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『手紙から始まる物語。』
ここには、様々な思いが詰まった手紙が毎週届きます。
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日曜の午後3時、1通の手紙から始まる物語。
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おすすめのシニア旅とは? 旅作家の下川裕治さんが登場!

  • ON AIR
  • 2026/03/15

旅作家 下川裕治さんをお迎えして

写真 今回はスタジオに、バックパッカーの達人で旅作家の下川裕治さんをお迎えしました。
写真 下川さんは長野県松本市生まれ。現在、71歳。大学卒業後、新聞社勤務を経て『12万円で世界を歩く』で旅行作家デビュー。最近では『シニアになって、ひとり旅』『70歳のバックパッカー』などを出版され、今もアジアを中心に、バスや列車を使ったバックパッカースタイルの旅を書き続けていらっしゃいます。

小山「『12万円で世界を歩く』をお書きになったのは何歳くらいですか?」

下川「30半ばですね」

小山「ということは30数年前。今はさすがに12万円じゃ難しいですよね?」

下川「円安だからね、いろいろ難しいこともあるけど、当時に比べて航空券がすごく安くなってきているので不可能な金額では全然ないですね」

小山「新聞社はいつまでお勤めだったんですか?」

下川「3年間勤めてボーナスをもらって辞めました」

小山「旅行作家になったきっかけは何だったんですか?」
写真 下川「ないんです。旅に出たかったんですね。旅に1年間くらい出て、帰ってきたらまた勤めようと思っていて。当時は旅行作家という人がいなかったんですよ。旅を書くというのは有名な作家の方が旅に行って書くとか、海外の駐在の方が現地を報告するとか、そういう本はいっぱい出ていたんですけど。旅行作家はたとえば小田実さんの『何でも見てやろう』とか沢木耕太郎さんの『深夜特急』とかその程度です。だから自分が旅行作家になるとは思っていないんです」

小山「とりあえず新聞社を辞めてなんかプラプラしてみるか、みたいな」

下川「そういう感じなんですよ。帰ってきたらまた仕事を始めようと。書く場所もなかったんですよ。『12万円で世界を歩く』で、はじめて旅を書くんです」

小山「じゃあ書き下ろしなんですね」

下川「書き下ろしもいいところって感じですね」
写真 小山「下川さんが旅をされる時、これだけは絶対に持っていくもの。いくつくらい、どんなものがありますか?」

下川「ガムテープ」

小山「え、ガムテープ?」

下川「いろいろ旅先で壊れるんです。ナップザックとか靴とかいろいろ。直せないものもあるので、応急措置ですね。それから宿の窓の……」

小山「隙間風みたいな?」
写真 下川「いや、蚊です。要するに、網戸があっても破れていたり。とにかくガムテープは非常に有効なんです」

小山「海外に行く時にガムテープが必需品って、考えたことがないですね」

宇賀「なかったですね」

下川「これは絶対におすすめです」

小山「他には何ですか?」

下川「荷物をやっぱり少なくするのがバックパッカー。バスターミナルに着いて、宿までとか、自分で背負って歩かないといけない。最低限のものしか持っていかない」
写真 宇賀「今でも旅に出るのはワクワクしますか?」

下川「しないです」

宇賀「しないんですか!」

下川「心配ばっかり」

宇賀「でも、行くんですね?」
写真 下川「一人旅って1個1個クリアしていくことの、達成感というほどじゃないけど、たとえば空港のトランジットでうまく通れるだろうかとか、この荷物引っかかるかなみたいな気遣いって、ずっといつもありますよね。だから気が重いです」

宇賀「でも行くのはどうしてですか?」

下川「病気みたいなものなのかなという気がしますけどね。月に1回くらい海外に出ないとなんか居心地が悪くて」

小山「いちばん最近行った海外はどこですか?」

下川「ベトナムです」

小山「次はもう決まっているんですか?」

下川「同じ便でベトナムに行ってタイに行ってという感じです」
写真 小山「下川さんは『70歳のバックパッカー』という本をお書きになりましたけれど、シニアになってもバックパックの旅は面白いものですか?」

下川「というか、それしかもうできないかもしれない。染み付いちゃったところがあるんだけど、僕は普通に旅をしているんだけど、周りから見ると『それはバックパッカーの旅だよ』と言われちゃうところはあります」

宇賀「これから旅出たいと思っている方におすすめの旅先は?」
写真 下川「僕は71歳ですから、そういうところから言うと、いかにお年寄りに優しい国に行くか。いろいろ国を回って、自分の歳をとってきた経験から言うと、やっぱり社会保障がよくない国、未熟な国に行くべきですね」

小山「どうしてですか?」

下川「欧米や日本のように社会保障をどんどん進めている国って、老人に対して一人で生きれる社会を作りましょう、みたいな。まだ制度が整わない国って、みんな家族が面倒を見ることで老人は生きましょう、という世界なんですね。そうすると僕なんかが行くとすっごく手助けしてくれるわけです。危うくてしょうがないんでしょうね。僕はそこまでじゃないけど、たとえば杖をついているような方が一人で電車に乗ってくると、これはアジアではあり得ないんですね。誰か横には必ずついているし、電車になんか大体乗せないですね、車で送り迎えをする。そういうところに欧米とか日本から一人で旅をする人が来ると、危なそうで気が気じゃない、という感覚で、みんな手を出してくれるんですよね。だから楽ですよ、こんなこと言っちゃいけないかもしれないけどね」

宇賀「具体的に言うとどの国ですか?」

下川「今は近さと物価とかいろいろ考えれば、やっぱり東南アジアは楽なんじゃないでしょうかね。長い飛行機はなかなかきついし、皆さんの老人に対する意識みたいなものがちょうど合っている感じがしますね」
写真 小山「特に国ではどこがおすすめですか?」

下川「ベトナムなんかいいんじゃないかと思いますね。物価が安いこともあるけども、ちょうど国が伸びている時のディテールはあるし、老人とかそういうものに対してはまだまだ未熟なので、よくしてくれます」

小山「下川さんが人生最後の旅は、どこに向かいますか?」
写真 下川「最後にここしか……といったら空港に行きます」

小山「空港に行ってどこか決める?」

下川「ううん、寝る」

宇賀「空港で?」

小山「日本国内の空港ですか?」

下川「どこでもいいです。日本の空港は24時間開いているところが少ないですが、そこに行ってベンチで寝ると、今までの旅がずっとよみがえってくるような……最後は空港かなと」

小山「なるほど」
写真 宇賀「この番組は『手紙』をテーマにお送りしていますが、今日は下川さんに『今、想いを伝えたい方』に宛てたお手紙を書いてきていただきました。どなたに宛てたお手紙ですか?」

下川「シニアの方に旅のすすめを書いてみました」

下川さんからシニアの皆さんに宛てたお手紙の朗読は、ぜひradikoでお聞きください。
(*3月22日まで聴取可能)
写真 宇賀「今日の放送を聞いて、下川さんにお手紙を書きたい、と思ってくださった方は、ぜひ番組にお寄せください。責任をもってご本人にお渡しします。
【〒102-8080 TOKYO FM SUNDAY’S POST 下川裕治さん宛】にお願いします。応募期間は1ヶ月とさせていただきます」

下川さんの著書もぜひお手に取ってみてください。

『シニアになって、ひとり旅』(朝日文庫)

『70歳のバックパッカー』(産業編集センター)

下川裕治さん、ありがとうございました!
写真 今回の放送は、radiko タイムフリーでもお楽しみいただけます。

「SUNDAY’S POST」Xのアカウントはこちらから。

皆さんからのお手紙、お待ちしています

毎週、お手紙をご紹介した方の中から抽選で1名様に、大分県豊後高田市の「ワンチャー」が制作してくださったSUNDAY’S POSTオリジナル万年筆「文風」をプレゼントします。
引き続き、皆さんからのお手紙、お待ちしています。日常のささやかな出来事、薫堂さんと宇賀さんに伝えたいこと、大切にしたい人や場所のことなど、何でもOKです。宛先は、【郵便番号102-8080 TOKYO FM SUNDAY’S POST】までお願いします。

今週の後クレ

写真

松本南郵便局のみなさん


今回のメッセージは、長野県〈松本南郵便局〉飯島 成美さんでした!

「郵便局に職場見学に来た小学生の子どもたちからお礼の手紙をいただくのですが、色とりどりの絵や丁寧に書かれたありがとうという文字を見ると、思わずこちらまで笑顔になります。絵が描かれているものが多くて、先生に作っていただいた紙に色鉛筆などを使って色をカラフルに塗っていただいたお手紙をいただきました。『体に気をつけてこれからもお仕事頑張ってください』と書かれた長文のお手紙をいただき、局内でもとても話題になりました。手書きだと個性があるので、すごくその方のことも思い出しますし、手紙はその人の気持ちやぬくもりがちゃんと伝わっていくものなのだと感じました。」

※出演した郵便局、及び郵便局員宛ての手紙はいただいてもお返事できない場合がございます。あらかじめご了承ください。
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