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雲 雲 雲 木 人々 街並み
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REPORT

第93回 7月27日「花火」後編
2025.07.27
今では日本の夏の風物詩の1つ花火を庶民が楽しむようになったのは江戸時代。
まずは江戸幕府を開いた徳川家康が花火を鑑賞したことがきっかけで
将軍や大名の間で花火がブームになります。

時は流れて8代将軍 徳川吉宗公の享保年間。
長雨と冷夏、それにともなう害虫の発生で稲作が大きな打撃を被り
全国で100万人近くが命を落とす大飢饉が起きました。

そこで吉宗公は亨保18年(1733年)5月28日、
両国川、現在の隅田川の川開きの日に水神祭を開催。
大飢饉の犠牲になった人々の慰霊と悪疫退散を祈願しました。
その時に花火を打ち打ち上げたことが、全国にある花火大会のルーツになったのです。
つまり、花火には多くの場合、鎮魂の意味が込められています。

明治時代に入ると海外から新しい薬剤が輸入されるようになり
橙色の強弱の表現しかできなかった花火は、明るく豊かな色彩へと大きく変化します。

そして、花火職人や製造会社の絶え間ない技術開発への努力があり
いま日本の花火の華麗さと精巧さは世界で絶賛されています。

最近では化学の勉強をする花火職人も増え
コンピュータを使って花火と音楽をシンクロさせる演出もポピュラーとなり
花火はまさに夏の一大エンターテインメント。
きっと、これからも古き良き精神を残しつつ、進化をし続けることでしょう。

今年、花火大会に行く予定がある方は種類・仕組・名称など
多少の知識を持っていると、より楽しめるはずです。
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