Yuming Chord
松任谷由実
2019.08.16.O.A
♪Onair Digest♪
立秋を過ぎたこの時期に残暑が厳しいのは、毎年のお約束ですが、お盆が明けた頃から、ほんの少しずつ、気持ちは秋へと向かいます。

秋モノが並んだショーウインドウに誘惑されたり、猛暑の疲れを残さないよう、きちんと食べようかな、と思ってみたり・・・。
すこやかに、さわやかに過ごしたいこの時期にお送りするコードは、「Lemon」です!


■今週のChordは“Lemon”

m1 Lemon
米津玄師

すっぱくてさわやかで、レモンは夏が旬の食べ物でしょ?
そう思っている方にお伝えしておきますが、本来、国産レモンの旬はこれからです!
9月頃から出荷が始まって、12月あたりに最盛期を迎えるそうなんですが、ここ数年、国産レモンの需要が増えていることもあって、国産モノも1年中、手に入るようになりましたよね。
もちろん、アメリカやチリといった海外からの輸入モノはお手頃価格で手に入りますけど、まるごと使いたい人が増えて、農薬を使わずに育った国産レモンは今や大人気!
私も、レモンを料理に使うことが多いので、無農薬の国産レモンを買いに出かけるんですけど、ちょっと出遅れると売り切れていたりもします。

日々、私がレモンをどうやって使っているか、というと・・・
最も出番が多いのは、ドレッシングや肉・魚料理の下ごしらえや風味づけ
主役として使うならタジン鍋を使った鶏肉とレモンのレシピ、手軽なモノとしてはレモンのハチミツ漬けを作ったりも。
そんなわけで、皮ごと使うことも多いので国産でオーガニックなレモンは必需品!
実は知り合いのレモン農家の方から、レモンを分けていただくこともあります。
国産レモンは全体の半数以上が広島産。他に愛媛、和歌山、熊本、佐賀産など。

ところで、ただいま大人気のドリンクといえばタピオカですけど、ポスト・タピオカドリンクとして注目を集めているのが台湾発のデザートドリンク、「チーズティー」。
冷たいウーロン茶やミルクティーの上に泡状のチーズクリームをのせたドリンクだそうですが、もうひとつの注目株が「レモネード」。
中でも、今年上半期に続々とフランチャイズ店を展開中なのが、石川県金沢発のレモネード専門店、「レモネードbyレモニカ」というお店です。
オリジナル製法で作ったレモネードシロップをベースに店頭で作るレモネードは、他のフルーツをブレンドしたり、こちらもチーズクリームを入れたり、ホットもあったりして、常時、20種類ほどのレモネードがあるそうです。
小山薫堂さん考案の「SUN×SUNレモネード」はフレッシュレモンをまるごと1個と半分プラスした、甘さ控えめの一品だそうです。

ところで、レモンの選び方のコツ、ご存知ですか?
大切なのは、弾力と重み。張りがあって重たいものは水分が多くて果汁が多い証拠です。
皮の色むらもできればないほうがいいようです。
もし、外国産のレモンでも皮ごと使いたい・・・という場合は、塩で全体をもんで、こすって水で洗ってみてください。ワックスも取れて、色も味も良くなるそうですよ。

それと、レモンの保存。レモンは乾燥に弱いので、まるごとひとつを保存する場合はラップでしっかり包むか、密封できる袋などに入れて、冷蔵庫へ入れるのがベストだそうです。それで2週間ほど保存できます。
ちなみに冷凍してもOK。果汁を絞って冷凍する、というのもアリですが、まるごと冷凍しておけば、果汁が絞りやすかったり、そのまますりおろして使うのに便利だそうです。
すりおろして使うと、香りが際立ちますし、皮もあますところなく使えますよね。
レモンのビタミンCは低温にも強いらしいので、冷凍しても大丈夫だそうです。
ぜひ、お試しあれ!


m2 Made Of Stone
The Stone Roses

レモンのルーツはインド北東部に自生していた「シトロン」という柑橘類です。
イスラム教徒のアラブ人たちが中近東を経てヨーロッパへ伝え、のちに、コロンブスがアメリカ大陸へ伝えました。
17世紀半ば以降には世界各地で庶民が料理などに使うようになったそうですが、日本へは明治のはじめごろ、静岡県の熱海に伝わったという説があります。
湯治に来ていた外国人が庭先にレモンの種を播いたのが始まりといわれていて、それ以降、静岡と気候的に近い場所へと伝わっていったようです。

そんなレモンは、古代、神々を呼ぶ果実として宗教的儀式に使われたり、観賞用として絵に描かれたりしていたそうですが、静物画にレモン・・・、私も美大時代に描いた気がします。あのフォルムは案外難しい?
レモン柄、レモン色も、身に着けるとエネルギーがもらえそうなイメージがあります。

そして、レモンの栄養価をおさらいしてみると・・・、なんといってもビタミンCが豊富!
コラーゲンの生成に不可欠で、美肌やアンチエイジング、傷の治りを早める・・・という効果が期待できるといいます。
なお、ビタミンCが最も多く含まれているのは、外側の皮。やっぱり、皮ごと食べることに意味がありますね!
また、酸味の主成分となっているクエン酸は疲労回復に役立ちますし、レモンポリフェノールともいわれる「エリオシトリン」は、抗酸化作用のほかに、脂肪の吸収をおさえる効果もある、という研究結果が最近、発表されたそうです。
食物繊維も多いそうですし、ダイエットの味方なんですね〜。

薬としての効能といえば、大航海時代、長い船上生活の間、ビタミンC不足で乗組員たちが次々と壊血病になっていったとき、レモンが彼らの命を救ったのは有名なお話。
大人気コミック『ONE PIECE』の中でも、壊血病にかかった病人にライムの汁を飲ませるシーンがあったとか・・・。
カラダにいいだけじゃなく、レモンは香り高くて風味さわやか。
その人気はおいしいから、ですよね!

なんといっても、私の大好物はホテルオークラの「レモンパイ」!
焦げ目のついたメレンゲをさっくりと割った中に、濃厚なレモンカスタードクリーム。安定、テッパンのおいしさです!
ところで、英語で「Lemon」という単語が使われている慣用句を調べてみたら、実はネガティブな意味合いのものが多いんですよね。
でも、レモンに対する良くないイメージはアメリカ英語に特有のものだそうで、「Lemon」だけで、アメリカではポンコツ、欠陥品、役にたたないもの、という意味を表したり、「do me a lemon」は「まさか!」「冗談でしょ」という意味のスラングなんだそうです。

そして、こんなことわざもあります・・・“If life gives you a lemon, make lemonade”。
これ、「もしレモンを与えられたら、レモネードにすればいい」というのがそのままの意味ですけど、苦境にあってもそれを無駄にせず前向きに生きなさい、という教えらしいです。
酸っぱいレモンだって、シロップとともに水を入れて割れば美味しくなる、ってことでしょうか。
レモンの酸っぱさが苦手、という人も多いんでしょうけれど、酸いも甘いもかみわけてこそ、の人生ですよね!


m3 太陽の逃亡者
松任谷 由実

今日は「Lemon」というコードでお話してきました。
あのたたずまいといい、香りといい、主役級の脇役ぶりといい、もしもレモンがなかったら、この世界はきっと、味気なかったかもしれない・・・そう思います!

そして来週から2週にわたってお送りする「Yuming Chord」は、『短い夏と、Yumingと。〜夏の思い出リクエスト〜』。
あなたの忘れられない、いつかの夏の思い出エピソードとともに、私の曲へのリクエスト、お待ちしています。メッセージとリクエストは、ただいま募集中!
ぜひ、ふるってご参加くださいね〜。

そのほか、今後の予定や最新情報は、私のオフィシャルサイトや、FacebookTwitterInstagramを、チェックしてくださいね。




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