Yuming Chord
松任谷由実
2022.06.17.O.A
♪Onair Digest♪

旧暦6月の呼び名は「水無月(みなづき)」。水の月、水無月にちなんだコード。
今日のコードは「Watercolors」です。


■今週のChordは“Watercolors”

m1 DANG DANG
松任谷 由実

お送りしているのは、1982年6月リリースのアルバム『PEARL PIERCE』に収録された1曲「DANG DANG」です。

この曲で描いた水辺の風景は、「朝焼けの海辺」で始まります。
「朝焼け」は日の出の時間に、東の地平線に近い空がわずかに明るく見える現象。

ヒロインは、♪あなたにふさわしいのは 私じゃない・・・と、自分から恋人に別れを告げます。
朝の海岸線を車で走る彼女の心は土用波が激しくぶつかるように砕け散って、哀しみが押し寄せます。
「DANG DANG」のリフレインが追い打ちをかけるように。

そんな1曲でスタートした、『Yuming Chord』。
雨の多い季節、というイメージのある6月ですが、旧暦6月の呼び名は「水無月(みなづき)」。
水の無い月、と書くのがちょっと不思議なんですが、その語源は諸説あるようで・・・。

最も有名なのは、「みなづき」の「な」は現代語の「の」と同じ、つまりは「水の月」という説。
この時期は、梅雨が明けて田に水を引く時期だったことから、「水の月」⇒「みなづき」となった、という説は有名ですが、これなら納得、ですよね。

または、田に優先的に水を引くため、他の場所が水不足になってしまうから、「水の無い月」で「水無月」という説もあるそうですが、これもまた、なるほど、という説。

いずれにせよ、農業=田植えに関する行事が由来になっているんですね。
「水無月」以外にも、旧暦6月は、田に水を引くから「水張月(みずはりづき)」、雷が多いから「鳴神月(なるかみづき)」と呼ばれることもあるそうです。
日本語って、イマジネーションを刺激する、豊かな言語ですよね。

そこで今日は、水の月、水無月にちなんだコード、「Watercolors」。
水彩画、という意味の英語ですが、「水」の色彩、風景を描いた私の曲をお届けしていきます。
とどまることなくうつろいながら、すべてを映し出す「水」。
どんな色にも染まって、さまざまな表情をみせてくれます。

水は液体だけでなく、個体にも気体にも変化しますが、たとえば、八王子の実家の近くには川があって、よく「霧」が発生していたんですよね。
だから「霧」がよく歌詞に出てくるんですけど、「霧」は、見える距離が1キロメートル未満。それ以上の場合は「靄(もや)」になるとか。
続いては、1999年11月リリースのアルバム『FROZEN ROSES』から、「Blue Rain Blue」を選んでみました。


m2 Blue Rain Blue
松任谷 由実

『Yuming Chord』、お送りしたのは30枚目のオリジナルアルバム、 『FROZEN ROSES』からで「Blue Rain Blue」でした。

今日のコードは「Watercolors」。
続いては、1983年2月リリースのアルバム『REINCARNATION』から、「川景色」。


m3 川景色
松任谷 由実

14枚目のオリジナルアルバム『REINCARNATION』。
このアルバムの中に収録したこの「川景色」は、1982年に石川セリさんがリリースしたアルバム『MÖ bius(メビウス)』に収録されたもので、セリさんバージョンとは全く違ったアレンジ!

ところで、今日のコードは「Watercolors」。
私は、多摩美術大学では日本画専攻だったんですが、もちろん、水彩画も描きました。
水彩画ではないですが、“色彩(光)の魔術師”モネの「睡蓮」をはじめとする作品、印象派のモネが描く「水辺」の風景に心をひかれます。

改めて考えてみると、私は水彩画を描くように歌詞をかいているのかも。

そこで、今日最後にお送りするのは、1975年6月リリースのアルバム、『COBALT HOUR』から「雨のステイション」です。


m4 雨のステイション
荒井 由実

お送りしたのは、3枚目のアルバム『COBALT HOUR』から、荒井由実「雨のステイション」でした。

今日は、「Watercolors」というコードで、海、川、雨・・・といった「水」の風景を描いた水彩画のような私の曲を集めてお届けしました。
私の印象派絵画的な楽曲たち、いかがでしたでしょうか。
天気が変わりやすくて、うつろいやすい今の時期に、ぴったりだったような気がします。
気になった曲があれば、ぜひ、各配信サイトなどで、あらためて聴いていただけたらうれしいです。

そして、『松任谷由実コンサートツアー 深海の街』第三幕ですが、順調にいけば、残すところ9公演を切りました。
いよいよカウントダウン、という感じですが、ひとつひとつのステージを丁寧に、心をこめて、やっていきたいと思っています。 最後までコンプリートできるよう、しっかりと対策をしながら、日々、ツアーの情報をアップデートしています。

そのほか、私の最新情報や近況は、私の公式ホームページツイッターインスタグラムなどでお知らせしています。
ぜひ、チェックしてみてくださいね。



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