半崎美子さんが語る「大阪恋時雨」誕生秘話(2020/03/28 放送)
先週に引き続き、今週もシンガーソングライターの半崎美子(はんざき・よしこ)さんをお迎えしました。
「サクラ~卒業できなかった君へ~」などの曲で知られ、全国の学校の卒業式にも歌声を届けてきた半崎さん。今年はコロナウイルスの影響で卒業式がなくなった学校もあることについてこう話してくれました。
「サクラ~卒業できなかった君へ~」などの曲で知られ、全国の学校の卒業式にも歌声を届けてきた半崎さん。今年はコロナウイルスの影響で卒業式がなくなった学校もあることについてこう話してくれました。
「私も学校に歌いに行く活動をずっとしていたので、校長先生とか教員の方からそういう胸が痛くなるようなメッセージをたくさん頂きましたし、実際に今年も8校の卒業式に歌いに行く予定だったんですけど、最初の3校だけしか行けなかったですね」
「この『サクラ~卒業できなかった君へ~』を卒業を迎えられなかったある方に書いたんですけれど…。デビューしてから歌い始めて、それこそショッピングモール、コンサート会場、学校とか病院施設、被災地…歌いに行ってたんですけど、ホントに同じような思いを抱えている方とか同じような経験をされている方がたくさんいらっしゃることを知りました」
昨年夏に天童よしみさんがこの番組に来てくれた時も話題に出ましたが、昨年ヒットして紅白歌合戦でも歌われた天童さんの『大阪恋時雨』は元々、半崎さんの曲。5〜6年前に大阪で書いたんだとか。
「大阪でコンサートをやる日の前日に大阪入りして、その時に少し大阪の街を歩いて。で、スタジオに入ったんですね。ピアノ練習をしていて。そしたら、関西弁の歌をうたったらきっと明日みなさん喜んでくれるかな?と思って、なんかふわって書いたらそれがあの歌そのものだったんですよ」
「で、翌日そのまま歌ったんですね。なんか、昨日作りました!みたいな、ちょっと軽いタッチで」
その後、2016年にリリースしたシングルにご自身が歌う『大阪恋時雨』を収録した半崎さんですが、いつか天童よしみさんに歌って欲しいと思っていたそうです。
そして、この曲と天童さんを結びつけたのはあの笑福亭鶴瓶さん。そのきっかけは鶴瓶さんが大阪で開催しているイベントに半崎さんが呼ばれて歌ったことだったとか。
「鶴瓶さんが、これええ歌やな、っていうふうに言ってくださって。この歌よしみさんに歌ってほしいんですよね、ってお客さんのいる前で言ったら、それめちゃくちゃええな!みたいな。よしみさんにぴったりやな!みたいな話で盛り上がったんですよ」
「で、楽屋に戻ったら、鶴瓶さんがもうよしみさんに電話してくれてたんですよ」「ええ歌があるんやけど、よしみちゃん歌ってくれないかな?って。びっくりしました!」「で、よしみさんがすぐYoutubeかなんかで聞いてくださったみたいで、泣きましたと」
「で、よしみさんの歌声がもうホントに…この歌ってホントによしみさんに出会うために生まれたんだなって心底思いました」
半崎さんは、訪れた学校の生徒たちが自分の歌を合唱してくれたり、天童さんが『大阪恋時雨』を歌ってくれることで、自分自身が歌う喜びと自分の歌を聞いてもらう喜びに加えて、自分の歌をうたってもらう喜びを初めて知ったとおっしゃっていました。
ちなみに、半崎さんと鶴瓶さんとの出会いはこんな感じだったそうです。
「私が初めてCDを作った時に、鶴瓶さんに聞いてもらいたいって、単純にいつもの思考回路で思いまして(笑)。ホントに持っていくことしか発想がなくて」
「鶴瓶さんに出会うには…まず『笑っていいとも』の出待ち(笑)。いつまでたってもお会いできない、ああ今日も無理か…みたいなことが何回かありまして」
「で、その後、鶴瓶さんのトークイベントがあるのを見つけて、その会場に行きまして。その時もお会いできなかったんですけど、スタッフの方にCDをお渡ししました。手紙と一緒に」
「そしたら、知らない番号から電話を頂きまして。電話に出たら、鶴瓶やけど!って。もうホントに震えました!で、曲聞いたんやけどエエ歌やな、みたいな。で、ラジオでかけたるわ、って言ってくださったんですよ、その時。もう本当に心臓がバクバクして…」
「で、ラジオでかけるんだったら、そのかける現場を見たいです!って言って、見に行ったんですよ。そのかける現場を。なんかその時に、パンを、食べや!って与えてくれて(笑)。見すぼらしかったのかなんかわかんないですけど」
今年6月から『上京20年記念 半﨑美子 集大成コンサートツアー2020〜布石〜』を開催予定の半崎さん。これまでも年に1度、“集大成コンサート”を行ってきたそうで、メジャーデビュー前に個人で活動していた頃は、ご自身ですべてを手配してコンサートを開催していたとか。
「自分で赤坂ブリッツを抑えて…みたいな」「やっぱり1回目は大変でしたね。警備雇ったりとかバイト雇ったりとか。ケータリング用意しなきゃとか。抑えるのも大変ですしね。保険に入ったりとか。そういうのをいろいろ学びまして」
「それはずっと秋にやっていたんですけれど、昨年初めて東京と大阪の2会場で開催することができて。今年は20年記念ということで6会場で初めて開催します」
半崎さんのコンサートには、ショッピングモールでのライブで出会ったお客さんも多いそうです。
「なので、初めてコンサート会場に来ましたとか、まったく音楽に触れる機会がなかったっていう方…CDも80年生きていて初めて買いましたとか。そういう方たちがコンサート会場に来てくださるっていう」「すべて肥やしになっていたという感じです」
半崎さんには「自分の歌には、自分自身より長生きしてほしい」という思いがあるんだとか。
「中学生の頃、カーペンターズの曲を聞いていた時に、カレン(・カーペンター)さんが亡くなっているということを後に知って。歌というものはこうして残っていくことができるんだ…というのを原体験として感じていたというのがあるのか、歌をうたい始めてから、やっぱりそういう気持ちで曲を書いていたんですよね」
「自分自身がこの世からいなくなっても歌が残っていく、そういうふうに世代・時代を超えていくような歌を書き続けたいっていう思いがあって。それがずっと変わらず自分の中にあって。なので一つ、教科書に自分の歌が載るというのが大きな夢なんですけれども」
「だからこそ、学校に歌いに行くことも凄く自分の中ではありがたいことですし。実は昨年『明日への序奏』という曲が中学校の、教科書ではないんですけど、教材に載りまして。ちょっとまた一歩近づきました」
「もしかしたら今まだ生まれていない命とか新たに生まれてくる命に今の自分の歌が届くかもしれないですし…」
半崎さんにとっての挑戦とは「失敗の連続」なんだそうです。
「私は、失敗の連続以外に成功していく道ってないと思うんですよね。何もしないと絶対に成功はないじゃないですか。小さい失敗を繰り返すことで、例えば再生する力とか立ち上がる力が養われていく、それこそハートも強くなっていく…」「やっぱりその積み重ねでしかないんですよね」「チャレンジとはそういうことだと思います」
「そう(怖がっちゃダメ)です!失敗していこう!っていうことですよね。どちらかと言うと」「無傷でここまで来る人は誰もいないです。ホントに糧になります。その糧というか肥やしが豊かな土壌を作りますし、そこにしっかり根を張るっていうことが大事ですね」
番組では、そんな半崎さんの挑戦に関するメッセージを色紙に書いて頂きました!こちらを1名様にプレゼントします。このホームページのメッセージフォームから「半崎美子さんの色紙希望」と書いてご応募ください!