本郷教授が語る日本史上最も“やんちゃな”女性とは?(2018/09/08 放送)
先週に引き続き、今週も歴史学者の本郷和人(かずと)さんをお迎えしました。
東京大学史料編纂所の教授として中世を専門に研究し、最近では『東大教授がおしえる やばい日本史』(ダイヤモンド社)という本の監修なども手がけている本郷さん。今週はまず日本史における男女関係の話題から始まりました。
「今は文春砲とかありますけど、ニッポンっていう国は不倫っていうものには凄くおおらかだったんです。男女の交わりについては非常におおらかな国で、恋愛はホントに自由だったんですよ。で、厳しくなったのは江戸時代。江戸時代の武家社会で凄く厳しかったんです」。
そして「歴史上で一番やんちゃな女性は誰だと思いますか?」と聞くと、本郷さんはこう答えてくれました。
「二条さんっていう人ですね。“後深草院二条”(ごふかくさいんのにじょう)っていいまして、(鎌倉時代の)後深草天皇にお使えした二条っていう女官という意味です。一条とか二条とかっていう京都の通りの名前がついてる女性は格が物凄く高いんです。だから、例えば皇后みたいな位を望んでもあながち夢ではない。そのぐらい身分の高い女性なんです」
東京大学史料編纂所の教授として中世を専門に研究し、最近では『東大教授がおしえる やばい日本史』(ダイヤモンド社)という本の監修なども手がけている本郷さん。今週はまず日本史における男女関係の話題から始まりました。
「今は文春砲とかありますけど、ニッポンっていう国は不倫っていうものには凄くおおらかだったんです。男女の交わりについては非常におおらかな国で、恋愛はホントに自由だったんですよ。で、厳しくなったのは江戸時代。江戸時代の武家社会で凄く厳しかったんです」。
そして「歴史上で一番やんちゃな女性は誰だと思いますか?」と聞くと、本郷さんはこう答えてくれました。
「二条さんっていう人ですね。“後深草院二条”(ごふかくさいんのにじょう)っていいまして、(鎌倉時代の)後深草天皇にお使えした二条っていう女官という意味です。一条とか二条とかっていう京都の通りの名前がついてる女性は格が物凄く高いんです。だから、例えば皇后みたいな位を望んでもあながち夢ではない。そのぐらい身分の高い女性なんです」
「だけど、この二条さんはいろんな人と恋愛してますね。自分で『とはずがたり』(とわずがたり)っていう本を書いてまして。聞かれないけど私が喋っちゃうわよ、みたいな(笑)」
ちなみに、『とはずがたり』には現代語訳もあって、漫画にもなっているとか。
「(二条さんの)本命は後深草天皇だったわけなんです。だけど、後深草天皇の弟君の亀山天皇ともお付き合いしてたんです。さらに当時、朝廷を代表する重臣、西園寺実兼(さいおんじ さねかね)っていう人がいたんですけど、この人とも付き合ってたんです」
「で、妊娠するんですよ。だいたい女性って妊娠した時には誰の子かわかってるっていうじゃないですか。でも、この人はわかんないんですよ(笑)誰の子だろう?って書いてるんです(笑)」。
続いての話題は戦国武将。本郷さんが思う“最強の戦国武将”とは誰なんでしょうか?
「“強い”っていうものの捉え方ですね。そりゃ戦争を正面切ってやるつったら、信長、秀吉、家康になっちゃうんですよ。だいたい20万人からの軍隊を編成して食わせられる奴つったら、秀吉、家康以外にないからそりゃもう一番強い」
「だけど、2000人とか3000人とか、部隊を限った時に一番強かったっていうと、また話が別になってきますね。たぶん島津なんてのはメチャメチャ強かったですよ。それから立花宗茂、これは強かったですね。柳川藩です」。
「そういうことを言うと台無しになっちゃうんですけど、やっぱり人間なんでしょうね。要するに“コイツのためなら命もいらない”的なことを思わせるような武将っていうのが強い軍隊を作れるわけです」
「で、“この人のためから命もいらない”っていうのをどういうふうに作るかっていうのはいろんなやり方があるでしょ。キチッとお金を払うとか、それだって一つだし。それから人間的に惚れさせる、こういうのも一つだし。いろんなやり方があると思いますけどね。そういう意味で“人間力”が試されるんじゃないですかね」。
今年、文藝春秋から『日本史のツボ』という本を出した本郷さん。これは<天皇><土地><宗教><軍事><地域><女性><経済>という七つのツボを押さえれば日本史がわかるという1冊で、特に「世の中の仕組みがわかってきた大人の方に読んでほしい」そうです。
そして本郷さんは歴史を学ぶ意義についてこんなふうに話してくれました。
「我々よりもずっと長い時間を人間は生きてるわけですよね。これだけたくさん事例があるんだから、それを学ばないともったいないじゃないかっていう、そういう感覚ですかね」
「例えば、自分が認められてないなぁとか、自分が今いろいろ苦しいことあるなぁ、ってなったら歴史でそういう人必ずいますから。だから、そういう人はどうしてるんだろう?っていうのを勉強してみると、自分の今の苦難の状況を突破するヒントが出てくるかもしれない。そういうことですね」。
最後に本郷さんはご自身にとっての挑戦についてこう話してくれました。
「自分のカラを破る、そういうことだと思いますね。自分で自分がこういう人間なのかな〜とかっていうものを打ち破ることがチャレンジで、それをしないとなかなか自分の視点っていうのは大きく開けないかなって思ってます」。
番組では、そんな本郷さんの挑戦に関するメッセージを色紙に書いて頂きました!こちらを1名様にプレゼントします。このホームページのメッセージフォームから「本郷和人さんの色紙希望」と書いてご応募ください!
↓恵さんが持っているのが『日本史のツボ』。