執筆家の四角大輔さんのインタビュー、今週でラストになります。
ニュージーランドの湖のほとりで半自給自足をしながら、世界各国を旅したり、日本各地の山々を「冒険」している四角さん。最後は、同じように「冒険」をしてみたい方へ、アドバイスをしていただきます!


 歩いてしか見られない景色、歩いてしか見られない場所があると僕はいつも思っていて、車や飛行機、列車で旅をするより歩いて旅をするのが好きだったんですね。フライフィッシング冒険の話をしましたが、山菜を採ったり魚を釣りながら山をずっと歩き続けるみたいなのは、今ニュージーランドでやっている自給自足の暮らしにもつながっているんです。
 僕はいろんな世界中の絶景を見てきました。60カ国を周って本当に忘れられない絶景をたくさん見てきたんですけれども、過去に見た絶景のベスト5を上げろと言われたら全部歩いた景色なんです。歩くというのは人の最も原始的な行為です。走り続けるのは難しいんですけども、歩き続けるのは普段運動しない方でもできてしまいます。僕の場合は長い山旅をたくさんするようになったんですけれども、いまだに1番好きなのは「LOVELY GREEN NEW ZEALAND 未来の国を旅するガイドブック」でも紹介している、わずか標高230メートルの山なんです。マウントマウンガヌイという山で、これは街に隣接した山で、最もハワイっぽい山と言われているんですけれども、ダイヤモンドヘッドみたいなところです。町からわずか40分位で山頂に登れるんですが、ここからの景色は本当に大好きで、50回以上登っています。ここはハイキング程度でのぼれるんですが、歩いてしか登れない。歩いてしか見られないんです。その景色は、まず登りきって街の反対側に見える水平線が地球を感じるような曲線になっているのが分かるんです。反対側を見ると青い海と隣接した街を見ることができるんですね。ただの大自然じゃなくて、人間の営みが見えるというところがすごく魅力的で、自分が立っている場所はわずか230メートルで、わずか40分ぐらいで来てるんだけれども、足元に広がる街のある場所、今立っている場所が全く異空間な感じがするんです。そして、後ろを振り返ると地球を感じられるように水平線が丸くなっている。それを見ることができるというのがすごく大好きですね。
 そういう歩いてしか見れない絶景は日本にもたくさんあります。Google マップで”ハイキング”と入力するといっぱい出てきます。日本て実はハイキング天国なんです。日本中どこにいても必ず1時間以内にハイキングコースがあって、ハイキングというのはスニーカーで歩ける、30〜40分とか長くても1〜2時間位。だまされたと思ってハイキングルート、30分でも良いのでいちど週末に行ってみてください。自然の中を歩くだけで、本当に普段街に暮らしていたら見ることがないような景色が体験できます。僕は自然の中に入っていくという行為を幼少期からやっていて、すごく助けられました。社会人になってからもしんどい時、辛い時にも自然の中に入っていくと救われたました。僕は何より自然からたくさんのことを教わったので、1人でも多く、僕と同じような感覚を味わって欲しいなと思って、この本を書きました。
 最近、自然セラピーというのが一般化してきて、森の中や河原、海辺、自然に近いところに行くと人間の精神が安定する、脈拍が安定したり脳波が安定したりということが科学的に証明されてきていますけれども、昔から自然の中に入ると、元気が出るとか、疲れが吹っ飛ぶというのは誰もが感じているじゃないですか。それをもう一度思い出してほしいなと思って、僕はいつもこういう話をしているんです。


〜さきほどおっしゃっていた北アルプス縦走のように、2週間位森の中を歩いて生活をすると、心はどんな状態になりますか?
 とにかく全てがシンプルになるんですね。そもそも、バックパックに入ってるものは最小限で、余計なものは何も入っていないので、持ち物もシンプルです。それに山に入ってしばらくすると、自然のものしか目に入ってこなくなるので、視覚的に入ってくるものにも、ノイズがないし、聴覚的にもノイズがない。そうすると頭の中がシンプルになってくるんです。頭の中の思考のノイズがなくなると、どんどん、今のこの仕事を抱えていたけど、本当はやりたくなかったのかなとか、あの人のことを本当は大好きだったんだなとか、昔こういうことやりたいと思ったけど忘れていたとか、本来の自分に帰れる、取り戻せるんですね。僕はレコード会社で働いていましたが、ご存知のようにメディアとかエンターテイメントの世界って忙しくて、ノイズだらけで、だからこそ面白いこともたくさんあるんですけれども、つい自分を見失いがちになってしまうんです。僕はそれを回避するために、自分を失わないために、レコード会社のプロデューサー時代もどんなに忙しくても、アーティストにブーブー言われながらもバックパッキング登山をやっていましたし、フライフィッシング冒険をやっていました。自然が好きということもあるんですけれども、自分を取り戻す、自分に帰るため、本来の自分に帰るためというのがすごく大きかったですね。


『LOVELY GREEN NEW ZEALAND 未来の国を旅するガイドブック』ダイヤモンド・ビッグ社


『バックパッキング登山入門』エイ出版社


『バックパッキング登山紀行』エイ出版社

四隅大輔さんのお話、いかがだったでしょうか。今回のインタビューはポッドキャストでも詳しくご紹介しています。こちらもぜひお聞きください。

【今週の番組内でのオンエア曲】
・Somewhere Only We Know / Keane
・坂道 / 折坂悠太
今週も引き続き、人呼んで「森の生活者」。執筆家の四角大輔さんのインタビューをお届けします。ここまでは、四角さんが生活の拠点とするニュージーランドの大自然や美味しいお店のある町、そこでの暮らしぶりのお話でしたが、今日は、四角さんのもう一つの顔「冒険家」に迫りたいと思います。
フライフィッシングとアウトドアを愛するあまり、いまの生活にいきついた四角さん。実はしょっちゅう、すごい大冒険をしているんです!


〜今年、四角さんはたくさんの本を出されていますね。そのなかのひとつ、「バックパッキング登山紀行」はどんな本なのでしょうか?
 父親がもともと登山部だったので鍛えられてました。渓流釣りも幼稚園に入る前から教えられて、アウトドアの英才教育を受けていたんです。今年48歳なんですけれども、40年以上ずっと釣りとキャンプと登山をやってきたんですよ。ですので、大学生くらいの時に自分なりのアウトドアスタイルが確立してきたんです。
 登山は山頂に登って降りるというイメージがありますが、これはピークハンティングといいます。でも僕はひとつの山に登って終わるんではなくて、ひとつの山に登ると次の山が見えてくるじゃないですか。特に日本の山は山脈が多いんです。これは日本の自然のすばらしいところなんですが、山脈だから山が連なっていて、ひとつの山に登るとまた次の山が見える。「じゃあ次回あそこの山に登ろう」と以前はやっていたんですが、この山を降りて、もう一回向こうの尾根までの持ってずっと旅をしたらどうだと思って調べてみたら、日本中に山頂をずっとつないでいる山道があったんです。例えば、「バックパッキング登山紀行」で紹介しているんですが、北アルプスを2週間かけてずっと山道を山頂から山頂をつないで歩くんです。いちども街に降りずに。この間に40個以上の山を越えているんです。岐阜県から入って長野県を抜けて富山県、最後は新潟まで行って海まで降りるというルートなんですけれども、そうやって山をずっと歩き続ける行為を「縦走」といいます。僕は縦走の概念を超えた距離を歩くのが好きなんです。例えば1週間以上歩くんです。ですので、これは単なる登山ではなく旅だなという概念があります。
 「バックパッキング」には旅という意味がありますが、僕は「バックパッキング登山」ということで山から山へ、その先の山へ何日間も歩き続けるということを大学の頃からやってました。そこへさらにフライフィッシングの道具を積んで、魚を釣りながらバックパッキング登山をやるという。その2つの冒険を10年以上登山雑誌やフライフィッシングの専門誌、アウトドア雑誌に記事を書いてきたんです。その中でもベスト19をまとめたのがこの「バックパッキング登山紀行」です。


〜岐阜から新潟まで、2週間ずっと山の中を歩くのですか?
 北アルプスは日本でも高い山がたくさんあります。日本には21個の3000メートルの山があるんですが、そのうち11個が北アルプス。それを含めた山々を41越えていったんです。それが北アルプス縦走ですね。

〜ちょっと想像もつきませんが、それは、出る前に綿密な計画を立てるのですか?
 そうですね。いざとなったときの逃げ道みたいなところも全部確認を事前にして、どこに水場があるか、どこでテントを張れるかなど、全部事前に調べて半年位かけて計画を立てて挑みました。

〜四角さんはSNSに写真をたくさんあげていらっしゃいますね。
 日本の山の山頂はほぼ電波が入るので、電波が入るたびにリアルタイムで中継をしました。その日のベストカットを何枚かそこに上げて、今どこどこにいますみたいなのをやっていました。僕のInstagramは冒険中の写真も上がるし、世界を旅しているときの写真も上がるし、ニュージーランドで森の中で自給自足の生活の写真も上がるんです。よくみんなから「何やってるんですか」と言われますね。北アルプスを2週間かけて歩いた時は”#北アルプス完全縦断ハイク”というハッシュタグだったので、もしよかったら検索してみてください。

〜2週間ずっと山の中で暮らしていくとなると、大変な荷物になりませんか?
 20代の頃は大きくて、90リットルのザックを背負わなければいけなかったんですが、どんどん今はテクノロジーが発展して軽くて小さくなっています。それに僕が経験が長いのでこれはいらない、これがあれば大丈夫というのがわかってきたので、今は本当に軽い荷物になりました。僕は極端に軽いんですけれども、60リットルを切る位のバックパックで2週間旅できます。重さは20キロくらいですかね。昔は40キロから50キロコースでしたが。

〜どんどん軽くなって便利になってるんですね。
 自分なりにどうすれば山を旅できるのか、山で暮らすように歩き続けることができるのかというのを、「バックパッキング登山入門」という本で公開しています。本当にこれは最新のギアとウェアで、世界中を旅する僕が世界中から厳選したものだけを選んで載せいているんですね。これはほとんど今日本でも通販で買うことができます。それらは登山でなくても、普通の旅でも使えるので、僕は3ヶ月かけて世界中を旅しても、機内持ち込みの荷物だけで旅いけちゃうんです。

四角大輔さんのお話、いかがでしたでしょうか。来週も引き続き四角さんのお話をお届けします。


「バックパッキング登山紀行」エイ出版社


「バックパッキング登山入門」エイ出版社


【今週の番組内でのオンエア曲】
・ONE FOOT / WALK THE MOON
・Walking In The Sun / Travis

オープニングで高橋万里恵さんが話していた万灯の写真です。

きれいですね!
今週も引き続き、人呼んで”森の生活者”。執筆家の四角大輔さんのインタビューをお届けします。
ニュージーランドの湖のほとりで半自給自足の生活をしながら、世界各国を旅して、そのライフスタイルを発信している四角さん。
今回は、四角さんが本当に時間と労力をかけて作った、はじめてのニュージーランドガイドブックについて、伺っていきます。
2010年に移住した四角さんが、1年がかりで制作チームを募り、丸2ヶ月かけて、数百の施設・スポットを取材したというこの本には、四角さんのニュージーランドを知ってほしい!来てほしい!という思いが詰まっているんです!


〜四角さんは9月に新しい本「LOVELY GREEN NEW ZEALAND 未来の国を旅するガイドブック」を出されましたが、クラウドファウンディングで資金を集めたそうですね。
 僕はこれまで、ビジネス本や登山の本などを出してきましたが、自分の体験ベースでしか書けないんです。ガイドブックはずっといろんな人から作って欲しいと言われていて、特に、僕がInstagramで発信するニュージーランドの情報をとめて本にしてほしいとずっと言われていたんです。それでいよいよ去年に思い立って、仲間を集めました。全員がニュージーランドに住んでいる情報通です。
 でも、すべてに行こうと思うとコストがかかる。冷静に計算すると120万はかかるということで、クラウドファウンディングを利用しました。1000カ所ちゃんと自分で見た場所にして、本気でガイドブックを作りたいということで120万の支援を募ったら、1日半で達成できました。最終的に360万円いただいたので、予定の倍以上、2ヶ月半をかけてニュージーランド中を回って、集まったお金を全部使い切って厳選に厳選を重ねたのがこの本なんです。


〜四角さんはこの本の中で、ニュージーランドのことを「未来の国」と表現されていますね。
 日本が抱えているたくさんの問題を解決するヒントがニュージーランドにたくさんあると思うんです。昨今、働き方改革ということが話題になっていますが、ニュージーランドは世界で最初に8時間労働や、労働者の最低賃金を決めた国です。そして、女性の参政権を今から120年前、世界で最初に制定した国でもあって、国会議員の4割は女性です。今の首相は38歳の女性ですが、お子さんが生まれて産休をとっても支持率が上がるという国民性なんです。女性もストレスなく働けるんですね。それに、公用語に手話を世界を初めて採用したのもニュージーランドです。マイノリティの人たちも社会で当たり前のように働いています。そして、5時に仕事が終わればみんな家に帰って、ディナーを家族全員で食べます。残業みたいな概念がないんですね。
 日本は僕の祖国でもあって、素晴らしいところがたくさんあります。でもそれがいつの間にか、この100年位の間に失われてきてしまっていると思うんです。ニュージーランドは大きな変化を望まずにこここまできた国です。日本は大きな変化を求めてここまでやってきた。日本は良いところもたくさん手にしたんですが、たくさんのものを失いました。”自然と共生する”とか”人に優しい社会”だとか。プラスチックの問題が日本で話題になっていますが、ビニール袋をニュージーランドでは大手のスーパーが全部禁止したんですね。そういった、日本が目指すべきことが、ニュージーランドはどんどん実現しています。僕は、それをなるべくそのまま日本に使えたくて活動しているんですが、来てもらうのが1番早いなと思ってこの本を書きました。


〜また、本の中で「ハワイと北欧のハイブリット」とも表現されていますね。
 北欧のイメージというと、福祉がしっかりしている社会の先進性、たとえば教育費が無料だったりマイノリティーが社会で働きやすかったり、あとはデザインのセンスがすごく良いんですよ。北欧もやっぱり自然との距離が近い。そうすると人間のクリエイティビティーが高まってデザインが良くなるみたいなところがあるんですね。北欧のちょっとポップでモダンなデザインを、もう少しナチュラルにしたのがニュージーランドです。また、ハワイは海だったり、大地だったり、大自然の雰囲気ですが、”5世代先まで考えて行動する”とか、”人間というのは自然を支配するためにいるのではなくて、あくまで大地に所属しているだけである”という考え方はハワイアンに似ています。
 ハワイと北欧は、自然形態は両極じゃないですか。ニュージーランドにはそれが2つともあるんです。南のほうに行くと、どんどん南極に近づくので気候が涼しくなっていきます。フィヨルドがニュージーランドにもあって、向こうでいうとミルフォードサウンドという代表的なフィヨルドがあります。このガイドブックでも紹介しているんですが、そこの景観が本当に美しい。そこを訪れた人はノルウェーの森を歩いているようだと皆さんおっしゃいます。本の中でも、フィヨルドの中の船中で一泊するという、究極の水上ホテルのアクティビティーとそのステイを紹介しています。そして、ニュージーランドは湖が多くて、これもすごく北欧に似ていますね。フィンランドが湖の国と言われるように、ニュージーランドにもたくさん湖があります。また、僕が住んでいるエリアの海沿いだったり、もっと北のほうに行くと、日本でいうところの九州の宮崎に近いような気候になっていきます。あったかくなってきます。沖縄やハワイのような常夏までは暖かくならないんですが、北に行けばどんどんあったかくなって、大地の感じがどんどんハワイになっていく。だから北はハワイで南は北欧という、両方持ち合わせているんですね。
 これは昔からニュージーランドを表現する言葉なんですが、ニュージーランドは「地球の箱庭」と言われています。地球の自然形態の全てがこの小さな島にあると言うんですね。今回2ヶ月半みっちり回って、確かにそうだなと思いました。
 ニュージーランドへは日本から直行便が飛んでいるんですけれども、10時間半かかるので、オーストラリアのほうにみなさん行ってしまうんですね。それでなかなか日本にニュージーランドの正しい情報が入って来なくて知られざる国になっていたんです。だからこそ、僕がこのガイドブックを作る価値があると思って、知られざる部分を皆さんに伝えたいと頑張って取材をして書きました。


四角さんのお話、いかがでしょうか。ぜひ「LOVELY GREEN NEW ZEALAND 未来の国を旅するガイドブック」をチェックしてみてください!
次回も引き続き四角大輔さんのインタビューです!


『LOVELY GREEN NEW ZEALAND 未来の国を旅するガイドブック』ダイヤモンド・ビッグ社

【今週の番組内でのオンエア曲】
・Easy / Commodores
・Don't Need The Real Thing / Kandace Springs
今週は、人呼んで「森の生活者」。執筆家の四角大輔さんをスタジオにお招きして、いろいろお話伺います。
四角さんは、湖のほとりで半自給自足の生活をしながら、世界各国を旅する方。今回は、四角さんが ライフスタイルの拠点としている国・ニュージーランドの魅力をめいっぱい語っていただきます!


〜四角さんは、もともとは音楽業界でプロデューサーで、ある時にすっぱり仕事を辞めてニュージーランドで半自給自足の生活をしつつ、世界中を旅して回る生活をされています。この番組にも何度も来ていただいていますが、この1年ちょっとの間やはり世界中を旅していましたか?
 そうですね。去年からニュージーランドの森の生活の比率が上がりまして、世界を旅する期間がちょっと短くなりました。例年10カ国以上回るんですが、今年は8カ国旅をしてきまして、面白い場所をたくさん見てきました。

〜今年の日本の夏はとっても暑かったんですけれども、四角さんはいかがでしたか?
 ちょうどその時期、僕はオーストリアとドイツにいたんです。オーストリアはビオホテルという、100%オーガニックで、ある規定を超えて初めて認証が取れるというホテルに一週間以上滞在しました。その後、ドイツの南部のほうのビオホテル、こちらは大自然の森の中のホテルで、食事も飲み物も全部オーガニック。建物に関してもケミカルのものが使われていない等のいろんな基準を満たしたホテルに滞在していました。
 最近、ウェルネスリトリート、ウェルネスステイというのが欧米でブームになってきています。ホテルにゆっくり滞在をして、その中にマッサージやヨガや瞑想、サウナとか、100%天然の水でできたプール、ジャグジーみたいなものがあって、体を休めて心を整えるというスタイルなんですが、ビオホテルはその先駆けですね。何もしないんですね。僕はその時ちょうど、ある本の執筆のピークだったので、ずっとのんびりして、そしてMacBookに向かって原稿をかくという事をやっていました。すごく集中力が高まるんです。執筆のためには最高のステイになりましたね。


〜四角さんが拠点としている場所がニュージーランド。湖のほとりにお家があるとお伺いしたんですが、今は、どんな季節なんですか?
 日本とは全く逆で、ちょうど春の入り口ですね。僕の家は原生林に囲まれた森の中にある、大きな湖のほとりにあるんですけれども、周りの森が深い原生林で、冷たい水が常に湖に湧いているので、周りよりも春の訪れが遅いんですよ。夏になっても水温がそんなに上がらないので涼しいですね。
 ニュージーランドの森は常緑樹なんです。年がら年中ずっとグリーン。ヨーロッパの人が紅葉する木々を街に植えて、それが繁殖している美しいエリアがあるんですけれども、もともとの木々は常緑でずっとグリーンなんです。それが僕はすごく好きなんです。1年中緑なんですが、緑の中にもグラデーションというか、季節ごとにグリーンが変わっていくんです。うちの場合は冬場に雨が多くて、冬場にものすごく緑が濃くなるんです。夏に雨が減って、1〜2月のいちばん良い季節はほとんど雨が降らないんです。そうすると森がちょっと寂しそうにして水を求めているというか、色が褪せてくるんです。微妙なグリーンのグラデーションが、この場所で暮らし始めて9年目でだんだんわかるようになってきました。


〜常緑中でも色の濃さは変わるんですね。
 雨がパァーって風降った後、キラキラと雨つゆで輝くじゃないですか。でもそれだけじゃなくて、森が雨を待っていたんだなというのがわかるんです。森全体の生気が上がるというか、命の濃度が高まるような感覚がすごくあって、雨が降った後に森の中を歩くのがすごく好きなんです。香りも土の匂いが強くなる感じがします。森の匂いって、木や土の匂いという感覚が強いんですけども、それが下から上がってくる感じがしますね。

〜四角さんは半自給自足の生活をおくっていらっしゃいますが、この時期はどんなことをしますか?
 僕はだいたいニュージーランドの春、日本の秋口くらいにニュージーランドに戻るんですが、そこで、多年草といって一年中生えているものの手入れをします。そして毎年、苗を植えて育てなければいけない一年草のエリアの畑を全部耕して、生ごみとかをコンポストで作った土を入れて、そこに種や苗を植え始めます。だから帰った直後は自給率が下がるんです。大体11月位から収穫が始まりますから。12月から1月、2月は夏野菜を中心に、調子がいいと50種類位の夏野菜が採れます。
 僕が暮らす湖のほとりの集落は100人ぐらいしか住んでいなくて、みんな自分で畑をやっていたりパーマカルチャー的な思想を持った人が多いんです。みんな自分の家で何かしら作っている。僕は、たくさんできたときに、食べ切れないものは近所に配るんです。僕は釣りが好きなんですが、たくさん釣れたらご近所さんに配っているんですね。そうすると僕が帰った時に、「大輔は食べものはないよな」とわかってくれていて、しばらくの間皆さんが持ってきてくれるんですよ。それで結構困らないんですね。後はファーマーズマーケットというのが週末にやっていて、そこに行けば地元の生産者が自分の庭や畑でとれたものを販売していて、それがものすごく安いんですね。アボガドとかもオーガニックなもので1個30円で売っていて、それを買って、庭や畑で自生したものを採っていると意外に、お金をかけずに食卓が豊かになっているんですよ。


四角さんのお話、いかがだったでしょうか。ニュージーランドのお話、いろいろ出てきましたが、そんな四角さんご自身も念願だったという、ニュージーランドのガイドブックを出されました。

『LOVELY GREEN NEW ZEALAND 未来の国を旅するガイドブック』ダイヤモンド・ビッグ社
ぜひこちらもチェックしてみてください!

来週も四角大輔さんのお話をお届けします。

【今週の番組内でのオンエア曲】
・金木犀の夜 / きのこ帝国
・With My Own Two Hands / Jack Johnson
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高橋万里恵
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