2017/4/23
急に暑くなったり夜は冷えたり。みなさま、体調崩されていませんか?
「“人という字は、一人で歩む意味を表します”という冒頭の言葉ですが、今は時代的に“人という字は、みんなで支え合う”というのが定番になっている。支え合う事はもちろん大事。しかし“人”という字の本来の意味は“一人で立ち上がって歩行する事”。“自立”という事がすごく大事。また、私が言っているのは“自律”の方が強い。自分で自分を律する。何事も“自律”と“依存”というのが人生には一番問題なんです。『おと語り』でも度々取り上げていますが、頭では分かっていても、知らず知らずのうちに“依存”してしまう人が多いようです」という江原さん。
今日は「自律と依存」をテーマに番組をお届けしました。

今夜お届けしたナンバー
◇Human / ヒューマン・リーグ
◇モズのために / 江原啓之



「私は今、妊娠10ヶ月に入った妊婦です。産休に入り、毎日ゆっくりと過ごさせていただいています。相談という程ではないのですが、私は文章を書いて、人に伝えるのも話をするのも苦手で“よくわからない”と言われる事が多く、友達も少なく、結婚してからは旦那さんが友達です。江原さんのラジオで“依存はいけない”と言われていますが、私は完全に旦那さんに依存していると思います。ここ1ヶ月は、表向きは穏やかに過ごしていますが、旦那さんが離れていくのではないかと時々心配になります。少し前までは、何もない旦那さんを疑い、証拠がないかと探したりして情緒不安になり、泣いたり叫んだりしていました。旦那さんとは、17歳の年の差があり“こんなおじさんと付き合う人はいない”と言われ、あしらわれるのですが、私にとってはとても尊敬できるいい旦那さんだと思っているので、不安でたまりません。最近はお腹の子が生まれてくる事が新しいコミュニケーションの勉強なのかなと思っています。こんなダメな母親に育てられるお腹の子は、この先幸せになれるのか心配です。理想は、旦那さんみたいに笑顔が素敵なコミュニケーション能力の高く、みんなに愛される子になって欲しいです」というメールをいただきました。

江原さん
「ノロケですね。確かに“依存”といえば依存で、よろしくない。そうはいってもお子さんが生まれると、否が応でもママ友など、色々なコミュニケーションをしなければならない。なんでも“依存”というのはいけない。“頼る事”ではなく、旦那さんを“先輩”だと思って、旦那さんの意見に冷静に耳を傾ける。きっと理性的に“こうするべきだよ”“これがいけないよ”と、言ってくれる旦那さんだと思うんです。泣いたり叫んだりするのは駄々っ子ちゃん。成長しようという前提があれば、その“依存”も“実り”になる。『成長』という字を書いて部屋に貼っておきましょう。私からの宿題です」


「江原さんのお話の中でよく“依存心”が苦しみの元だという言葉がありますが、私もそれに同感しており、依存心をなくすべく日々実践しています。我が家は夫婦二人暮らし。共働きです。二人とも経済的にも精神的にも自立していると思います。生活は分業体制ができており、ご飯を作ってもらった側がお皿を洗う。洗濯は各自がするなど、家事は完全に平等です。また、週末はお互いに自分の好きな事をして、たまに2人で食事に行ったり遠出をしたりもします。周りから見たら“お互い束縛しない自立したカップルだね”と羨ましがられる事もあります。ただ、私はこの頼る事も頼られる事もない関係に、時々、心の底から淋しさを感じます。所詮、人は独りと、割り切る事ができたなら楽になれるのでしょうが、そこまでの強さが私にはありません。何か楽しい事があっても、常に幸せは100%にはならず、孤独感が強まると、生きているのが億劫になります。生きたくても生きられない人がいる事を思うと、甘えでしかないと思いますし、命を貰ったからには最期まで生きようと思いますが、依存する事、される事もひとつの幸せではないかと感じています」というメールをいただきました。

江原さん
「心の底で“依存する事、される事もひとつの幸せではないか”と思っているから“依存心”が解けない。“なくすべく日々実践”というのと矛盾している。実践する努力をしていない。けれど、世の中の多くの人は、みんなこういうところはあると思う。一点だけ気を付けて欲しい事がある。経済的な自立というのは、自分で立つ事。私が言っているのは“自律”。自分の人生、自分の哲学を持って生きているという事が大切だという事。あなたは、経済的には自立しているが、精神的には“自律”していない。物質的価値観で溺れている。『幸せに生きるひとりの法則』(幻冬舎)という本を私は出している。“友達”という言葉があるが、友達には定義がない。友達がいる・いない。友達が多い・少ない。これほど曖昧な言葉はない。友達というと多くの人は、何でも聞いてくれる、困った時に助けてくれる人だと思っている。そんな契約はしていない。思ったようにならない時に人は何と言うか。“裏切られた”“こんな人じゃないと思っていた”。被害者面したような言葉だけれど、違う。自分が悪いんです。依存しているから。“困った時には助けます”と、証書でも書いて公正役場でも届けたのか。女の子の“オレについて来いっていう人がいい”という言葉も、自分が気に入らない人だと“横暴だ”“パワハラだ”となる。みんなワガママ。“小我”。自分が一番可愛いんです。“依存する事、される事もひとつの幸せ”だと思う人は、すべてのトラブルは趣味だと思う事。“裏切られた”と思う事があれば“これを味わいたいんだよね”と思う。二度も三度も“お金貸して”“あれして”と言われウザイと思う事も“望んでいた事なんだから”と思う。自律できていない人は、孤独感が強まるんです。“孤高”が大事。孤独感というのは依存心があるから。“孤独”と“孤高”は違うし“自立”と“自律”も違う。孤独感なんて1秒で払拭できる。隣の人と“こんにちは”と挨拶をすれば交流が生まれる。孤独ではない。“孤高”というのは、何でも頼って生きることではないく“自律”なのです。それは、人に頼ってはいけないという事ではない。困った時にはお世話になったりもする。その代わりに“ありがとうございました”という感謝の気持ちを持つ事が大切。感謝が持てない人も、自律できていない証なのです」


「私は結婚して12年の40代のパート主婦です。子どもはおりません。有難い事に夫婦仲は良く、最後にケンカしたのは7~8年前だったと思います。私は主人の事が大好きです。穏やかで優しい主人と一緒にいると楽しくて、ほぼ毎日“この人と結婚して良かったなぁ。有難いなぁ”と、主人に感謝しています。周りの人が“理解できない〜!”と言うくらい、主人が元気で笑っていてくれる事、それだけでも感謝で、有難いと思っています。でも、時々思うのです。私は主人に依存している“感謝”なのかな、と。結婚しているとはいえ、子どもがいないので“同居”のようなものです。そんな私を一生懸命働いて養ってくれている…。“感謝”という名の依存なのかな…。と。主人の優しさや存在を“有難い”と思えば思うほど、自分が主人に依存しているのでは?と、最近、疑問を持ちはじめました。このような感情をどう思いますか?」というメールをいただきました。

江原さん
「私はそうは思いません。ご本人がそう思っていたら、常に気を付けていればいい事。けれどあなたは、いい時ばかりだけではなく、どんな時にもお互い支え合って、きっと尽くされると思うんです。なぜかというと“感謝”があるから。“感謝”がある人は、どんな時でも幸せを得る事ができる。最近嫌なのは、ご高齢の方の書籍や言葉に、あまりに感謝がない事。年をとると、どこかが痛い、どこかが苦しいと不満があるのも分かる。けれど、ご高齢になっても歩ける感謝。働ける感謝。人の前に出られる感謝。色んな感謝があると思う。シルバー川柳の様に笑いになっていればいいが、お年を召している方が、感謝できないというのをあまりにも表し、真剣に不平不満ばかり言っていると、若い人の心は枯れてしまうのです。“感謝”がないのは、幸せに気付かない雨雲。“感謝”が太陽なんだと思います。この番組をお聞きのみなさんは、常に“感謝”をもって人生幸せになっていただきたいといつも祈っております」


●江原啓之 今夜の格言

「人という字は、一人で歩む意味を表します」
「トラブルは依存心から。自律にトラブルはありません」

番組ではあなたからの感想・メッセージを募集しています
◇ 江原さんに聞きたい事
◇ ネガティブなお便り
◇ HAPPYメール
◇ 厄払いのお便り
◇ 不思議な体験・エンジェルさん目撃談
◇ あなたが感動した言葉
◇ 若者からのお便り、みなさん、一緒に考えていきましょう!
◇ 『お笑い』エピソードのお便り
◇ リクエスト
◇ 4月・5月お誕生日の方
◇ Dr.Recella城嶋さんへの質問コーナー
メッセージの応募はこちらから