プロジェクト概要

太古の昔より、森は動物や植物などたくさんの命を育み、田畑や海、川にたくさんのミネラルをもたらし、地域と暮らしを守ってきました。 東日本震災では津波でコンクリート堤防や松林がことごとく破壊される中、その森や、昔からその地方に根差す、深く地面深くに根を張った潜在自然植生の木々たちは、津波の勢いを和らげました。 関東大震災や阪神大震災では、大火により建物が燃える被害を食い止め、防災林として大きな役割を果たしました。 この「鎮守の森」をモデルとした森をできるだけ多くつくることは、災害の多いこの国に生きていく私たちが、後世に伝え残さなくてはならない貴重な知恵であり、自然と共生していく教訓でもあります。 番組「いのちの森〜voice of forest~」では、「鎮守の森のプロジェクト」が行う活動をはじめ、日本のみならず世界各地の森を守る活動を行う人や団体にスポットをあて、森の大切さについて考えていきます。

今週も引き続き、人呼んで「森の生活者」。執筆家の四角大輔さんのインタビューをお届けします。ここまでは、四角さんが生活の拠点とするニュージーランドの大自然や美味しいお店のある町、そこでの暮らしぶりのお話でしたが、今日は、四角さんのもう一つの顔「冒険家」に迫りたいと思います。
フライフィッシングとアウトドアを愛するあまり、いまの生活にいきついた四角さん。実はしょっちゅう、すごい大冒険をしているんです!


〜今年、四角さんはたくさんの本を出されていますね。そのなかのひとつ、「バックパッキング登山紀行」はどんな本なのでしょうか?
 父親がもともと登山部だったので鍛えられてました。渓流釣りも幼稚園に入る前から教えられて、アウトドアの英才教育を受けていたんです。今年48歳なんですけれども、40年以上ずっと釣りとキャンプと登山をやってきたんですよ。ですので、大学生くらいの時に自分なりのアウトドアスタイルが確立してきたんです。
 登山は山頂に登って降りるというイメージがありますが、これはピークハンティングといいます。でも僕はひとつの山に登って終わるんではなくて、ひとつの山に登ると次の山が見えてくるじゃないですか。特に日本の山は山脈が多いんです。これは日本の自然のすばらしいところなんですが、山脈だから山が連なっていて、ひとつの山に登るとまた次の山が見える。「じゃあ次回あそこの山に登ろう」と以前はやっていたんですが、この山を降りて、もう一回向こうの尾根までの持ってずっと旅をしたらどうだと思って調べてみたら、日本中に山頂をずっとつないでいる山道があったんです。例えば、「バックパッキング登山紀行」で紹介しているんですが、北アルプスを2週間かけてずっと山道を山頂から山頂をつないで歩くんです。いちども街に降りずに。この間に40個以上の山を越えているんです。岐阜県から入って長野県を抜けて富山県、最後は新潟まで行って海まで降りるというルートなんですけれども、そうやって山をずっと歩き続ける行為を「縦走」といいます。僕は縦走の概念を超えた距離を歩くのが好きなんです。例えば1週間以上歩くんです。ですので、これは単なる登山ではなく旅だなという概念があります。
 「バックパッキング」には旅という意味がありますが、僕は「バックパッキング登山」ということで山から山へ、その先の山へ何日間も歩き続けるということを大学の頃からやってました。そこへさらにフライフィッシングの道具を積んで、魚を釣りながらバックパッキング登山をやるという。その2つの冒険を10年以上登山雑誌やフライフィッシングの専門誌、アウトドア雑誌に記事を書いてきたんです。その中でもベスト19をまとめたのがこの「バックパッキング登山紀行」です。


〜岐阜から新潟まで、2週間ずっと山の中を歩くのですか?
 北アルプスは日本でも高い山がたくさんあります。日本には21個の3000メートルの山があるんですが、そのうち11個が北アルプス。それを含めた山々を41越えていったんです。それが北アルプス縦走ですね。

〜ちょっと想像もつきませんが、それは、出る前に綿密な計画を立てるのですか?
 そうですね。いざとなったときの逃げ道みたいなところも全部確認を事前にして、どこに水場があるか、どこでテントを張れるかなど、全部事前に調べて半年位かけて計画を立てて挑みました。

〜四角さんはSNSに写真をたくさんあげていらっしゃいますね。
 日本の山の山頂はほぼ電波が入るので、電波が入るたびにリアルタイムで中継をしました。その日のベストカットを何枚かそこに上げて、今どこどこにいますみたいなのをやっていました。僕のInstagramは冒険中の写真も上がるし、世界を旅しているときの写真も上がるし、ニュージーランドで森の中で自給自足の生活の写真も上がるんです。よくみんなから「何やってるんですか」と言われますね。北アルプスを2週間かけて歩いた時は”#北アルプス完全縦断ハイク”というハッシュタグだったので、もしよかったら検索してみてください。

〜2週間ずっと山の中で暮らしていくとなると、大変な荷物になりませんか?
 20代の頃は大きくて、90リットルのザックを背負わなければいけなかったんですが、どんどん今はテクノロジーが発展して軽くて小さくなっています。それに僕が経験が長いのでこれはいらない、これがあれば大丈夫というのがわかってきたので、今は本当に軽い荷物になりました。僕は極端に軽いんですけれども、60リットルを切る位のバックパックで2週間旅できます。重さは20キロくらいですかね。昔は40キロから50キロコースでしたが。

〜どんどん軽くなって便利になってるんですね。
 自分なりにどうすれば山を旅できるのか、山で暮らすように歩き続けることができるのかというのを、「バックパッキング登山入門」という本で公開しています。本当にこれは最新のギアとウェアで、世界中を旅する僕が世界中から厳選したものだけを選んで載せいているんですね。これはほとんど今日本でも通販で買うことができます。それらは登山でなくても、普通の旅でも使えるので、僕は3ヶ月かけて世界中を旅しても、機内持ち込みの荷物だけで旅いけちゃうんです。

四角大輔さんのお話、いかがでしたでしょうか。来週も引き続き四角さんのお話をお届けします。


「バックパッキング登山紀行」エイ出版社


「バックパッキング登山入門」エイ出版社


【今週の番組内でのオンエア曲】
・ONE FOOT / WALK THE MOON
・Walking In The Sun / Travis

オープニングで高橋万里恵さんが話していた万灯の写真です。

きれいですね!
今週も引き続き、人呼んで”森の生活者”。執筆家の四角大輔さんのインタビューをお届けします。
ニュージーランドの湖のほとりで半自給自足の生活をしながら、世界各国を旅して、そのライフスタイルを発信している四角さん。
今回は、四角さんが本当に時間と労力をかけて作った、はじめてのニュージーランドガイドブックについて、伺っていきます。
2010年に移住した四角さんが、1年がかりで制作チームを募り、丸2ヶ月かけて、数百の施設・スポットを取材したというこの本には、四角さんのニュージーランドを知ってほしい!来てほしい!という思いが詰まっているんです!


〜四角さんは9月に新しい本「LOVELY GREEN NEW ZEALAND 未来の国を旅するガイドブック」を出されましたが、クラウドファウンディングで資金を集めたそうですね。
 僕はこれまで、ビジネス本や登山の本などを出してきましたが、自分の体験ベースでしか書けないんです。ガイドブックはずっといろんな人から作って欲しいと言われていて、特に、僕がInstagramで発信するニュージーランドの情報をとめて本にしてほしいとずっと言われていたんです。それでいよいよ去年に思い立って、仲間を集めました。全員がニュージーランドに住んでいる情報通です。
 でも、すべてに行こうと思うとコストがかかる。冷静に計算すると120万はかかるということで、クラウドファウンディングを利用しました。1000カ所ちゃんと自分で見た場所にして、本気でガイドブックを作りたいということで120万の支援を募ったら、1日半で達成できました。最終的に360万円いただいたので、予定の倍以上、2ヶ月半をかけてニュージーランド中を回って、集まったお金を全部使い切って厳選に厳選を重ねたのがこの本なんです。


〜四角さんはこの本の中で、ニュージーランドのことを「未来の国」と表現されていますね。
 日本が抱えているたくさんの問題を解決するヒントがニュージーランドにたくさんあると思うんです。昨今、働き方改革ということが話題になっていますが、ニュージーランドは世界で最初に8時間労働や、労働者の最低賃金を決めた国です。そして、女性の参政権を今から120年前、世界で最初に制定した国でもあって、国会議員の4割は女性です。今の首相は38歳の女性ですが、お子さんが生まれて産休をとっても支持率が上がるという国民性なんです。女性もストレスなく働けるんですね。それに、公用語に手話を世界を初めて採用したのもニュージーランドです。マイノリティの人たちも社会で当たり前のように働いています。そして、5時に仕事が終わればみんな家に帰って、ディナーを家族全員で食べます。残業みたいな概念がないんですね。
 日本は僕の祖国でもあって、素晴らしいところがたくさんあります。でもそれがいつの間にか、この100年位の間に失われてきてしまっていると思うんです。ニュージーランドは大きな変化を望まずにこここまできた国です。日本は大きな変化を求めてここまでやってきた。日本は良いところもたくさん手にしたんですが、たくさんのものを失いました。”自然と共生する”とか”人に優しい社会”だとか。プラスチックの問題が日本で話題になっていますが、ビニール袋をニュージーランドでは大手のスーパーが全部禁止したんですね。そういった、日本が目指すべきことが、ニュージーランドはどんどん実現しています。僕は、それをなるべくそのまま日本に使えたくて活動しているんですが、来てもらうのが1番早いなと思ってこの本を書きました。


〜また、本の中で「ハワイと北欧のハイブリット」とも表現されていますね。
 北欧のイメージというと、福祉がしっかりしている社会の先進性、たとえば教育費が無料だったりマイノリティーが社会で働きやすかったり、あとはデザインのセンスがすごく良いんですよ。北欧もやっぱり自然との距離が近い。そうすると人間のクリエイティビティーが高まってデザインが良くなるみたいなところがあるんですね。北欧のちょっとポップでモダンなデザインを、もう少しナチュラルにしたのがニュージーランドです。また、ハワイは海だったり、大地だったり、大自然の雰囲気ですが、”5世代先まで考えて行動する”とか、”人間というのは自然を支配するためにいるのではなくて、あくまで大地に所属しているだけである”という考え方はハワイアンに似ています。
 ハワイと北欧は、自然形態は両極じゃないですか。ニュージーランドにはそれが2つともあるんです。南のほうに行くと、どんどん南極に近づくので気候が涼しくなっていきます。フィヨルドがニュージーランドにもあって、向こうでいうとミルフォードサウンドという代表的なフィヨルドがあります。このガイドブックでも紹介しているんですが、そこの景観が本当に美しい。そこを訪れた人はノルウェーの森を歩いているようだと皆さんおっしゃいます。本の中でも、フィヨルドの中の船中で一泊するという、究極の水上ホテルのアクティビティーとそのステイを紹介しています。そして、ニュージーランドは湖が多くて、これもすごく北欧に似ていますね。フィンランドが湖の国と言われるように、ニュージーランドにもたくさん湖があります。また、僕が住んでいるエリアの海沿いだったり、もっと北のほうに行くと、日本でいうところの九州の宮崎に近いような気候になっていきます。あったかくなってきます。沖縄やハワイのような常夏までは暖かくならないんですが、北に行けばどんどんあったかくなって、大地の感じがどんどんハワイになっていく。だから北はハワイで南は北欧という、両方持ち合わせているんですね。
 これは昔からニュージーランドを表現する言葉なんですが、ニュージーランドは「地球の箱庭」と言われています。地球の自然形態の全てがこの小さな島にあると言うんですね。今回2ヶ月半みっちり回って、確かにそうだなと思いました。
 ニュージーランドへは日本から直行便が飛んでいるんですけれども、10時間半かかるので、オーストラリアのほうにみなさん行ってしまうんですね。それでなかなか日本にニュージーランドの正しい情報が入って来なくて知られざる国になっていたんです。だからこそ、僕がこのガイドブックを作る価値があると思って、知られざる部分を皆さんに伝えたいと頑張って取材をして書きました。


四角さんのお話、いかがでしょうか。ぜひ「LOVELY GREEN NEW ZEALAND 未来の国を旅するガイドブック」をチェックしてみてください!
次回も引き続き四角大輔さんのインタビューです!


『LOVELY GREEN NEW ZEALAND 未来の国を旅するガイドブック』ダイヤモンド・ビッグ社

【今週の番組内でのオンエア曲】
・Easy / Commodores
・Don't Need The Real Thing / Kandace Springs
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高橋万里恵
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