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24.02.22

財源は1人500円弱の支援金 閣議決定された少子化対策関連法案
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ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルがニュースを読み解きます。
本日は、情報社会学がご専門の城西大学助教、塚越健司さんです。
今朝、取り上げるテーマはこちら!


「財源は1人500円弱の支援金 閣議決定された少子化対策関連法案」

吉田:政府は先週、「子ども・子育て支援法」などの改正案を閣議決定しました。少子化対策の柱となる児童手当の所得制限撤廃や支給期間延長などの財源として、公的医療保険に上乗せして徴収する「子ども・子育て支援新制度」を創設します。政府は近く法案を提出し、今国会中の成立を目指します。そこで今朝は、閣議決定された少子化対策関連法案について塚越さんに解説いただきます。


ユージ:政府は「異次元の少子化対策」を掲げてきましたが、改めて今回どのような対策が盛り込まれたのか?教えてください。


塚越さん:いくつかありますが、まずは「児童手当の拡充」です。所得制限を撤廃し、支給期間は従来の「中学校修了」から「高校生世代まで」に延長します。支給額は0~2歳が月15,000円。3歳~高校生世代は月1万円です。ただ、第3子以降は年齢を問わず月3万円に引き上げます。こうした拡充は今年の10月分からとなります。また、家計が苦しいひとり親世帯などに支給する「児童扶養手当」を今年の11月分から拡充します。次に、共働き世代を支援するもの。子どもが生まれてから一定期間、両親が共に14日以上の育児休業を取った場合、育休給付を最大28日間、手取り収入が育休前の「実質10割」にする。つまり手取りが減らなくなるような「出生後休業支援給付」の2025年度の開始を目指すということです。男性の育休取得を促す制度ということですが、育休制度はすでにあるわけで、14日分の賃金補償以外のもっと根本的なところの改革が重要だと私は思います。またもう1つ、以前も特集しましたが、親が働いているかどうかを問わずに保育園などを利用できる「こども誰でも通園制度」を2026年度から全国で展開します。あるいは、家族の介護などを行う、いわゆる「ヤングケアラー」も国や自治体の支援対象であると明記し、対応を強化することになります。


吉田:その財源の確保をするために「子ども・子育て支援新制度」を創設するわけですが、財源や徴収方法はどうするのでしょうか?


塚越さん:重要なのはやはり「財源」です。「支援金制度」は、医療保険料に上乗せして徴収する仕組みで、政府は2026年度に6,000億円。27年度に8,000億円。そして28年度には1兆円と段階的に引上げる方針です。私たちの徴収額は加入している医療保険や所得によって変わりますが、2028年度には大枠で月平均500円弱になります。(以前岸田総理が国会で説明して話題になりましたね)野党は「事実上の子育て増税」と批判する一方、岸田総理は「歳出改革と賃上げによって実質的な負担は生じない」と述べています。


ユージ:岸田総理は、「実質的な負担は生じない」と言っていますが、塚越さんはどう思いますか?


塚越さん:いや、負担になるでしょう。まず月500円といっても、年間でいえば6,000円。さらに、加入する医療保険によっても金額は異なります。人によっては年間1万円、共働きなら2万円負担になることもあります。さらに、あくまで現状の試算なので増える可能性もあります。次に、岸田総理は社会保障の歳出改革で1.1兆円削減すると言っていますが、要するにコスト削減なので、どうしたって社会保障関連の給付が減る一方で、さらに今回の負担が増えるとなれば、やはり負担増でしょう。最後に賃上げによって負担が実質ないと言っているのですが、企業の賃上げは本来政府が決定することじゃありません。賃上げするから負担は増えないというなら、すべての増税でも同じことが言えてしまいます。賃上げと言っていますけど、実質的な所得がずっと下がっています。その中で増えるとなったら、これは説明になっていないなと思います。


ユージ:賃上げで政府ができることといったら、呼びかけですよね?


塚越さん:そう。呼びかけなんです。


ユージ:それに対応する企業がどうするかというところですよね。


塚越さん:これがOKだったら全ての増税、賃上げだからって言えますよね。これ説明になっていないこと平気で言えちゃうあたり政府は本気じゃないなと思います。


ユージ:塚越さん、これらの対策で少子化に歯止めをかけられると思いますか?


塚越さん:お金の問題は重要だし、今回の支援も(負担云々は別にすれば)ないよりあった方がいいと思いますが、大事なのは人々の気持ちの方です。様々な調査で、今若い人は「子どもを産もう」と思う気持ちがあまりないという人が増えてしまっています。私の大学の講義でも、「今の状況で子どもを生むと親がしてくれたことを子どもにしてあげられないと考えるから産みたくない」という人がいます。そうなると、逆に言えば親世代してくれたことを自分達もしなければならないとプレッシャーを感じている方もいるので、そこは解放してあげなきゃいけないと思いますが、そのためには周りに人がいて助け合える環境が必要です。新しい価値観をつくるために我々が考えていかないといけないなと思います。


そして、今日の #ユジコメ はこちら。






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