20.09.28
臨時国会と菅政権の今後
いま知っておくべき注目のトレンドをネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します!!
今日は、報道ベンチャーの株式会社「JX通信社」代表取締役・米重克洋さんにお話を伺いました。米重さんが注目したネットの話題はこちらです。
臨時国会と菅政権の今後
このニュースのあらましは…
菅総理大臣の所信表明演説などを行う臨時国会について、自民党は立憲民主党に対し、政府が提出法案などを検討している段階だとして、招集は来月下旬以降になるという見通しを伝えました。
鈴村:米重さん、こちらの反応はいかがでしたか。
米重さん:菅政権はスタートダッシュで様々な政策を打ち出していますので、「早く国会での議論を見てみたい」という声が見られましたね。
鈴村:臨時国会ではどういうことがテーマになるのでしょう?
米重さん:菅政権ではじめて本格的な国会論戦の場となりますので、総理による所信表明演説やそれを受けての与野党各党の代表質問などがあるんですけれど、具体的な法案として、EUを離脱したイギリスとの経済連携協定が合意に達しましたのでその承認、あとはコロナの対応などが主なテーマになるかと思います。ほかにも、デジタル庁の設置などのいわゆる“デジタル化”の文脈で注目の政策もあるんですけれど、これらの法案提出がたぶん、年明けの通常国会になりそうなんですね。なのでその前段階で、いま話題になっているマイナンバーの普及や、銀行口座とマイナンバーとの紐づけを義務付ける動きも出てきていますので、そういった政策のあり方についても議論の対象になってくるのではないかと思います。
鈴村:この臨時国会のスケジュールは、今後の政権運営にどう関わってくるのでしょうか。
米重さん:はい。直近で一番大きな影響は「解散総選挙」がかなり先になる可能性が高まっています。というのも、臨時国会は10月23日か26日に招集されることになり、会期が50日くらいと言われています。ということは、これが12月の半ばくらいまでは続くんですね。その間に先ほどお話したような法案の処理をしなければならないので、その間の解散はおそらくない、ということになってくると、年明けやオリンピック終了後から任期満了までの間あたりが解散の時期になってくる可能性が高いんですね。そうすると、来年度の予算は経済対策に直結するので通さなければならないとか、あとはデジタル庁の設置法案などで通常国会が非常に忙しくなってくると思いますので、どうしても選挙が少し先の雰囲気になってくると思われます。
鈴村:菅政権は安倍政権と比べて、どういうところが変わったと思いますか?
米重さん:政策においては、おそらく多くの方が感じているかと思われますが、菅政権は細かくて具体的なテーマが多いのが特徴ですよね。安倍政権ですと「憲法改正」や「地方創生」など、大きいんですが突き詰めるとどこか曖昧な部分が残っている…という話が多かったんですけれど、菅政権では携帯料金の引き下げやデジタル庁の設置、不妊治療の保険適用など具体的な政策が多いです。
そして、これを実現するためなのか、総理大臣自身のワークスタイルにも特徴があるんですね。首相動静を見ると、専門家に総理自身が話を聞いているようです。食事の時間を使って、30分刻みで各界の有識者に話を聞いていて、官邸近くのホテルのレストランに朝夕の2回姿を現すこともあるようです。
鈴村:菅政権の今後の展望は?
米重さん:やはり、支持率を維持できるか?これ次第ですね。看板政策はもちろんですが、コロナ対応など、今後政権は色々な問題に直面しますので、その時に支持率をしっかり維持しながら、現在出している細かな政策をちゃんと形にできるかどうかが、長期政権になるか、短命で終わるかの分かれ目になると思います。
そして、今日の #スズコメ はこちら。
#スズコメ ② #ワンモ
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) September 28, 2020
有識者と話をしているという事が伝えられていましたが、それを聞いて思ったのが、やっぱり無理なさらないで…ということです。今はコロナの影響もあり、決めなくてはいけない事がたくさんあるとは思いますが、どうか気を抜ける・体が調整できる場所を作って欲しいと思いました