「南海トラフの被害想定をどうとらえるか」

防災フロントライン。
さまざまなシチュエーションを想定して、
大地震の際に、あなたの身を守るために大切な情報をお届けします。

さて、先日、内閣府が南海トラフを震源とした巨大地震の被害想定を発表しましたね。
   
マグニチュード9.1の地震で、最大34メートルの津波が太平洋岸を襲い、
震度7の強い揺れなどで最大238万棟が全壊・焼失し、
死者数も最大32万人あまりになると想定されました。
   
あまりの被害の大きさに、驚いたという方も多いと思います。
   
この数字、私たちはどのように捉えればいいのでしょうか。
   
地震災害の専門家、明治大学の中林一樹さんにお伺いしました。



「今回被害想定は建物の被害と人間の被害をふたつ公表しているんです。
建物の被害は230万あまりの建物が崩壊・焼失するという被害。

阪神11万棟、東日本大震災でも13万棟でしたので、とんでもなく大きな被害なんですね。
20倍もの被害、なぜこんなに家が壊れるのか。実は、津波で壊れるのは14万棟くらいしか
ないんです。残り160万棟が揺れによって倒れるということなんです。

75万棟が火災によって壊れる、そういう想定になっているんです。

阪神大震災は11万の大部分が揺れによって被害を受けました。
ですから南海トラフでは、陸上で最初に起きるのが揺れによる被害。
そのあとにおこる津波による被害なんです。

最初の揺れで壊れた家に閉じ込められちゃう、
例えば、32万人のケースというのは
深夜なんです。みんなが寝ている時間帯に地震が起きて、とつぜん閉じ込められちゃう、
その直後に津波が来る。逃げられなくて津波に巻き込まれて死んでしまうという
最悪の場合32万人が亡くなってしまうことになると、想定されたんです。」


深夜に起こる大きな揺れ。
まずは、家の倒壊を防ぐ対応を行う。

そして、津波が来ると想定されるエリアにおすまいの方は、
いち早く避難をする。

そうすれば、被害は減らせそうですね。

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