2007年11月29日

歌でエイズ予防!

エイズウィーク最終日。
今日のスタジオにお越しいただいたのは、
『インターナショナルボランティアエキスパート』の、山田耕平さん!
ハチドリ高柳とは、青年海外協力隊仲間でもあります。


(協力隊から帰国後、おうわさはカネガネ、だった耕平さん。
アプローチし続けて、やっとゲストにお迎えすることが出来ました。嬉しかった!)

耕平さんは、大学を卒業後、協力隊の「村落開発普及員」として、
アフリカのマラウイに赴任されました。
そこで、アフリカにおけるエイズの現状を知り、「エイズは自分たちの問題なんだ!」と、
強く実感されたのだとか。
そこで、その認識を一人でも多くの人に持ってもらおう、と、
マラウイの言葉「チェワ語」で、歌を歌いました。
その曲「ディマクコンダ(=君を愛してる)」は、マラウイのヒットチャートで何ヶ月も1位を独走し、
ついには、マラウイのレコード大賞にもノミネートされたんですよ!
マラウイで最も有名な日本人、それが、山田耕平さんなのです。
そして今は日本で、エイズの予防啓発運動を積極的にされていて、
エイズ関連のイベントには、ほぼ必ず、耕平さんの姿を見かけます。

「マラウイなど、アフリカの国ってやっぱり貧しいわけですよ。
自分がHIVに感染していることがわかっても、薬は何百キロも離れた街まで行かなければ、
手に入らないことも多いんです。薬はどこかの国の寄付団体からタダで援助されていても、
病院に行く交通費がないから、薬をもらうことが出来ない人がとても多いんですね。
そして、『だったらHIV検査に行って、自分の感染がわかっても、何の意味があるんだ?』
と思ってしまう人が多いんです。」

アフリカの現状を見てきた耕平さんは、その内実をよくご存知です。
でも、だからと言って、検査に行かなくていい、というわけではない・・・。

「今アフリカで増えているのは、自分の感染を知らずに、
愛するパートナーにHIVをうつしてしまう、という悲劇です。
そんな悲劇を防ぐために、とにかく検査に行ってほしい、という想いをこめて歌を作りました。」

でも、そんな悲劇が増えているのは、アフリカだけではなく、日本でも同じです。
1日に、およそ4人の感染が発覚しているのですから、いつ自分のパートナーが感染しても、
おかしくないわけですよね。

「でも、日本はまだ恵まれていると思います。
検査を受けられる場所はたくさんあるし、行けばただで受けられる。
たとえ感染が発覚しても、発症を抑える薬は、お給料で買えるくらいの値段で必ず手に入る。
だからこそ、一体どうしてこんなに恵まれた日本で、感染が増えるんだ!?と言いたいんです。
それは、絶対に止めなくてはいけない。」

確かに、アフリカの現状に比べれば、私たちははるかに恵まれた環境に暮らしています。
だからこそ、先進国の責任として、このHIVをこれ以上増やしてはいけないのではないか。
そんな風に思いました。

とにかく、一人でも多くの人に検査に行ってほしい。
知らずに、愛する人を感染してしまう悲劇を、繰り返さないで欲しい。
そして、はるか遠いアフリカで毎日起きている悲劇にも、手を差し伸べられるように、
日本の国内で、知識や医療の向上を目指したい。
そんな風に心から強く願った、ハチドリ高柳だったのでした。

考えなくてはいけないこと、知らなくてはいけないこと。
まだまだたくさんありすぎて、自分の中でも、考えがまとまりません。

このエイズウィーク、あなたは、何を感じてくれましたか?
投稿者: 高柳恭子
2007年11月29日

薬害エイズ事件とは

12月1日の世界エイズデーに向けて、エイズウィークでお届けしている『Hummingbird』、
今日のゲストは「薬害エイズ事件」当事者でいらっしゃいます、参議院議員、川田龍平さんです。
19歳のときの実名公表であまりにも有名な川田さんですが、
実際にお目にかかってお話をうかがえるのは初めて。
ハチドリ高柳も、少し緊張して川田さんのご到着をお待ちしておりました。


(でも川田さんは、穏やかで落ち着いた物腰としゃべり口調。痛みを知っている方に特有の、
深い人間性のようなものを感じました。)

まずはこのブログを読んでくださっている方のために、もう1度、「薬害エイズ事件」について、
簡単にご説明しましょう。
1970年代後半から1980年代にかけて、血友病の治療用に使われた、
「非加熱の血液製剤」というものにHIVウィルスが混入しており、その血液製剤を投与された、
世界中の患者の方が、HIVに感染した、という事件です。

そして川田さんは、生後6ヶ月で血友病と診断され、そのときに治療のために投与された、
「輸入血液製剤」によってHIVに感染。
10歳のときに、お母様である川田悦子さんから、HIV感染を告知されました。
17歳のときにHIV訴訟の原告団に加わり、19歳で実名を公表。
HIV訴訟では先導的な役割を果たし、ついに国側の大幅譲歩による和解、という、
事実上の勝訴を勝ち取りました。
そして今年の夏、東京都から無所属で立候補され、当選。
現在は、参議院議員として活躍されていらっしゃいます。

ここまで、長い長い道のりを戦い続けていらした、強い精神力を持つ川田さん。
でも、10歳のときに感染を告知されたときには、
やはり相当ショックだったのではないでしょうか?

「そうですね。今は全然そんな風に思っていないですけど、当時は母親に、
『僕はエイズだったら自殺するよ』って言ってしまったんです。
当時はやはり、死の病っていう印象も強かったですし、僕はもう長く生きられないんだ、と思って、
その日が楽しければいいや、みたいな生活をしてしまったときもありましたね。
母親は、とても苦しんでしまったみたいです。」

そうですよね・・・。10歳の幼い子には、あまりにもつらい宣告ですよね。
でも、そこから気持ちを切り替えて、戦う気力を付けてくれたのは・・・?

「僕は幸いなことに、友達に言うことが出来たんです。
そしたらその友達が、『僕は気にしないよ。昨日のお前と今日のお前と、
違うところなんかないんだから。』と言ってくれた。
また、『でも、同情もしないよ』とも言ってくれたんです。その言葉が、とても大きかった。
同情されるのが、一番つらいんです。」

本当に、素晴らしいお友達がいらしたんですね!
やっぱり、HIVに感染した方が身近にいたとき、そしてその方からカミングアウトされたとき、
その方をどうやって受け入れ、支えたらいいのかが、
私たちとって大きな課題のような気がします。
でも、1日におよそ4人ずつの感染者が発覚している日本では、
すぐ隣の友人から、または会社の隣のデスクの方から、
そういう告白をされる日が来ない、とは、絶対に言えないのです。

同情はしない。でも、きちんと理解し、受け入れ、支える。
言葉にすることは簡単でも、実際に相手を絶対に傷つけないように出来るのか?
正直言って私も不安です。
でも、そのための努力は最大限にしていきたい。
そして、少しでも悩んだり苦しんだりしている感染者の方たちが、
カミングアウトしやすい社会を作るために、私に出来ることは全てしたい。
でも、そのために出来ることは何なのか?
川田さんにお目にかかったのをきっかけに、何度もぐるぐると考えてしまった、
今日のハチドリ高柳でした。
投稿者: 高柳恭子
2007年11月29日

エイズのこれから

今週の『Hummingbird』は、12月1日の「世界エイズデー」に向けて、
エイズの予防啓発活動などをされている方を毎日お迎えして、お送りしています。
2日目の今日は、『HIVと人権情報センター(JHC)』の、今井分一郎さんです。


(編集長も、「ホンットに優しい印象の方だったね」とおっしゃったように、
本当に本当に優しい雰囲気を漂わせていらした方でした。)

エイズの問題は、予防ももちろん大事ですが、すでに感染された方々や、
その周りの方へのケアも、やはりとても大切です。
日本では、HIVの感染者のカミングアウト率が非常に低いのですが、
やはり多くの感染者は、差別や偏見に悩んで孤立しているのが現状なのだそうです。

そんな苦しんでいる方たちを守り、直接支援するために、1988年に大阪で発足した、
民間ボランティア団体が、このJHC。
その運動の輪は全国に広がり、今では多種多様な経験を持つ数百人が、
会員として活動されています。
多岐にわたる活動のひとつが、感染者のカウンセリングや電話相談。
毎年、12月1日のエイズデーには、『36時間 AIDS電話相談』を受け付けるそうなのですが、
そこには、毎年1000件を超える相談が入るということです。
(『36時間 AIDS電話相談』 12/1(土)10:00am〜12/2(日)10:00pm 0120−545−036)

「やっぱりね、相談してくる人はもう、切羽詰ってしまっている人が多いんです。
感染不安はあるけれど、怖くてどうしても検査にいけなくて、相談してくる方もいる。
中には、不安なまま検査にも行けず、15年も過ごしてしまった、なんて人もいるんです。」

この今井さんの言葉には、さすがにビックリしてしまいました。
でも、それほどまでに日本の社会というのは、
そのカミングアウトを阻止するものなんでしょうか。

「やっぱり、会社に言えなくて悩んでいる人は多いですね。
言えないがために、一定の時間に飲まなきゃいけない薬を、トイレなどに隠れて飲んで、
『あいつは年中トイレでサボっている』などと言われてしまう。
これも、周りの人がちゃんと理解してあげられる社会であれば、
防げる問題なんです。」

そう。日本の社会にはまだまだ差別や偏見が蔓延していますが、
エイズは基本的に、とてもうつりにくい病気。
日常生活の一部の、握手やハグ、飲み物の回し飲みやキスなどではうつらないことを、
私たちがもっと知らなくてはいけないと思うのです。
そうやってきちんとした知識を身につけたうえで、
ちゃんとそういった方たちを思いやることの出来る社会、そんな成熟した世の中を、
作っていきたいと心から願った、ハチドリ高柳だったのでした。
投稿者: 高柳恭子
今週の『Hummingbird』は、12月1日の「世界エイズデー」に向けて、
エイズの予防啓発をされている方たちを、毎日お迎えして1週間お送りしていきますよ♪

まず、トップバッターを勤めていただいたのが、ラジオDJの山本シュウさん。
ハチドリ高柳が、TOKYO FMに入社したときからお世話になりっぱなしてる、
大事な大事な兄貴分です。
お会いしたのはとても久しぶりだったのですが、全然そんなときの流れを感じさせず、
会ったとたんに昔の仲良しに戻ってしまいました♪


(そして、相変わらず熱〜いシュウさん。編集長とも、すぐに意気投合です♪)

もともと、アメリカはNYに住んでいた経験のあるシュウさん。
ご自分の身近にも、HIVに感染する方が多くいらっしゃったことから、HIVやエイズの問題に、
興味をもたれていたのだそうです。
そして、ラジオだけでなくテレビでもお持ちの、幅広い人脈を駆使して、
エイズ予防の啓発を目的とした活動を、積極的に行っていらっしゃいます。

シュウさんが何よりも伝えたい、というのが、「We Are シンセキ!」というメッセージ。
「27代から28代さかのぼれば、日本人なんかぜーんぶ血のつながったシンセキやねん。
エイズの問題も、他人事じゃなくて親戚の問題だと思えば、真剣に考えるようになるやろ?」

確かにエイズの問題は、自分の身近で起きている、自分自身の問題として考えることが、
とても重要なのです。
だって日本では、1日におよそ4人ずつ、感染発覚しているのだそうです!
先進国で、右肩上がりに感染者が増えているのは日本だけという、とても哀しい数字です。
もうエイズの問題は、海の向こうの遠い世界で起こっている遠い話題ではなく、
私たちのすぐ近くで起こっている、とてもとても身近な問題なのです。

「こんなに感染者が増えているのに、こんなに知識がない国も、日本だけやで。
もっともっと、みんなが関心もたなあかんのや。」

そう訴えるシュウさんは、みんなに少しでも関心を持ってもらうために、
CDを発売したり、イベントを開いたりされます。

11月28日には、小田和正さんの楽曲を、絢香さんや加藤ミリヤさん、
GLAYのTERUさんやケツメイシのRYOさんなどが歌った楽曲、
『RED RIBBON SpiritualSong〜生まれ来る子供たちのために』がリリースされました。
このCDの売り上げ収益は、全て「日本エイズストップ基金」に寄付されることになっているので、
CDを購入するだけで、エイズの予防啓発活動に参加することが出来ます。

また、11月30日には、SHIBUYA-AXで、『RED RIBBON LIVE 2007』が開催されます。
こちらも、CDに参加されたアーティストの方や、
アフリカで、青年海外協力隊としてエイズ予防啓発活動をされていた、
山田耕平さん(29日にハミングに遊びに来てくださいます!)などが参加されます。

12月1日のエイズデーに向けて、私たちも少しでも多くの知識を身につけ、
差別や偏見のない社会を作っていきましょうね!
投稿者: 高柳恭子
2007年11月28日

平成の『炭焼三太郎』

今日ゲストにお迎えしたのは、お名前だけで人をひきつけてしまう、
その名も『炭焼三太郎』さん!
「スミに置けないエコ暮らし」をお伺いしようと、お待ち申し上げておりました♪


(素朴で率直なお人柄そのものの三太郎さん。
炭焼きって、ホントに奥が深くて面白いんですって。)

昔は、どこの家庭にも、暖をとるためや煮炊きのためにあった、炭。
それが、燃料革命とともに、ガスや石油にその座を奪われてしまいました。
でも、最近では冷蔵庫に入れて消臭剤にしたり、お風呂に入れて入浴剤にしたり、
お釜に入れておいしいご飯を炊いたり、と、その用途は多岐に渡り、
再びその効用が見直されてきています。
ちなみに三太郎さん、そのお名前はどこから・・・?

「あのね、江戸時代に実際にいた人物からもらったんですよ。
江戸時代は、炭っていうのは高級品で、将軍家や大奥でだけ使われていたんです。
一般庶民は、薪を使っていましたからね。
そんな中、お金持ちのお屋敷ばっかりをねらって、炭を売り歩いて大もうけした炭商人がいた。
それが、炭焼三太郎だったんです。
そしてその三太郎は、大もうけするとそのお金をぜーんぶ、当時の吉原とかで使っちゃうの。
そんな粋な生き方がすごくいいなー、と思って、僕もその名前をいただいたんですよ。」

なるほど。炭って、高級品だったんですね?
そして、現代の三太郎さんはどうしてその道に?

「実家が山を持っていて、炭焼きを元々やっていたんです。
僕は仕事をリタイアして、ちょっと趣味としてやってみるつもりが、
春夏秋冬いつでも出来具合が違うし、失敗もいっぱいするし、でもよく出来たときには嬉しいし、
すっかりはまってしまったんですよ。」

なるほど。炭焼きを語る三太郎さんは、本当に楽しそう!
今では、同じようにお仕事をリタイヤされた団塊の世代の方たちなど、
様々な方が三太郎さんの門戸をたたき、同じようにのめりこんでいかれるのだとか。

「石油とか石炭みたいな化石燃料は、絶対にいつかなくなってしまうじゃないですか。
でも木炭は、木さえ植えておいて、炭を焼く技術さえ習得しておけば、
いくらでも作り出すことが出来る。人間にとって、これほど持続可能な燃料はないですよ。」
と三太郎さん。

確かに、言われてみれば木炭は、木を原料に人間が作り出せる燃料。
次世代の、画期的な燃料として、また見直される日が来るかもしれません!
その日まで、どうぞ三太郎さん、その技術を一人でも多くの人に、引き継いでおいてくださいね!
投稿者: 高柳恭子
今日スタジオにお迎えしたのは、マーケティングコンサルタントでいらっしゃいます、
甲斐徹郎さん!
マーケティングコンサルタント、という肩書きを持っていながら、
「個人住宅における環境共生の実現」に取り組んでいらっしゃるのだそうです。
そんな甲斐さんのお宅は、世田谷のど真ん中にありながら、
樹齢何百年のケヤキの木に抱かれ、緑のカーテンを持つ、
夏でもクーラーが要らない集合住宅、なんだそうです。
それって、一体どういうお家なの?そううかがいたくて、楽しみにお待ちしていました。


(そしていらっしゃった甲斐さんは、なにやらたくさんの道具を持っていらしていて・・・!)

スタジオに登場するや、甲斐さん、
木の板、発泡スチロールの板、そして鉄アレイ(!)を取り出しました。
「さ、編集長と高柳さん、この木と発泡スチロールと鉄アレイを触ってみてください。
どれが一番、冷たく感じますか?」

おっと。いきなりクイズですか?でもオモシロそう♪

そして触り比べてみると、木はなんだかあったかい。
発泡スチロールはあまり何も感じない。
そして鉄アレイは、圧倒的に冷たい!

そう答えると、甲斐さん、ニヤリ。
「じゃあ、この電子温度計で測ってみましょう。」

結果は、なんとすべて同じ温度!!
だって、触ったときにこんなに温度が違う感じがするのに!

「つまりね、全ては熱伝導率の問題なんですよ。
鉄は、熱伝導率がすごくいいから、すぐに手の温度が向こうに伝わってしまう。
それで、手のほうは冷たく感じてしまうわけなんですね。
要は、たとえ同じ温度でも、『体感』によって、人々はこれだけ違いを感じてしまうんです。
それを利用したのが、『体感』を追求することで生まれる、心地よさなんです。
風や植物、太陽を利用すると、たとえ温度が高くても『体感的に心地いい』家が建てられる。
それが、僕が今住んでいる、緑に覆われた家なんです。
夏でも、緑が太陽をさえぎってくれますし、心地よい風が吹いて、本当に気持ちいいですよ。」

写真を拝見すると、それはそれは素敵でオシャレなマンション!
こんな素敵なお宅が、そんなにエコなんて・・・!

「要はね、自分がどれだけ快適かってことを追求していけばいいんですよ。
我慢するより、細胞が喜ぶようなエコを追求していくと、エゴに見えるかもしれないけど、
結果的には絶対に地球に優しいものにたどり着く。
コンクリート打ちっぱなしで、窓ひとつないような家よりも、
緑に囲まれて、大きな窓からそよそよと風が吹いてくるような家のほうが、
誰でも気持ちいいな、と思うでしょ?
それを素直に追求していけば、絶対にエコものになるんです。
エゴ・エコで、いいんですよ。」

さすが、この辺がマーケティングコンサルタントで要らしたご経歴だな、と納得してしまいました。
自分の気持ちよさを追求していいなんて!
そしてそれがちゃんと、地球のためになり、利益も生まれる。
そんな手法が、もっともっとエコ界にも広がって行ったらいいのに!と感じてしまった、
ハチドリ高柳でした。
投稿者: 高柳恭子
2007年11月28日

平和のピースサイン

今日ゲストにお迎えしたのは、ミュージシャンで参議院議員でもいらっしゃる、喜納昌吉さん!
以前、スペイン坂の『Hummingbird』にもご出演いただいて、
そのときからのご縁なので、とても楽しみにしていました。


(相変わらず、とても熱くて、そして優しい喜納さん。
この一本指のピースサインは、平和のサインなのだとか。
「Vサインは、2本指で勝者と敗者を分けてしまうからダメ」なのだそうです。)

『花〜全ての人の心に花を〜』のヒットで、あまりにも有名な喜納さん。
環境問題に関するメッセージも、発信し続けていらっしゃいます。
そんな喜納さんの目には、今の地球ってどんな風に映ってるのでしょうか?

「もうね、今は地球が悲鳴を上げているように思いますね。
よく、この地球上で、人間ってガン細胞にたとえられますけど、
ガン細胞ってね、寄生した相手を食い尽くして殺した後に、自分も死んでしまうんですよ。
つまり、人間は地球を滅ぼした後に、自分たちも死んでしまう運命にあるわけですよね。
だから、今のように地球を破壊するような活動は、今すぐやめなくてはならないんですよ。」

喜納さんの言葉は、率直で胸に響きます。
思わず、言葉もなく黙り込んでしまった編集長と私に、喜納さんは続けます。

「よくみんな、『かけがえのない地球』っていう言葉を使うでしょ?
でもそれって、僕に言わせればとてもおこがましい話なんですね。
『地球にとって、人間はかけがえのない存在か?』
それを考えなくちゃいけないときに来ているんですよ。」

・・・・・・・・・・・・。
確かに、人間にとって地球はかけがえないけど、
地球にとって人間って、絶対にかけがえなくないですよね・・・。
その言葉の重さに気づいて、呆然としてしまいました。

そして今、喜納さんが一番大事だと思っていることが、植林などをして緑を増やすこと。
「CO2を排出し続けているんだから、それを吸ってくれる緑を、とにかく増やさなくちゃ。
水があって空気があって緑があって生物がいて。そんな惑星は、地球だけなんですよ。
もしも宇宙に、ほかにもそんな惑星があったら、そこにも植林して緑を増やさなきゃ!」

冗談とも本気ともつかない口調で、喜納さんは強く訴えてお帰りになりました。
編集長はその後もしばらく、「宇宙で植林かぁ・・・。」と、つぶやいていました。

でも、ホントに私たちは、そうやって生物が生息できる奇跡の星に住んでいるのだということを、
もっともっと肝に銘じなければいけないですよね。
喜納さんの熱いメッセージに、そんなことを感じたハチドリ高柳だったのでした。
投稿者: 高柳恭子
今日スタジオにお越しいただいたのは、
有限会社カルティベイトカンパニー〜人と自然の研究所〜代表の野口理佐子さん!
「ビオトープ」って、最近よく言葉では聞きますが、
実際のところは何なんだろう?と思っていたので、そのお話がうかがえるとあって、
楽しみにしていました。


(いらっしゃった野口さんは、『ビオトープ管理士』という資格もお持ちです!
そんな資格があったことさえ、ハチドリ高柳、恥ずかしながら存じませんでした・・・!)

番組が始まって、まずは開口一番、基本的な質問から。
「ビオトープって、何ですか?」
これにはさすがの野口さん、くすり、と笑いながらも、優しく説明してくださいました。

「ビオトープって言葉は、ドイツ語で『bio(命)+topes(場所)』。
つまりは、『命のある場所』=生物が生息している場所、全てのことを指すんです。
今、ビオトープ、というと、なんだか人工的に作り出された、池があって木があって、
そこにカエルとかトンボとか生物を繁殖させて、っていうイメージがあるようですが、
例えば、川とか海とか山とか森とか、生物がいる場所は、ぜーんぶビオトープなんですよ。」

なるほど。そしたら、この地球上は全て、ビオトープってことになりますね?

「その通りです。地球は全体で、大きな大きなビオトープなんです。
そしてその中で、どうやって他の生物たちと仲良く共存していけるかを考えていく仕事、
それがビオトープ管理士、という仕事です。
この資格を取るには、生態系などのお勉強をしなければいけませんが、
一度きちんと勉強することで、なぜ雨が降るのか、とか、なぜ風が吹くのか、とか、
基本的な自然界のことが系統立てて理解できて、とても楽しいんですよ。」

中学高校のとき、理科も生物も常に赤点ギリギリだったハチドリ高柳にとっては、
それは今一番勉強が必要な分野かもしれません。しかも、オモシロそう!

「面白いですよー。例えばね、カエルってどこに住んでるか知ってます?
水辺、って思っている方も多いと思うんですが、実は主に山に住んでいるんです。
そして、産卵のときにだけ、水辺にやってきて卵を産むんですよね。
だから、その山と水辺の間に、一本でも道路が通ってしまったら、
カエルは産卵に行けなくなってしまう。また、おたまじゃくしから帰った子ガエルたちは、
住むための山に行くことが出来なくなってしまう。
そういうことをきちんと知った上で、道路をもし通すならどこにしたらいいか、
考えていかなくちゃいけないんです。
人間だけが、この自然界を自然でなくしてしまう可能性を持っているのですから。」

なるほど・・・。カエルが産卵のために道路を渡れないかも、なんて、
考えてもみませんでした。
でも確かに、人間はそうやって、多くの生物たちの生態系を壊してしまってきたんですね。
私も、もっともっと勉強して、もっともっと他の生物と仲良くなりたい。
そんな風に感じた、ハチドリ高柳だったのでした。
投稿者: 高柳恭子
2007年11月28日

JAZZYな夜♪

今日は、「Daily Planet&Hummingbird」始まって以来、初めての外スタジオからのオンエア!
六本木の新名所『東京ミッドタウン』にある「ミッドタウンスタジオ」からの生放送となりました♪
なぜかというと、今回初めてのクリスマスを迎える東京ミッドタウンの、
ツリーの点灯式が行われたからなんです!

夜景やイルミネーションが大好きなハチドリ高柳、
もうウキウキワクワクしながら、ミッドタウンに向かいました。
すると!


ミッドタウン周辺の道路の街路樹は、こーんなに美しく飾られていました!
オレンジ色の暖かい光が一番好みのワタクシ、大興奮でツリーを探しました。
すると!!


ツリーは「KIRIKO TREE」と名づけられたとおり、江戸切子のような印象。
冬に向かう冷たい空気の中、あえて涼しげな色合いのツリーはとても新鮮でした。
でも、ちょっと離れて見ると、透明感があってとてもロマンティック♪きれ〜い!!
木を使うのではなく、ガラスで出来ているのが、また新しいですよね。
時間によって色が変わるので、それもキレイでした。

そして、スタジオゲストにお迎えしたのは、そのちょっと前まで、
ミッドタウンスタジオの目の前でライブを行っていた、JAZZシンガーのAKIKOさん!
ずっと前からAKIKOさんの歌声がとても好きだったハチドリ高柳は、
お目にかかれてとても嬉しかったのです♪


(長ーいまつ毛がとても女性らしいAKIKOさん。でも歌の印象とはちょっと違って、
すごく気さくでさばけた感じの、姉御肌な女性でした♪)

AKIKOさんが気をつけていらっしゃるのは、肩にチカラを入れてギチギチに「エコ!」と、
がんばりすぎないこと。
やっぱり自分が気持ちよくないと、続かないからなんだそうです。

「特に女性は、『自分が快適か』ということに敏感なんだと思うんですよね。
だから、いくら地球のためによくっても、自分が我慢しなきゃいけないってことは、
結局続かないと思うんです。
私がやっているのは、自分が身に付けるお洋服を洗う洗濯洗剤とか、
手に触れる台所用洗剤とかを、『自分の身体に優しい』モノに変えること。
でも結局それって、『自分の身体に優しい=地球に優しい』ってことになって、
結果的にエコになってるんですよね。」

ふんわりと微笑みながら話してくださるAKIKOさんは、
とても心地いいエコを、ご自身でも楽しんでいらっしゃるご様子でした。

そう。無理することは続かない。
実はAKIKOさんと同じ洗剤を使っていることが発覚したハチドリ高柳、
打ち合わせの段階から意気投合しちゃったりしながら、
こんな風にやわらかくエコを実践できる素敵な女性が増えていったら、
きっと地球ってもっともっと住み心地のいい惑星になるんだろうな、なんて感じてしまいました。

それにしても、この冬の東京ミッドタウンは本当にきれいです。
機会があったら、ぜひお出かけになってみてください!
ちなみに、「Daily Planet & Hummingbird」では、12月17日(月)〜25日(火)まで、
再びミッドタウンスタジオからの生放送をお届けします。
素敵な方たちのライブなどもお送りしますので、お仕事帰りに、ぜひ遊びに来てくださいね♪
投稿者: 高柳恭子
2007年11月28日

未確認神秘動物!

『UMA』という言葉、ご存知ですか?
ユーマ、と読むんですが、これ、
『Unidentified Mysterious Animal(=未確認神秘動物)』の略なんだそうです。
今日はこの、『UMA』の研究に生涯をささげていらっしゃる方をお招きしました。
『UMA』研究家でいらっしゃいます、天野ミチヒロさんです!


(天野さん、なんとツチノコの模型を持ってきてくださいました。
もう編集長の、はしゃぐことはしゃぐこと!)

『UMA』。
見つかっていないからこそ、「Unidentified=未確認」なのですが、
それって、実際のところ本当にいるんですか?いるとしたらどれくらい??
矢継ぎ早の質問にも、天野さんはゆったりと答えてくださいます。

「うーん。僕が認識しているだけでも200種類以上はいると思いますね。
でも、本当に残念ながら、僕はまだひとつも見たことないんですよ。
UMAってやっぱり、野生のカンがとても鋭いんですよね。
だから僕みたいなのが、『絶対見つけてやる!』っと思って近づくと、
その想いの電波みたいなのを感じて、逃げてしまうんですよ。
だから、これまでのUMAの発見情報なんかを見ていると、
ほぼ全部が普通のおじさんやおばさんで、『たまたま見てしまった』という人ばかりなんです。」

200種類って、結構ですよね。。。
じゃぁ、とりあえず日本で一番有名なUMA,『ツチノコ』って、本当にいるんですか??

「僕は絶対にいると思いますね。目撃情報が、同時多発的にとても一致しているんですよ。
ただ、ひょっとするともう絶滅してしまったかもしれないな、という危惧は持っています。
1990年代以降、目撃情報が全くなくなってしまったからなんです。
ツチノコは、キレイな水辺が生息場所なんですが、もう日本には、
キレイな水辺がなかなか残っていませんからね・・・。」

天野さんは、とても寂しそうにおっしゃいました。
でも、私もショックです!ツチノコが、ホントはいたのにもう絶滅してしまったかもしれないなんて!
しかもそれが、水辺がキレイでなくなった、という環境破壊が原因だからだなんて!!
こんなところにも、人間の生活が影響を及ぼしていたんですね・・・。

でも、少し前まではオカピやゴリラも、『UMA』といわれていたわけですし、
発見してみたら、単に「絶滅に瀕している、珍しい野生動物」かもしれないわけですよね。
だからこそ、私たちが環境などを守っていかなければ、本当にUMAのまま、
人知れず絶滅してしまうかもしれないのです。
そのことを肝に銘じて、UMAをUMAのまま終わらせない、
という姿勢が必要なのではないかな、と感じた、ハチドリ高柳だったのでした。
あー、それにしてもツチノコ、見てみたいなー。。。
投稿者: 高柳恭子
今日スタジオにお越しいただいたのは、NPO法人ビーグッドカフェ、
エコビレッジ国際会議制作担当の、宮内朱美さんです。
フランスに住んでいらっしゃったご経歴もお持ちで、オシャレでとても可愛い女性でした♪


(ずっと社会に夢や希望を与えるような仕事がしたいと思っていた、と語ってくださった宮内さん、
今は、とってもヤリガイがあって幸せなのだそうです♪)

「エコビレッジ」。この番組でも何度か取り上げたことがあるテーマですよね。
「エコロジカルビレッジ」の略で、「環境と共生する村」を意味しています。
例えば、有名なのはオーストラリアの『クリスタルウォーターズ』というエコビレッジ。
ここでは、81世帯220人が、電気やガスはほとんど使わず、ゴミもほとんどない、という、
パーマカルチャーな生活をおくっていらっしゃいます。

そしてその、エコビレッジについてもっと知りたい、という方たちのために、
今回日本で開かれるのが、『エコビレッジ国際会議』というわけ。
宮内さんは、その制作を担当なさっています。

「やっぱり現代社会って、隣同士に住んでいる人たちがお互いに助け合ったりする意識が、
薄れてきている気がするんですよね。また、マンションなどで一人で暮らしていると、
ゴミも結構出たりするし、どうしても環境負荷が多くかかってしまう。
私たちが考える『エコビレッジ』って、都会でも田舎でも、お互いに支えあう社会作りと、
エコロジカルなシステムで、環境負荷を低くするコミュニティのことなんです。
それは、別に田舎暮らしをしよう、とか、昔の生活に戻りましょう、ということではなく、
もっともっと新しくて、楽しいものなんです。」

宮内さんは、熱心に説明してくださいます。
でもやっぱり、エコビレッジってどこか地方の、山の中にあるイメージが・・・。

「そんなことないですよ。近いところでは、神奈川県の鶴川にあるマンションが、
エコビレッジ的な生活をなさっています。
そこの方たちは、まずそういう生活をなさりたい方たちが集まって、
マンションの建設から立会い、様々な試行錯誤の結果、自分たちが一番心地いい空間を、
作り出したんですよね。
今は、普通にサラリーマンをされている方なんかが、
自分の家、というプライベート空間は守りつつ、共有部分でお野菜を作ったり、
ゴミはコンポストで有機肥料にしたり、そんなエコな生活を楽しんでいらっしゃいます。
私も見に行きましたが、木のぬくもりがすごく残った作りになっていて、
本当に素敵なマンションですよ。」

これには、私も編集長もビックリしてしまいました。
そんな都会で、サラリーマンなどの普通の生活をおくりながら、
エコビレッジ暮らしが出来るなんて!
ひょっとしたら、私たちが思うよりもずっと、エコビレッジって進化しているのかもしれませんね。
しかも、自分ひとりでがんばるより、マンションの人たちみんなで協力した方が、
絶対にうまくいく!

かなり興味がわいてしまった私と編集長、番組が終わってから、
「鶴川、ちょっと見に行ってみる?」なーんて、話をしてしまったのでした。
「エコビレッジ」。
これからの生活の、キーワードになるかもしれません。
投稿者: 高柳恭子
2007年11月28日

東京の海で泳げる?

今日は、ちょっと夢のようなお話をしてくださる方をお招きしました。
「東京の海を、泳げる海に!」という活動をなさっている、NPO「海塾」代表でいらっしゃいます、
榎本茂さんです。



実は釣りの名手でもあって、その世界ではとても有名な榎本さん。
『Hummingbird』にゲスト出演していただくにあたって、事前にハチドリ高柳を、
東京は竹芝の海に、案内してくださいました。
小型のボートに乗せていただいたのですが、榎本さんから、
「意外に水、澄んでいません?」といわれて、覗き込んでみてビックリ!
竹芝の運河の水なんて、もうヘドロで真っ黒でドロドロで・・・なんて、
失礼ながらも思い込んでしまっていた私だったのですが、船から身を乗り出すと、
もうすぐそこに、ボートエンジンのプロペラがきれいに見えるほど、お水はとてもクリアなのです!

えーーーっ!!とのけぞって驚く私に、榎本さんはニコニコ、嬉しそうに話してくれました。

「そうなんです。汚かったのは、戦後の経済成長期に、このような運河沿いには、
たくさん工場や倉庫が作られて、その排水で、運河の水が汚れてたんですよね。
でもそれから40年かけて、東京都では下水が100%完備されて、
今の東京の海は、ビックリするほどきれいになって、魚もたくさん戻ってきてるんですよー。」

例えば、私たちがお寿司で食べる、スズキ。
竹芝の運河にも、たくさん住んでいるのだそうです。

「そうなんです。魚が十分住めるまでには、水質が改善されているんです。
でも、やっぱりまだまだ、泳ぐってとこまではいってないんですよね。
だけどそれも、時間の問題だと思ってますよ。」

榎本さんがおっしゃるには、東京の海の汚染の70%は、私たちの家庭から出る、
生活排水が原因なのだとか。
つまり、私たち一人ひとりが気をつけることによって、東京の海はあと70%、
きれいになるんです!
そのためにはまず、キッチンなどの排水溝に、汚れた水を流さないこと。
例えば、マヨネーズがついたお皿や油のついたフライパンなどは、
一度キレイに紙で拭いてから洗うように心がけたり、
少しでも環境に優しい台所洗剤を使ったり、できることはたくさんあるのです。

榎本さんは、
「今、東京はオリンピックを招致しようとがんばっていますよね。
今から僕たちが少しずつがんばれば、オリンピックが開かれるまでに、
トライアスロンの水泳は東京湾で、なんてことが可能になるかもしれないんですよ。」と、
素晴らしいお話を聞かせてくれました。

そっか!
東京って、世界の中でもすごく素敵な都会だけど、その海で泳げるとなったら、
本当に世界中に自慢できる都市になりますよね。
そんな日を夢見て、自分に出来ることを少しでもしていきたい、と思った、
ハチドリ高柳だったのでした。
投稿者: 高柳恭子
2007年11月28日

風が奏でる音楽♪

今日のスタジオにお迎えしたのは、各地のフェスティバルではもう知れ渡った存在、
「岡野弘幹with天空オーケストラ」の、岡野弘幹さん!
レインボー2000やフジロックなどで、そのパフォーマンスをご覧になった方も、
多いかもしれませんね。


(とても物静かな印象の岡野さん。でも音楽について語るときは、熱いものがほとばしります。)

岡野さんといえば、世界の民族楽器、自然音、デジタルサウンドを融合した作品作りで、
特にヨーロッパやアメリカで高い評価を受けていらっしゃいます。
中でも特徴的なのが、1000個のオリジナル風鈴を使って「自然が奏でる音」を、
地球に奉納する、という活動。
南武風鈴を1000個もつるすと、どんな音がするのかしら、と思っていたら、
その音を収録したCDを持ってきてくださいました。

「自然の森の中に風鈴をつるすでしょ。そうすると、風で木が揺れるのと風鈴の音色が、
そのうち共鳴してくるんですよ。ホントに、地球が奏でている音、という感じがしましたね。」

確かに、耳をすませると、風鈴の音の後ろに、
木々のざわめきや葉が揺れる音も収録されていて、地球の呼吸のような感じ。
風が奏でる音って、こういうことなのだわ、と実感しました。

また、日本の伝統楽器で音楽を奏でることが多い岡野さん、
「日本の伝統楽器って、たどっていくと世界中の民族楽器にルーツがあることが多いんです。
例えば三味線は、モンゴルでヤギの乳をかき回すときに使った大きなおしゃもじに、
弦を張った、現地の昔の楽器に似ている。そういうことを考えると、日本の音楽って、
世界中の様々ないい音楽や楽器を、上手に取り入れて完成されているんですよね。
日本人のDNAって、そういう異文化を上手に取り込めるように出来ているんだと思います。」

えーっ?そうなんですか??
三味線なんて、絶対に日本独自のものだと思っていました。
でも、もし日本人がそういうものを取り入れるのが上手なんだとしたら、
それはとってもいいDNAですよね。
これからも、様々な文化を取り入れつつ、自然とうまく共存していけたら、
日本って、とても素敵な国になりそうですね。
投稿者: 高柳恭子
2007年11月28日

発明王のエコ!

今日スタジオにお越しいただいたのは、「発明家」でいらっしゃる、藤村靖之さん!
電気を使わない『非電化製品』の普及に取り組んでいらっしゃいます。


(現れた藤村さんは、白いおヒゲがいかにも「発明家」といういでたちでいらっしゃいました♪)

『非電化』って、ちょっと耳慣れない言葉ですよね。
でも藤村さんの発明を拝見すると、『非電化』の冷蔵庫に洗濯機、クーラーに除湿機、と、
電気がなくては絶対に無理そうなものばかり。
ちなみに、例えば『非電化冷蔵庫』というのは、放射冷却を利用して冷水を作り、
それで中のものを冷やす仕組みになっているのだとか。
そういうものを発明すれば、例えばモンゴルの遊牧民も、
冷蔵庫を使った生活が出来るようになる、というわけなのです。

「日本では電気を使える状況が当たり前だったりしますけど、
途上国ではまだまだ、電気が通っていない場所も多くありますよね。
そんな地域の人は、『非電化』のものを開発してあげれば、
電気を使いたくても使えない人たちに、少し便利な生活を提供してあげられますし、
何より、電気をそれほど使わなくていい生活っていうのは、環境にも優しいですよね。」

そんな藤村さんには、世界中から「発明依頼」が殺到!
今や、世界中を飛び回って、「発明」して歩く生活をなさっています。
でも、藤村さんがなさるのは、あくまで「環境に優しい」発明ばかり。

「だけどね、例えばこの間ナイジェリアに行って、
オレンジジュースの工場を作ってきたんだけど、
最初は向こうの人たちが、『ハイテクのカッコイイ工場が欲しい』って言うわけですよ。
反対に、私が提案したのは、全部人の手でやるような、とてもローテクで、
だけどエコな工場。これだったら雇用も増えるし、環境にもいいので、
結果的に、必ずその国のためになるはずなんですよ。
だから、一生懸命説得して、最後には住民が納得してくれた。
そんな時、やっぱり嬉しいな、と思いますね。」

なるほど。いくら藤村さんが環境にいい発明をしようと努力していらしても、
例えば途上国だと、それがまだまだ受け入れられない場面もあるのかもしれませんね。
でも、それもハチドリのひとしずく。
少しずつでもいいから、何とか住民を説得して、このままの活動を続けてほしい。
そんな風に感じた、ハチドリ高柳でした。
投稿者: 高柳恭子
2007年11月28日

雨水の恵み

しとしととほんの少し雨が降る、今日のスタジオにお迎えしたのは、
「ドクトル雨水」の異名をとる、村瀬誠さん!
ご本業は、「墨田区環境保全課主査」でいらっしゃいます。


(実は村瀬さん、世界各国で『Dr.Rain Water』として、超☆有名なんですよ。)

実は2年間の島暮らしをしていたハチドリ高柳、島では雨水を飲んで生活していたので、
雨水利用については、他人事とは思えません。
でもそもそも、どうして村瀬さんは「雨水利用」を推進なさっているのでしょうか?

「実は25年ほど前、保健所の職員だった頃、墨田区の両国界隈は大雨が降ると、
たびたび洪水が起きたんですね。しかも下水に雨水が入ってあふれてしまうから、
非常に不衛生な水が、街全体を覆ってしまう。これを何とかしたかったんです。」

そこでドクトル雨水こと村瀬さんは、地下に巨大な貯水タンクを設置し、
大雨のときにそこに水を誘導することで、洪水が防げるのではないか、と思いつきました。
そのときに目を付けたのは、両国国技館。
実は国技館の地下には大きな貯水タンクがあり、普段はあの大きな屋根で雨水を集め、
それをポンプアップして館内のトイレや冷房に利用しているんです!
お相撲を見に行ったことがある方なら、ひょっとしたら雨水を使っているかもしれないんですね。

「雨水は、『流せば洪水、貯めれば資源』です。日本はとても雨に恵まれている国だから、
それを使わない手はないですよ。」
結果的に、今や墨田区は、雨水利用の世界的先進地として、
国内外から熱い注目を集めています。
そして国内ではそんな活躍をなさった村瀬さん、次なる目標は世界各国での雨水利用です。

「例えば、温暖化によって大規模な洪水が予想される国、バングラデシュ。
人口密度が世界で一番高いから、その被害も甚大になると予想されていますよね。
でもあの国の地下水は、くみ上げたときから天然のヒ素に毒されていて、飲めないんです。
だから、各家々を回って、屋根の上に雨水タンクを付ける活動を始めました。
それが完成すれば、みんなが安心して飲み水を確保できるわけですよ。
雨水ってね、飲んだら甘くておいしいんですよ。
でも一方で、地球上の65億人のうち、11億人は安全な水を確保できないでいる。
そんな現状を、一刻も早く変えたいですね。」

「ドクトル雨水」=村瀬さんの願いは、本当に真摯なものでした。
確かに、私がいた島では甘くておいしい雨水を普通に飲んでいたけれど、
そんな国は少ないのかもしれません。
それに、雨水を飲めるってことは、その周りを取り巻く空気が、キレイだってこと。
例えば私たちが空気を汚してしまったら、風向きによっては、
そのせいで雨水を飲めなくなってしまう地域も、出てくるかもしれません。

少しでも早く、世界中の人に安全な水が行き渡ることを祈りつつ、
環境問題って、本当に全てがリンクしてつながっているんだな、と深く感じた、
ハチドリ高柳だったのでした。
投稿者: 高柳恭子
今日スタジオにお迎えしたのは、女優の吉本多香美さん!
美しい女優さんがいらっしゃるとあって、編集長もちょっとご機嫌です♪


(そしていらっしゃった吉本さんは、ほとんどお化粧をしていないのにホントにきれい!
くっきりした大きな瞳をキラキラさせながら、一生懸命お話してくださるのが印象的でした。)

吉本さんが、とにかく魅かれているのがアフリカ。
でも、それって女優さんが好んで訪れるには、ちょっと野性味が強すぎやしませんか・・・?

「実は初めてアフリカを訪れたのは、15歳のときなんです。
父に連れられて、大自然の中でキャンプ生活を体験しました。
そのときに、目の前を野生動物たちが歩いていたりするのを見て、
なんて素晴らしい土地なんだろう!って心が震えるほど感動したんです。
それが私の、原体験になっている、といって間違いないでしょうね。」

その後もアフリカには引かれ続け、今ではアフリカの伝統楽器・ジャンベを演奏したり、
アフリカンダンスを習ったりされています。
最近も、アフリカの少数民族の村に、伝統のダンスを習いにいらしたとか。
やっぱり、現地に行くと見えてくるものって色々あるんでしょうね。

「そうですね。向こうの人たちって、物質的には決して豊かじゃないのかもしれないけど、
ものすごく笑顔がきれいだし、本当に心豊かに生きている感じがするんです。
人間、特に先進国に暮らす人たちって、自分たちが便利な暮らしをする、という理由だけで、
自然のあるべき姿を変えてしまったり、危険な物質を生み出してしまったり、
環境を破壊してしまったり。
でもそれは、「人を殺しちゃいけない」って言うことと同じくらい、
絶対に絶対にやってはいけないことだと思うし、
地球にとって取り返しがつかないことだと思うんです。
私は、大好きなアフリカの人たちの笑顔や生活を守るために、
環境を守る活動は、ずっと続けていきたいと思います。」

そう語る吉本さんは、地球に暮らす生物の一部として、
自分の居場所をしっかりとつかんでいるように見えました。
こんなに可愛かったら、そして日本で何不自由なく暮らしていたら、
そのまま流されて楽な生き方をしてしまうことだって出来るのに、
素晴らしく地に足をつけた考え方をしているな、と、ハチドリ高柳は感動してしまいました。
これからも、吉本さんのご活躍、陰ながら応援させていただきたいと思ってしまいました♪
投稿者: 高柳恭子
2007年11月27日

アルピニストのエコ!

今日スタジオにお迎えしたのは、世界的なアルピニストとして有名な野口健さん!
25歳のときに7大陸最高峰の世界最年少登頂記録を更新されたことでも、
あまりにも有名です。
お忙しいスケジュールの中、『Hummingbird』に遊びに来てくださいました。


(他のお仕事でも何度かご一緒させていただいている野口さん。
華やかな経歴とは裏腹に、とても気さくでお話好きで、本当にオモシロイ方なんです!)

野口さんといえば、エベレストや富士山のゴミ清掃活動でも知られています。
かく言う私も、今年の夏、野口さんと富士山の清掃登山にご一緒させていただきました。
でも、最近ではちょっと違った活動に目を向けられているのだそうです。

「富士山のゴミ清掃は、もうずいぶん長いことやってますから、
表面的なゴミは、だいぶ少なくなってきたんですよね。
最近一番関心があるのは、やっぱり地球の温暖化の問題です。
僕は、チョモランマとかに登りにいくでしょ?そうすると、ゴミはもちろん問題なだけど、
今は、例えばネパールとかブータンとか、ヒマラヤのふもとの村が、
氷河湖の決壊の危機にさらされているんですよ。そっちが気になりますね。」

そうか。温暖化の問題って、そんなところにまで影響を及ぼしているんですね。

「ふもとの村は、上の方の氷河湖が決壊してしまったら、もう全部流されてしまうわけですよ。
おまけに、一度氷河湖が決壊して、水が全部流れてしまったら、
その後は今度は、水が一切村に降りてこなくなってしまう。
ものすごく極端な被害に、2度もさらされることになってしまうんです。
温暖化が進めば、海面が上昇して、沈んでしまう島があることは知られていますが、
氷河湖が決壊して、流されてしまう村があることは、あまり知られていないんです。
だから今度は、それを防止する活動をしていきたいと思っていますね。」

野口さんは、常にまっすぐで心底地球や環境のことを考えていらっしゃいます。
その姿勢に、教えられることもしばしば。やっぱり、世界で一番高い山に登った方は、
地球の大切さに気づくんでしょうか。
そうおうかがいすると、
「そうですかー?僕なんか、エベレストの頂上に登ったときとか、
何でこんなバカな、苦しいことしちゃったんだろう?って思いましたよ。
キレイ、なんてとても思っていられる余裕なんかないんですよね。
早く降りなくっちゃ、ホントに死んじゃうんだから!」

・・・・・・・・・ぷっ。
思わず、ふき出しちゃいました。
相変わらずオモシロイ。そして全然飾らない。
世界の頂点を、本当に極めたことがある人は、きっとこんな風に肩の力がぬけるんだろうな。
それがとても自然で素敵で、また会いたい、と思ってしまった、ハチドリ高柳だったのでした。
投稿者: 高柳恭子
今日スタジオにお迎えしたのは、ジャパニーズヒップホップ界のカリスマ、ZEEBRAさん!
「KING GIDDRA」の時代から、環境問題への警告など、
シリアスでメッセージ性の強いリリックを、世に送り出していらっしゃいました。


(でも、ご本人はいたって穏やかで紳士的。優しくてとてもエコな、素敵な男性なのです♪)

「エコに対する考え方と、ヒップホップの根本になる考え方が、基本的に似ている」
とおっしゃるZEEBRAさん。
どういうところが?とうかがってみると、意外な答えが返ってきました。

「自分がヒップホップを始めたときって、もう何でもいいや、このまま遊んでられたらいいや、って、
結構いい加減な毎日を送っていたときで、そんなときにヒップホップの歌詞を聴いて、
ガツーンと来たんですよ。
世の中の仕組みとか、当たり前に思われてることとか、全部を疑えってメッセージが詰まってて、
与えられた物差しで生きるんじゃなく、自分でその物差しを作れ!って言われたような気が、
したんですよね。」

そしてZEEBRAさん、どんどんそんなヒップホップの世界にのめりこんでいったのだそうです。
「だから、環境問題も一緒なんですよ。
今、世界で当たり前って思われてることも、ひょっとしたらもう当たり前じゃないかもしれない。
今まで見たいに、石油をバンバン使って物作ってたら、
石油がずっとあり続けることは、当たり前じゃなくなるでしょ?
クルマに乗り続けることも、もう当たり前じゃないかもしれない。
そうやって、自分たちの生活ひとつひとつを疑っていくことで、
環境も守れる気がするんですよね。」

うーん、深い!
ヒップホップと環境問題は、そういう考え方のところで似ていたんですね!?

「もう、消費消費、で生きていくのはかっこ悪い。
子供の将来のためにも、地球のこと考えて生きていくのが、カッコイイと思うんですよね。」

そう語るZEEBRAさんは、それこそ、本物のオトコ!!
ZEEBRAさんがつむぎだすあの深いリリックは、こんなふかーい洞察力から来るんですねー。
あー、カッコイイ。と、ちょっぴりうっとりして見とれてしまった、
ハチドリ高柳だったのでした。
投稿者: 高柳恭子
2007年11月27日

暗闇の中で見えるもの

先日ハチドリ高柳は、編集長やスタッフたちと一緒に、
赤坂にある廃校になった小学校で開かれている、『ダイアローグ・イン・ザ・ダーク』という、
ワークショップ形式の展覧会に行ってきました。
一切の光を断ち切った空間を、聴覚や触覚のみを頼りに進んで行き、
そこで、日常生活の様々な環境を織り込んだ空間を体験していきます。
今日ゲストにお迎えしたのは、その『ダイアローグ・イン・ザ・ダーク』を日本に紹介された、
金井真介さんです。


(普段、視覚障害者の方と接していることが多いという金井さん、
ゆったりとした穏やかな語り口と優しい物腰が、そのことを感じさせてくれました。)

世界各国で200万人が体験している、というこのプロジェクト、
実はアテンドに、全盲の方がついてくださいます。
暗闇の中で出会うので、私たちはその方が全盲だということを全く知らずに、
その方の案内に従っていくのですが、おろおろぐずぐずしている私たちに比べて、
その方のシャキシャキしていること!
真っ暗闇をものともせずに、さっさと歩いて行ったり、私たちが迷うとすぐに見つけてくれたり。
「この人には実は見えているんじゃないか?」と思うほど、普段どおりの行動をとられます。
そのことにビックリすると同時に、普段自分が、どれほど視覚に頼って生活していたかを、
実感させられるのです。

「環境情報の約80%は資格情報だって言われますよね。
真っ暗闇の世界に入ることで、その80%が全くゼロになって、その分、
残りの20%の色々な感覚が、100%まで引き伸ばされるわけです。」と、金井さん。
確かに真の暗闇の世界では、音がとても良く聞こえたり、指先が敏感になったり、
不思議な感覚を味わいました。
そして、「見ることをあきらめた」瞬間に、360度全方向に向かって、
自分の意識が開けてくる感覚があったのです。
自分の前にあるものと同じように、後ろのものも「感じる」ことが出来る感覚。
これって、「目でものを見る」ことにこだわっていたときには、絶対になかった感覚です。

「この『ダイアローグ・イン・ザ・ダーク』は、やってみるとなんだか、あったかくなってくるんです。
明るいところだったら、知らない人に触られたりしたらイヤかもしれないけど、
暗闇だと、他人の手が助けに思えたりもする。
結局は、人と人とのふれあいなんだ、って感じることが出来たりするんですよね。」

金井さんのひと言は、本当に私自身が実感したことでした。
この不思議な空間での体験は、一人でも多くの人に感じて欲しい!
単に、「視覚障害の方の疑似体験」には絶対に終わらないんです。
視覚障害の方の気持ちもわかるようになるし、素直に、
見えないことで発揮される、様々な他の能力も、尊敬できるようになりました。
そして、日本の街が、少しでもこういった障害を持つ方にとって暮らしやすいものになるように、
私たちも何かしなくちゃいけないな、と感じた、ハチドリ高柳だったのでした。
投稿者: 高柳恭子
2007年11月27日

日本に平和省を!

『平和省』って、何かご存知ですか?
あらゆる争いごとを、暴力に頼らず、「創造的対話」によって解決する方法を提案し、
推進する政府機関のことを言います。
去年の10月には、イギリス・ロンドンで、この『平和省』をめぐる、
『第一回 国際平和省会議』が開かれ、今年9月には、
日本でも『第三回 国際平和省会議』が開かれました。
そこで今日は、その『平和省』を日本に作りたい!という思いで、
活動されている方をお迎えしました。
著作家で、「平和省プロジェクト」代表の、きくちゆみさんです。


(お子さんが3人もいらっしゃるとは思えない!素晴らしくスリムで、活動的な女性でした♪)

世界中の人たちがどんなに平和を望もうと、世界のどこかでは必ず戦争が起きています。
その現実を、きくちさんはとにかく変えたいのだそうです。

「暴力で解決することって、絶対にありません。
暴力をふるえば、必ず同じように暴力で返される。
その連鎖は、暴力がある限り絶対に断ち切れません。
どこかで、「自分たちは絶対に暴力をふるわない」と宣言することが必要なんです。
そのためには、とにかくひたすら平和のことだけを考える、国の機関『平和省』が必要なんです。」

きくちさんは真剣に訴えます。
この動きは世界的に大きく広まっていて、意外にも平和省運動が一番活発なのは、
常に戦争をしている、アメリカなのだとか。
また、イギリス、アメリカ以外に、カナダ、オーストラリア、コスタリカ、インド、イタリア、ウガンダ、
そして日本などが、『平和省』創設のために、大きな動きを見せ始めています。

「日本は、世界で唯一、原爆を投下された国。
だから、「自分たちは絶対に武力を持たない」という信念が、
世界中で一番納得されやすい国なんです。
だから、まず私たち日本は、「自分たちは武力を絶対に使わない」と、
世界に向けて宣言することが必要です。
そして、国際貢献であれば、
地震やハリケーンなどの天災があった地域にいち早く駆けつけて、
医療行為や食糧援助などの人道支援だけを一番にすればいい。
そうすれば決して、国際貢献をしていない、などとは言われないはずなんです。」

きくちさんの言葉には、ひと言ひとこと説得力がありました。
武力を使わない、対話による解決法のみを考える国の機関、『平和省』。
それが出来る頃には、世界はきっと、平和に向けて大きく一歩前進しているに違いありません。
そんな世の中が一刻も早く来て欲しい。
祈るような気持ちになった、ハチドリ高柳だったのでした。
投稿者: 高柳恭子
今日スタジオにお迎えしたのは、「ひょうたんスピーカーアーティスト」という、
ちょっと変わった肩書きを持つ、荒井紀人さん。
他にも、サンダンサー、ネイティブアメリカン・トラディッショナルシンガーと、
たくさんの気になる肩書きを持っていらっしゃいます。
今日も、その「ネイティブアメリカン・トラディッショナルソング」を、
スタジオでナマで歌っていただける、ということで、とても楽しみにしていました。


(そしてそのナマ歌には、スタッフ一同シーンとしてしまうほど感動しました。
編集長も、「違う世界に持ってかれた」とポツリ。民族楽器ラトルを持って、みんなでパチリ☆)

ヒョウタンスピーカーの最大の特徴は、自然素材ならではの心地よい優しい響き、ということで、
スタジオにも、そのスピーカーをつるして、実際にCDをかけてみました。
すると・・・!
もう、なんて優しい音色なんでしょう!
普段聞いているCDの音が、トゲトゲのウニに聞こえるくらい、
このヒョウタンから出る音は、まるでワタアメのようにふんわりと優しく、甘いのです。
荒井さんは、このヒョウタンスピーカーの音に魅せられ、
自家採取・無農薬栽培にこだわったヒョウタンをまず育て、それを加工し、
小型のスピーカーユニットを埋め込み、ひとつひとつ丁寧に手作りしています。

そんな荒井さん、もうひとつの「ネイティブアメリカン・トラディッショナルシンガー」としての顔も、
見せてくださいました。
そもそも1985年にアメリカにわたったとき、ネイティブアメリカンの「ラコタ族」に出会い、
そのスピリチュアルな生き方に感銘を受けたのだとか。
そして「フンカセレモニー」という養子縁組の儀式によって、ラコタの大家族に、
家族の一員として迎え入れられ、ラコタの言葉の歌を歌っていらっしゃいます。

そのナマ歌は、本当に「迫力」そのもの。
お友達で、インディアン・ドラマーのオノカズヤさんが叩くドラムの音は、
地球の鼓動のようなリズムを奏で、
荒井さんが振る、ヒョウタンから作った楽器「ラトル」は、そこに絡まる色彩を彩り、
時に低く、時に高く歌う荒井さんの声が、風のようにも、雨のようにも聞こえるのです。

スタッフ一同、まさに絶句。
特に編集長は、魂を揺さぶられるような感動を受けたようです。
オンエアが終わってからも、しばらく荒井さんと、様々な話に花が咲いたのでした。

こんなに素晴らしい音楽を持っている、ネイティブアメリカンの人たち。
でもその一方で、彼らの居住区がどんどん狭められているのも事実です。
荒井さんは、「その現実を、一人でも多くの人に知ってほしい」とおっしゃっていました。
だから荒井さんは、「家族」を守るために今日も日本で、ネイティブアメリカンの歌を歌うのです。
荒井さんの、遠くアメリカにいる家族を思って、少し切なくなってしまった、
ハチドリ高柳だったのでした。
投稿者: 高柳恭子
今日のスタジオにお迎えしたのは、NPO法人『greenbird』の副代表、大澤真輝さん!
実は、TOKYO FMが週末に渋谷で行うクリーンキャンペーンに、
大いなるお手伝いをいただくことになっているのです!
でも、NPOの副代表の方が、こんなに若い方だなんて、ちょっとビックリしました。


(若い上にイケメンの大澤さん。こんな素敵な方が、渋谷でゴミ拾いしてるなんて、カッコイイ!)

実はハミングバードには、このグリーンバードの代表、
ハセベケンさんもゲストにお迎えしていました。
そのときに、このグリーンバードというNPOは、表参道や渋谷あたりを中心に、
朝、ゴミ拾いをするボランティアNPOだ、ということはうかがったんですよね。
でも、どうして大澤さんはこのグリーンバードに関わることになったんでしょう?

「自分の生まれ育った新潟が、周りが田んぼで、とてもキレイなところだったんですよ。
だから、ゴミがあちこちに落ちていたりする東京に、ちょっと慣れなかったところはありますね。」
と、大澤さん。
でも、最初にボランティアでゴミ拾いに参加するのは、勇気が要ったんじゃありません?

「最初は、会社に行く途中に渋谷の街で、ゴミ拾いをしているグリーンバードの人たちを、
見かけていたんですよね。
で、ちょっと興味はあったけど、やっぱり飛び込むには勇気が要りました。
一応、ネットとかで調べて、ある日行ってみたら、すごく楽しかった。
それでハマった、って感じですかね。」

そっか。やっぱり、NPOの副代表になるくらいの方でも、最初はためらったんですねー。
普通の方と、一緒だったってことですよね。
でもだからこそ、大澤さんは最初に参加をためらう方たちの気持ちがよくわかるのだそう。

「ボランティアって、やっぱり最初はどう初めていいかわからないじゃないですか。
だから、僕も初めて来てくれた人には、できるだけ話しかけたり、
居心地よく感じてもらえるように努力しますよ。」とおっしゃっていました。

そう。ボランティアって、何かやってみたいけど、取っ掛かりがつかめない方って、
いっぱいいらっしゃいますよね。
そういう方は、まずは『greenbird』のHPをご覧になってみてください。
渋谷や新宿、吉祥寺などで行われている、ゴミ拾いの日程などの詳細がわかるほか、
そこからまず、メールで「参加してみたいんです!」と送ってみれば、
スタッフの方が、どうしたらいいか教えてくださるそうです。
そして、当日は手ぶらで、言われた時間に言われた場所に行くだけ。
スタッフはほとんどが20代で、「朝の合コン」と言われるくらい、活動は楽しいのだとか♪
これだったら、ちょっと始められそうですよね。
興味がある方は、ぜひHPをのぞいてみてくださいね!

http://www.greenbird.jp/
投稿者: 高柳恭子
2007年11月26日

損保業界のエコ♪

今日のスタジオにお迎えしたのは、あいおい損害保険株式会社専務の、鈴木久仁さん!
いまや何をするにも、「エコ」は切り離せなくなっていますよね。
企業にしてもそれは同じ。
ということで、環境問題に対して、
大企業がいかに取り組んでいるかをうかがうためにお迎えしました。


(温和な印象の鈴木専務。とても率直で、ちょっぴりお茶目な、すごく素敵な男性でした♪)

2001年に、旧大東京火災と旧千代田火災が合併して誕生した、あいおい損保。
環境問題に対しても、独自の方法で積極的に取り組んでいらっしゃいます。
その代表的な取り組みが、「リサイクル部品特約付自動車保険=ハートフルリサイクル」。

これは、例えば自分の車で事故を起こしてしまったとき、保険で修理をしますよね。
そのときに、「その修理部品に、リサイクル部品を使うことを了承してくれれば、
保険料を割り引きますよ」という制度のこと。
鈴木専務によれば、日本では年間に、
まだまだ使える車が何百万台も廃車にされているのだそうです。
でも、たとえ故障したクルマでも、本当に壊れてしまっている部品はごく一部。
その他の、ほとんどの部分の部品は、まだまだ使用可能だったりするはずなのです。
ですから、その使用可能な部品を修理に使えば、部品を無駄に捨ててしまうことがなくなるので、
とってもエコ、というわけ。

損害保険の会社が取り組むエコって、どんな手段があるんだろう?と、
少し考えてしまっていたハチドリ高柳は、すっかり納得!
そんな方法があったのねー、と、感心してしまいました。

そしてそんな鈴木さんに、編集長が鋭い質問をひと言。
「そういう生保・損保とか、金融業界って、エコは進んでいるんですか?」
すると鈴木さん、ちょっと困ったようにおっしゃいました。
「実はねー、私たち金融業界の人間って、
実際に空気を汚したり、海を汚したりしている会社に比べると、
『自分たちが環境を汚してる』っていう実感を、なかなか持ちにくいんですよ。
だから、ひょっとするとちょっと遅れていたかもしれませんね。」

うーん、確かに金融って、あまり環境破壊をしているイメージはないですねぇ。。。

「でも、だからってやらなくていいことじゃないでしょ?
地球のために、できることを少しずつやっていくことが、これからの企業の命題だと思います。」
鈴木さんは、力強くおっしゃってくださいました。

そう。こうやって企業も努力する姿勢を持ってくださることで、
エコは大きく前進するのです。
こんな企業が少しでも増えてくれたらいいな。
そんな風に感じた、ハチドリ高柳だったのでした。
投稿者: 高柳恭子
2007年11月20日

30歳になる女性へ。

先日、とても素敵な女性に出会いました。
「三十記〜30になるまでにすること」という本を制作された方です。


30歳になるまでの女性って、色々なことでとても迷いますよね。

結婚するのか、しないのか。
仕事を続けるのか、続けないのか。
子供を産むのか、産まないのか・・・。

そんな迷える女性のために、少しでも何かの指針を示してあげたい・・・。
その女性は、そんな気持ちからこの本を作られたそうです。

本は、1ページずつ袋とじになっていて、それぞれのページに質問が書いてあります。
30歳になる女性は、自分のお誕生日の30日前から、
そのページを1ページずつめくり始め、中の質問に1つずつ答えていきます。
そうすることで、じっくりと自分の内面を見直すことが出来るようになるってわけ。
そして、自分をきちんと振り返って30歳のお誕生日を迎えることができるというのです。

すごくすごく、考えられている本だと思って、ちょっと感動しました。
もしも30歳を前に、少し悩んだり、少し迷ったり、している女性がいらしたら、
ぜひぜひ、この本を手にとってみて下さい。

私は、もうずいぶん前にそんな悩める時代を終えてしまったけれど(笑)、
そんな悩める女性にとって、少しでもヒントになればいいな、と思って、
ちょっとしたインタビューにも答えさせていただきました。
私以外は全部、本当に素敵な女性たちがずらり!
お時間のあるときに、読んでみてくださいね♪

http://www.honeymud.com/30days/
投稿者: 高柳恭子
2007年11月06日

一足早いクリスマス!

今日、打ち合わせの帰りに赤坂見附を通りました。
すると・・・!



すごい!ホテルの窓に、もうクリスマスツリーが!しかもカラー♪
まだ11月になったばっかり、なんて思っていたけれど、
もう街は確実に、クリスマスに向けて動き出しているんですね。

あまりにもキレイだったので、ちょっと足を止めて、しばらく見入ってしまいました。
私が、1年で一番好きな季節、クリスマス。
アナタの、クリスマスの予定は、もう決まりましたか?

恭子



投稿者: 高柳恭子
2007年11月06日

残る石油の量。

ハチドリ高柳の白髪WEEKも今日で最終日。
でも、なんだかちょっとさびしい気もします。
今週は、自分が思い込んでいた常識はめっちゃめちゃに壊されましたが、
その分、学ぶことのとても多い、実りある一週間だったように思うのです。
そして、その集大成としてお招きしたのは、東京大学名誉教授でいらっしゃいます、
石井吉徳先生!
『石油最終争奪戦−世界を震撼させる「ピークオイル」の真実』の著者でもいらっしゃいます。


(最終日になって、ようやく半分くらい顔を出せました。
今日のお話も衝撃でしたが、石井先生のお話がとてもオモシロかったから!)

この一週間、京都議定書のウソや温暖化の真実、そして生態系のことなど、
様々なお話をうかがってきましたが、最終日の今日は、エネルギーのお話。
そもそも石油って、本当はあとどれくらいもつの・・・?

すると先生は、いたずらっぽくニコニコしながらおっしゃいました。
「じゃ、ここでクイズです。地球上にある全ての石油を集めると、2兆バーレルになります。
これを、富士山を逆さにして、富士山をお椀に使って全部入れると、
果たして富士山、何杯分になるでしょうか?」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・?
検討もつきません。
私の答えは「3000杯!」
そして編集長を見ると、珍しく自信なさげにきょときょとしながら、
「・・・・・・・・・・・・・・・・・うーん、じゃあ、1億杯・・・?」

すると石井先生、嬉しそうに笑いながら、
「実はね、23%しかないんです。」とひと言。

「えーーーーーーーーーーーっっっっっっ!!!!!!??????」
編集長も私も、スタジオの外にいるスタッフも、全員で一斉にのけぞってしまいました。
だって、地球上全部の石油が、富士山の初冠雪の白い部分くらいしかないの?
ウソでしょ???
すると石井先生、さらに追い討ちをかけるように、またひと言。

「しかもね、もうその半分、使っちゃってるんですよ。」

・・・・・・・・・・・・げっ。。。。。。。

ホントに、もう石油ってそんなちょっとしか残ってないのね・・・。
こんなに現実的に、その事実を突きつけられたのは、生まれて初めてでした。
そして石井先生のお話は続きます。

「だからね、実はもう、リサイクルとか言ってる場合じゃないんですよ。
とにかくリデュース=節約。石油を使わないようにしなければいけないんです。
でも、ホントは簡単なんですよ。無駄遣いをしなければいいだけの話なんですから。
無駄遣いってね、文字通り「無駄」に使わないだけの話ですから、
何も不便はないはずなんですよ。
お水だって、わざわざ遠い外国で取れたものを、石油かけて運んできて、
お店で電気いっぱい使って冷やして売ってる。
でもそんなもの買わないで、水道の水を飲めばいいんです。
日本は、世界でも数少ない、水道水が飲める国なんですから。」

・・・そうですよね。
確かに、私たちの生活には、しなくてもいい贅沢や無駄がいっぱい。
それをちょっとだけそぎ落とすだけで、どんなにか石油の節約になるでしょう?
まさか、残りの石油が富士山の10〜12%くらいだなんて思っていなかったので、
私自身にも、あまり逼迫して感じるものがなかったのは、正直な事実です。
でも、ここまで来ていると知った以上は、もう本当に、無駄遣いをやめなくては。
今まで以上に、かたーくかたーく心に誓った、ハチドリ高柳でした。

それにしても今週は、本当に勉強になりました。
ショックを受けたり、のけぞったり、何も信じられなくなったり、白髪がはえそうになったり、
色々したけれど、やっぱり世の中に出回っている情報全てを、
鵜呑みにしてはいけないのだと、心から実感しました。
そして、私自身がまだまだ勉強不足であることを痛感させられました。
これから、これまで以上に努力して、いっぱいいっぱい勉強しなくちゃいけないな、と、
心底反省した、ハチドリピンチWEEKでした。

ということで、手始めにお勉強。
今日の石井先生の『石油最終争奪戦〜』を、読み始めました。
これを読破したら、次は先生の最新刊、
『石油ピークが来た−崩壊を回避する「日本のプランB」』を読んでみようと思います。
世界では一体何が起こっているのか。
日本はその中で何をすればいいのか。
より一層、広い視野で見られるようになって行きたいと思います。
がんばっていきますので、今後とも『Hummingbird』、よろしくお願いしますね!
投稿者: 高柳恭子
ハチドリピンチWEEK、3日目。
だんだん、何が正しくて何が正しくないのか、わからなくなってきました。
スペイン坂スタジオでお送りしていたハミングも含めれば、番組が始まって1年以上たち、
毎日お迎えするゲストの方のお話を、文字通り「鵜呑み」にしていた日々。。。
今週はちょっぴり反省も含めて、お届けしています。
そんな中、今日お迎えしたゲストの方は、早稲田大学教授、池田清彦先生!
ちょっぴりべらんめいな口調で、テレビなどへのご出演も多数ですから、
ご存知の方も多いかもしれませんね。


(でも、口調とは裏腹にとっても優しい池田先生。ハチドリ高柳も、
ようやくちょっぴり顔を出せました。・・・片目だけね。。。)

池田先生と言えば、環境界にそれこそ大激震を与えた著書、
『環境問題のウソ』でも有名です。
今日は、そのご本の中でも説いていらっしゃる、「外来種と生態系」についてうかがいました。

「大体日本なんてね、島国で1万何千年前は氷河期で大陸とつながってたんだから、
日本に入ってきた種なんてほとんどが、大陸から来てるんだよ。
そもそも、『日本独自の固有種』なんてものは、ないんだよ。わかる〜?」と、
のっけから、激しい調子でご意見を述べてくださいます。

うーん。そっか・・・。
「固有種を守らなきゃ!」なんて思っていたけど、
日本には固有種って、そういえばいないのね・・・?
「しかも、外来種がいるおかげで守られてる生態系も、いまやいっぱいあるんだよ。
それも、全然知られてないでしょう?」と、池田先生。
は、はい。・・・存じません・・・。

「ある池でね、ブラックバスが増えて生態系を荒らしたから、
赤とんぼが減っちゃうって言って、ブラックバスをみーんな捕っちゃったわけ。
そしたら、大変なことになっちゃったの。
実はその池では、ブラックバスがいたおかげで、アメリカザリガニが捕食され、
アメリカザリガニの数が抑えられてたんだな。
でも、ブラックバスがいなくなっちゃったおかげで、今度はアメリカザリガニが爆発的に増えて、
赤とんぼの幼虫のヤゴを、みーんな食べちゃったわけよ。
それでその池には、赤とんぼがぜーんぜんいなくなっちゃったんだよ。
わかる?外来種は、日本の生態系を守ってたんだよ?」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・えーーー・・・・・・・・。
ブラックバスといえば、なんだか日本の生態系の天敵のような言われ方をされてますよね。
でも、ある特定の場所では、生態系を守っていたこともあったんですね。。。
すでに日本の生態系に深ーく組み込まれ、
もはや欠かすことが出来なくなってしまった外来種を駆除してしまうと、
せっかく安定していた生態系が、かえってバランスを崩してしまうことも、あるということを、
改めて勉強させていただきました。

もちろん、だからと言って外来種を積極的に持ち込むことには、賛成できませんが、
どこからどこまでが『j固有種と呼べるもの』で、どこからどこまでが『外来種』なのかは、
人間が線引きすることじゃ、ないのかもしれませんね。
やっぱり、自然に人間が合わせていくことが必要なんだな、と実感した、
ハチドリ高柳だったのでした。
投稿者: 高柳恭子
へこみにへこんだ武田先生とのトークから一夜明け、今日こそはエコ推進をがんばるぞ!と、
決意も新たに望んだ、今日の『Hummingbird』。でも、今日のゲストも手ごわいぞ・・・。
東京大学の教授でいらっしゃいます、渡辺正先生です!


(そして、もう結果はわかりますよね。ハチドリ高柳、惨敗です。。。えーーんっっ!!
またもや嬉しそうな編集長と渡辺先生・・・。くやしーい!!)

今日は昨日のリベンジを果たそうと、鼻息フンフンでオンエアに挑んだハチドリ高柳。
今日は渡辺先生が、「京都議定書のウソ」を教えてくださる、ということで、
色々勉強して望みました。

ちなみに、改めてもう一度おさらいしておきますと、
京都議定書とは、1997年12月、気候変動枠組条約の目的を達成するため、
京都で開かれた第3回締約国会議(COP3)にて採択された議定書のことです。
先進諸国に対して、2008年〜2012年の間に、1990年比で、
温室効果ガスの削減が数値として義務づけられました(日本は6%)。
日本を含む140カ国と欧州共同体が締結し、2005年2に発効しています。
日本での取り組みは、「チームー6%」などと言われ、
国内様々なところで、CO2などの削減努力が行われていますよね。

「その京都議定書に、一体何のウソがっ?」と詰め寄るハチドリ高柳に、
「あんなものね、守ろうと必死になってるのは、日本だけですよ。」と、渡辺先生ニヤリ。

え?確かにアメリカは離脱したけど、まだヨーロッパ各国は締結しているし、
世界中でみんな、がんばってるはず!
EUはー8%でしょ、カナダはー6%でしょ・・・、と、削減目標を思い出していると、
「カナダは4月に離脱しましたよ。それからEUは、締結段階で目標を達成していますよ。」と、
渡辺先生はまたもニヤリ。

えぇっ?カナダが離脱?それにEUが、締結段階で達成って、どういうこと??
動揺を隠せないハチドリ高柳に、渡辺先生は丁寧に説明してくださいました。

「あのね、京都議定書って取り交わされたのが1997年でしょ?
なのに、どうして『1990年比で』、なんですか?
普通はちょっと先の『2000年比』、とかにするでしょう。
1990年ってね、東西ドイツ統合の年で、
EUのCO2排出量は一時的に、爆発的に増えたんですよ。
そしてその翌年からまた落ち着き始め、1997年までには、もう10%くらい減らしてる。
つまりEUは、京都議定書締結時点で、すでに排出量削減目標を達成してるんです。
だからEUは、削減目標の設定に積極的だったんですよ。
もう自分たちは、何もしなくていいから。
それを、日本はまんまと飲まされちゃったんですねー。
アメリカもカナダも離脱。EUは達成済み。ロシアの削減目標は0%。
今、がんばってるのなんか、日本だけですよ。」

・・・・・・・・・・・・・・げっ。。。

もう、何が本当なのかわからなーい!
京都議定書にそんなカラクリがあったなんて!!
もう一度、詳細に内容を調べてみなくっちゃ、と思い直した、ハチドリ高柳だったのでした。
あぁ、白髪がはえそう・・・。
投稿者: 高柳恭子
2007年11月04日

ハチドリのピンチ!

今週の『Hummingbird』は、ハチドリ高柳のピンチWEEK!!
TOKYO FMがスペシャルウィークということで、ハミングもスペシャル。
普段、私たちが「エコの常識」と思っている事実を覆す持論をお持ちの、
教授方、先生方をお迎えします。
ということで、初日の今日は、以前にもゲストに来ていただいて、
そのときにハチドリ高柳をコテンパンにやっつけてくださった(!)、
中部大学教授で工学博士でいらっしゃる、武田邦彦先生!!
「環境問題は、なぜウソがまかり通るのか」という衝撃的なタイトルの著書の第2弾、
その名も、「環境問題は、なぜウソがまかり通るのか2」を、
お出しになったばかりでいらっしゃいます。


(結局、今回もハチドリ高柳は完敗!見てください、武田先生と編集長のこの嬉しそうな顔!!)

前回お越しいただいたときも、
「ペットボトルのリサイクルは、ペットボトル1本につき、3本分の石油が必要になるから、
リサイクルはしないほうがエコ!」
という、衝撃の持論を展開してくださり、
日々リサイクルに励むハチドリ高柳を、ショックのどん底に突き落とした武田先生。
今回は、「バイオ燃料はエコじゃない!」という、新たな衝撃の一撃を、
高柳にお見舞いしてくださいました。

「だ、だって、石油に代わる新たなエネルギーとして、今注目されていてっ、
サトウキビとかっ、トウモロコシとかっっ」と、しどろもどろの私に、
涼しい顔で武田先生はひと言。
「だって、作物の作付面積は変わらないんですよ。だからブラジルで小麦畑が減って、
トウモロコシ畑ばっかりになっちゃったから、日本で讃岐うどんが値上げになったでしょ?」

そ、それはそうですが、で、でもっ、バイオ燃料はCO2も出さないし、石油も使わないしっ、と、
必死の抵抗を試みるハチドリ高柳を、武田先生は若干哀れみを含んだ目でご覧になりました。
「だってね、作物は作るときに膨大な石油が必要なんですよ。
だから、燃料として車を走らせるときには石油を使わないけど、
作るときに十二分に使っちゃってるんです。ちっとも資源の節約にならないんですよ。
しかも、世界には飢えている人が8億人います。そして、世界中にある車は8億台。
アナタは、トウモロコシでできたパンを、飢えた人に食べさせるんですか?
それとも、クルマに食べさせちゃうんですか?」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

ハチドリ高柳、またも完敗です。
だって、武田先生のお言葉にはとても説得力があるのです。
環境問題って常に表と裏があって、あちらが立てばこちらが立たず、の典型のような問題。
いつも一方向からのみでモノを見ないで、きちんと裏側も見ることがとても大切だ、と、
心から感じた、今日の『Hummingbird』でした。

あー、それにしても今週は、こんな感じの教授ばっかりがいらっしゃるんだー・・・。
週の終わりに白髪が増えてないか若干心配な、ハチドリ高柳でした。
投稿者: 高柳恭子