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暮らしに役立つ情報や気になるトピックを深掘りしていく番組「青木源太・足立梨花 Sunday Collection」。
番組パーソナリティの青木源太と足立梨花が、毎回、専門家をゲストに招きトークを繰り広げ、
印象に残った“推し”をコレクションしていきます。

青木源太・足立梨花 Sunday Collection

暮らしに役立つ情報や気になるトピックを深掘りしていく番組「青木源太・足立梨花 Sunday Collection」。番組パーソナリティの青木源太と足立梨花が、毎回、専門家をゲストに招きトークを繰り広げ、印象に残った“推し”をコレクションしていきます。

2021.11.21

今こそ変えよう! 医療のかかり方



医師の長時間労働を解決へと導くためには、私たち一人ひとりの医療のかかり方がポイントに!
今回は、「今こそ変えよう! 医療のかかり方」というテーマで深掘りしました。


青木  一般的な業種の場合、1日の労働時間などが法律で定められているのは足立さんも知っていますよね。

足立  1日8時間ですよね。

青木  そのとおりです。1日8時間までで1週間に40時間まで、これを超える場合は時間外労働とされて、その上限時間も決まっています。

足立  仕事と生活のバランスを考えて、適切な労働時間が定められているんですよね。

青木  ところが、総務省の調査によると、病院に常勤で勤務している医師の場合、ここでは歯科医師と獣医師を除いた医師となりますが、1週間に60時間を超えて働いている方が、およそ42パーセントもいます。
これは、全ての職業の中で最も高い割合です。
このデータは、コロナ禍になる前のものですから、職場によってはもっと増えている方もいるかもしれません。

そして、労働時間が長いことが要因の一つにもなり、医師の半数近くは、睡眠時間が足りていないことも分かっています。
しかも、およそ77パーセントの医師が、「医療事故につながりかねないような“ヒヤリ”あるいは“ハット”した体験がある」と答えている調査結果もあります。

足立  お医者さんも人間ですから、睡眠時間が足りていないと、そのようなことが起きてしまいますよね。

青木  ヒューマンエラーは、疲れている時に起きやすいですからね。
実際、医師がうつ病などの精神障害を起こしてしまうこともありますし、医師のうち、3.6パーセントが「自殺や死を毎週または毎日考えることがある」と答えている調査結果もあります。

足立  私たちが安心して医療サービスを受けるために、そして、お医者さんの健康をキープするためにも、「私たちがやれることをやらないと!」と思うのですが、お医者さんの場合、労働時間を短くしたり、減らすのは、結構難しいことですよね。

青木  確かに、医師の労働環境を改善するには、様々な課題があると思います。
でも、私たちが上手な医療のかかり方を身につけたら、医師の労働時間を減らすことができるんです。

そこで、ここからは、ゲストと一緒に深掘りしていきましょう。
厚生労働省 医政局 総務課長の熊木正人さんです。

熊木さん、医師の長時間労働は深刻な問題ですね。

熊木  特に、病院に勤務されている医師の方です。
時間外労働の主な理由は、“手術や外来対応などの延長”や“緊急対応”です。
病気やケガは、いつ私たちの身に降り掛かるか分かりません。
命を守るために、医師がその対応に当たり、時間外の労働が増えてしまいます。
でも、私たち患者側が上手に医療機関を利用すれば、緊急対応や外来対応を減らすことができると思います。

青木  ちなみに、足立さんは少し体調がすぐれない時、どんな病院へ行きますか?

足立  病院に行かないか、もしくは、身近なクリニック、近所の内科などに行きます。

青木  多くの場合、身近なクリニックや診療所へ行かれると思います。
しかし、中には「大きな病院の方が安心だから」などの理由で、大病院を受診する方がいます。

足立  そう思う気持ちも理解できないわけではないです。
大きい病院の方が安心できるのも分かるし、何科を受診すればよいか迷うので、大きな総合病院がよいという方もいますよね。

青木  また、ほかにも「明日仕事を休みたくない」「深夜のほうが空いている」などの理由で、救急外来を受診する方もいます。

足立  「深夜の方が空いているから」というのは、身勝手な理由だと思いますけど、明日、どうしても休めない仕事がある時は、救急外来へ行く気持ちも分かりますね。
でも、こういう方がいるから、お医者さんの労働時間が長くなっていくということなんですよね。

熊木  でも、私たちが上手な医療のかかり方を身につければ、大病院に患者さんが集中することを避けられます。
病院に勤務している医師の負担を減らすことができるんです。

青木  もちろん、医師のためばかりでなく、私たちにもメリットはあります。
大きな病院に患者が集中することがなければ、これまでよりも待ち時間を減らすことができます。
また、医師の長時間労働が改善されれば、医療の質が維持されて、安心して受診することができます。

足立  私たちが意識と行動を変えれば、お医者さんにとっても、私たちにとってもメリットが大きいんですね。

青木  ここからは、私たちが上手に医療機関を利用するための方法を深掘りしていきます。
熊木さん、基本はやはり、“かかりつけ医”を持つことですよね。

熊木  はい。お住まいの地域や仕事場の近くに、診療所やクリニックがあると思いますが、気軽に相談できる“かかりつけ医”を持てば、「不安だから」という理由で、いきなり大病院を受診するようなことはなくなるのではないでしょうか。

青木  “かかりつけ医”とは、健康に関することを何でも相談でき、必要な時は、専門の医療機関を紹介してくれる、身近にいて頼りになる医師のことです。

足立  いつも同じ医師に診てもらえば不調の原因や、いつもと違う体調の変化などを見付けやすいですよね。

熊木  “かかりつけ医”は、継続的に患者を診てくれますし、小さな変化にも気付いてくれます。
日頃から、気になることを気軽に相談できる関係性を築ければ、病気の早期発見や予防にもつながります。

青木  万が一、専門的な検査や治療が必要となった場合にも、症状に適した専門医療機関を紹介してもらうこともできます。
紹介状を持っていけば、スムーズに受診することもできます。
自分でやみくもに医療機関にかかるよりも、より適確かつ早い対処をすることができます。

足立  今、“かかりつけ医”を持っている方は、どれくらいいるんですか?

青木  平均すると、およそ52パーセントですが、年代別で見ると、50代以下は50パーセントを切っていて、若くなるとその割合も下がるというアンケート結果があります。

足立  やはり、若い人の方が、高齢者よりも日頃から医療機関にかかることが少ないですよね。

熊木  でも、病気は年齢に関係なく突然襲ってくるものです。
いざという時のためにも、日頃から気軽に相談できる医師を探しておくことは大切です。

足立  ただ、“かかりつけ医”がいても、夜間や休日に体調が悪くなる場合もあると思いますが、そういう場合はどうしたらよいですか?
時間外診療をやっている、大きな病院を利用してもよいですか?

熊木  平日や夜間の急な病気や大ケガなど、緊急性が高い場合、救急の「時間外診療」が受けられます。
ただ、平日の日中とは診療体制が異なるため、高度な検査など、対応できないことがあります。
そこで、急な症状でない場合は、平日の日中に“かかりつけ医”に診てもらうように心掛けてください。

足立  もう一つ気になるのが、救急車を呼ぶかどうか、どうしてよいか分からない時です。

熊木  そういう場合は、専門家からアドバイスを受けることができる電話相談窓口『#7119(シャープ・なな・いち・いち・きゅう)』を活用してください。

青木  『#7119』では、医師、看護師、相談員がお話を伺い、病気やケガの症状を把握して、救急車を呼んだ方がよいか、急いで病院を受診した方がよいか、受診できる医療機関はどこかなどを案内してくれます。現在は、東京、埼玉、大阪、福岡など一部地域での実施ですが、全国での普及を進めています。

熊木  また、もう一つ、時間外の子どもの症状についての電話相談窓口もあります。
『【こども医療電話相談】#8000(シャープ・はっせんばん)』です。
こちらは、地域によって利用時間が異なりますが、保護者の方が、休日や夜間の子どもの症状に「どのように対処したらよいのか」、「病院を受診した方がよいのか」など判断に迷った時に、小児科医師や看護師に電話で相談できるものです。

青木  こちらも全国統一の番号です。
急な発熱や嘔吐(おうと)、けいれん、頭をぶつけたなどで、判断に困ったら、まず、『#8000』で専門家からアドバイスを受けると安心できますし、必要な場合は、適切な医療機関にかかることもできます。

足立  まず、「“かかりつけ医”を持ち、健康面で気になることがあれば、平日の日中に“かかりつけ医”に相談するように心掛ける」、また、「時間外に急に体調が悪くなって、救急車を呼ぶべきか判断に迷ったら、『#7119』に電話をして、適切な対応をアドバイスしてもらう」、「子どもの場合は、『#8000』に電話で相談する』ですね。
これを覚えておくだけで、結構、医療のかかり方が変わりそうですね。

熊木  11月は、「みんなで医療を考える月間」です。
医療は、地域の貴重な資源なんです。医療関係者だけでなく、住民みんなで医療を守っていくというのが大切だと思います。

青木  新型コロナウイルスで痛感しました。
社会全体で、上手に付き合っていきたいです。
コロナ禍で、懸命に働く医療従事者の方々の負担を軽くしたいと思っている方、多いと思います。今こそ医療のかかり方を見直す時ですね。

足立  今日の話で、ただでさえ、コロナ禍でお医者さんや医療従事者が大変な中、私たちがさらに負担をかけていると思うと、やはり、お医者さんのために負担を減らしたいですよね。
まずは、“かかりつけ医”を持って、体調で気になることがあったら、できる限り平日の日中に、かかりつけ医に相談するということを心掛けたいと思いました。

青木  時間外に、急に体調が悪くなって、救急車を呼ぶべきか判断に迷ったら『#7119』。
そして、子どもの場合は、『#8000』と、この番号をしっかり覚えておきたいです。


【 関連リンク 】
・上手な医療のかかり方
 https://kakarikata.mhlw.go.jp/