今先週に引き続き、9月末に東京・新宿で行われるイベント「GTFグリーンチャレンジデー 2017in新宿御苑」に関連したゲストをお招きします。
このイベントは、生物多様性について考え、チャレンジを応援するという趣旨で行われ、共感する様々な著名人の方も参加。シンガーソングライターのMINMIさんも、その一人です! ママでありシンガー、環境問題にも関心の高いMINMIさんの、自然観・生命観など色んなこと伺いたいと思います!


〜先週に引き続き、自分にも地球にもやさしいライフスタイルを提案するアクティビストチーム「MOTHER EARTH」のメンバーとしてMINMIさんにお越しいただいています。MOTHER EARTHはモデルさん、有機農業の農家の方、料理研究家などなど、様々なジャンルの方が参加している集まりなんですが、まず最初に、MINMIさんがこの活動に参加することになったきっかけってどんなことだったんですか?
約1年半くらい前に、ロスから帰ってきたときに、音楽ディレクターの四角さんっていうお友達から連絡があって「いま、MOTHER EARTHのメンバーと食事してるからおいでよ」って言われて、そのときに「MOTHER EARTHっていうチームでもっと自然と向き合った生活をすることを伝えていくメンバーになるんだけど、入らない?曲を創ってくれない?」っていうお話しをいただいたんですね。私はロスで、セドナっていうネイティブアメリカンの聖地に行っていて、そこでヒーリングを体験したのですが、そこで「あなたは自然のメッセージを受け取る力があって、今後は今までのような音楽を作っていきつつ、もう半分では自然のメッセージを伝えるようなことをされていくでしょう。あなたはこれからマザーアースを表現していきます」って言われてたんです。その旅行からの帰りで、チームの名前が「MOTHER EARTH」って言われたんです!元々そういう自然を伝えるっていうことは好きだったし、お話しをいただいたその日に「ぜひ参加させてください!」って言ったんです。

〜なんだか運命を感じてしまいますね。ぜひMINMIさんの自然観を伺いたいのですが、お生まれは大阪ですよね?子どもの頃は自然とふれあう機会ってありましたか?
いや、人一倍少なかったと思います。学校で山に行っても、ドロドロになるし、虫が多くて嫌だなとか、暗くて怖いとか、そういう感じだったんです。自然ってすごいなって思ったのはたぶん二十歳を超えてからですね。レゲエっていう音楽をよく知りたくて、ジャマイカによく行ってたんですけど、ジャマイカに行くと、自然の中で音楽を聞くような場所があったりするんです。それにレゲエっていう音楽を知っていくと、「太陽に感謝する」とか「自然に感謝する」っていう歌詞があったりして、それを音楽を通して感じると、すごく開放的になれる、心がのびのびできるっていうのを知ったんです。

〜そうなると、いままでの自分の自然観とガラッと変わったかと思うのですが、自然のなかで過ごす時間とか、ふれあう機会って増えましたか?
デビューして何年もしてから、音楽フェスをやるようになったんですけど、淡路島にビビッときたんです。芝生の青々とした感じとか、海の風が吹いていて、山が見えてっていう景色に惚れ込んで、そこでフェスをスタートするんです。1万人のお客さんが入るところは、バッタなんかが暮らしている芝生なんですね。生きた土、緑の上で、自分たちが遊ぶっていうことって、すごいありがたいことだなと思って、それをライブでみんなに伝えたんです。「せっかくだからみんな裸足になって一日遊んで!ただその下にこういう命があるっていうことを感じて帰って欲しい」って言って。ライブの後、みなさんがゴミを必ず拾って帰ってくださるんですよね。だから、すごくその気持ちを共有できているのかなって思いました。本当に1万人の人がいたとは思えないくらい、ゴミがない状態なんです。アーティストのみなさんも一緒に最後ゴミ拾いをするんですが、「全然ゴミがないね」って。そういう状態です。

〜ちゃんとMINMIさんの想いがファンのかたにちゃんと伝わっているんですね。今年、デビュー15周年っていうことですが、デビュー当時のころと今では、自然に対する考えっていうのも変わりましたか?
自分のライフスタイルの中で、少しずつ自然というもののありがたみが深くなったり、近くなったりしているなと思います。それに子どもが体調を崩したりしたときに、意外と薬で直すより、昔から言われている自然のやり方で克服したっていう経験がたくさんあります。この森里川海が伝えていることと一緒で、やっぱり本当は、昔から人間は自然の恵みとか営みとうまく生活出来ていたんだなというのを、母になって余計に感じるようになりましたね。

〜そういう気づきはお子さんにもきっと伝わるだろうし、大事ですよね。そして、MINMIさんは9/30(土)、10/1(日)に新宿御苑で行われます「GTFグリーンチャレンジデー 2017 in 新宿御苑」の2日め、10/1(日)にライブをするんですよね。都会の真中とは思えないような綺麗な芝生が拡がっているところで、MINMIさんの歌声を聞けるって素晴らしいですね。それこそ裸足になってみんなで聞いて欲しいですね。
いいですね。ぜひライブの中で企画します。

〜ということで今日のゲストはMOTHER EARTHのメンバーで、「つなげよう、支えよう森里川海アンバサダー」でもある、シンガーソングライターのMINMIさんでした。ありがとうございました。


MINMIさんのインタビュー、いかがだったでしょうか。ポッドキャストでも詳しくご紹介していますので、こちらもぜひお聞きください!
GTFグリーンチャレンジデー 2017 in 新宿御苑→http://www.gtfweb.com/reccomend/reccomend.html


【今週の番組内でのオンエア曲】
・The Perfect Vision / MINMI
・MOTHER EARTH / MINMI
今回は、9月末に東京・新宿で行われるイベント「GTFグリーンチャレンジデー2017in新宿御苑」に関連したゲストをお招きします。
生物多様性について考え、チャレンジを応援するというこのイベント、私も番組とのコラボ企画で参加して、毎年ご紹介しています。今回はイベントでトークセッションを行う 「MOTHER EARTH」という団体から、小原壮太郎さん、藤田承紀さんをお招きして、オーガニック、デトックスなどのお話伺っていきます!


まず、お二人が参加している「MOTHER EARTH」について伺いたいのですが、以前この番組にも来ていただいた四角大輔さんも参加されているんですね。
小原:はい。四角大輔、僕は大ちゃんと呼んでいるのですが、実は僕と大ちゃんで、「the Organic」という、オーガニックの普及啓発活動をする一般社団法人を4年前に立ち上げまして、その流れのなかで、社会課題に対しての、なんらかの改善、解決をしていこうという意識を持ったメンバーがだんだんつながっていき、今日一緒に来た藤田さんももう6年くらいの付き合いのなかで一緒に活動をしていくようになったんです。

〜小原さんが最も力を入れている活動がオーガニックということなんですが、オーガニックに目覚めたきっかけはなんだったんですか?
小原:千葉県の香取市に「くりもと地球村」という農園がありまして、そこにはアトピーの方とか、うつ病の方の駆け込み寺みたいな感じになっていて、みんなそこに行っては元気になって返ってくるというお話を聞いたんです。最初はホントかなあと思っていたのですが、農業体験ツアーみたいな形で1泊2日でそこへ行ってみたんです。そこで生まれて初めて農作業をして、生まれて初めて無農薬の野菜を食べました。それまではファーストフード、コンビニばかりの食生活をしていましたんですが、生まれて初めて食べた無農薬の野菜は確かにおいしいしかった。そして、なにより玄米を食べて、農業体験から帰った翌日に、顔が真っ赤に腫れ上がって、ニキビができて、なんだこれ!?と思ったのですが、そのニキビから透明のドロドロの液体が出てくるという体験をしました。いろいろな人にあとで聞いたら、それがデトックスだったんです。そして、その下からきれいな肌が出てきてほっとしたんですが、現地でアトピーの治療で来ていた子に話を聞いても、やっぱり同じような排毒のプロセスを経て、みんな治っていたんです。こんなオーガニックな農園があることで、問題が改善したり、回復したりしているのであれば、こういう農園が増えたほうがいいと思って、そこから有機農業の普及啓発活動を始めたんです。
そして、先週末、第四回目の小川町オーガニックフェスを終えまして、今年は6000人を超えるお客様に来ていただきました。そのフェスをひとつの軸にして、環境省の「つなげよう、支えよう 森里川海プロジェクト」のアンバサダーもさせていただいている、この「MOTHER EARTH」というチームで、いろいろなトークステージを行ったりとか、食のブースを出展したり、五感でオーガニックっていうものの良さを感じていただくための啓発活動をしています。


〜藤田さんは「菜園料理家」ということなんですが、これはどういったお料理なんですか?
藤田:ざっくりいうと、僕が普段、肥料と農薬を使わない農業をやりながら、料理家という活動をしているので、菜園料理家と名乗らせていただいています。
僕は、最初の職業はダンサーだったんです。振り付けとかインストラクターといった仕事をしていたのですが、ある時、半月板を割ってしまって、踊れなくなってしまったんです。それでたまたま出会った先生が、食事を直して、歩けば治る、みたいな、結構言い方が乱暴な方なのですが(笑)。とりあえず歩け、冷やせ、みたいなことを言う先生で、でも本当に3ヶ月で治ってしまったんです。
その先生は、今思えがマクロビオティックの考え方で、陰陽のバランスをとったりという表が貼ってあったりしたのですが、「あまり夜食べるな」とか、「よく噛め」とか、「肉を食べすぎるな」とか、わかりやすいことで言ってくださったんですね。それを僕も実践して、とにかく歩いて、アイシングをしていたら、他の病院に行ったときには手術しないと治らないと言われていたのに、3ヶ月後には踊っていました。


〜そこからどうして菜園料理家の道に進んだのですか?
藤田:料理に興味を持ったというのもあったのですが、リハビリの方法が歩いてい冷やすだけだったので、どこでもできるなと思って、ずっと興味のあったイタリアに行って、それでイタリアで歩き続けていました。そうしたら、イタリアの人たちはみんな食の知識も深くて、食や街のことを、若い子たちも喜んで説明してくれたんです。それで帰国して、ちゃんと改めて学びたいと思ったのですが、レストランというのは、入荷してきたものを使うというところなんですね。本当の旬が見えないなっていうことと、自分の口に入るものがどうできているのか、ちゃんと知りたいというところで、遠回りかもしれませんが、一番わかりやすいのは自分で育てることかなと思ったんです。それで一度料理はお休みして、2年ほど農業をして、それで始めたのが菜園料理家という仕事です。

〜まさに自分で作った野菜を自分で料理されてということなんですね。藤田さんは菜園料理家として活躍されている一方で、MOTHER EARTHがきっかけで、始まったプロジェクトがあるとうかがったんですが。
藤田:おなじプロジェクのトメンバーで、taroutというキャラクターアーティストがいるんですが、彼がある日、ファーマーズ・マーケットに行ったときに、目の前にいい料理屋さんがあって、でも繋がりがないな、と思ったそうなんです。それでそういった食材を使って、料理を出せる人がいないかと考えたときに、僕を思いついてくれたんです。それで、二人でオーガニック食材を使って料理を出すイベントをファーマーズ・マーケットでやらないかと声をかけてくれて、そこから始まったLUNNY’S VEGGIE (ラニーズベジー)という活動をしています。イベントに出店したりとか、グッズの販売をしたりしているのですが、そういったことはホームページ等で発信させていただいています。

〜じゃあ気になった方はLUNNY’S VEGGIE (ラニーズベジー)で検索すればいいですね。ぜひ食べ物のお話も伺いたいのですが、そういったオーガニックの食材を使った料理で、これがいちばんおいしかった!といったものがあったら教えてください。
小原:原宿にある、CANTERAという、ピザをメインにしているイタリアンのお店があるのですが、そこで国産のオーガニックの全粒粉の小麦粉を使ったピザがあるんです。全粒粉っていろんなものが入っていて茶色いわけなんですが、おいしいのかな?と思って食べたら、めちゃくちゃ生地の味が濃厚でおいしかった。小麦ってこんな味なんだ!っていうのが衝撃でしたね。玄米もそうなんですが、農薬とか、化学肥料を使っていると、外側の糠とか膜にそういうものが溜まりやすいので、できる限り製粉したほうがいいんです。でもオーガニックならではの全粒粉でまるごと食べられるという、その全粒粉の小麦粉の味はすごく衝撃的でした。

〜たしかに生地で小麦の味を感じて食べるというのは、そんなにないですよね。藤田さんはどうですか?
藤田:僕は甘酒ですね。甘酒を作るためには、お米と麹を混ぜる必要があるのですが、最近、麹を作るところから始めています。蒸したお米に種麹といわれる粉をかけて、2日間くらい温めるとホワホワしてきます。そして、旨味に特化した味噌用の麹があるんですが、それをふりかけてつくった甘酒がめちゃくちゃおいしかったです。市販のものとは全然ちがいます。舌をさすような甘みではなくて、優しいんですけど、甘みが強くて、でも旨味もあって、炊きたてのご飯のトロトロを食べているような、そんなイメージです。

〜甘酒って、飲む点滴っていわれるくらい、いま注目されていますもんね。いろいろ気になるオーガニック料理を教えていただきましたが、小原さんは、9/30(土)、10/1(日)に新宿御苑で行われる、GTFグリーンチャレンジデーでトークセッションを行うんですよね。
小原:そうですね。今回、9/30は僕と、佐々木依里ちゃんというタレントでMOTHER EARTHのメンバーでもある女性と、鎌田安里紗さんという、ファッションの面でもオーガニック、サスティナブルということを啓発している方がいるのですが、その3人で登壇する予定です。

〜新宿御苑って、本当に芝生もきれいですし、いい季節ですから、たくさんの方がいらっしゃるといいですね。
小原:あんな気持ちいい芝生の広場が新宿のような都会のど真ん中にあるって、僕も知らなかったので、初めて行ったときは衝撃でしたね。

〜ということで、今日のゲストはMOTHER EARTH事務局長の小原壮太郎さん、メンバーの藤田承紀さんでした。ありがとうございました。
小原 藤田:ありがとうございました。

今回のお話、いかがだったでしょうか。お二人のお話をポッドキャストでも詳しくご紹介していますので、こちらもぜひお聞きください。

GTFグリーンチャレンジデー 2017 in 新宿御苑→http://www.gtfweb.com/reccomend/reccomend.html

【番組内でのオンエア曲】
・Bad Day / Daniel Powter
・In A Tree / Priscilla Ahn
北海道の自然体験レポート、めいっぱいお届けしてきましたが、今週でラストとなります。
雄大な知床連山を望む原生林に、ひっそり水をたたえる5つの湖「知床五湖」。
まるで鏡のように静かにたたずむ湖を眺めたり、様々な植物、動物たちに出会ったり、または、気配を感じたり。
森の中に整備された木道を、ゆっくりゆっくり歩きながら、2時間半の散策は続きます。

ガイドを務める知床ナチュラリスト協会「SHINRA」の畑谷雅樹さんは、本当に色んなことを教えて下さったのですが、お話の中には、この知床の地形が、どのようにしてできたかの、解説もありました。

ここは知床連山の硫黄山と言う活火山です。今も新噴火口から噴煙が上がっていますが、昭和11年1936年に噴火したときの新噴火口です。元々この硫黄山は、3,700年前に大噴火したときに山頂が吹き飛ばされて山体崩壊しました。その時に崩れた土砂がこの辺まで押し流されてきて、小高い丘が森の中に連続しているのは、かつての硫黄山の山の一部が崩れきらなかった部分です。逆に、大きくくぼんだ五か所に地下の水が染み出して出来上がったのが知床五湖です。
この辺は、歩いていると山奥にいるような印象がありますが、実際にはこの森の遊歩道を300メートル抜けると断崖絶壁でオホーツク海です。ですから、かなり海に近いところ私たちは歩いているんですけれども、結果的にクマにとっても、1日のうちで高山植物のコケモモを食べて、その足で海岸線に打ち上げられた鯨の肉を食べたりという恵みにありつける可能性がある環境になっているんですね。
これはクマの糞です。この木道を歩いていたんでしょうね。これは草が多く見られる糞ですね。クマは本来肉食が中心なので腸が短いので、食べてるメニューの割には消化が良くないという特徴があります。ですから、糞を見ると何を食べているのかが比較的よくわかるし、消化が悪いかどうかがクマの糞かどうかの判断材料の1つにもなるんです。


クマの糞こに遭遇した我々は、クマの存在を近くに感じながら、さらに 先へと進みました。そして、思いがけず森の可愛い住人にも出会ったんです!

鹿がいますね。今年生まれたばかりの子どもを連れてますね。子鹿はこちらが興味津々のようですね。鹿は人間にいじめられることがないので、あまり警戒しないんですね。普通は群れていますが、出産後はしばらくは群から離れて、森の中にいたりするんです。この遊歩道周辺でよく子鹿が生まれますよ。


このバンビちゃんに出会ったのはツアーの後半でした。
そのあとは、2mくらいの高さで安全が確保されたボードウォークを歩いて、景色を眺めながら散策路の出口へ向かうだけだったんですが・・・ここで、とうとうクマに出会ったんです!
木道の下の湿原を海に向かって歩いていて、距離は50メートル位。「海岸線に近いところをずっと歩いてきたんではないか」と畑谷さんはおっしゃっていました。木道から10mくらいのところにいた鹿も気づいて様子を緊張した面持ちで伺っていました。
私たちは安全対策の施されたボードウォークにいるからこうやって安心して見てられましたが、もしツアー中にこの距離だったらツアーは中止になるんだそうです。しばらくしてクマは山に向かって走っていきました。

私たちの後ろにはまだ木道を歩いている人たちもいて、ちょっと緊張感のある展開でした。その様子はポッドキャストでもお伝えしていますので、ぜひお聞きください!

そのほか、私たちは「知床半島ウトロクルーズ」という、半島の西側の断崖絶壁を眺めながら船で北上するツアーにも参加したのですが、そのときも海岸線にいる大きなクマを見ることができました!




今回参加したツアーは7月が最盛期だそうです。もしご興味のある方は来年の夏にぜひ!

知床の自然ガイドツアー|シンラ(知床ナチュラリスト協会)
知床半島ウトロクルーズ(ゴジラ岩観光)

【今週の番組内でのオンエア曲】
・When I See You / Macy Gray
・オーバー・ザ・レインボー(虹の彼方に) / グレース・ヴァンダーウォール
引き続き、北海道の自然体験レポートをお届けしています。
雄大な知床連山を望む原生林、知床の森。
その中に、ひっそりと水をたたえるのが、「知床五湖」という5つの湖です。
およそ4000年前の火山活動によって、凸凹の地形が形作られ、そのくぼみ部分に地下水が貯まったのがこの知床五湖という湖。
ガイドウォークでは、この湖を取り囲む森の中を2時間半かけて散策しました。

冬になるとこの辺にも積雪が2メートルを超えますが、そうすると、地面のものに手が出せなくなるので、木の皮を食べて飢えをしのぎます。木は皮に近いところで水分や栄養分のやり取りをする管のようなものがあります。数ミリの厚さの皮ですが、ぐるりと剥がされてしまうと立ち枯れて死んでしまいます。一時期、鹿の数が知床半島でもかなり増えて、食害が心配されるようになって、今は鹿を捕獲して頭数調整をしています。ただもともとは狼がいて、狼が鹿を食べることでバランスが保たれていたのですが、100年位前に駆除をしてしまってからは、天敵のような動物は北海道にはいないですね。100年経って予期せぬ影響が長い時間をかけて出てくると言う怖さが、世界遺産の森でも見られるわけですね。
この鳥の鳴き声はアカハラという鳥のものです。サイズはつぐみとかそれぐらいのサイズで、オレンジ色のお腹の鳥です。それでは湖の湖畔に進みます。風がないので、きれいに森が映り込んでいます。森越しに見えているのは知床連山の1500メートル位の山並で、雪が残って山肌には雪が残っていてますね。標高は 240メートル前後なんですが、流れ出して海に注ぐ川がない湖なんですが、地下の水が、くぼんだところにたまって出来上がったんですね。もともとは魚も暮らしていなかった湖です。今いる五湖以外にはフナが住んでいます。開拓で入植した人たちが持ち込んだ魚の1つと言われています。



ガイドをしてくれたのは、知床ナチュラリスト協会「SHINRA」の畑谷雅樹さん。
夏真っ盛りということで、様々ないきものがいました。色んな鳥の声のほか、湖の水面スレスレを飛び、急上昇してまたスレスレを飛ぶブーメランのような形のアマツバメ、鹿の親子・・・
もちろん、周りを覆い尽くす森の植物たちも、多様性にあふれていました。

この森はミズナラのような落葉する広葉樹と、トドマツのような針葉樹が混在している針広混合林なんです。広葉樹の中にはイタヤカエデがあったり、ダケカンバと言う白樺のような木があったりします。秋になって色づくと、ほとんどは黄色くなるものが中心で、ナナカマドという、北海道では街路樹に使ったりする、紅葉する木があります。10月にはそういう赤が入って、モザイク的なパッチワークの色つきになります。北緯44度と高緯度の地域なので、山のほうも9月下旬になると最初の雪が降ります。ですから植物も動物も短い夏の間に子孫を残すそうと躍動するといいますか、活発になります。
こちらが次の四湖です。向こう側に倒木がありますね。昨日までは黄色いキノコがかなりはえていたんですね。このキノコは非常に美味しくて、熊の大好きなきのこです。今日はもうごっそりなくなっているので、昨日から今朝にかけて熊がやってきて食べたのでしょう。昨日はガイドツアーがヒグマと遭遇して中止になっているんですが、もしかするとそのクマがそのままこちらに進んできて、キノコに気づいた食べた可能性もありますね。
地面を見るとムネアカオオアリ、1センチを超える大きなアリがたくさん歩いています。このアリは、土の中にはほとんど巣を作らずに、木の中に巣を作ります。そうすると、木の幹にスカスカの空洞を作ってしまうので倒れやすくなります。そんなアリを主食にしているクマゲラという生き物がいて、体調が45センチを超える天然記念物のキツツキです。オスは赤いベレー帽かぶったような鳥なんです。このトドマツを見ると大きな穴が空いてますが、これはアリを食べるためにクマゲラが空けた穴です。

30センチ〜40センチくらいの縦長の穴が開いています。これは闇雲に空けているわけではなく、クチバシでコンコンと叩いて中に虫が入るかどうかを反響で確認して、いるとなると作業に取り掛かるんです。足だけでなく、尾羽でも支える構造になっていますので、3点で支持して、ノミのようなくちばしを打ち付けて穴を掘ります。最終的にアリのいるところまで到達すると、長い舌先がギザギザ釣り針のかえしのようになっていて、アリクイのように、唾液の接着剤でねばねばしてアリをとってしまうんです。普段はこの長い舌は頭蓋骨の周りを取り囲むように収納されています。これは衝撃吸収剤の役割をしているので、脳震盪をせずに木を叩けるんですね。


今回のお話いかがだったでしょうか。来週も続きをお届けします。来週はついにクマに遭遇?するかもしれません!

【今週の番組内でのオンエア曲】
・Jamaica Song / Booker T Jones
・It Ain't Over 'til It's Over / Lenny Kravitz


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高橋万里恵
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