商店街の魅力を発信! 『商店街さんぽ』の作者・あさみんさんが登場
- 2023/12/31
商店街に詳しいフリーライター あさみんさんをお迎えして
今回はスタジオに、フリーライターのあさみんさんをお迎えしました。あさみんさんはこれまで、日本の商店街を300箇所以上も訪れた“商店街愛好家”。『商店街さんぽ ビンテージなまち並み50』という本も出版されています。
小山「あさみんさんはどちらにお住まいなんですか?」
あさみん「私は名古屋に住んでいます」
小山「東京で、すでに寄った商店街はあるんですか?」
あさみん「今日は直接ここに来たんですけど、帰りは行けたら、ハッピーロード大山商店街に行こうかなってちょっと企んでいます」
小山「なぜそこなんですか?」
あさみん「すごくレトロで味わい深くて、私の好きそうなアーケードとか看板がありそうだな、と」
小山「どこか旅先で必ず立ち寄るんですね」
宇賀「そもそも商店街って、全国でどのくらいあるんですか?」
あさみん「数え切れないくらいあるみたいで、私が住んでいる愛知県でも150以上あると聞いています」
小山「なぜ、商店街に興味を持つようになったんですか?」
あさみん「最初は、北九州の『旦過市場』というところだったんです。戦後すぐに作られたような、すごく古い建物がいまでも現役で使われていて。しかも、すごく活気があることに衝撃を受けて。『他にもないかな?』と日本中を回っています」
宇賀「これまで足を運んだ全国の商店街の中から、選りすぐりの50箇所を紹介する『商店街さんぽ ビンテージなまち並み50』という本を出版されたんですよね。この50はどうやって選んだんですか?」
あさみん「私が訪れた商店街の中で、看板、照明、アーケード、街灯などのデザインに特徴があるところを選んでいます。商店街を含めた街全体を歩いてほしくて、商店街だけではなくてその周りで見どころのある街、歩いていて楽しかった街を選びました」
小山「でも迷いませんでした? 300あるうちの50を厳選するのは?」
あさみん「そうですね。商店街のスポット的にすごくいいなと思っても、その街全体を紹介したいので……ひっくるめて街全体がいいところを、となると、また選ぶところが変わってきちゃうので」
宇賀「(本のページをめくりながら)ここ、富士吉田の商店街。ドーンと富士山が見えるところは、いま外国人の方が写真を撮りに行っていますよ」
小山「今年、僕のふるさとである熊本・天草の『銀天街』というシャッター商店街になってしまったところに行ったんですけど、そこはまだ行かれていないですか?」
あさみん「行きました! 今年行ったばっかりなんです。確かにちょっと寂しい感じはありました……」
小山「やっぱり開いていないとダメなんですね?」
あさみん「でも、私はそのデザインを見たいので、開いていてもいなくてもどっちでもいいんです。ビジュアル面でいいな、というのがいいですね」
宇賀「まず、商店街に行ったら何をするんですか?」
あさみん「まずはファサードという……商店街のアーケードの入り口、顔になる“○○商店街”と書いてあるところを見て、そこからその商店街をくまなく歩いて、店舗とか看板、照明を見て。あとは昼間見て、夜見て、土日に見て、平日も見て……とか、時間を変えて変化を見ていますね」
宇賀「時間と曜日が変わると、また変わりますか?」
あさみん「開いていたお店が閉まっていたり、逆に開いていなかったのに『あ、開いているんだ!』という発見があったりしますね」
宇賀「私たち、来年も商店街のロケに行きたいなと思っているんですけど、ロケにおすすめの商店街ってありますか?」
あさみん「音で伝わりやすいかどうかわからないんですけど、名物店主さんがいる商店街でいうと、大阪の『玉造日之出通商店街』というところがありまして。入り口のファサードはネオン管で文字が書かれているんですけど、夜になるとちゃんと全部光るんですね。商店街組合の方がネオン管が切れたらその度にちゃんと取り替えられていて。ネオン管は、いま残っていたとしても切れているところばかりなんですが、しっかり維持・管理をされていて素晴らしいなと思いました。あと、組合長の方のお店が、『日之出倶楽部』というビリヤードと卓球のできるお店なんですけど、落語家さんとかお笑い芸人さんを呼んでイベントをされたり、フードバンクという期限の近いものや買い過ぎちゃったものを福祉施設などに寄付する活動をされていたりとか。あと、レトロなおもちゃとかグッズがいっぱい置かれている楽しいお店でもあって、ビリヤードもすごく丁寧に教えてもらったりもして……世のため人のため、何より商店街のためにいろんなことをされている、本当にいい方です。
それから、同じ玉造日之出通商店街にある『トロイカ&リビエラ』っていうレストランは、おじさん1人で切り盛りをされているんですけど、その方はすごく多彩で。お料理はもちろんお上手で、何を頼んでも美味しいですし、絵もすごく上手くて。店主の描いたリビエラちゃんっていうメルヘンチックなかわいい女の子のキャラクターが人気なんですけど、最近ではTシャツとかトートバッグなどのグッズ化もされていて、空いている時間にはフルートを吹いてくれたりもして。とにかくお客さんを楽しませたい! という気持ちがあふれていて、バイタリティとサービス精神がすごい方です」
小山「このトロイカ&リビエラ、行ってみたいですね。……パンも売っているんですね?」
あさみん「パン屋さんでもあるんですよ。パン屋さんとレストランと両方やっていて。かなり広い店内を1人でやっているんです」
小山「パンも1人で作っているんですか?」
あさみん「1人で焼いていますね」
小山「すごいですね! パン屋さんをやりながら、焼き終えたあとはレストランで料理を作って回しているんでしょう?」
あさみん「ハンバーグもお肉からこねて作っていて、すっごく美味しいんです」
小山「このパフェもめちゃくちゃ美味しそうですよ」
あさみん「ぜひ、おすすめです」
小山「もうここに行きたいよね(笑)」
宇賀「行きましょうよ、来年すぐに。気になる! ネオンがすごいですよね、『スーパー玉出』みたいな感じキラキラに光って……(笑)。大阪っぽいなって感じがしました」
宇賀「昔ながらの商店街というのは少しずつ減ってきてしまっているんですか?」
あさみん「そうですね、店主の高齢化や店舗の老朽化、大型店との競合でお店が減って訪れる人が減って、それでまたお店も減って……という悪循環がありますね」
宇賀「若い人が盛り上げようとしているところもあったりするんですか?」
あさみん「そうですね、たとえば週末にマルシェとかフリーマーケットを開いたり、イベントとかお祭りで、一時的に人を集めるということは各地で行われています。古民家をリノベーションしてカフェができたりなど、新しい店舗が少しずつ増えている商店街は全国で見られますね」
宇賀「こうやって商店街について発信される活動をされていて、将来的にはどういうことをしていきたいですか?」
あさみん「商店街の方にお話をうかがっていると、古い建物はかっこ悪いとか、恥ずかしいとおっしゃる方もいて。でも私はそれがむしろレトロでかっこいいし、誇りに思うべきだと考えているので、その意識をまず変えたいなと思っています。そんなレトロで魅力的な商店街を訪れる人も、商店街でお店を出す人も増えてほしいです。そのためにはまず商店街に興味を持ってもらって、実際に足を運んで、見て感じて好きになってほしいですね」
宇賀「初心者のおすすめの歩き方とかありますか?」
あさみん「まずはやっぱりビジュアルを見て楽しんで、写真を撮って。それをSNSにアップしてほしいです。みんなにやってほしいです」
小山「商店街に行ったら普通、お店とか商品を見たりするから看板はそんなに見ないけど、ここまで看板をじっくり見ていくだけでも面白いかもしれないですよ」
宇賀「この番組はお手紙をテーマにお届けしているのですが、今日は『いま、想いを伝えたい人』に宛てたお手紙を書いてきてくださっているんですよね。どなたに宛てたお手紙ですか?」
あさみん「私が書いた本、『商店街さんぽ』を読んでくださった皆さまへです」
あさみんさんのお手紙の朗読は、ぜひradikoでお聞きください(1月7日まで聴取可能)。
宇賀「今日の放送を聞いて、あさみんさんにお手紙を書きたい、と思ってくださった方は、ぜひ番組にお寄せください。責任をもってご本人にお渡しします。
【〒102-8080 TOKYO FM SUNDAY’S POST あさみん さん宛】にお願いします。応募期間は1ヶ月とさせていただきます」
あさみんさん、ありがとうございました!
『商店街さんぽ ビンテージなまち並み50(学芸出版社)』
あさみんさん SNS
https://twitter.com/papicocafe
https://www.instagram.com/papicocafe/
あさみん「私は名古屋に住んでいます」
小山「東京で、すでに寄った商店街はあるんですか?」
あさみん「今日は直接ここに来たんですけど、帰りは行けたら、ハッピーロード大山商店街に行こうかなってちょっと企んでいます」
小山「なぜそこなんですか?」
あさみん「すごくレトロで味わい深くて、私の好きそうなアーケードとか看板がありそうだな、と」
小山「どこか旅先で必ず立ち寄るんですね」
宇賀「そもそも商店街って、全国でどのくらいあるんですか?」
あさみん「数え切れないくらいあるみたいで、私が住んでいる愛知県でも150以上あると聞いています」
小山「なぜ、商店街に興味を持つようになったんですか?」
あさみん「最初は、北九州の『旦過市場』というところだったんです。戦後すぐに作られたような、すごく古い建物がいまでも現役で使われていて。しかも、すごく活気があることに衝撃を受けて。『他にもないかな?』と日本中を回っています」
宇賀「これまで足を運んだ全国の商店街の中から、選りすぐりの50箇所を紹介する『商店街さんぽ ビンテージなまち並み50』という本を出版されたんですよね。この50はどうやって選んだんですか?」
あさみん「私が訪れた商店街の中で、看板、照明、アーケード、街灯などのデザインに特徴があるところを選んでいます。商店街を含めた街全体を歩いてほしくて、商店街だけではなくてその周りで見どころのある街、歩いていて楽しかった街を選びました」
小山「でも迷いませんでした? 300あるうちの50を厳選するのは?」
あさみん「そうですね。商店街のスポット的にすごくいいなと思っても、その街全体を紹介したいので……ひっくるめて街全体がいいところを、となると、また選ぶところが変わってきちゃうので」
宇賀「(本のページをめくりながら)ここ、富士吉田の商店街。ドーンと富士山が見えるところは、いま外国人の方が写真を撮りに行っていますよ」
小山「今年、僕のふるさとである熊本・天草の『銀天街』というシャッター商店街になってしまったところに行ったんですけど、そこはまだ行かれていないですか?」
あさみん「行きました! 今年行ったばっかりなんです。確かにちょっと寂しい感じはありました……」
小山「やっぱり開いていないとダメなんですね?」
あさみん「でも、私はそのデザインを見たいので、開いていてもいなくてもどっちでもいいんです。ビジュアル面でいいな、というのがいいですね」
宇賀「まず、商店街に行ったら何をするんですか?」
あさみん「まずはファサードという……商店街のアーケードの入り口、顔になる“○○商店街”と書いてあるところを見て、そこからその商店街をくまなく歩いて、店舗とか看板、照明を見て。あとは昼間見て、夜見て、土日に見て、平日も見て……とか、時間を変えて変化を見ていますね」
宇賀「時間と曜日が変わると、また変わりますか?」
あさみん「開いていたお店が閉まっていたり、逆に開いていなかったのに『あ、開いているんだ!』という発見があったりしますね」
宇賀「私たち、来年も商店街のロケに行きたいなと思っているんですけど、ロケにおすすめの商店街ってありますか?」
あさみん「音で伝わりやすいかどうかわからないんですけど、名物店主さんがいる商店街でいうと、大阪の『玉造日之出通商店街』というところがありまして。入り口のファサードはネオン管で文字が書かれているんですけど、夜になるとちゃんと全部光るんですね。商店街組合の方がネオン管が切れたらその度にちゃんと取り替えられていて。ネオン管は、いま残っていたとしても切れているところばかりなんですが、しっかり維持・管理をされていて素晴らしいなと思いました。あと、組合長の方のお店が、『日之出倶楽部』というビリヤードと卓球のできるお店なんですけど、落語家さんとかお笑い芸人さんを呼んでイベントをされたり、フードバンクという期限の近いものや買い過ぎちゃったものを福祉施設などに寄付する活動をされていたりとか。あと、レトロなおもちゃとかグッズがいっぱい置かれている楽しいお店でもあって、ビリヤードもすごく丁寧に教えてもらったりもして……世のため人のため、何より商店街のためにいろんなことをされている、本当にいい方です。
それから、同じ玉造日之出通商店街にある『トロイカ&リビエラ』っていうレストランは、おじさん1人で切り盛りをされているんですけど、その方はすごく多彩で。お料理はもちろんお上手で、何を頼んでも美味しいですし、絵もすごく上手くて。店主の描いたリビエラちゃんっていうメルヘンチックなかわいい女の子のキャラクターが人気なんですけど、最近ではTシャツとかトートバッグなどのグッズ化もされていて、空いている時間にはフルートを吹いてくれたりもして。とにかくお客さんを楽しませたい! という気持ちがあふれていて、バイタリティとサービス精神がすごい方です」
小山「このトロイカ&リビエラ、行ってみたいですね。……パンも売っているんですね?」
あさみん「パン屋さんでもあるんですよ。パン屋さんとレストランと両方やっていて。かなり広い店内を1人でやっているんです」
小山「パンも1人で作っているんですか?」
あさみん「1人で焼いていますね」
小山「すごいですね! パン屋さんをやりながら、焼き終えたあとはレストランで料理を作って回しているんでしょう?」
あさみん「ハンバーグもお肉からこねて作っていて、すっごく美味しいんです」
小山「このパフェもめちゃくちゃ美味しそうですよ」
あさみん「ぜひ、おすすめです」
小山「もうここに行きたいよね(笑)」
宇賀「行きましょうよ、来年すぐに。気になる! ネオンがすごいですよね、『スーパー玉出』みたいな感じキラキラに光って……(笑)。大阪っぽいなって感じがしました」
宇賀「昔ながらの商店街というのは少しずつ減ってきてしまっているんですか?」
あさみん「そうですね、店主の高齢化や店舗の老朽化、大型店との競合でお店が減って訪れる人が減って、それでまたお店も減って……という悪循環がありますね」
宇賀「若い人が盛り上げようとしているところもあったりするんですか?」
あさみん「そうですね、たとえば週末にマルシェとかフリーマーケットを開いたり、イベントとかお祭りで、一時的に人を集めるということは各地で行われています。古民家をリノベーションしてカフェができたりなど、新しい店舗が少しずつ増えている商店街は全国で見られますね」
宇賀「こうやって商店街について発信される活動をされていて、将来的にはどういうことをしていきたいですか?」
あさみん「商店街の方にお話をうかがっていると、古い建物はかっこ悪いとか、恥ずかしいとおっしゃる方もいて。でも私はそれがむしろレトロでかっこいいし、誇りに思うべきだと考えているので、その意識をまず変えたいなと思っています。そんなレトロで魅力的な商店街を訪れる人も、商店街でお店を出す人も増えてほしいです。そのためにはまず商店街に興味を持ってもらって、実際に足を運んで、見て感じて好きになってほしいですね」
宇賀「初心者のおすすめの歩き方とかありますか?」
あさみん「まずはやっぱりビジュアルを見て楽しんで、写真を撮って。それをSNSにアップしてほしいです。みんなにやってほしいです」
小山「商店街に行ったら普通、お店とか商品を見たりするから看板はそんなに見ないけど、ここまで看板をじっくり見ていくだけでも面白いかもしれないですよ」
宇賀「この番組はお手紙をテーマにお届けしているのですが、今日は『いま、想いを伝えたい人』に宛てたお手紙を書いてきてくださっているんですよね。どなたに宛てたお手紙ですか?」
あさみん「私が書いた本、『商店街さんぽ』を読んでくださった皆さまへです」
あさみんさんのお手紙の朗読は、ぜひradikoでお聞きください(1月7日まで聴取可能)。
宇賀「今日の放送を聞いて、あさみんさんにお手紙を書きたい、と思ってくださった方は、ぜひ番組にお寄せください。責任をもってご本人にお渡しします。
【〒102-8080 TOKYO FM SUNDAY’S POST あさみん さん宛】にお願いします。応募期間は1ヶ月とさせていただきます」
あさみんさん、ありがとうございました!
『商店街さんぽ ビンテージなまち並み50(学芸出版社)』
あさみんさん SNS
https://twitter.com/papicocafe
https://www.instagram.com/papicocafe/
2024年の年賀状、お待ちしています!
2024年も、皆さんからの年賀状をお待ちしています。番組に年賀状を送ってくださった方には、サンポス特製のポストカードをお届けします!2024年1月10日までに投函していただいた年賀状が対象となります。宛先は、【〒102-8080 TOKYO FM SUNDAY’S POST】までお願いします。今週の後クレ
今回のメッセージは、沖縄県〈八重山郵便局〉多宇雄飛さんでした!「八重山郵便局は沖縄県の石垣島にあります。私自身も石垣島出身です。 去年、地元のスーパーでご高齢の方に『自分の車が分からなくなってしまった』と声をかけられました。その方は、『周りに人はたくさんいたけれども、不安で声をかけることができず、いつも来る郵便局のバイクを見て、安心して声をかけることができた』と話してくれました。その後、ご自身の車を見つけ、無事に帰宅することができ、郵便局の制服やバイクを見て声をかけてくださる方がいることを改めて知り、お客さまとの近さや郵便局の強さを感じました。」
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