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暮らしに役立つ情報や気になるトピックを深掘りしていく番組「青木源太・足立梨花 Sunday Collection」。
番組パーソナリティの青木源太と足立梨花が、毎回、専門家をゲストに招きトークを繰り広げ、
印象に残った“推し”をコレクションしていきます。

青木源太・足立梨花 Sunday Collection

暮らしに役立つ情報や気になるトピックを深掘りしていく番組「青木源太・足立梨花 Sunday Collection」。番組パーソナリティの青木源太と足立梨花が、毎回、専門家をゲストに招きトークを繰り広げ、印象に残った“推し”をコレクションしていきます。

2021.04.11

みんなが元気になるノウフクプロジェクト!



“働く場としての農業”と“働き手としての障害を持つ人”をつなぐコラボレーションが今、広がりを見せています!
今回は、「みんなが元気になるノウフクプロジェクト!」というテーマでお話しました。

足立  “ノウフク”、聞き慣れない言葉ですね。

青木  “ノウフク”とは、“農業と福祉の連携”“農福連携”を表す言葉です。

足立  農業は分かりますが、福祉とは、具体的にどういうことですか?

青木  農福連携における福祉とは、障害のある方、高齢の方、仕事が得られず生活に困窮している方、こうした方々の働く場を確保し、活躍の場が社会全体に広がることが期待されています。

足立  こうした方々が農業に関わるので、農福連携なんですね。

青木  今日は、福祉の中で、障害のある方にスポットを当てて、農業分野との連携を考えていきたいと思います。
この連携によって農業が発展するだけではなく、障害のある方が、自信や生きがいを持って活躍できるということです。
今、このノウフクが全国で広がりを見せているんです。

足立  農業と福祉のコラボレーションですね!
でも、なぜこの二つがコラボレーションすることになったのですか?

青木  農業と福祉は、それぞれ課題を抱えているからです。
農業では、高齢化が進んだり、後継者がいなかったりして、働き手が不足しています。
一方、福祉では、障害のある方の働く場が不足しています。
働きたくても働く場がない、そんな障害のある方は、全国で最大200万人いるとも言われているんです。
そこで、働き手不足の農業と、働く場を求める障害のある方、このマッチングが進められているんです。

足立  具体的にどんな連携があるのか、もう少し深掘りしていきたいですね。

青木  そこで、今日はこの方にお話を伺います。
農林水産省 都市農村交流課長の荻野憲一さんです。

さっそく、“ノウフク”がどのように広がりを見せているのか教えてください。

荻野  ひと口にノウフクと言っても、そのスタイルは様々です。
例えば、農業者が障害のある方を直接雇用するケースもありますし、障害者就労施設が農業に参入するケースもあります。

また、農業には、作付けや収穫など、集中的に人手が必要な期間があるので、そうした繁忙期限定で、働き手を求める農業者と障害者就労施設が連携するケースもあります。

さらに、こうした連携のほか、農業とはあまり縁のない企業が、農業が障害のある方の心や体にとって良い効果があることに注目し、特例子会社を設立して農福連携を実施する、というケースも増えてきています。

青木  私も調べてみましたが、皆さんもよく知っているような企業が、次々と農業に参入しています。
こうした企業は、野菜などの栽培に加えて、体験型の農園施設や農家レストランを経営したり、ITと農業を融合させた技術を取り入れたりと、新しい農業のスタイルを確立しています。

足立  農業とあまり縁のなかった企業も、農福連携に積極的なんですね!

青木  驚くのはまだ早いです。その積極的な参加には、さらなるメリットが期待できるんです。
“ノウフク”が広がりを見せている理由は、単に人手不足が解消できるから、というだけではないんですよね。

荻野  はい。農業者が注目する理由の一つは、障害のある方を受け入れると“農業経営にプラスになる”と考えているためです。

青木  障害のある方を受け入れようとする場合、それぞれの障害の特性に合わせて、得意分野をいかせるよう仕事を見直したり、働きやすいよう作業工程や作業環境、使用する器具などを工夫したりするケースもあります。
こうした見直しや工夫は、障害のある方の助けになるのはもちろん、ほかの従業員の作業効率も高め、結果的に農業経営の改善につながることもあるそうです。

そこで今日は、鹿児島県南大隅町の社会福祉法人白鳩会 花の木農場理事 中村邦子さんとリモートでつながっています。

花の木農場は、昨年度初めて開催された、農福連携の模範となる取組の実践者を表彰する『ノウフク・アワード2020』で、グランプリに輝いた団体です。
中村さん、まずはグランプリ、おめでとうございます!

中村  ありがとうございます。

青木  まず、花の木農場では、障害のある方がどんなお仕事を担当されているんですか?

中村  花の木農場では、現在130名の障害のある方が就労されています。
主に、お茶の栽培と製茶までの加工、にんにく、ミニトマトの栽培、そして、養豚を行っております。
また、農場内のレストランでも障害のある方が働いているなど、農場内の全ての分野で、それぞれの得意な能力をいかして就労されています。

足立  実際、障害のある方を雇用するに当たって、工夫されたことはありますか?

中村  農業と一言で言っても、土に直接触れ合う作業もあれば、屋内で梱包や袋詰め、小さなポットへの種まき、肥料の計量などの細かい作業もあります。
また、農場内に行けば、大型機械の操作も障害のある方が行います。

できることもあれば、できないこともあるというように、能力に合わせた作業を組むために、一通りの工程を細分化したグループ分けを行いました。
この分野は得意、興味があるという、その能力に合わせた力を見極め、農業という細かい作業の分野で、どれにピッタリ合うか、その後、その能力をどうやって伸ばせるか、毎日の作業の中で組み立てています。

障害のある方にとって、作業を身に付けたり、作業を習得したりというのは、多少、時間が掛かります。しかし、一度覚えると、自分が行うべきことを考え、素直な態度で忠実に継続することができます。
そうした彼らの姿を見て、接していると、私たち職員の方が、毎日彼らに叱咤激励されているように感じます。

足立  一度、伺ってみたいです! レストランにも行ってみたくなりました。本当に素敵ですね。

青木  花の木農場は、50年近くこうした取組を続けているんですよね。

中村  法人が創立されてから、50年経っています。創立者の前理事長が、障害のある方々の興味があるものは農業ではないかと早くに見いだし、そこからすぐに農業に取り組んでいます。

青木  ノウフクという言葉が生まれる前から、こういった取組を続けていたんですね。

足立  障害の有無に関わらず、いろいろな方が暮らしやすい社会になるために、ノウフクがもっと広がればよいな、という思いがある一方で、取り組んでみたい企業もあると思いますが、やはり新しいことを試すことは、不安もたくさんあると思います。その辺りは、どうでしょうか?

荻野  実は先月、農福連携に関するありとあらゆる情報を集約したノウフク・ポータルサイトをリニューアルオープンしました。
そこでは、農福連携に関する相談窓口の紹介もしています。
また、障害のある方の雇用を始め、ノウフクに取り組もうとする農業者向けの支援の情報も掲載しています。
農林水産省の補助事業で作業手順のマニュアルを作ったり、新たな施設の整備を支援したりできるので、是非活用してください。

青木  このポータルサイトのリンク先には、ノウフクの取組で作られた商品が買えるノウフク・オンラインショップも掲載されています。
私たちも、こうした商品を購入することで、農業で頑張る障害のある方を始め、ノウフクの取組が広がることを応援できますね。

足立  これなら、会社に入っていなくても、手伝うことができるし、一緒になって取り組むことができますね!

荻野  障害のある方の中には、農作物の生産や加工・販売、さらには農家レストランなどの接客対応にも適性がある方が多くいらっしゃいます。
障害のある方の個性をいかすためにも、福祉関係者の方には、広い意味での農業との連携を考えていただきたいと思います。
また、農業者の皆さんにも、国として様々な支援を行っていきますので、福祉との連携を進めていただきたいです。
最後に、皆さんには、是非、ノウフクに興味を持っていただき、商品の購入など、それぞれの方法で農福連携を応援していただきたいです!


【 関連リンク 】
・農福連携の推進
 https://www.maff.go.jp/j/nousin/kouryu/kourei.html

・ノウフク・ポータルサイト
 https://noufuku.jp/