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今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

20.09.17

アカデミー賞・作品賞、2024年から新ルール導入

nullいま知っておくべき注目のトレンドをネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します!!

今日は、いま気になる・人に話したい旬のネタをお届けするネットニュースサイト『ねとらぼ』の編集長・加藤亘さんにお話を伺いました。そして、加藤さんが取り上げたニュースはこちらです。


アカデミー賞・作品賞、2024年から新ルール導入

鈴村:加藤さん、これはどんなふうに変わるんですか?


加藤さん:アカデミー賞を主催する「映画芸術科学アカデミー」によると、2024年の「第96回アカデミー賞」から、「作品賞」に応募する映画は、テーマや主演・助演俳優、製作スタッフ、配給会社など、アカデミーが定める4つのカテゴリーのうち、2つ以上で性別・人種・性的マイノリティ・障がい者といった少数派グループを含まなくてはならない、としています。
例えば、主演または重要な助演俳優のうち、少なくとも1人がアジア系、ヒスパニック系、アフリカ系などの少数人種・民族であること。または、映画のメインのテーマや物語が「女性、少数人種・民族、LGBTQ+、障がい者」を中心としている、などです。


加藤さん:つまり、より多様性を重視したルールに変わる、ということですね。
…というのも、アカデミー賞をめぐっては人種的な偏りなどへの批判があって、映画芸術科学アカデミーは近年、多様性の実現に向けて取り組んでいるんです。
2024年のアカデミー賞から、作品賞に応募された作品は、アニメ長編・ドキュメンタリー長編・国際映画の分野で別途対応となり、作品賞以外の部門については従来通りとなります。


鈴村:なるほど。これ、こういうふうにカテゴリー分けをしないといけない、ということが、僕はすごく寂しいなぁと思いますね。こんなことしなくても、いろんな人が参加出来た方がいいし、出来るべきだと思うんですけれど、こうやってカテゴリー分けをして、それを必ず入れないといけない、というのが何ともひっかかるところですよね。


鈴村:ほかにアカデミーがこれまで取り組んできた“多様性の実現”にはどんなことが?


加藤さん:2016年には「2020年までに女性と少数民族・人種の会員を倍増させること」を目指した取り組みを行い、これを達成してます。
そして、今年のアカデミー賞では、韓国映画の「パラサイト 半地下の家族」が、史上初の外国語作品による4冠(作品賞、監督賞、脚本賞、国際長編賞)を達成していますので、その辺も新時代の到来を反映しているのではないのかと思いますね。


鈴村:この“多様性”というもの…本当に多様で「みんな違うからいい」と思うので、そこをちゃんと尊重する形であるべきだし、こうやって「カテゴリー分け」をすることによって、逆に“差”をつける意味も出てきちゃうんじゃないかと思いますよね。


加藤さん:そうなんですよね。昨年はマイノリティの候補が相次いで受賞し、黒人の市民権をテーマにした映画「グリーンブック」が作品賞を受賞しています。ですが、人種問題について「whitesplaining(白人が偉そうに説教すること)な映画」だという批判もあり、こちらはソーシャルメディアを中心に物議を醸していて、マイノリティを扱ってもこういった批判が起きる、ということなんですよね。


鈴村:そうなんですよね。結局こういったカテゴリ分けをすることによって、より差別が進まないと良いな、ということをちょっと感じましたけどね。何をやっても「差別だ!」となっちゃうと、表現の自由が奪われる気もしますね。



そして、今日の #スズコメ はこちら。






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