25.02.27
中小企業の介護休業、人手確保の補助金増額

ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルがニュースを読み解きます。
本日は、情報社会学がご専門の城西大学助教、塚越健司さんです。
今朝、取り上げるテーマはこちら!
「中小企業の介護休業、人手確保の補助金増額」
吉田:厚生労働省は、2025年度に中小企業が介護休業中の社員に代わる人員を補充したり、業務を代わった同僚に手当を支給したりする際の補助金を増額します。また、社員への情報提供などを企業に義務付ける法律も4月に施行されます。そこで今朝は、介護休業を取得しやすい環境作りについて、塚越さんと考えていきます。
ユージ:塚越さん、まず中小企業の介護休業の補助金について教えてください。
塚越さん:現在の制度では、中小企業を対象として介護休業を5日以上とった従業員ひとりに、仕事を代わってもらった同僚の手当てとして5万円の補助が会社に出ます。その場合、新規に人を雇った場合は20万円が補助されます。これが2025年度4月からは、今の制度に加えて介護休業が15日以上になると、同僚に代わってもらった場合が10万円。新規に雇った場合が30万円の補助が出るということで、今よりも条件が良くなります。介護休業が増えた場合に、企業への補助も増額するという仕組みができることになりますし、他にも休業から復帰した際の支援なども拡大します。ちなみに気になる財源ですが、雇用の安定や能力開発のため、事業者が保険料を負担している「雇用保険二事業」から捻出します。こちらも中小企業が損失を受けないように支援する狙いがあります。
吉田:では実際に、介護休業制度は、どのくらい利用されているのでしょうか?
塚越さん:そもそも介護休業が何かと言うと要介護状態にある家族のために、従業員が一定期間会社を休むもので、申請すると休業中も賃金の67%が支払われるというもので「介護休業給付金」というものがあります。また休業の日数ですが、家族ひとりにつき、働いている1企業あたり計93日が、3回まで分割して取得できます。1年のうち、一気に3ヶ月もあれば、1ヶ月を3回も休むことができるということですね。ただ2022年の「就業構造基本調査」によると、介護をしながら働いている人で介護休業を利用した人は1.6%です。数日間の短いお休みである「介護休暇」もあります。短時間勤務などを含めても、利用は11.6%にすぎないということで、あまり使われていない制度です。1.6%なかなか厳しいですよね。
ユージ:利用が、11.6%という数字も多くないという印象です。
塚越さん:育児休業の取得率が増えてきているのですが、これと比べると、なかなか厳しいです。育休は、最近の数字だと男性が3割、女性は8割を超えていてかなり厳しいです。介護のために離職する「介護離職」は、年10万人に達しています。厚労省の調査でも、離職者の4割以上は、制度の不備だったり、そもそも利用しにくい雰囲気があるんだと答えています。制度があっても利用者にとって使いにくかったり、周りに迷惑をかけるといったことを気にしてしまう、気にさせる状況があるということだと思います。そういうことがあるので、国としても取得しやすい環境整備を急いでいるということです。また育休と違って、介護は社員からの申し出がないと状況が把握できないので、企業としても実情把握が難しいですし、介護休業の取得率に関する政府目標もないということです。今回は、企業にとって介護休業を促進するインセンティブを与える目的で、今回の改正があると思われます。
吉田:では、4月から施行される法律で、どう変わるのでしょうか?
塚越さん:4月に施行する「改正育児・介護休業法」では、社員から申し出があった場合に、制度の説明や社員の意向の確認が企業に義務付けられます。また研修や相談窓口の設置も義務付けられます。テレワーク導入も、努力義務ではありますが記載されているので、働き方としてテレワークが選択肢に入りやすくなります。仕事しやすい環境にしましょうということです。介護は高齢者の介護だけでなく、知的障害や自閉症などのお子さんのいる親も利用しやすくするため「障害のある子や医療的ケア児を介護する場合を含む」と法律で明示します。こうした点はとても大事なので、周知が必要かなと思います。
吉田:塚越さん、補助金増額などの中小企業の介護休業法の改正、どう見ますか?
塚越さん:制度があっても、使う人がいないと本来の意味がありませんので、どんどん整備していくことが非常に重要です。いろんな支援も大事になっていきます。人手不足の時代なので、こういう制度があるよという会社のアピールもありますので、理想論かと思いますが、人事が環境を整える制度をつくって欲しいなと思います。日本は、どんどん高齢者が増えます。そうすると、要介護の人も増えていく現実はあるので、こういったことを整備できるような会社作りをして、アピールをしていくのに非常に重要だと思います。
そして、今日の #ユジコメ はこちら。
#リポビタンD TREND NET #ユジコメ①
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) February 27, 2025
『中小企業の介護休業、人手確保の補助金増額へ 』
中小企業が介護休業中の社員の業務を代わった同僚へ手当を支給したり、人員を補充したりする際の補助金が、2025年度から増額されます。
これは人手が足りない企業にとって良いことだと思いました。#ワンモ
#ユジコメ②
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) February 27, 2025
そもそも介護休業制度の存在自体を知らなかったという方もいれば、制度は知っているけど取得するのに躊躇してしまうという方もいるそうです。
育児休業もかつては取得しづらい雰囲気がありましたが、世間の認知も向上し、だんだんと取得する方が増えています。#ワンモ
#ユジコメ③
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) February 27, 2025
しかし、介護はセンシティブな話題であったりするので、会社に申し出づらいと考える人もいるかもしれません。したがって、会社側も積極的に介護休業を取得できるように制度を整備するべきだと思いました。#ワンモ
#ユジコメ④
— TOKYOFM/JFN『ONE MORNING』 (@ONEMORNING_1) February 27, 2025
いずれにせよ、超高齢化社会にいる現在、介護を必要とする方が増えていくことは間違いありません。
いつか自分も対象者になり得るので、今のうちから制度をしっかり整えていく、そして育児休業と同様に、取得率が増えるような制度作りができれば良いと思いました。#ワンモ