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今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

19.07.15

Facebookの“投票済み”を知らせる機能

null今知っておくべき注目のトレンドをネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します!!

今日は、報道ベンチャーの株式会社「JX通信社」代表取締役・米重克洋さんにお話を伺いました。米重さんが注目したネットの話題はこちらです。


【Facebookの“投票済み”を知らせる機能】

このニュースのあらましは…


Facebookは参院選の投開票日の21日、18歳以上の利用者の画面に、自分が投票したことを知らせられる『投票者メガホン』を表示させるとのことです。

鈴村:Facebookはなぜこの機能を付けたんでしょうか?


米重さん:この機能を付けると投票率のアップに間接的に効果があるらしいんですね。朝日新聞によると2010年のアメリカの中間選挙で、Facebookのユーザーに対して、このボタンを出したり、または、出さなかったりして調査をしてみたところ、投票済みボタンを押した友人の写真を見た人は、同じくその投票済みボタンを押す確率が増えたそうなんですね。そして、その計算から間接的に28万人くらいの投票を後押ししたんじゃないかという研究がありまして、要は、親しい人の投票を知ると自分もというふうになる傾向があるということです。Facebook社は、家族と友人と選挙について議論する機会にしてほしいとコメントしています。


鈴村:それは大事ですよね。小さいことのようですけど、きっかけとしてはすごく大きいものになりますもんね。


米重さん:友達も投票したから、私もしよう!みたいなね。


鈴村:うっかり…。みたいな人ももしかしたらいるかもしれませんから、そういうことにも気付く可能性もあるかもしれませんね。こちらは、ネットの反応ではどうなっていますか?


米重さん:やはり、若い世代の投票に好影響なのではないかと、結構、好意的な声が多いですね。これ以外にも、投票を促す動きというのが今回の選挙では広がっていまして、例えば、ラーメンの有名店『一風堂』では、投票済証を持参すると「替玉」か「玉子」が無料になるということで結構話題になっています。


鈴村:選挙に行ったら、替玉か玉子がもらえますよ!ってことですよね。


米重さん:博多ラーメンを替玉なしで食べ終えるのは、なかなか厳しいですからね。(笑)


鈴村&エリザベス:(笑)


エリザベス:絶対ね〜!頼んじゃいますよね!(笑)


鈴村:替え玉ありきですからね。そのためにスープを残しますからね、ちゃんと丁寧にね!(笑)
他にはどんな取り組みがあるんですか?ってこの流れで聞くと、ラーメンの話みたいになっちゃいますけど。(笑)


米重さん:『選挙割』という言葉が今回出来ていまして、例えば、先ほどのように投票済証を持っていくと、飲食店で一品プラスで付いたりとか、散髪が15%割引になりますとかという、そういうサービスも結構ツイッター上で紹介されているんですね。選挙割の情報を集めた専門サイトも登場したりして、非常にたくさんのお店が参加しています。


鈴村:なるほどね。選挙って、当たり前のことなんだよっていうことになればいいですよね。だから、そういうふうに普通にサービスとして繋がっている、軽いものであってもいい気がしますもんね。


米重さん:そうですよね。本当にちょっとした好影響をもたらせればいいと思いますね。


鈴村:ということで、実際の投票についてですけど、若年層の投票率が低いとも言われているんですよね。実際はどれくらいなんですか?


米重さん:事実、低くて、2017年の総選挙では、全国で20代は34%しか投票に行っていないんですよ。30代は45%、40代は50%なんですよね。これに対して60代は72%行っていて、70代以上でも61%は行っているわけですね。70代以上になると、足腰が弱ったり、健康を害したりしますので、それで投票率が下がるんじゃないかということは昔から言われてるんですが、それよりも若者の投票率が低いと…。これは世論調査でも同じような傾向がありまして、若い人、もっと具体的に言いますと、アンダー40の世代ほど選挙に関心が低いという傾向は、かなりはっきりと出ています。


鈴村:低いことの原因としては何が考えられますか?


米重さん:人間は年齢を重ねるほど、ライフステージの変化で、政治、あるいは行政のサービスというものを意識する機会が増えると思うんですよね。例えば、子どもが生まれると、“教育”と“子育て”、保育園の問題に関心を持つということもありますし、あるいは、これが高齢者になってくると、当然、“医療”とか“年金”“福祉”、こういうところが気になってきますよね。ただ若い世代は、ある意味そういうものに対する意識というところがまだそんなにないので、そういったところで、おそらく、関心が低いのではないかなということはよく言われています。


鈴村:実感のなさというかね…。やっぱり、大人になってから気付くんですよね。若い頃は、実感がない事というのが、選挙に影響しているんだなってことがわかりますよね。
今回の参院選の投票率はどうなりそうですか?


米重さん:結論から言うと、低くなる見方がかなり多くなってきています。理由としては、衆院選とのダブル選挙がなくなったということですとか、あるいは、争点が、“消費税”“憲法”“年金”といろいろあるはずなんですけど、やや散漫で、議論もあまり盛り上がっていないというところもがあります。あとは、干支の亥年のジンクスというものがありまして、昭和22年移行、戦後の選挙でず〜っと亥年の選挙というのは、投票率が毎回低いということが経験則的に知られているんですね。


鈴村:へぇ、そうなんですか。何か影響があるんでしょうかねぇ。


そして、今日の #スズコメ はこちら。





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