2019/3/24
東京では、開花宣言がなされましたね。
いよいよ春本番!ウキウキする季節がやってきました。
「世の中には“許せない!”“信じられない!”ということがたくさんある。現代社会の中でそれをどう処理すればいいのか。同じ土俵に乗らない。それには自分自身がいつも幸せであるようにしなければいけません。同じ事柄でも寛大に対処できる時と、キリキリと思ってしまう時とがありますよね」という江原さん。
今日は『許せない!信じられない!』というお便りをご紹介しました。

今夜お届けしたナンバー
◇Please Forgive Me / ブライアン・アダムス
◇桜の精 / 江原啓之



「私は人がズルする事に異常に腹が立ってしまいます。先日、スーパーマーケットで菓子パンに付いているシール(某パンメーカーの○○パン祭のアレ!)だけを剥がし、パンは買わずに棚に戻しているお婆さんを見つけました。私はどうしても許せず、直接お婆さんに“パンを買わずにシールだけ盗っちゃ駄目ですよ”と注意しました。するとお婆さんは“分かっとる!買うわ!”とキレ気味にカゴに入れ、そのまま早足で雑貨コーナーへ行ってしまいました。私は“この婆さん、絶対パンを雑貨コーナーの棚に置いて逃げるだろうな…”と思い、婆さんの後を追いました。婆さんも追われているのに気付き、婆さん逃げる!私追う!結局、店内を3周もしました。そして私が根負けし諦め、レジ係の人にチクりました。お店の人は“ありがとうございます。監視カメラで確認してみますね”と言っていましたが、私は、どうせ婆さんが“しめしめ”と、笑みを浮かべているかと思うとハンカチの隅を“キーーー!”と噛みたくなる気持ちでした。帰宅後、主人に出来事を話すと、主人は“本人に直接言ったのー?”と驚いていました。こんな私はおかしいのでしょうか…。江原さんなら“おてんとう様は見てござる。その婆さんには天罰が…”と言うのかなぁ…と思ったりもしますが。江原さん、どう思います?私は変ですか?」というメールをいただきました。

江原さん
「私は“天罰が…”とは絶対に言いません。天は見てござるですが、自分自身に返ってくる・天に唾を吐くようなもの・因果の法則というのは同じこと。だから“罰が当たっている”というのとは違う。けれどこういう人、いますよね。私の書籍にも“付録”が付いていたりするが、それだけを盗っていく人もいるんです。そういう人は書籍の中身が全然分かっていない。“レジ係の人にチクる”というのが一番良い方法。そして“蒔いた種は自分に返ってくるんだから”ということで良いと思うんです。ただ、こういう人を見て異常に“ズルい!”と思うということは、実は自分自身の映し出し。ご自身がズルい出来事で酷い被害にあったなどということが、過去にあったのかもしれませんね。人はそういうところで“自己憐憫”が出る。“自分自身はそういった時にすごく損をした”という経験を、このお婆さんにオーバーラップさせて見てしまう。正義感もあるけれど、そういうところも隠されているのではないか。そういうのがない人の方が寛大に“いけませんよ”と言って、レジ係の人に“一応ご報告を…”と言う。後はスーパーが決めること。あなたは悪いことはしていない。けれどそこまで感情的になるということに意味がある。そこをご自身の学びに変えていかれたら良いかなと思います」


「昨年1月に伯父が亡くなりました。伯父には娘が2人いて、それぞれ結婚後は、ほとんど話す事もなく過ごしていましたが、いとことは葬儀をきっかけに、今では月に一度は出かけて長々話し、楽しい時間を過ごしています。先日話をしていると、下のいとこが、伯父が亡くなる少し前に手を握り“お父さん”と呼びかけると、手を払いのけられたと言うのです。彼女はとてもショックだったようで、話し出すと泣いてしまうほどです。私は看護師をしていることもあり“亡くなる前だし、きっとしんどくて仕方なくて、もう放っておいて欲しいほどしんどかったんだと思う。あなたの事を拒絶したわけではない”と言いました。彼女はこの話を誰にもできず、話せるまでに9ヶ月かかり、そしてこの話をする時には必ず泣いてしまいます。伯父の手を払いのけた行為について、江原さんのご意見をお聞かせいただければ幸いです」というメールをいただきました。

江原さん
「私がいつも言っている不幸の三大要素。“自己憐憫”“責任転嫁”“依存心”。この3つがこのいとこの方の話に入っている。払いのけられたことが悲しい“自己憐憫”。お父さん、なぜそんなことをしたのかという思いは甘えなのです。ここには“お父さん”のことがどこにも入っていない。自分自身がしたことに対し、お父さんから優しい何かをして欲しい、握り返して欲しいという気持ちは分からなくはない。しかし深刻な話をすると、私も末期のがん患者さんなどと相対してきましたが、共通して言えることは、治療は自分の為ではなく、みんな家族の為に頑張っているんです。“もう私ダメだから…”などと言うと“そんなこと言わないの!”“必ず治すの!”と言われてしまう。そうすると本人も弱音が吐けなくなってしまう。最期まで頑張る自分を演じなくてはいけない。私は、これは案外残酷だなと思いました。私の記憶の中で一番鮮明に覚えているのは、ある末期の女性のこと。お母さんもいて、娘である自分が先に逝ってしまう。彼女は最後に私のところに来てこう言ったんです。“もう頑張れない…”と。だから私は“頑張らなくていい。自分が好きなことをして、好きな時に天国に行きなさい”と言いました。するとすごく明るい顔になって、一緒にゴハンも食べました。“全然食べられなかったのに、今日は食べられた。楽しかった”と言ってくれ、送り届けましたが、これが最期になりました。そういう背景を見ると、多くの人は家族の為に頑張るのです。私は“死ぬ時くらい、自分の好きなように死ねないだろか”と思うんです。苦しいのかもしれないし、メソメソされるのが嫌なのかもしれない。自分自身が逝く時なのに、私自身でも振り払うと思う。だから、あなたがアドバイスをするとしたら“自分のことばかりではなく、お父さん(伯父さん)のことをもう少し考えてあげようよ。お父さんがそれで幸せなら良かったなどと、お父さんの為を思ってあげようよ。自己憐憫・責任転嫁・依存心は一番問題だよ”ということかな。お気持ちは分かるけれど、人というのは自分が正しいと思い込むんです。きっと“自分はなんて良い娘だ”と思っている。それで自己憐憫で泣いている人が多い。それは、相手のことを想っていないということなのです」


「昨年夫を白血病で亡くした者です。水泳の池江選手が白血病を発表されてから報道のされ方・世間様の反応に違和感を覚えています。夫も“頑張れ”“きっと良くなる”の言葉のシャワーをたっぷり浴びせていただき、私も“無理しないで”“たまには休んだら”などの言葉をいただきました。ハッキリ言って“あなたは大変ね。私は違うけど”と言われているだけにすぎず、かえって傷つきました。“私が見ています。その間休んで”と言ってくれる人はゼロでした。人は、自分は良い人間と思われたいだけなのです。寄せ書き・千羽鶴も正直言って白血病患者には迷惑です。咳をしているのに見舞いに来たり、生ロールケーキ一本を平然と持参する理解に苦しむ方もいます。本当に白血病を心配してくださるなら興味を持って知識を得て欲しいです。そんな中、男子フィギュアの宇野選手は、自分は無知だからとして発言を控えたとのこと。お若いのに本当に心のある想像力のある方だと感服致しました。白血病との闘いは死闘です。治療を始めたばかりの池江選手が激励の言葉に対して素直に感謝しておられる事に胸がいっぱいになります。世間様にはそっとしておいてあげて欲しいと切に願います。江原さん、白血病に色めきたっている異常な世の中に、冷たい水をかけて目を覚まさせてください。偽善ほど役に立たないものはありません」というメールをいただきました。

江原さん
「おっしゃる通り。けれど“冷たい水をかけて”というあなたのお気持ちも分かるけれど、人というのは、誰でも病気に関わらず、自分自身が経験していないことは分からないのです。経験と感動が大事だと私はいつも言っていますが、風邪ひとつひいたことがない人は、ちょっと風邪をひいた人に“心がけが悪い”などと平気で言ってしまう。自分が経験し、そこで感動(喜怒哀楽)というものがあると気持ちが分かる。だから“あぁ、まだ分からないんだな。気の毒に”という視点も忘れてはいけない。ロールケーキを贈るにしても、悪気はない人もいる。“良い人間だと思われたいだけ”というのも分かる。分かるけれど、みんな分かっていないんです。私も、他の人が入院している時もそうですが、見ていると、お見舞い面会でスケジュールがハードなんです。入院している側は、自分が受けなければならない検査などがメインなのに、そちらを“ちょっと待っていてください…”というように慌ただしくなってしまう。だから私はそれ以降“入院をする時などは、絶対に人に知らせない”と考えています。そんなに会えるなら元気ということですからね。またマスコミ・報道の仕方についてもあなたのおっしゃる通り。私は本人が見ていたらどう思うだろうと思うのです。“この病気は○○%がどうで、ああで”とか、その病気の特集をしたりする。本当に気の毒。想像力がないですよね」


●江原啓之 今夜の格言
「赦せない心は、自分自身も赦せなくなってしまいます」
「赦せば、新しい幸せの未来の扉が拓けます」

番組ではあなたからの感想・メッセージを募集しています
◇ 江原さんに聞きたい事
◇ ネガティヴなお便り
◇ HAPPYメール
◇ 厄払いのお便り
◇ 不思議な体験・エンジェルさん目撃談
◇ 演じるさんのコーナー
(私はこう演じました。そしたらこんなに変わりました!エピソードのお便り)
◇ あなたが感動した言葉
◇ 若者からのお便り、みなさん、一緒に考えていきましょう!
◇ 『お笑い』エピソードのお便り
◇ リクエスト
◇ 3月・4月お誕生日の方
◇ Dr.Recella城嶋さんへの質問コーナー
メッセージの応募はこちらから