Yuming Chord
松任谷由実
2016.04.29.O.A
♪Onair Digest♪
ゴールデンウィーク初日の金曜日、いかがお過ごしですか?
これからお出かけ、という方はもちろんのこと、たとえお仕事中だとしても、空気がやっぱり、いつもと違う。
忙しいあなたも心にほんの少しだけ余裕をもって、小さなよろこび、見つけたいですよね。
そこで、今日のコードは「GOLD」です。


■今週のChordは“GOLD”

m1 Heart Of Gold
Birdy

今年のゴールデン・ウィーク、黄金週間は来週の月曜日が平日ということで、長期の連続休暇がとれない、という方もいらっしゃるのでしょうか。
今日のコードはゴールデン・ウィークにちなんで「GOLD」ということですが、数千年の昔から今にいたるまで、金の輝きは人間の心をとらえて離しませんでした。
ピーター・バーンスタインの本、『ゴールド 金と人間の文明史』によれば・・・“権力、美と安全、富、そして永遠の生命のシンボル、究極の貨幣として古来栄光の歴史を歩んできたゴールド”と、あります。
確かに、権力の象徴ではありますよね。国でいうなら、やっぱりエジプトが「金」のイメージ。
人間が初めて金を手にしたのは、今から6000年ほど前といわれていますが、金の加工の歴史は古代エジプト王朝から始まっているとか。
ちなみに、日本もかつては金の採掘が盛んだったので、マルコ・ポーロが「黄金の国、ジパング」と記しました。
権力の誇示するような金の使い方といえば、歴史に残る建造物の数々。
洋の東西を問わず贅を尽くした建物がありますよね。
金は化学的に反応しにくくて、時の流れや自然の猛威にも影響を受けない、そんな耐久性ゆえに「永遠」を象徴するものとして使われてきました。
日本国内の金色建造物といえば「中尊寺金色堂」「金閣寺(北山鹿苑寺)」など。
金の元素記号は「Au」。これは“あけぼの”を意味するラテン語、“aurrum(アウルム)”に由来しているといいます。
金を太陽のエネルギーと結びつける考え方は多くの神話に登場します。
エジプトの太陽神ラーは、純金の肉体をもつと信じられていましたし、アンデスでは金を「太陽の汗」、銀を「月の涙」と呼ぶそうです。
インカでは太陽神インティの象徴とされ、ペルーのクスコにあった太陽神殿には、リアルな動植物や人間の模型でいっぱいの庭があって、すべてが金と銀で出来ていたとか。確かに、金=太陽、というイメージもありますよね。
金環日食はまさに神秘的。
地球、月、太陽がほぼ一直線に並ぶのが日食で、太陽の方が月より大きく見えるために太陽が隠れずに月の外周にリング状に見える現象が金環日食です。
前回日本で観測できたのは2012年5月21日、次回は2030年6月1日、北海道の大部分で見えるそうです!
やっぱり、金色には特別なパワーがあるような気がします!


m2 Stay Gold
Stevie Wonder

金は粒子や塊、鉱石として地殻の中や海水に溶け込んでいます。
これまでに世界中で採掘されてきた金の量は15〜6万トン前後といわれていて、競技用プールの3杯半くらいの量だそうです。案外・・・・・・少ないですよね。でも、金は限りある資源。
埋蔵されている金は残り6〜7万トンほどといわれていて、あとは在庫を利用するか、再利用するしかなくなってしまうんだそうです。当たり前ですけど、金って貴重な鉱物なんですね。
そんなわけで、「金」は「貴重なもの」という意味で使われる言葉でもあります。
たとえば・・・・・・「金の言葉」と書いて「金言(きんげん)」。
生きてゆくうえで手本とすべきすぐれた内容をもつ言葉のことですね。
金言名句ともいいます。
「朝の果物は金」。
これはヨーロッパに伝わることわざで、「昼は銀、夜は銅」と続きます。
果物を食べるなら朝が一番、ということですが、朝、目覚めたときは血液中のブドウ糖が減っているため、果物の果糖がおすすめ、という話です。
身体も脳も、ブドウ糖をエネルギーに変えて活動しているので、松任谷家、実践中です。
「沈黙は金」。
イギリスの思想家・歴史家のトーマス・カーライルの言葉で、もとは「Speech is silver,Silence is golden」。
「雄弁は銀、沈黙は金」、ですね。口は災いのもとです・・・・・・。
金はやわらかくて細工がしやすいという性質があります。
たとえば、1グラムの金を細く引き延ばすと、3000メートルにもなるんだとか!
金箔、というのも日本ではなじみがありますよね。
日本の金箔生産においては石川県金沢市が総生産量で99%を占めています。
江戸時代初頭には幕府が独占していましたが、当時の加賀藩が密造を続けた末に免許の獲得に成功しました。
気候が箔打ち作業に適していることと、金箔を使う漆器や仏具の産地、輪島市や七尾市が近くにあったことなどが、あげられます。金箔入りのあぶらとり紙は金沢土産の定番です。
「金」はやっぱり、特別な視覚効果がありますよね。
崇高でありながら、卑俗でもある。だからこそ、世界中で愛され続けるのかもしれません。


m3 夕涼み
松任谷 由実

かつて『東方見聞録』で「黄金の国・ジパング」と西洋に紹介された日本。
有名な金鉱といえば佐渡の金山ですが、現在は枯渇して採掘は中止されています。
現在は、鹿児島県にある菱刈鉱山に新たな金の鉱床(こうしょう)があることがわかって、2018年から採掘を始める予定です。新しく見つかった分だけで時価1300億円相当!
総埋蔵量は180トン規模になるそうです。ちょっとわくわくするニュースですよね。
そういえば、結婚7年で銅婚式、25年で銀婚式、そして金婚式は50年!
色あせない金にちなんで・・・・・・ということですが、我が家は今年結婚40年。
深いルビーの赤色のような深い信頼と誠意にちなむそうですよ。
ルビー婚をお祝いする頃めざして、ただいま、共同作業中。秋にアルバムリリースとツアーを予定して奮闘中です!


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