プロジェクト概要

太古の昔より、森は動物や植物などたくさんの命を育み、田畑や海、川にたくさんのミネラルをもたらし、地域と暮らしを守ってきました。 東日本震災では津波でコンクリート堤防や松林がことごとく破壊される中、その森や、昔からその地方に根差す、深く地面深くに根を張った潜在自然植生の木々たちは、津波の勢いを和らげました。 関東大震災や阪神大震災では、大火により建物が燃える被害を食い止め、防災林として大きな役割を果たしました。 この「鎮守の森」をモデルとした森をできるだけ多くつくることは、災害の多いこの国に生きていく私たちが、後世に伝え残さなくてはならない貴重な知恵であり、自然と共生していく教訓でもあります。 番組「いのちの森〜voice of forest~」では、「鎮守の森のプロジェクト」が行う活動をはじめ、日本のみならず世界各地の森を守る活動を行う人や団体にスポットをあて、森の大切さについて考えていきます。

きょうは、この番組では以前もご紹介しました、「ブッシュクラフト」のお話です。
モノを出来るだけ持ち運ばず、自然の中にあるもので工夫して過ごす、究極のアウトドアの楽しみ方…ブッシュクラフト。
ゲストはイラストレーターでブッシュクラフトの達人・スズキサトルさんです!長野県松本市を拠点に、イラストのお仕事、ブッシュクラフト・野営のアドバイザーやワークショップなどの活動もされている方です。


〜ブッシュクラフトを以前にも番組でご紹介したことがあります。ブッシュクラフトとは、ブッシュ=森や自然、クラフト=作る。自然の中であるもので工夫をして生きるために必要なものを手に入れる、そんな意味だと教わりました。
 まさにとおりです。先人がやってきたことを今のアウトドアのアクティビティに生かす遊び方、楽しみ方ですよね。僕がやっているのは和式ブッシュクラフトワーク。”ブッシュクラフト”という言葉はもともとは海外から入ってきたものですが、日本にはもともと日本人古来の野外の生活術があった。里山文化であったりとか、登山文化であったり。そういうのを僕は日本人として引き出したかったんです。海外の真似ではなく、僕たちにもこういうものを昔から持っているんだということを本に出してみたかったので、今回「森の生活図集 -スズキサトルのブッシュクラフトスキルワークブック-」を出しました。海外と日本のブッシュクラフトの決定的な違いは、日本は山岳民族、山の民族なんですよね。一方海外はカナダもそうですし、フィンランドも森林地帯が広い。どちらかというと山よりも森の中の野営技術が多いですね。

〜スズキさんはもともと東京のご出身で、今は長野県の松本に移住されているそうなんですが、やはり自然の中で生活をしたいということだったんでしょうか?
 そうですね。野外で何かをしたりすることってなかなか都市部では難しいんですよね。火を起こすこと自体がハードルが高くなっちゃうので、そう考えると僕がいま住んでいる信州は東京へのアクセスも良いですし、北アルプスもあって自然も豊かだし、松本は木工職人さんや、ものを作る人がたくさん住んでらっしゃる。ですので、息子が小学校に上がるのをきっかけに移住しました。
 山で僕はものを作ったり絵を描いたり、獣の皮を解体してなめしたり、そういうことをやったりもします。僕が使う動物は事故で死んじゃったものをいただいて、解体して毛皮にするんですけれども、どうしても自然の動物にはマダニがたくさん付いているんです。それを取るために焚き火でいぶしてマダニを全部取ってから剥いでいくんです。焚き火の煙は、ブヨもマダニも寄せつけなくなくなるんですよね。昔の人は煮炊きをしているのでマダニがつかないんですね。本にも書いたんですが、山に入る時、特に深い山、クマザサのような、マダニがいそうな葉っぱが落ちているようなところにむやみやたらに座らないし、バックパックもおかないですね。バックパックを下におかないで開けたりする方法も本には載っています。ブッシュクラフトでは、自然のものを使ってシェルターを作ったりするんですが、充分注意して欲しいのが、その辺にそういう吸血虫がいないかということです。ヒルもそうですが確認することが大事です。意外と強いんですよ。


〜ズズキさんの野営は外観はどんな感じなんですか?
 みすぼらしい感じですね。テントを使わないんです。ビビーサックという、寝袋を中に入れる袋があるんですが、それだけ持っていって荷物も全部その中に入れて宿泊するんです。テントより暖かいんです。テントの場合空間があって、そこは寒くなるわけですよ。ですが、ビビーサックは空間がほとんどないので、体温が全部自分に返ってくる。僕は夏もシュラフなしでビビーサックのみですね。開ければ星が見えたりしますし、動物が横を歩いたりするのもすぐわかります。上に何かが乗ったりすることもあるんですよね。何の動物かわからないですけれども。今は乗っかっているなというのがわかって。でも疲れているので気にもしないんですけれども。

〜上級者になればなるほど荷物がコンパクトに、身軽になっていくわけなんですね。
 ただ日本のキャンプ場ではそういういキャンプをすると白い目で見られるところがあるんですね。もうちょっとブッシュクラフトをやっていいという雰囲気のキャンプ場がどんどん増えるといいですね。そういうことをしたい人もたくさんいると思うので。

スズキサトルさんのお話、いかがだったでしょうか。来週もインタビューの続きをお届けします。


『森の生活図集 -スズキサトルのブッシュクラフトスキルワークブック-』スズキサトル 笠倉出版

【今週の番組内でのオンエア曲】
・手をつないで / 羊毛とおはな
・1.2.3.4. / Feist
今週も、東京北西部・奥多摩の森にある「香りの道 登計トレイルコース」を、奥多摩森林セラピーアシスターの中里與志江さんにガイドしていただきながら歩きます。
こちらは東京ではじめて森林セラピー基地に認定された森で、森林セラピーに適した道・森林セラピーロードが5つ、整備されています。今回、案内していただいているのもその中のひとつです。およそ1.3kmのコースで、緩やかな山道が続き、景色の移り変わりも楽しめるとても素敵な森の道です!



〜このさらさら〜という木々の音がすごく心地よくて、なんだか眠くなってきますね。
 眠くなるというのはセラピー効果が出ているということです。ここに来たときは交感神経が高ぶっている人でも、中に入ると副交感神経が優位に立って、血圧が下がったり、心拍数が下がったりします。
 ここはとても良いところなので、奥多摩式森林呼吸法をご紹介します。本来は水のある所とか開けているところでするのですが、このルートですとここがいちばん開けているので、ここでやりたいと思います。まず足を自然に開いていただいて、雑念を払って、手をおへそのある所のちょっと下の丹田に当てます。そして7秒で息を吸って、5秒とめていただいて、体内にフィトンチッドを吸い込んだものを巡らせます。そして10秒で口から息を吐く。ゆっくり出さないと息が切れちゃいます。そして、鳥のさえずりを聞いていただいたり、森の香りを感じていただいたりします。こはほとんど杉の林で、たくさんフィトンチッドが出る場所です。良い空気を吸ってください。



〜苔がありますね。
今は乾燥していますが、雨が降ったり水分が加わるとしっとりとして、もっと真っ青になります。シラガゴケという名前です。今は白っぽいですが、水分が溜まるともうちょっと青くなります。これはシロダモです。いい香りでしょう?植物は春に向かって香りを強くするのですが、これは常緑のものなので冬でも香りがします。


案内してくれた奥多摩森林セラピーアシスターの中里與志江さんは、ほかにも「クロモジ」という木の枝を用意してくれていました。これは高級和菓子を食べるときの楊枝に使われる枝で、ハッカのような香りがします。そんな奥多摩の森林セラピーロード、ほかにも色々あるようです。


 奥多摩には5つの道がありまして、今日ご案内したのはその1つ、「香りの道 登計トレイル」です。夏にオススメは「川苔谷、百尋ノ滝探勝路」ですね。渓谷沿いを歩くコースもあります。奥多摩は94%が森林ですが、森の中を歩くというのを日常の中にちょっと取り入れていただけるとストレスも解消されると思います。

コースの途中には第二ステーションという建物がって、あたたかいお茶をいただきました。中には暖炉があってとても素敵な建物です!


今回のお話、いかがだったでしょうか。ご興味を持たれた方はぜひサイトをチェックしてみてください!
https://www.okutama-therapy.com/

【今週の番組内でのオンエア曲】
・君の街まで / ASIAN KUNG-FU GENERATION
・Won't Go Home Without You / Maroon 5
«Prev || 1 | 2 | 3 | 4 |...| 175 | 176 | 177 || Next»

パーソナリティ

高橋万里恵
高橋万里恵

あなたからのメッセージ・ご意見をお待ちしております

各放送局の放送時間

  • JFNヒューマンコンシャス募金は鎮守の森のプロジェクトを応援しています。

ポッドキャスト

  • ポッドキャスト RSS
  • ※iTunesなどのPodcastingアプリケーションにドラッグ&ドロップしてください。
  • 鎮守の森のプロジェクト
  • EARTH & HUMAN CONSCIOUS
  • LOVE&HOPE〜ヒューマン・ケア・プロジェクト〜
  • AIG損保 ACTIVE CARE

PAGE TOP