三協フロンテア presents The Starters(ザ スターターズ)

パーソナリティ ユージ・吉田明世20代~30代の若手起業家をゲストに迎え、
彼らがどんな発想や未来への展望を持ってブレイクスルーを起こそうとしているのかお話を伺います。
高い意識とモチベーションで社会に風穴を開けようと取り組む彼らの話が、
「あなたも、世の中を変えられる!」という、
朝、仕事へ向かうビジネスパーソンのやる気のカンフル剤になることを目指してゆきます。

Guest ゲスト

2026.10.13

空き家を再起動させる


>class=



アキヤ株式会社 代表取締役 CEO

江渕 大輝さん


空き家を中止とした事業開発、不動産事業





ONE MORNING「The Starters」
火曜日のこの時間は社会に風穴を開けようと取り組む若き起業家をお迎えして
そのアイデアの根っこにあるものや未来へ向けたビジョンを伺います。

今週と来週のゲストは、アキヤ株式会社 代表取締役CEOの江渕 大輝(えぶち・だいき)さんです。1996年生まれ、高知県のご出身。大学卒業後、野村総合研究所に入社し、様々な事業に従事されます。そして、2020年に会社を創業されています。
今週は主な事業内容をうかがいます。会社名にもあるように「空き家」を扱っているということですが、近年、空き家は社会問題となっています。まず、どんな課題があるのか、教えてください。

「現在空き家っていうのが日本にだって400万戸ぐらいありまして、これは空室中の物件という意味だと、大体七軒に一軒ぐらいが空き家になっているんです。理由としては人口減少や少子高齢化などあるんですが、空き家が増えていくと犯罪拠点になったり、地方だと害獣問題になったり、一番は空き家が増えていくと周りの地価、不動産の価値がだんだん下がっていってしまうんですね。そういうところをどうにかしたいという会社です。」

「空き家を使ってどういう事業を展開されているんですか?」

「空き家を空室の物件だというふうに定義しますと、ただ世の中には何かしらの理由で賃貸物件を借りたくても借りられないという方々がたくさんいらっしゃいます。我々はそこを結びつけるサービスをしています。 特に今は日本に働きに来てくれている外国人労働者の方々いらっしゃいますが、なかなか今の賃貸市場だと物件を借りることができないという理由がありまして、その他にも借りられない方々はいらっしゃると思うんですが、そういった方々に対して、僕らで物件を購入して賃貸物件に変える。特に僕らは外国人労働者の方々を雇用されている企業様に対して、社宅として賃貸物件を貸し出しています。」

例えば騒音のトラブルやゴミ出しの問題など貸したくないという方々の気持ちもわかるんですが、こういった理由で大家さんが許可してくれないんですか?

「そうですね。大家さんやマンションの組合の方々ですね。そういう事情もあり、私たちは一戸建ての物件で、近隣の方々にご迷惑がかからないように物件作りを進めています。」

正直、知らない外国人の方が近所に住むというのは怖いですが、一回そこで受け入れ企業を挟んで社宅として利用するという形だと、一気に安心感が得られますね!
企業としても自分で社宅用意したり、作ったりするのはきっと大変なことですよね。

「本来の事業じゃない部分に多額のお金を使わないといけないので、実際すごく大変です。物件を一個購入してリフォームして人が住めるようにしようと思うと、大体1500万ぐらいかかるんですね。外国人を雇用されているような会社さんって中小企業が多いので、コスト的に難しいというところで、我々の方でそこのお金を払い、自分たちで中小企業向けの社宅を作っています。」

でも、外国人労働者の方がそこに住むとして、敷金礼金や家具、家電など、先立つお金は必要ですよね。

「おっしゃる通りで、お金がないから働きに来ているというそもそもの大前提がある一方で、日本ってやっぱり「先にお金をたくさん払ってください」という文化じゃないですか。なんなら家具家電も必要ですよね。我々の場合は自分たちがオーナーなので、敷金礼金や仲介手数料は全ていただいていません。加えて、家具家電はもちろん、カーテンからお箸まで全てご用意しています。」

企業さんからしても、自分たちで用意する必要がないですし、入居者さんからしても、日本に住む上で何が必要なのかよくわからない中で、必要なものをすべて用意してもらえるというのはかなりありがたいですよね!
もし、そこで用意したものを壊してしまったり、なくしてしまったりした場合はどうなんるんでしょうか?

「そもそも商品ごとに対して保険がかかっています。また、壊れてしまうケースでは大抵の場合、使い方がわからず壊れるというケースがほとんどなんですね。そこを私たちは、LINEで使い方を質問できてAIに回答してもらえるという形で、壊れる手前で未然に防ぐってことを今やっています。」

例えば、「ここに空き家がある」、「この空き家の近くには外国人労働者を使う企業がある」という情報を全国という範囲で探し出すのってかなり大変だと思うんですが、そういったリサーチってどうされているんですか?

「おっしゃる通りで、大体昨年100件ぐらいの物件を購入して全部社宅に転換したんですが、我々一人で開拓することはほぼ不可能で、基本は登録支援機関と言われる方々や、監理団体と言われるような外国人の方々を紹介したり、入国した後にサポートしたりする団体と連携して、今まで住居を探すことに苦労されていた方々の住宅を我々の方でしますというところで、ある種の営業の方々は登録支援機関や管理団体の方にお任せして、我々は商品を作るところに特化するという形で、連携しながらやっております。」

買った住宅は結構埋まっていますか?

「自分の工場の近くで外国人の方が入居すると決まった後に物件を買うので、空室になることがない100%稼働している状態なんです。」

需要が確定していると言っても、空き家ということもあって綺麗であることは少ないと思いますが、人が住めるようにインフラを整えるのは大変じゃないですか?

「そうなんです。何が潜んでいるかわからないのが空き家なので、例えば、「買ってみた後に雨漏りがわかった」といったことがあるので、まず買う前のチェックはかなり熟練の能力がいるんですよね。我々はそこをベテランの社員さんを多く雇用しているんですが、その方々に判断してもらっています。修繕や資金調達の部分もあります。特に弊社はファイナンスのスキームが特殊で、銀行から融資してもらうことが空き家だと難しいんですよね。なので、それ以外の方法で、例えば株式を使って資金調達したり、社債を発行したりしてお金を集めました。」

ずっとそれだとどこかで限界が来ると思うんですが、それはビジネスのサイクルを回すための資金ということですよね。

「おっしゃるとおりで、先ほどの例はビジネスを回し始めるための資金で、回転続けるために必要な事業として、最後には空き家を売却するんです。 新しいオーナーさんに届け、新しいオーナーさんからすると、企業・法人の社宅として使われていて、外国人の方々が長く住む前提となると、空き家だったものが安定した資産に変えられるんですね。」

オーナーさんからすると、いわば借り主がついた賃貸物件を販売するということなので、それはまあ安心ですよね!
外国人労働者用の住宅、社宅以外にも、空き家をリフォームして福祉施設向けの物件にする事業も今年から始められたと伺いました。

「冒頭でなかなか住める物件がなくて困っている方がいるというお話をしたと思うんですけど、これって実は障害者グループホームを作っている方々や高齢者向けの施設を作っている方々も同じような状況なんです。例えば物件ごとに一部屋7.43平米ないといけないとか、スプリンクラーをつけないといけないといった物件の要件がかなり決まっているんですが、そんなぴったりな賃貸物件はなかなかないので、施設を作りたくても設備がないからできない。設備付きの物件を購入しようにも5000万ぐらい必要なのでできないという方々が市場にたくさんいます。しかし、この高齢化社会の中、人手不足で、自分の子どもたちを預けられる場所があったら預けたい方もいます。ニーズはあるけれども作れないというところで、今そういった方々向けに、先ほど説明した外国人向けの社宅のような形で、我々が物件を買い取って、グループホームや福祉施設向けにリフォームをおこなって貸し出しますよということを同じスキームで今やっています。」

これまで空き家をリフォームする過程でトラブルなどは何かあったりしましたか?

「最初はありましたね。我々の目利きが間違えていて、買った後に入居する前の修繕費用が想定より500万円かかってしまったことがありました。あまりにも痛手すぎて、そこでやっぱり若手の勢いでやっていちゃダメだなというところで、しっかりその領域のベテランの方々に入ってもらい、ベテランの60歳以上のベテランの社員の方々をどんどん雇用していくという今の社内の体制に変えていきました。」

目利き、重要ですね。
今、外国人労働者の社宅から福祉施設ときて、今後空き家をさらに利用するとしたらどういったことができると思いますか?

「本当に我々も今探している領域ではあるんですが、やっぱりデータセンターなどですね。そこの最先端領域で今分散が必要というふうに叫ばれ始めているので、そこの掛け算は我々もすごく見ているところでじゃあります。今は足元から必要なところに物件を作っていますが、これからは未来的に必要になるものにどれだけ投資できるかということをやっています。」

最後にこれまでに乗り越えてきたハードルを教えてください。

「多分まだ乗り越えてなくて、ハードルを越える手前だとは思うんですけども、今創業して7年目なんですけども、うち6年ぐらいはずっと事業が当たらずに空振りし続けました。乗り越えたってわけじゃないですけども、シンプルにいろんな事業を作っていく中で気づいたのは、やっぱり誰かの深い悩み、つまり今回でいうと外国人の方であったり、介護施設が作りたい方々であったりに正面からぶつかるようなサービスを作ることができれば、ハードル乗り越えられるんじゃないかなという仮説が立ったのが今になります。」

  • Facebook
  • X
  • LINE

TOP