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暮らしに役立つ情報や気になるトピックを深掘りしていく番組「青木源太・足立梨花 Sunday Collection」。
番組パーソナリティの青木源太と足立梨花が、毎回、専門家をゲストに招きトークを繰り広げ、
印象に残った“推し”をコレクションしていきます。

青木源太・足立梨花 Sunday Collection

暮らしに役立つ情報や気になるトピックを深掘りしていく番組「青木源太・足立梨花 Sunday Collection」。番組パーソナリティの青木源太と足立梨花が、毎回、専門家をゲストに招きトークを繰り広げ、印象に残った“推し”をコレクションしていきます。

2022.04.03

思いやりとゆずり合いで交通事故のない社会を目指して! 春の全国交通安全運動



入園、入学、就職や転勤と生活環境が変化する今、改めて心得ていただきたいことがあります。
今回は、「思いやりとゆずり合いで交通事故のない社会を目指して! 春の全国交通安全運動」というテーマで深掘りしました。


青木  全国交通安全運動は毎年春と秋の2回、皆さんに交通ルールを守ることや、正しいマナーを習慣付けてもらうことを目的に行われている運動です。
今年の春は4月6日、今度の水曜日から15日の金曜日まで10日間実施されます。

この運動、1948年からスタートして74年続いているんですけど、実は昨年の春、この運動中に素晴らしいことがありました!
それはいったい、なんでしょうか?

足立  …分かりません。何ですか?

青木  実は、昨年の4月8日は交通事故により亡くなった方が全国に1人もいなかったんです!
これは、1968年に警察庁が日別で統計を取り始めてから初めてで、53年目の快挙でした!

足立  それはスゴイですね!
でも逆に考えると、それまでの53年間は毎日必ず1人以上の方が亡くなっていたということですよね。

青木  残念ながら、そういうことになりますね。
だからこそ、年に2回、全国交通安全運動を行い、交通事故防止を徹底させたいんです。
最新のデータとなる2021年の交通事故による死者数は2636人。
1日に7人ほどの方が亡くなっていることになります。
前の年と比べると減少していますが、それでも、これだけ多くの方が交通事故で亡くなっているんです。

ここからはスペシャリストにお話を伺っていきましょう。
内閣府 政策統括官付 交通安全対策担当参事官の寺本耕一さんです。

足立  毎日、交通事故で亡くなる方がいるということですが、どういった事故が多いんでしょうか?

寺本  はい。交通事故により亡くなる方は、歩行中の方の割合が大きいのが特徴です。
特に春は、歩行中の幼児・小学生が交通事故に遭うケースが多い傾向にあります。

足立  春は、新入学や新学年で新しいお友達も増えて、行動範囲も広がり、事故に巻き込まれやすいのかもしれませんね。

寺本  そうですね。
子供に限らず、歩行者の方が道路を横断中に交通事故に遭うことが多いです。
車の運転者による前方不注意等、安全運転義務違反や横断歩道での横断歩行者妨害等によって、重大な事故が発生しています。
また、歩行中に起こる死亡事故は、走行車両の直前・直後の横断や横断歩道での信号無視など、歩行者側にも法令違反がある場合もあります。

足立  子供の場合、飛び出して事故に遭うケースも多そうですね。

寺本  そうなんです。
このような子供の特性も踏まえて、交通ルールについて、保護者をはじめ大人が繰り返し教えていく必要があります。
自分自身の身を守るために、歩行中に道路を横断するときは、信号を守って横断歩道を渡ってください。
信号がない横断歩道では必ず止まり、左右の安全を確かめて、手を上げて渡っていただきたいと思います。

青木  子供の頃、「手を上げて横断歩道を渡りましょう」とよく言われましたけど、寺本さん、近年は大人にも信号のない横断歩道を渡る時には手を上げてほしいそうですね。

寺本  はい。
横断歩道を渡る前に手を上げたり、手を差し出したり、運転者に顔を向けるなどして、運転者に道路を渡る意思を伝えてから横断するように勧めています。

青木  そもそも、横断歩道は歩行者が横断する場所ですから、運転者は横断歩道に歩行者がいたら減速や停止をする義務があります。
でも、渡るか渡らないか判断できず動作が遅れる場合もありますから、横断する意思があるなら合図をしてもらえると運転者も助かりますね。

足立  お互いに相手の立場になって行動することが大事ですよね。
車が止まるのが当たり前の状況でも、止まってもらったら運転者に軽く会釈してお礼の気持ちを伝える、そういったコミュニケーションがあれば、お互いに気分が良いですし、心にゆとりが生まれて、交通事故も減りそうですよね。

青木  寺本さん、近年は新しい交通安全対策も進められているそうですね。

寺本  はい。歩行者の安全な通行を確保するために様々な道路交通環境の整備が進められています。
その中の一つに【ゾーン30プラス】という取組があります。

足立  初めて聞く言葉ですね。どういったものなんですか?

寺本  【ゾーン30プラス】とは、最高速度30キロの区域規制と、車がスピードを出せない物理的デバイスの設置、この二つを組み合わせることで、その区域の交通安全の向上を図ろうとする取組です。

足立  車がスピードを出せない物理的デバイスの設置というのは、どういうことですか?

寺本  例えばポールを立てて意図的に道幅を狭くしたり、横断歩道部分を少し盛り上げたり、一直線の道に花壇などの障害物を左右交互に設置して道をクランク状にするなど、様々な工夫があります。
こうした道ですと車の速度を低下させる効果があるので、最高速度30キロを守りやすくなります。
このように、道路を管理している自治体などと警察が連携して、地域住民の合意形成を図りながら、【ゾーン30プラス】の区域の整備を進めていくこととしています。

【ゾーン30プラス】を設定することで、生活道路における人優先の安全・安心な通行空間を目指しています。
設定されている区域には【ゾーン30プラス】という路面表示や看板が設置されています。
運転者は十分注意して運転するよう心掛けてください。

青木  ここからは自転車の交通事故を深掘りします。

足立  自転車はコロナ禍で利用する人が増えている印象があるので、事故も増えているのではないか心配ですけど…。

青木  実は、自転車が関わる事故全体の件数は、2004年以降、年々減少していたのですが、昨年はやや増加してしまいました。
その中で、近年、問題になっている自転車事故があるんです。
それはいったいどんな事故だと思いますか?

足立  自転車と歩行者の事故ですか?

青木  答えは「業務中の事故」と「事故の相手方が歩行者の事故」です。
「業務中の事故」は増加傾向、「事故の相手方が歩行者の事故」は、ほぼ横ばいで推移しています。

足立  「業務中の事故」が増えているのは、コロナ禍で自転車の宅配サービスを利用する方などが増えて、そもそも業務中の自転車が増えたからだと察しが付きますけど、「事故の相手方が歩行者の事故」も減ってないんですね。

寺本  はい。しかも自転車が関わる死亡事故や重傷事故の多くは、自転車側に法令違反が認められています。

青木  特に相手方が歩行者の事故は、歩道で起こっている場合がもっとも多いんです。
道路交通法上、自転車は軽車両と位置付けられています。
歩道と車道の区別があるところでは車道を通行するのが原則です。

例外として歩道を走行する場合は、歩道の車道側を歩行者の通行を妨げないように十分注意しながら走行しなければいけません。
それなのに、歩道での事故が多発しているんです。

足立  どうして、そうした事故がなくならないのか考えた時に、なかなかのスピードで歩道を自転車が走っているので、そういうことも一つの原因なのかな?と思いました。

青木  歩道の歩行者をすり抜けながら自転車が走ってきたり、スマホをいじりながらという自転車も見掛けますよね。
寺本さん、いかがでしょうか。

寺本  いろいろありますが、全国交通安全運動が実施されているこの時期に改めて、自転車の基本的な5つのルールである【自転車安全利用五則】を思い返して習慣付けていただきたいと思います。

青木  とても大切なことなので、この機会に改めて覚えていただきたいです。

【自転車安全利用五則】とは、
1)自転車は、車道が原則、歩道は例外
2)車道は左側を通行
3)歩道は歩行者優先で、車道寄りを徐行
4)安全ルールを守る
つまり、飲酒運転、二人乗り、並んで走行しないこと。
夜間はライトを点けること。交差点での信号遵守と一時停止・安全確認。
5)子供はヘルメットを着用

これに加えて傘を差しての利用や、スマートフォン、イヤホンの使用も止めるよう呼びかけています。
また、大人もヘルメットを着用するように勧めています。

足立  自分の身を守る点では重要だと思いますが、大人もヘルメットというのはハードル高いですね。

青木  なかなか大人のヘルメットは難しいという声もありますが、寺本さん、いかがでしょうか。

寺本  確かにそうですが、頭を強打すると死亡事故や重度の障害を負うリスクが高まります。
自分を守るために大人もヘルメットの着用をお願いしています。

青木  また「相手方が歩行者」の自転車事故ということは、自転車を運転している人が加害者になる可能性もあるんですよね。

寺本  はい。自転車事故で他人の命を奪ったり、重大なケガをさせて何千万円もの高額な損害賠償を命じられた判決事例も出ています。
もしもの時のために自転車損害賠償責任保険などへの加入も勧めています。

青木  これまで保険加入は任意でしたが、2015年から被害者を救済する観点で地方自治体で条例により加入を義務化する動きが広がり、昨年10月時点で義務や努力義務になっている都道府県は34もあるんです。

足立  自転車事故は子供が加害者になる可能性もあるわけですから、もしもの時のために加入は必要ですね。

青木  【自転車安全利用五則】も家族内で共有することが大切ですね。

寺本  4月6日から15日までの10日間、春の全国交通安全運動が実施されます。
4月10日は「交通事故死ゼロを目指す日」です。
歩行者、運転者、それぞれが交通ルールを守り、お互いに思いやり、交通事故を無くしていきましょう。

足立  今日の話を聞いて、今年も、交通事故により亡くなる方がゼロになって欲しいと思ったのと、【ゾーン30プラス】という取組を初めて知りました。
この取組がもっと広まり、理解する人も増えて、スピード出す運転者が減っていけばいいなと思いました。

青木  色んな交通事故がありますが、私が印象に残ったのは、特に、自転車での事故に要注意!
業務中の自転車事故が増加傾向で、事故の相手方が歩行者という事故は、ほぼ横ばいで推移。
自転車は軽車両ですし、重大事故に繋がる可能性があるということを、是非、頭に入れて運転して欲しいと思いました。


【 関連リンク 】
・令和4年春の全国交通安全運動要綱
 https://www8.cao.go.jp/koutu/keihatsu/undou/r04_haru/youkou.html