WELLNET presents 旅めし

日曜 12:00-12:25 TOKYO FM/JFN38局ネット

日曜日のランチタイム。北海道から沖縄まで、日本海から瀬戸内海まで、岩木山から阿蘇山まで……。日本各地の「食、地産地消、名産・特産品、民芸や工芸、伝統、人々の営み」を伝えていく、日本全国をたっぷり味わう旅番組です。 さぁ、今日も、その土地ならではの味わい、ローカルフードを求めて、一緒に、旅に出かけましょう!

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綿引さやか

オンエアレポート

北海道corner

ラーメンの聖地・札幌の新しい名店! 至高の美味しさ、清湯醤油ラーメン。

#札幌
札幌へ来たらまずはここへ。札幌大通公園。街の広場であり、市民の憩いの場であり、歩行者のための道であり、人々が集い交わり和む場所。本当に素晴らしい公園です。「とうきびワゴン」もここにあります。
6月。札幌は今、北の初夏を迎えています。大通公園の新緑や花々に癒やされたら、そろそろ「旅めし!」参りましょう。
今回の「旅めし!」は、札幌のオフィス街の一画にあります。あの時計台からもすぐのところ。ラーメン屋、ですが、路上に立てられた看板には何やら横文字、英語が並び、いわゆる昔なじみのラーメン屋とはちょっと違う雰囲気が感じられます。お店は地下です。さぁ降りましょう。
この階段の下に、今、札幌で「一番美味しい」と評判の、そして時にこの階段上まで行列が続くこともあるという、その名も「Japanese Ramen Noodle Lab Q」があります。
店の入り口の前に券売機があります。まずここで基本の注文を購入。
大きな引き戸を開けて中へ入ると、右手の壁際にずらっと並んだ椅子が。昼時にはここに「待ち」の人々が座ります。(これは閉店後に撮影したので人はいません)
いわゆるラーメン屋らしからぬインテリア、雰囲気。調理場の前にカウンター席が、そして店の真ん中に大きなガラス天井のテーブルがあってそこを囲むように座ります。その大きなテーブルの中央には花が生けられていて、なんだか洒落たバーのような感じもしますが、ラーメン屋です!
「Japanese Ramen Noodle Lab Q」代表で、ラーメン作り職人、この店の大将の、平岡寛視さん。イケメンです。実は兵庫県出身。プロのスノウボーダーを目指していたこともあるスポーツマン。もっと若い頃は、北海道の雪山、米国コロラド州の雪山を行ったり来たり。冬はスノウボード、夏はラーメン店で仕事、という生活をしていた頃、素晴らしい先達(ラーメンの先輩たち)に出逢い、「すっかりラーメンに魅了された」そうです。アメリカの寒い雪山で「ああ、今ここに、温かいおいしいラーメンがあったら……」という思いが、「いつかアメリカで日本のラーメン屋を開きたい」という目標に。ある日、「俺はラーメン屋をやる」と決心したそうです。
「Qのラーメンは、ひとことで言えば、『北海道ラーメン』です」と平岡さん。こだわり抜いて作り上げる自家製麺は、5種類の北海道小麦のブレンドから生まれます。さらに、北海道産の大豆と小麦から生まれる生揚げ醤油、北海道ルスツ産のもち豚から作られるチャーシュー、北海道十勝の「幻の地鶏」とも言われる新得町の地鶏をスープに使い……、そう、「Q」のラーメンどんぶりの中には、北海道が詰まっているんです。店主・平岡さんがホレ抜いた食材だけを使って作り上げられる、至高のラーメン、それが、「Qのラーメン」なのです。
たとえ並んでいても、席に案内され座れば、ゆったりくつろいで食べることができます。
「1から10まですべて自分で作りたい」と語る平岡さん。「小麦本来の香りと味を感じて欲しい」という思いから、自家製麺にこだわるようになりました。平岡さんの日々は、朝、自分でおこなう「麺打ち」で始まります。それぞれのスープごとに麺を打ち分けているのも特徴です。また、「季節や温度、湿度によって、その配合を微調整する」というこだわりには頭が下がります。「麺を打つようになって、自家製麺にこだわった先輩ラーメン店主の皆さんの偉大さがわかる」と語ります。「もっともっとがんばって、精進して、最高にうまいラーメンを作りたい」と今もさらなる至高をめざしている平岡さんです。
今回の「旅めし!」はこちらです。「清湯(ちんたん)ラーメン」(清湯醤油)。まずはレンゲでひとくちスープを啜ってください。洗練、奥深さ、広がり、さわやかな甘みと醤油の味わい、喉を通り抜けるときの感動。麺がまたうまい!
あまりのおいしさに完食。すると、どんぶりの底から「ありがとう」が。「当たり前のことを当たり前にやっているだけ。時間を惜しまずやるのが僕らの仕事。自分がほんとうにおいしいと思えるものを作るために勉強します。今は、朝の麺打ちがとにかく楽しい。小麦、麺は生き物で、毎日表情が変わるんです」と熱く語る平岡さん。ごちそうさまでした! 「Q」には、看板メニューの「清湯醤油」のほかに、「白湯塩」もあります。塩ラーメンも絶品。「Q」は、6月12日に、5周年を迎えました。おめでとうございます!
Japanese Ramen Noodle Lab Q 北海道札幌市中央区北1条西2丁目1-3 りんどうビルB1F
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