写真家の高砂淳二さんが語る“自然との仲直り”とは(2018/08/11 放送)
先週に引き続き、今週も写真家の高砂淳二さんをお迎えしました。
自然がテーマの写真をたくさん撮ってきた高砂さん。2016年にはさまざまな地球の表情を集めた写真集『Dear Earth』を発表しましたが、この本が誕生するまでの経緯についてこんなふうに話してくれました。
「僕、出身が宮城県の石巻なんですね。で、東北の大震災の時に凄く被害を受けて、実家が津波でやられてしまいまして、育った街もゴーストタウンみたいになっちゃったんですよ」
「僕は海とか自然をずっと撮ってきてますけれども、それでかなりショックを受けて。自分の故郷とか実家がやられてしまって、なんかこう、海に対して気持ちが向かなくなっちゃったんですね。ちょっと撮れないな…って感じになってしまいまして」
「周りの雰囲気も、子どもたちも海が怖いとか、大人の人たちもそんな感じが蔓延してたんですよ。で、どうしようか、どうしようかって悶悶としていたんですね」
「でも、そんな時に僕がこんなことじゃ駄目だなと。地球と人をある意味つなぐような仕事をしてきたし、したいなと思ってたもんですから、もう一回、僕が自然と仲直りをして、それでいろんなところに行って愛でながら写真を撮って、その一番ピカピカの美しい地球の姿をもう一回自分でも抑えて、いろんな人に見てもらおうかなと」
「で、できたらみんなにも仲直りをね、気持ちを少しでも開いてもらえたらと思って、こういう本にしようと思いました。それからいろんなところに通い始めたんです」
生き物を撮る時も地球を撮る時も話しかけながら撮影しているという高砂さん。「ホントに綺麗だったら、うわぁ綺麗だね!とか、うわぁ凄いね!って普通に口から出るような感じで撮っていますね」とおっしゃっていました。
そして、写真集『Dear Earth』のテーマ<自然との仲直り>の元にあるのは、以前、ハワイの先住民の方たちから教わった“ホ・オポノポノ”という考え方なんだそうです。
自然がテーマの写真をたくさん撮ってきた高砂さん。2016年にはさまざまな地球の表情を集めた写真集『Dear Earth』を発表しましたが、この本が誕生するまでの経緯についてこんなふうに話してくれました。
「僕、出身が宮城県の石巻なんですね。で、東北の大震災の時に凄く被害を受けて、実家が津波でやられてしまいまして、育った街もゴーストタウンみたいになっちゃったんですよ」
「僕は海とか自然をずっと撮ってきてますけれども、それでかなりショックを受けて。自分の故郷とか実家がやられてしまって、なんかこう、海に対して気持ちが向かなくなっちゃったんですね。ちょっと撮れないな…って感じになってしまいまして」
「周りの雰囲気も、子どもたちも海が怖いとか、大人の人たちもそんな感じが蔓延してたんですよ。で、どうしようか、どうしようかって悶悶としていたんですね」
「でも、そんな時に僕がこんなことじゃ駄目だなと。地球と人をある意味つなぐような仕事をしてきたし、したいなと思ってたもんですから、もう一回、僕が自然と仲直りをして、それでいろんなところに行って愛でながら写真を撮って、その一番ピカピカの美しい地球の姿をもう一回自分でも抑えて、いろんな人に見てもらおうかなと」
「で、できたらみんなにも仲直りをね、気持ちを少しでも開いてもらえたらと思って、こういう本にしようと思いました。それからいろんなところに通い始めたんです」
生き物を撮る時も地球を撮る時も話しかけながら撮影しているという高砂さん。「ホントに綺麗だったら、うわぁ綺麗だね!とか、うわぁ凄いね!って普通に口から出るような感じで撮っていますね」とおっしゃっていました。
そして、写真集『Dear Earth』のテーマ<自然との仲直り>の元にあるのは、以前、ハワイの先住民の方たちから教わった“ホ・オポノポノ”という考え方なんだそうです。
「自分と、なにか周りの環境とのバランスを取るとか、仲直りをするとかそういうような知恵なんですよ。それは自分と人間誰かだけじゃなくて、自分と地球だったり、自分と自然だったり、自分の本心の、自分の中の自分だったり、そこにちゃんとした関係を保つっていう知恵なんですね」
「で、それにいちばん大事なのがやっぱりアロハを持つこと。アロハっていうのは愛情なんですけども、ちゃんと愛情を持っているかどうか確認する、リスペクトして対するか、感謝の気持ちを持てるか。あとは何かあっても許す、もしくは自分のことも許すっていう。そういうことを基本にして関係性を作っていくんですよね」
そんな“ホ・オポノポノ”が腑に落ちたという高砂さんは、被写体の生き物や風景、海、山などに対してもそういう気持ちで接するようになったとか。
「そういう気持ちで入ってるからか、いろんなことが起こったり、素晴らしい風景が出てきたり、なんか関係性が変わるような気がするんですね。で、そういうのを震災でちょっと忘れそうになってましたけど、もう一回“ホ・オポノポノ”しようと思ったんです」
「“ホ・オポノポノ”っていうのはハワイ語なんですけど、“ポノ”っていうのは正しい状態っていうことで、“ポノポノ”って言うとより正しい状態で、“ホ・オ”っていうのはそういう状態にするという意味があって、より正しい状態に戻す、っていう感じなんですね」
山梨県の忍野村にある岡田紅陽写真美術館では、9月17日まで高砂さんの写真展『Dear Earth』が開催されています。
「写真展の会場の正面が大っきなガラスになっていて、その向こうにぼーんと富士山が見えるんですよ。山中湖と河口湖の間ぐらいにあるんですね。なので、写真展も見られるし、そういう自然も見られるし。最高だと思います」
ニコンの高砂淳二スペシャルサイト『The Planet 2』では、高砂さんが世界中で撮ってきた写真が毎月更新されていて、現在は『カナダ編』となっています。
「カナダの一回目はホワイトホースで撮ってきたオーロラとかですね。夜空を中心に。すごかったですね。一晩中オーロラがぐるぐるぐるぐる回っててビックリしました。ツアーだと鑑賞地っていうところがあって、みんなで見るんですけど、僕はそれだと写真を撮りにくいので、一人で凍った湖の真ん中に出て撮ったりとか。あとは誰もいない雪原で撮ったりとかするんですね」
「一人ぽつんと雪の中に行って、寒いところでずっと星を見て、オーロラを待ってたりすると…気持ちいいんですよ、これが。足とか指もガンガンに寒いんですけど、パキーンとした感じで。見てるとしょっちゅう流れ星もビューっと流れるし、そのうちオーロラなんか出てくると、音が聞こえてくるんじゃないか、みたいなね」
また、9月からは3回に渡って『ハワイ編』の写真が更新されるそうで、火山活動が活発になっているハワイ島にも行ってきたとか。
「ヘリに乗って撮影したり、ボートでぐーっと回って溶岩が流れ込んでいるところを見たり、あと車でギリギリ行けるところまで行って見たりとかしましたけど、凄いですね。ホントに地球の威力って凄いですよね。あんだけ出てきてもまだまだ出てくるんですもんね」
最後に高砂さんはご自身にとっての挑戦についてこう話してくれました。
「僕にとって挑戦は…地球と共存ってことですね。まぁここまで来てしまいましたけど、ここからでも知恵を使えば戻れるんじゃないかと思ってですね。そこに希望を持って共存の方法を探りたいと思うし。そのためにはみんな地球になるべく愛情を持てるように僕も写真を撮っていきたいし、お話しする機会にはそういうことを話していきたいなと思っています」
番組では、そんな高砂さんの挑戦に関するメッセージを色紙に書いて頂きました!こちらを1名様にプレゼントします。このホームページのメッセージフォームから「高砂淳二さんの色紙希望」と書いてご応募ください!