週も伺いましたが、やはり対面で遊ぶからこそ、コロナ禍は辛かっただろうなというふうに思うんですが、今、コロナ明けで皆さん、「あそび」を通してコミュニケーションを取りたいという願望が強まっていると感じますか?

「ありがたいことに、コロナ明けから売上が40%ずつぐらい伸びていまして、文字通り殺到している状態なんですよね。」

一時期、リモートワークにどんどんシフトしていったことで、逆に、人が会うことの大切さっていうのを再確認したんだと思います。だからこそ、この「あそび」に需要があるんでしょうね。
規模にもよると思うんですが、企業や自治体がイベントを利用したい時の料金について教えてください。最初の3万円というところから、今どのくらい上がっているのかも気になりますよね。

「大体30人、30万円以上から実施できるサービスがございます。」

企業目線で言うと、イベントで考えると、30万円のイベントって別に全然高くない。むしろ、めちゃくちゃ安いですよね。IKUSAさんのスタッフもレフェリーなどの役割で動員しなくてはならないわけじゃないですか。イベントに使うアイテムも借りられて、30万円と考えたら、儲けは出ているんですか?

「ありがたいことに儲けは出ています。」

実際独立されて、赤坂さんが起業するときに大切だと学んだことは何か教えてください。

「僕個人としては、ある程度自分の得意を分かって独立したタイプなんですが、僕と同じように自分に自信があって独立されるのであれば、あえてサービスや、届ける相手を選べると思うんですよね。僕も正直な話、何でもいいっちゃいいんです。なんですが、どうせやるならいいサービスを届ける。楽しいことを楽しいですよと言って、楽しそうだから発注してもらう。そして、楽しめるように頑張るというように、言っていることとやっていることが一致するようなサービスを現在提供しています。やはり、やりたいことを難易度にかかわらず、どういった実現できるかと考えるのが、一番ビジネスの醍醐味であり面白いところだと思いますので、もしそういった方がいらっしゃったら、一緒にお仕事もしたいですし、チャレンジしていただきたいなと思っております。」

最後になります。これからの夢を教えてください。

「我々がやりたいのは、「あそび」の価値を高めることです。日本って非常にエンタメが多い国だと思うんですが、東京でやっているエンタメが他の地方で同じように体験できるとは言い難いなと思っております。だからこそ、全国津々浦々どんなところでも、楽しい最高の体験をお届けできるような会社になりたいと思っていますし、いずれは楽しい「あそび」を海外にもどんどん輸出し、いろいろな方に楽しいと思ってもらえるイベントができる組織にしていきたいと思っています。」

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