20.09.23
携帯電話料金“4割値下げ”の現実味
今日は、元経済産業省の官僚で制度アナリストの宇佐美典也さんにお話を伺いました。
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【携帯電話料金“4割値下げ”の現実味】
菅総理大臣は先週金曜、武田総務大臣と会談し、携帯電話料金の引き下げの実現に向け、改革を進めるよう指示しました。武田大臣は会談のあと、「1割程度の引き下げでは改革にならない」と話し、携帯電話各社の努力を促す考えを示しています。
鈴村:総務省の調査結果を見るとですね、イギリスやフランスの携帯電話料金は非常に安いんですよね。これはなぜなんですか?
宇佐美さん:もちろん、これには理由がありまして、日本とヨーロッパの最大の違いというのが4G、今のところ一番新しい世代の携帯のネットワークですね。これのカバー率が違うんですね。日本だとほぼ100%、日本中どこでも4Gが使えるわけですけど、ドイツとかイギリスとかフランスだと80%~90%くらいなんですね。だから、日本は全ての人に4Gの接続を目指した結果、インフラ投資がかさんで料金が高くなっているというところがありますね。
鈴村:なるほど、設備投資のお金がかかっているのか。携帯電話料金が日本が高い理由、今の話もなるほど!というところなんですけど、他にも何かあるんですか?
宇佐美さん:そうですね、前々からいわれてたことで、日本の携帯電話料金が高い理由としては、“料金プランの問題”があるといわれていまして、日本は、特に大手に、データ通信をあまり使わない人向けの料金プランが無いので、携帯のデータ通信をあまりしない人が割高になっているという問題が指摘されていたんですね。それなので、そういう人たち向けになんとかしないといけないということで、格安スマホみたいなのが最近、売られるようになったわけなんですけど、それでもやっぱり、依然として、シェアが10%程度と低いので、もうちょっと普及しないとな…というところですね。
鈴村:格安スマホってまだそこまでシェアが広くないんですね?ザベスさんも安く使ってるんでしょ?
エリザベス:私は、格安SIMを契約しているんですよね。
鈴村:SIMね。意外とみんな工夫しているイメージがあったけど、こういうシェアなんですね。
菅総理は2年前、「4割、値下げできる余地がある」と発言していて、『4割値下げ』は実現可能なのでしょうか?
宇佐美さん:もちろん、やり方によってはできなくはないと思うんですけど、ただ、その分、失うものもあるという事で、例えば、今のうちから人口が少ない地域には「5Gを導入しません!」ということを宣言すれば、ある程度、投資がおさまるので安くなるわけです。けど、そうすると困る人もいるというわけですよね。だから、そのバランスが重要ですよね。政府としても民間にこれだけいうんだから、多少の努力も必要で、やっぱり、消費税の軽減税率の適応なんかも生活必需品というのだったら議論するのが筋なんじゃないかと思いますね。
鈴村:これね、企業がこういわれて対応をしなければいけないわけじゃないですか?これってすごく大変なことな気がするんですけど、企業だけが努力することで、4割下げるという事は実現できるもんなんですか?
宇佐美さん:5Gの普及は総務省の政策レベルの話なので、総務省も企業と相談して、このレベルで抑えましょうみたいな方針を決めないとできないことですよね。
鈴村:うんうん、なるほどね!日本では大手3社が“競争する環境”ができていないため“料金が下がらない”という見方がされています。これはそう思いますよね、みんな同じような感じというか、争ってはいけないみたいな感じの雰囲気があるんですけど、こちらはどう思われますか?
宇佐美さん:競争すれば料金が下がるという単純な話ではなくて、経済学上で『自然独占』という言葉があるんですけど、設備投資がすごくかかる産業というのは、参入者が増えすぎると、かえって設備投資が増えて、狭い市場を分けあって値段が高くなってしまうという問題が指摘されているんですよね。だから、電波とか電力というのは、ある程度、数が減るのはしょうがないといわれているんですけど、ただ、日本の場合は外から入ってくる可能性がない仕組みだったんですね、それが問題で、それなのに料金が高いというのが問題で、普通だったら携帯の電波を使うには、数千億円かかるはずが、政策的に700億円とかでおさまっているので、そう抑えているのに料金規制をなにもしてこなかったというのが問題だったんじゃないかなと思っています。
鈴村:ほう、なるほど。これ、競争するとはないんですか?例えば、どこかの企業が、「うちは一気に下げてみます!」みたいなことってなかなかできないものなんでしょうか?
宇佐美さん:新しく参入しても設備が古い会社のものを使うことになるので、値下げの余地が限られているんですよね。結局、電力の自由化なんかも、そんなに値段が下がらなかったですよね?だから同じような理由なんですよね。
鈴村:そうですね、下がらなかったですね…。同じような理由なんですね。なるほどね…。ちなみに、宇佐美さんは月々の携帯料金って意識して使われてます?
宇佐美さん:そうですねぇ、私は友達が少ないので、そんなに電話もかかってこないので意識してなくてもおさまるかなって感じですね。
鈴村:(笑)。友達少なくないでしょ、絶対に!本当ですか!?
宇佐美さん:いやいやいや、本当に最近誰とも会わない日が多くて…。(笑)
鈴村・エリザベス:(笑)
鈴村:おかしいな…、顔広そうなイメージなんだけどなぁ。
エリザベス:そうですよねぇ。
鈴村:話題もすごい豊富だし。
宇佐美さん:うっすいんです…。
鈴村:そんなことはないでしょ!(笑)
エリザベス:ほんとうにもぅ!(笑)
鈴村:じゃあ、携帯電話の使用料金は友達が少ないと安く済むっていう話ですか?これは。(笑)
エリザベス:そういうことなのか!?(笑)
そして、今日の #スズコメ はこちら。
"リポビタンD TREND NET” #スズコメ ① #ワンモ
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) September 23, 2020
今朝は【携帯電話料金“4割値下げ”の現実味】について
出来ないことはないだろうというお話でした。
今までも携帯料金が高かったという事に関しては設備投資、現状では5Gまで出ていますが、3Gから4Gになったときの4Gを設営するのに日本は接続率が100%
"リポビタンD TREND NET” #スズコメ ② #ワンモ
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) September 23, 2020
ヨーロッパとかだと80%~90%ということで届かない地域もあるけど、価格を下げるインフラ投資という事に関しては日本は少し高くしているみたいですね。値下げに関しての弊害が出るとすれば、5Gの普及が遅れる、範囲が狭くなるという可能性があります
"リポビタンD TREND NET” #スズコメ ③ #ワンモ
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) September 23, 2020
僕も料金下がってほしいなと思う事もあります。
通信速度というのがどんどん早くなってきて、当たり前になってきているんですよね
新しく速度の速いものが出ると日本中にオールカバーしてほしいなという状況になるではと思ってしまいます。
"リポビタンD TREND NET” #スズコメ ④ #ワンモ
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) September 23, 2020
僕もどうせ使うなら性能が良いものという気持ちになってくるので、値下げのバランスと設備に関する機能のバランスの納得できる部分での値下げは必要だと思います。
値下げできる余地があるという話ですから、今後どうなっていくのか注目したいですね。