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今、知っておくべき注目のトレンドを、ネットメディアを発信する内側の人物、現代の情報のプロフェッショナルたちが日替わりで解説します。

24.07.25

検索連動型生成AIの進化と注意点
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ネットニュースの内側にいるプロフェッショナルがニュースを読み解きます。
本日は、情報社会学がご専門の城西大学助教、塚越健司さんです。
今朝、取り上げるテーマはこちら!


「検索連動型生成AIの進化と注意点」

吉田:GoogleやMicrosoftなどIT大手が、インターネット検索と生成AIを組み合わせた「検索連動型生成AIサービス」を展開、生成AIの進化が、検索の新しい形を構築しつつあります。


ユージ:塚越さん、まず「検索連動型生成AI」について教えてください。


塚越さん:検索連動型生成AIは、ユーザーが検索エンジンにキーワード等を入力すると、生成AIが代わりに検索してくれて関連する情報を文章として生成表示する技術です。従来の検索は沢山あるHPを表示するだけでしたが、今回は生成AIが複数のサイトをみて文章の要約等をした上で回答を提供するものです。例えばGoogleは去年、SGE(SearchGenerativeExperience)という検索連動型生成AIサービスをはじめています。設定からSGEをオンにすると、google検索したときに(全てではありませんが、ものによって)文章がでてきます。同様のサービスはMicrosoftもCopilotというサービスをはじめています。


ユージ:今、注目されている「検索連動型 生成AI」は、ありますか?


塚越さん:私が気になっているのは、「Perplexity」というサービスです。この検索サービスですが、キーワードを入力するというより、文章で質問して回答を得るというものです。さらに関連情報だったり、追加の質問候補も書いてくれるので、その候補を押せば、さらに情報が深堀りされていきます。検索する時は、ユーザーが「知りたいこと」を書くわけですが、追加の質問候補が出ると「そんなことも知りたいかも」と思わせてくれるので、さらに情報が深堀りできます(Google等も一部やっている機能)。なのでPerplexityは、「対話型AI検索」とも呼ばれています。またPerplexityの特徴は、情報の提供先のページリンクを詳しく示してくれる点です。生成AIには、「ハルシネーション:幻覚」という事実と異なる情報をつくってしまうリスクがありますが、リンクがあるので自分で情報を検証できる点も誤りを少なくする対策にもなっています。


ユージ:情報ソースがハッキリ分かっているわけですね。


塚越さん:他のサービスでもリンクは表示されますが、パープレキシティはかなり詳しくリンクを表示しています。私も使っているのですが、リサーチには非常に便利です。例えば40代の男性がドライヤーを使いたいと書いたら、企業側がAとB比較してと色んなサイトから情報を分析してくれて、非常に詳しく書いてくれました。有料のプロ版では、さらに細かく情報を調べてくれたり、海外のサイトの情報も日本語に翻訳して答えてくれてかなり便利です。


ユージ:これは便利ですね!「検索連動型生成AI」は、世の中にどのような影響を与えるでしょうか?


塚越さん:やはりGoogleを代表とする、従来の検索連動広告(リスティング広告)のビジネスモデルにダメージを与えます。例えばGoogleだと、検索結果を表示する時に広告が出てきますが、生成AIが直接回答を出してくるので、広告収益が減少するという懸念があります。さらには、キャッチコピーやバナー広告の画像も生成AIが簡単につくってしまうので、人がつくる手間暇が減少して、広告業界の人手が余ってしまう可能性もあります。一方で、チャット形式の検索連動型生成AIの回答の中に広告をいずれかの形でいれるなど、別の形の広告スタイルが登場する可能性もあるかなといわれています。今のところは従来の検索の方が圧倒的に多いですし、このタイプの検索がなくなることはありませんが、いずれにせよ検索全体の比率で生成AIを使用するタイプの割合は増えるのではないかなと思います。


ユージ:「検索連動型生成AI」かなり便利そうですが、使う際の注意点はありますか?


塚越さん:やはりこれまでの生成AIの課題と同じで、誤情報を生成してしまう可能性です。リンクをこまめにいれるような話はしましたが、完全に誤りなしというのは難しいので、ある程度人間のチェックが必要です。従来の生成AIと同じで、生成AIが検索した先の情報が偏見や差別を含んでいると問題ですので、このあたりも考えなければいけません。もう1つ大きいのは著作権です。例えば、生成AIの回答がニュースサイトの情報を引用レベルを超えて、長文かつサイトの文章とほぼ同じものを生成する可能性があり、これが著作権侵害になります。またユーザーがAIの回答に満足して参照元のWebサイトに訪れない「ゼロクリックサーチ」が増えると、サイトの広告収入等も減ってしまいます。要するに、情報の「タダ乗り=フリーライド」が生じると、あらゆる業界がダメージを受けて、結局は私たちユーザーが知るべき「一次ソースの上限」も減ってしまうかなと思います。この辺の著作権は課題ですよね。他の生成AIと同じで色々あると思いますが、今のところ使うのが便利ですのでみなさんも使ってみてください。


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