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REPORT

第112回 12月7日「レトルト食品」前編
2025.12.07
「レトルト」はオランダ語で、化学実験用の加圧加熱殺菌する釜を指す言葉。
レトルト殺菌に使われる袋をレトルトパウチ、
殺菌された食品をレトルト食品と呼びます。

レトルト食品に辿り着くまでの歴史を振り返ると・・・

手前には缶詰の発明があり、そのきっかけはナポレオン。
「軍隊は胃袋で動く」という言葉を残したナポレオンは、19世紀の初め、
ヨーロッパに配備した兵士に安定した食料供給ができないかと考えていました。
そこで、多額の懸賞金をかけて解決策を募ります。

勝ち取ったのは、食べ物をガラス瓶に入れて密封、加熱殺菌すると、
長期保存できるという方法を1804年に見つけた菓子職人のニコラ・アペールさん。
瓶詰めはフランス軍に採用されて大いに役立ちますが、 
ガラスは重く、割れてしまうマイナス面もありました。

その後の1804年に編み出されたのが缶詰。
イギリスの商人 ピーター・デュランドさんが、
より軽量なブリキ缶を考案して、特許を取得。
軽く、運びやすく、壊れない缶詰は、広く普及しました。

しかし、常により良いものを求めるのが、人類。
缶詰も大量になれば重く、缶の処理問題もありました。
そこで発明されたのがレトルト食品。

1950年代のアメリカで、食品の高温高圧加熱処理技術が考案され、
陸軍の研究所が、開発プロジェクトを発足させました。

完成からわずかな期間で、レトルト食品は世界を席巻し、
そこには日本も大きく関わることになりました。
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