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涙なしには読めなかった『母』。セキさんの語りが小林多喜二の死の場面に近づくにつれ、「こんな優しくて温かいお母さんが、息子の凄惨な最期に直面したらどうなってしまうのだろう」とつらい気持ちを持ちながらページをめくりました。貧しいながらも常に周りに感謝し明るく生きてきたセキさんを「神も仏もあるもんか」とまで追い詰めた“元凶”を知りたくて、多喜二がどうしてこんなことになってしまったのか、番組で『蟹工船』を取り上げた時以上に調べてもしまいました。多喜二の死後も87歳まで生き抜いたセキさん。天国で息子さん達と浪花節聴きながら、冗談ばぁ喋ってますか?

(アシスタント:藤丸由華/藤丸のブログはこちら!

2018年05月06日
T.S.エリオット「キャッツ−ポッサムおじさんの猫とつき合う法」
2018年04月29日
アンネ・フランク「アンネの童話」
2018年04月22日
吉野源三郎「君たちはどう生きるか」
2018年04月15日
川端康成「みずうみ」

アーカイブ
ただ憧れを知る者だけが/チャイコフスキー作曲、アレクサンドル・クニャーゼフ(チェロ)
小林多喜二は音楽が好きで、楽譜を手に入れてレコードもないのに歌えたそうです。彼が愛し、歌っていた曲で、多喜二没後45周年の式ではチェロで演奏されました。のちにプロのヴァイオリニストになった弟の小林三吾が没後50年に語った「兄の想いで」より。
荒城の月/ヨゼフ・スーク(ヴァイオリン)
多喜二はタミさんを救い、母セキさんらといっしょに幸せに暮らします。しかし、この曲などを多喜二たちが近所のお嬢さんとなごやかに歌う様子に、タミさんはさみしさを感じていました。
讃美歌 山路こえて/KAY合唱団
多喜二を失い、なぜなのか考えても答えはでない問いと悲しみの中で、セキさんは宗教に導かれていきます。セキさんが生前愛唱しセキさんなりに真理を見出した讃美歌です。
 
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