22.06.23
大阪地裁、合憲の判決。司法判断が分かれる同性婚

ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルがニュースを読み解きます。
情報社会学がご専門の学習院大学 非常勤講師、塚越健司さんにお話を伺います。
塚越さんに取り上げていただく話題はこちら!
『大阪地裁、合憲の判決。司法判断が分かれる同性婚』
吉田:同性婚が認められないのは憲法に違反するとして、同性カップル3組が国を訴えた裁判で、大阪地方裁判所は、「規定に憲法違反はない」という判決を下しました。
ユージ:塚越さん、改めて、どういった裁判なのか教えてください。
塚越さん:訴えを起こしているのはですね、30代~50代の6人の方です。主な争点は2つありまして、1つは、『婚姻の自由』というのを定めてます憲法24条。もう1つ、『法の下の平等』を保障している憲法14条。同性婚を認めないということは、これらに違反しているのではないか?ということで、訴え、争われているんですね。で、大阪地方裁判所は、同性婚を認めないのは「憲法に違反していません」という判決をしました。理由としては、まず、『婚姻の自由』ということに関しては、『両性』、お互いの性別ですね、そして、『夫婦』という言葉が憲法24条に入っているんですけれども、これは「男女間の婚姻を言っているんですよ」ということなので、同性婚はそこにを入ってないということなので、判断したということですね。そして、もう1つの『法の下の平等』ということなんですけれども、こちらも、「異性間の結婚は、男女が子どもを産み育てる関係を社会が保護する」という目的で作られているので、同性間の関係性というのは、どうすればいいのか、まだ議論の過程にあるということで、現状としては、憲法には違反しないというふうに判断して退けたという感じなんですね。
吉田:こういった種類の訴訟では、去年、札幌地方裁判所が全く逆の『違憲判決』を出していますよね。この判断の違いはどこにあるのでしょうか。「結婚の自由を全ての人に、訴訟」関西弁護団の佐藤倫子 弁護士に伺いました。
佐藤さん:私の考えるポイントとしては、大きく2つあるかなと思っています。1つは、『結婚・婚姻の目的』です。今回の大阪地方裁判所の裁判では、結婚の目的は、“自然生殖により男女が子を産み育てる環境を保護するもの”というふうに言いました。他方、昨年3月の札幌地方裁判所は、“子の有無、子をつくる意思、能力の有無にかかわらず、夫婦の共同生活自体を保護することが重要な目的”というふうに結婚の目的を述べました。この「結婚の目的が何なのか?」という事に対する考え方の違いというのが大きく結論にも影響を及ぼしたのかなというふうに思っています。
もう1点は、『少数者の権利とか人権とかというものをどう捉えるか?』ということかなと思っています。大阪地方裁判所は今回、差別や偏見の真の意味での解消は、むしろ、民主的過程における自由な議論を経たうえでというふうに言っていて、つまり、少数者のことなんだけれども、多数派のお伺いを立てる、多数決で決める、それが良いんじゃないの?というふうに、大阪地方裁判所は言ったわけです。ある意味、国会に丸投げしてしまったようなかたちだと思っています。他方、札幌地方裁判所は、圧倒的多数である異性愛者の理解、または、許容がなければ、いろんな利益が受けられないとすれば、少なくとも現状は、性的マイノリティにとって酷な状態だよね、それは間違いないんだから、ちゃんと違憲と言ってあげないとダメだよねというふうに考えてくれたんだなと思っていて、裁判所の役割というのをどう捉えるかというのが大きく判断を分けたんじゃないかなと思っています。
吉田:裁判所でも意見が分かれる同性婚ですけれども、塚越さん、独自の制度を設ける自治体が全国に広がっていますよね?
塚越さん:はい、そうなんですね。今月15日に同性カップルなどの方たちがパートナーシップ関係にあることを公に認める、『東京都パートナーシップ宣誓制度』を盛り込んだ『改正人権尊重条例』というのが、都議会で成立しました。10月から受付を開始して、11月1日から運用が開始されます。対象となっているのは、2人、もしくは、一方が東京都内在住とか、在学、在勤している性的マイノリティのカップルの方たちで、この制度を使うとですね、いろいろと公的なサービスがある程度受けられます。こういった制度はですね、2015年に渋谷区とか、世田谷区からはじまっていて、現在では200以上の自治体で実施されているということで、人口カバー率は5割を超えているんですね。なので、このような制度自体は歓迎されるべきなんですけれども、法的拘束力がないので、相続などの問題は解消されないし、もっと言うと、「この制度があるから同性婚は法律で認めなくても良いよね」といった、ある種の政治の道具みたいにされるとまずいかなということがあるので、この点は注意が必要かなと思いますね。あとは、様々な調査からわかることなんですけれども、同性婚に賛成するという人たちは年々増えていまして、5割、6割を超えているということになっているので、『両性』とか『夫婦』という言葉の解釈はもっと柔軟にできるのではないのかなと思いますね。
吉田:確かにそうですね!パートナーシップ制度は自治体独自ですからね、これがもっと全体的に広がってくると良いですよね。
そして、今日の #ユジコメ はこちら。
#リポビタンD TREND NET #ユジコメ ①
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) June 23, 2022
「大阪地裁、合憲の判決。司法判断が分かれる同性婚」
について
同性婚は法律上認められるのか?
認めないということは、憲法14条や憲法24条に反するのではないか?という点で、大阪地裁では「合憲=同性婚は認められない」という解釈でした。#ワンモ
#リポビタンD TREND NET #ユジコメ ②
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) June 23, 2022
また、別のところでは「違憲=同性婚は認められる」という判決も出ていて、司法の判断が分かれたのですが、今まさに変換期なのではないかと思います。誰かが立ち上がらなければ、憲法はなかなか変わらない。#ワンモ
#リポビタンD TREND NET #ユジコメ ③
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) June 23, 2022
また、「子供を作る」ことが理由で認める、認めないとのことが言われていたのですが、それを言ってしまうと、子に恵まれなかった家庭や最初から子供を作らないという選択をした家庭などについても色々と考えなくてはならなくて、#ワンモ
#リポビタンD TREND NET #ユジコメ ④
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) June 23, 2022
僕としては色々なかたちの家庭があっていいと思います。そろそろ、同性婚についても向き合い方を変えていく必要があるのかなと思いました。#ワンモ