撮影:バットフィッシャーアキコ

ガラパゴスバットガラパゴス諸島の海だけに生息する不思議な魚、
ガラパゴスバットフィッシュを追いかけ単身ガラパゴスへわたり、現在は国内で、日本ガラパゴスの会というNPOのスタッフとして活動をされているというアキコさん。
実はこの会が、日本とガラパゴスの橋渡し役になっていて、しかも、わたしも大好きな東京の「あの島」とガラパゴス諸島をつなぐ役割も果たしているんです。最後は、そんなお話伺いました。


〜アキコさんは現在はNPO法人日本ガラパゴスの会のスタッフとして活動されていますが、この日本ガラパゴスの会はどういうものですか?
ガラパゴス諸島の本来の生態系、現在の姿を未来まで永続的に残すという活動を支持して支援しているNPO団体なんですね。主な活動の一つとして現地のチャールズ・ダーウィン財団が行っている保全活動を支援しています。チャールズ・ダーウィン財団が運営しているのがまさに私が所属していたチャールズ・ダーウィン研究所です。生態系の保全の研究を行っている機関ですが、それに対しての支援を行っています。日本ガラパゴスの会は2006年から現地のチャールズ・ダーウィン財団と協力関係を結んでいるので、いわば日本ガラパゴスの会はチャールズ・ダーウィン財団の日本窓口のような役割も果たしています。それにガラパゴス諸島と日本の橋渡しのような役割を担っていきたいという思いもあります。どうしても私たち日本人からするとガラパゴス諸島ってどこ?とか、何がいるの?とか、想像もつかない世界だと思うんですけれども、ガラパゴスってそんなところなんだ、面白いねって日本の方に思ってもらえるといいなと思って、そういったことも推進する活動も行っています。
 実は2年前になるんですけれども、2018年に日本の小笠原諸島とガラバゴス諸島の交流事業というものを行いまして、それは2018年が日本とエクアドルの国交樹立100周年の記念イヤーであったのと、同時に小笠原諸島が日本に返還されて50周年という記念イヤーが重なってたんですね。小笠原諸島はガラパゴスとかなり近い環境で、やっぱり海底火山の隆起で成り立った島で、進化の過程であったりとか、保全に関しての生態系の問題とかも共通したものも抱えている場所です。ですので、それぞれのガラパゴスの高校生たちと小笠原諸島の高校生たちを交換留学じゃないですけど、2週間くらい滞在してもらって、お互いの交流を深めてもらう活動をしています。そして昨年の11月、小笠原諸島は東京都の管轄なので、東京都とチャールズ・ダーウィン財団が連携協定を結んだんです。これでお互いのガラパゴス諸島と小笠原諸島のそれぞれの保全のノウハウとか科学技術を協力して、アドバイスであったり、保全の技術を提供し合ったりといったことを行っていこうとなっていますので、これからもしかしたら東京都内なんかでガラパゴス諸島について何かとか目にする機会が増えるかもしれません。ガラパゴスは半世紀以上保全を行ってきたという、抜群のノウハウがありますし、小笠原はやっぱり日本の科学や技術でしっかり分析してきたノウハウがあるので。


〜今やっぱりコロナの影響でなかなか行くことができないかと思うんですが、もしまたガラパゴス諸島行けるようになったら、次はこ何をしたいですか。
まず第一にバットフィッシュだけを見つめるダイビングがやりたいんですよ(笑)といいますのも、ガラパゴス諸島でやっぱりハンマーヘッドやウミガメ、マンタが見たいんだと言う方々じゃないですか。なので、一応私の希望も汲み取って、一応ガラパゴスバットフィッシュの捜索の時間は設けられはするんですが、ただ、ああいたぞ、写真撮った、はい次、みたいな感じで、約1時間あるタイビング時間のうち、ガラパゴスバットフィッシュに向き合えるのって3分とか5分とかしかないんです。私としてはその1時間を全部ガラパゴスバットフィッシュを見つめる時間に使ってみたいというのもあって、それは実際に現地のダイビングガイドにも、そんなに好きだったら専門のガイドを雇ってプライベートダイビングしたほうが絶対いいといわれたんですよね。もしそれが実現すれば、もしかしたら今まで見られなかったバットフィッシュの動きとか、それこそ餌を捕らえる瞬間とかが、長く見ていれば捉えられる可能性があるので、ぜひそれは実現したいというのがひとつあります。あと未来に向かっての目標としては、潜水艇に乗りたいというのがあります。これは私がダーウィン研究所にいたときに海洋部門の人から聞いたんですけれども、海底探査を行った時に深海に向かう潜水艇に乗って、水深200m地点にすごい数のガラパゴスバットフィッシュがいたよと教えてもらったんです。普段はせいぜい20〜30mで、一回ダイビングして1バット会えればラッキーなほうなんですよ。それが200m地点だとそんな密集してめちゃくちゃいるというのが、信じられなくて、ぜひその光景を見てみたいんです。それに、なぜそこにそんなに集まったのかということも知りたいので、ゆくゆくは潜水艇に私も乗って、実際にこの目でそれを確かめたいという目標があります。

〜しかもそれを2〜3分じゃなくてちゃんと見せてほしいですよね(笑)
そうですよね。ダーウィン研究所の深海探査のときにも、「あ、バットフィッシュめちゃくちゃいる!」と思ったそうなんですけど、速攻通過だったらしいんですね。やっぱり目的とは違うので、写真も撮らなかったと言われて、すごくそれがショックでした。これはぜひたっぷりと録画、撮影を行いたいですよね。


〜いろいろアキコさんの発信するガラパゴスバットフィッシュの事が知りたいと思ったら、なにか方法はありますか?
私が運営しているブログですとか、ツイッターのほうでは更新を毎日行っています。

〜なんかちょっとツイッター面白いとお伺いしました。
ツイッターのほうでは、2〜3日に一編くらいなんですけど、#バットフィッシュへの恋文と銘打って、ガラパゴスバットフィッシュへのラブポエムを投稿しています。ツイッターの140文字のなかに収めきるのが毎度大変で、削る作業が毎度大変なんですけど(笑)

〜ぜひ皆さんチェックしてみてください。楽しい愛のあるお話でしたありがとうございました!


バットフィッシャーアキコさんのお話、いかがだったでしょうか。
アキコさんのツイッター→https://twitter.com/batfisherakiko
「バットフィッシュへの恋文」、ぜひチェックしてみてください!

【今週の番組内でのオンエア曲】
・Learn To Fly / Surfaces, Elton John
・ヒートストローク FT.ヤング・サグ、ファレル・ウィリアムス & アリアナ・グランデ / Calvin Harris
きょうもバットフィッシャーアキコさんのお話です。
ガラパゴスバットフィッシュを追いかけ単身ガラパゴスへわたり、思いがけず、ガラパゴスの生態系の保全・研究を行う機関チャールズダーウィン研究所で働くことになったバットフィッシャーアキコさん。現地では、ガラパゴスの「固有種」「在来種」を守るための様々な取り組みを手伝っていたと言います。

よく、独自の進化を遂げた生き物の代表例として挙げられることも多いガラパゴスの固有種ですが、なぜこの場所だけがそういう生き物が多いのか。
それを“守る”立場でもあるアキコさんに伺いました。


ガラパゴス諸島の特徴として、全てが海底火山の隆起で生まれた海洋島なんですよ。なのでそれまで一度も大陸とつながったことがなく、それぞれの島が独立して生まれた状態なんです。地続きだった島が後に分化した集合体であれば、似通ったものがあってもおかしくないんですけれども、基本的にはそれぞれが独立した島。海を挟んでしまうとなかなか生き物は渡れない。渡れるとしたら飛べる鳥ですけど、爬虫類は基本的には泳いで渡るという事は難しいじゃないですか。ガラパゴス諸島のそれぞれの島の中でも固有の生態系があるのはそういう成り立ちであったり、海に囲まれているからという要因も大きいと思います。

〜今は船などで人の移動もあるので、ガラパゴスの自然を守るのは大変じゃないですか。
人の往来があるというのは、それだけ何かしらの外来種を運んでしまうという事は否めないので、ガラパゴスでは検疫をすごく徹底しているんですね。同じ諸島内でも、島から島へ移動するときにはちゃんと一人一人検疫を受けないといけなくて、荷物は全て開けて検査され、有機物を持ち込んでいないか、中に生き物がいないか、植物の種ひとつでも別の島に移動させてはいけないということを徹底しています。ですので、だいぶ食い止められている点はあるんですけれども、それでもやっぱりかいくぐってしまうものというのがどうしても中にはあるので、それの対策に追われている面はありますね。

〜どういったものが入ってきてしまうんですか。
植物の種ももちろんありますし、最も問題視されているのがブラックベリー。スカレシアと言う植物を駆逐してしまっているのがブラックベリーで、繁殖力が凄く強いんです。スカレシアの森や林をどんどんブラックベリーが埋め尽くしてしまっているという形が今の大きな課題の1つで、ネズミの問題も大きいです。ネズミは船のコンテナとかに混ざってしまって、それがガラパゴス諸島の島に上陸して、例えばウチワサボテンだったり、そういったものを食べてしまいます。そしてサボテンが枯れてしまうといったような悩ましい外来種の問題と言うのはあります。

〜そんな中でもガラパゴスの方々はなんとか守ろうとしているわけですね。
可能な限りの検疫を行い、諸島内でもチャールズダーウィン研究所だったりガラパゴス国立公園局だったりが保全にすごく力を入れていて、外来種の問題はあるんですけれども、それをどうにか駆逐したり食い止められるような努力を重ねています。いま危機に瀕している固有種や在来種を頑張ってもとの数に戻そうということを精力的に行っています。

〜私たち人間が外来種を持ち込まないように気をつけることで数は戻ったりするんですか。
私もガラパゴスヴェルデ2050というプロジェクトに行った時に、固有種のウチワサボテンをあつかっていたんですけれども、サウスプラザ島と言う小さな島があって、そこに外来種のネズミがコンテナなどの要因で上陸してしまって、そのネズミにサボテンの根本がかじられて、島にあった7割のサボテンがなくなってしまったという過去があるんです。それを私が所属していたプロジェクトでは、サボテンの種を採取して苗床で大事に育てて、ある程度の大きさになったらもう一度もとの島に返して、それをまた1ヵ月ごとにモニタリング調査を重ねて、本来の数に戻すという活動が行われています。それは着々と実を結んでいますね。数もしっかり増えていって、そうするとサボテンの保全保護を行っているだけではなく、それを取り巻く他の生き物たちにも影響を及ぼしています。その島ではサボテンの大半がなくなってしまったことで、その上に巣を作るガラパゴスノスリが姿を消してしまったんですが、今その島に行くと戻ってきているんですよ。上空を旋回していたり、島の片隅に止まっていたりして、戻ってきたぞというのが目に見えて分かっていくというのがすごくやりがいがありました。

〜最終的にネズミはどうしたのでしょうか。
捕獲だったり、生態系に影響を及ぼさないネズミに効力のあるようなものを試行錯誤して、今はその島からは絶滅しました。

〜再び持ち込まないことが絶対に必要ですね。
もともとのガラパゴス諸島の生態系として、かなり独特なんですけれども、大型の肉食哺乳類が存在しないんですね。肉食哺乳類として存在するのは強いて言えばアシカ。アシカが海で食事をするので、陸上に関しては肉食の哺乳類がいません。ですので、食物連鎖の頂点が猛禽類のノスリです。つまり大きい肉食の哺乳類がいないとそれだけのんびり暮らせる生き物が増えるというか、ノスリもイグアナなんかを食べるんですけれども、狙われるので本当に小さいうちなので、ある程度の大きさになっちゃうと天敵がいない状態なんですね。こういう言い方をするとアレですけど、ぬくぬくした環境の中にいるガラパゴスに、猫だとか犬だとかが持ち込まれていて、それ野生化してしまうと海イグアナを襲ったり、固有種の鳥を襲ってしまったり、それで絶滅に追いやられるというのも可能性としてはあるわけなんですよね。ですので、できるだけ野良猫や野良犬は捕獲して避妊去勢手術を行って、里親を探すという活動が実際に行われていたします。独自の生態系は、別の角度から見ればもろい生態系ではあるので、そういった肉食の哺乳類が入ってきてしまった場合には、もう大変な脅威ですね。

バットフィッシャーアキコさんのお話、来週も続きをお届けします。

【番組内でのオンエア曲】
・我が心のピンボール / 大滝詠一
・サンダー / Imagine Dragons
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パーソナリティ

高橋万里恵
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