Yuming Chord
松任谷由実
2012.06.22.O.A
♪Onair Digest♪
雨の季節、傘をさして歩きながらお気に入りのメロディ-を口ずさみたい。今月は、「GOLDEN CELEBRATION」として、メモリアルイヤーを迎えるアーティストや楽曲にスポットをあてて、その魅力や楽しみ方をご紹介しています。
第三回目の今日は、梅雨の晴れ間に夏を感じるこの時期にぴったりな、この人。アントニオ・カルロス・ジョビンです。

■今週のChordは “GOLDEN CELEBRATION〜偉大なるソングライターたち〜:アントニオ・カルロス・ジョビン”

1曲目にお届けしたのはアントニオ・カルロス・ジョビンの1962年の名曲「イパネマの娘」。

ジョビンといえば、ボサ・ノバの父などとも言われていますが、中でも、ビートルズの「イエスタディ」に次いで全世界でカバーされていると言われているこの曲が彼の最大のヒットです。

そして同年のメモリアルな出来事といえば、11月21日、N.Y.カーネギー・ホールでボサ・ノヴァ・オールスターズともういうべきメンバーがコンサートを開催しました。実質的には、ボサ・ノヴァがブラジルから世界へ本格的に広がるきっかけになったとか。

アントニオ・カルロス・ジョビンのプロフィールを振り返りましょう。
1927年1月、リオ・デジャネイロに生まれ、その後リオ郊外のイパネマへ引っ越します。
当時のイパネマは自然豊かな田舎町で、自然と親しみながら成長。

14歳から名門ベルリン国立音楽アカデミー出身だった一流の音楽家のもと、ピアノや作曲の方法なども含めて教えを受け、音楽の才能を磨きました。その後、生活のために建築学を学び、建築事務所に勤務。

それでも音楽への夢はあきらめきれず、ナイトクラブのピアノ弾きなどを経て、25歳でコンチネンタル・レコードへ就職。

そして、1953年にはオデオン・レコードに採用され、ヴィニシウス・ヂ・モライスと共に、舞台用音楽劇「オルフェウス・ダ・コンセイソン」を発表。

1958年にはジョアン・ジルベルトにより、ヴィニシウスとの黄金コンビで作った、「想いあふれて(チェガ・デ・サウダージ)」を録音。ボサ・ノヴァ第一号ともいわれるこの曲がブラジルの若者を中心にじわじわと評価され、1960年には名盤『愛、微笑み、そして花』を完成させました。

そして、ジョビンは次々と名作を発表。
中でも、スタン・ゲッツとジョアン・ジルベルトが共演した『イパネマの娘』は、1964年に全米5位の大ヒットとなり、アルバム『Gets/Gilberto』はグラミーで最優秀レコードと最優秀アルバムを受賞しています。

1970年代以降は創作活動を続けながら、自身でも歌うようになり、1986年には来日も果たしています。また、環境保護活動にも力をいれ、スティングと交流を深めたりしていました。

1994年、心臓発作のため、67歳で亡くなりましたが、ブラジルでは大統領令により、国民は3日間の喪に服しました。1999年には、リオ・デ・ジャネイロのガレオン国際空港が、「アントニオ・カルロス・ジョビン国際空港」と名前を変えました。

ジョビンのすごさはブラジルのサンバとジャズの融合というか、かなりのハイブリットな点やピアノだけでは考え付かない和音の構成がある、といわれています。

ブラジルの風土が生み出した音楽、と言える気がします。
「サウダージ」という言葉が含む空気(ポルトガル語で郷愁、あこがれ、思慕、懐かしさ。ひとことでは言い表せない感情)
サウダージな感じを、私も日本で追い求めていきたいです。
この梅雨の時期、ボサノヴァが合いますね、皆さんもぜひ聴いてみて下さい♪


m2 The Girl From Ipanema
StanGetz & Joao & Astrud Gilberto



m2 A Felicidade
Nara Leao



m2 Corcovado
Joao Gilberto



m2 あの日にかえりたい
荒井 由実



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